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コメント歓迎!古い記事でもお気軽にどうぞ

2017年08月31日

「より多く」のことを「より速く」成し遂げる☆☆☆☆

SPRINT 最速仕事術――あらゆる仕事がうまくいく最も合理的な方法
ジェイク・ナップ/ジョン・ゼラツキー/ブレイデン・コウィッツ
ダイヤモンド社(2017/04/13)
¥ 1,728


※ [Kindle版] はこちら

家族が借りてきた本。「最速仕事術」とサブタイトルにあったので、興味を持って読んでみた。
文句なしに面白かった。


◆目次◆
はじめに――時間を最大限に活用する合理的な方法

■Introduction:スプリントとは何か?

■SET THE STAGE:準備をする
第1章 「課題」を見抜く
第2章 「オーシャンズ7」を決める
第3章 「時間」と「場所」を確保する

■MONDAY:目標を固める
第4章 「終わり」から始める
第5章 「マップ」をつくる
第6章 「専門家」に聞こう
第7章 「ターゲット」を決める

■TUESDAY:思考を発散させる
第8章 「組み替え」と「改良」に徹する
第9章 「スケッチ」する

■WEDNESDAY:ベストを決める
第10章 「決定」する
第11章 「ガチンコ対決」をする
第12章 「ストーリー」を固める

■THURSDAY:幻想をつくる
第13章 「フェイク」する
第14章 「プロトタイプ」をつくる

■FRIDAY:テストをする
第15章 「現実」を知る
第16章 「インタビュー」をする
第17章 「学習」する

おわりに――仕事のやり方が根本的に変わる
付録 チェックリスト&FAQ

著者3人は、いずれもGV*1のデザインパートナーとして、多くの起業家を育てている人たちだ。

その長年の経験から生まれたのがこの「スプリント」という手法。

「スプリント」とは、GVが活用しているプロセスで、アイデアをプロトタイプのかたちにすばやく落とし込み、それを顧客とテストすることによって、たった5日間で重要の問題に答を出す手法をいう(P28)。


もともと、スタートアップ企業とは資金が足りないことが多く、いいアイデアを持っていてもすぐに結果を出さなければ投資が受けられず、失敗に終わってしまう。
ただし、この方法はスタートアップ企業だけではなく、企業が新しいプロジェクトを立ち上げる場合、コンサルティング会社、NPOや学校などでも使われているそうだ。


スプリントの最大のメリットは「たった5日で結果が出せる」こと。
月曜から金曜にかけて、主要なメンバーを揃えて一気にやり遂げる。
木曜までに「プロトタイプ」と呼ばれる試作品を仕上げ、金曜日には5人のモニターに実際に使ってもらう。それを見た上で結論を出すところまでがスプリントの一連の流れだ。
f:id:yasuko-imageup:20170902114619j:image:w360


著者たちが多くのクライアントと実際にプロセスをくり返し、練り上げたものなので、いつ何をやるかも非常に具体的だ。
効率的に動くため、タイムテーブルも決まっている。
f:id:yasuko-imageup:20170902114428j:image:w360


スプリントが従来の方法とどこが違うのか、著者たちは次のように書いている。

 一つめとして、集団ブレーンストーミングとはちがい、1人でアイデアを練る時間があった。でも時間がありあまっていたわけじゃない。締切に追われ、いやでも集中せざるを得なかった。普段やりがちなように細かく考えすぎたり、重要度の低い仕事に手を出す暇はなかった
 もうひとつの重要な要素は、人だ。エンジニア、プロダクトマネージャー、デザイナーの全員が同じ部屋にそろい、それぞれが問題の担当部分に取り組み、お互いの質問に進んで答えた(P6)。

……こういった魔法の要素――個別の作業、プロトタイプ作成の時間、逃れられない締切――をワークショップに加えたらどうなるんだろう?こうして開発したプロセスを、デザインの短距離走(スプリント)として、「スプリント」と名づけた(P7)。

