亀戸天神にて

 

 
 亀戸の名の通り、ここ亀戸天神の池には、冗談かと思うほど大量の亀が棲んでいる。のだが、この日はまださすがに時期が早かったのか、亀の姿はあまり見られなかった。思えば啓蟄前だ。
 
 
   
 
    
 
    
 
    
 
    
 
    
 
   
 亀戸天神の前を通る蔵前橋通りを、数百メートル東に下ると、南北に走る明治通りと交差する。ここから南、JR亀戸駅までの部分は「亀戸十三間通り」と呼ばれる商店街になっていて、毎週日曜日には歩行者天国になることでも知られる。
 その、蔵前橋通りと商店街の角には、昔ながらの豆売りの店があった。ショーウインドーと呼ぶのをためらわれる「陳列棚」には、青々と光るトンボ玉が、値札を付けて並べられていた。
 
 
 風光る豆売り店のトンボ玉    《錘蓮》