締切効果と、個人のプロセスと集団のプロセスをうまく切り分けることが「最速」の結果を生むのだ。


順を追ってていねいに説明されている*2ので、その通りにやればひと通りのことはできるようになっている。
また、ブルーボトルコーヒーなど、GVが手がけた例がふんだんに紹介されているので、とてもわかりやすい。

もちろん成功例だけではなく、失敗例も挙げて注意するポイントを教えてくれる*3ので、同じ失敗を繰り返さなくてすむ。


どこに力を入れるのか、「やるべきこと」のどれを優先し、どれはあと回しにしていいのかなどのポイントがきっちり押さえられているのが心強い。
たとえば、スプリントに参加する人選はとても神経を使うところだが、決定権を持つ人は必ず入れること。5日間すべてに参加できないなら、「カメオ出演」でいいので、必要なプロセスの時間には必ず参加してもらう。
また、金曜日にモニターしてもらうプロトタイプ(試作品)は、見た目はきれいに整えておく必要があるが、映画のセットのように「うわべ」だけであってもかまわないそうだ。システムがすべて動く必要はないし、操作画面はスライドで作ることもあるという。


5日間のプロセスを終え、このまま進めるゴーサインを出すか、失敗を踏まえてさらに手を加えるかを決める。これがスプリントだ。
一度で終わるとは限らず、失敗から学習して何度もスプリントを繰り返すことで、より良いものにしていく。


スプリントは7人程度のチームで行うのが標準で、残念ながら私には現在そういう機会がない。
そのため、個人でもできるかを考えながら読んだ。アイデアを出し合ったり、ベストの方法を選ぶ時にひとりしかいないのは不利だが、「5日間で結果を出す」と決め、時間割通りに計画を進め、ゴールを決めてそれに邁進する、細かいところは後回しにして行動する、というやり方は使えそうだ。
たとえば、「5日間で断捨離をしてしまう」とか「家事の仕組みを作る」といったことはできると思う*4

 何をすればいいのかわからないときや、最初の一歩を踏み出せずにいるとき、大きな決定を下さなくてはいけないときは、スプリントがお勧めだ。スプリントが最高に役立つのは重要な問題を解決するとき(以下略)(P309)。

だそうなので、これに当てはまる人はぜひ読んでみてください。私もチームでやる必要ができた時には買います。
内容は濃いですが、読みやすいです。翻訳が自然だからだと感じました*5
私のアクション:生活を変えるための「長期目標」と「スプリントクエスチョン」を決める
■レベル:守
※この本のメモはありません

*1:旧「グーグルベンチャーズ」のことで、スタートアップ(企業)に投資し、成功を支援する組織

*2:用意する文房具リストやスナックの種類まで書いてあります

*3:名誉のため、失敗例は会社名、チーム参加者とも仮名になっています

*4:土日をはさまず一気にやってしまう(熱意や集中力が続かないため)のが推奨されているので、その辺はむずかしいかもしれませんが

*5:翻訳者の櫻井祐子さんは、『選択の科学』『0ベース思考---どんな難問もシンプルに解決できる』の翻訳も手がけてます

2017年08月21日

「受け身の読書」から「攻めの読書」へ☆☆☆☆



※ [Kindle版] はこちら

アクション リーディング 1日30分でも自分を変える“行動読書”
SBクリエイティブ (2016/05/26)
売り上げランキング: 2,237

この本を知ったのは不思議なきっかけだった。やまぐちせいこさんの『服を捨てると幸せが見つかる』のリンクにあるサブタイトルが 「1日30分でも自分を変える"行動読書"」になっていたのだ*1。「なんだこれ?」と思ったが、面白そうだったので、もともとの本はなんだろう、と探したらこの『アクションリーディング』だった。赤羽さんの本は何冊か読んでいて、どれもとても面白かったので、さっそく借りて読んでみた。
文句なしの素晴らしい本だった。


◆目次◆
はじめに
序章「読みたくても本が読めない」5つの理由
第1章なぜ、できる人は忙しくても本を読むのか
第2章 できる人は忙しくても、どのように本を読んでいるのか
第3章 短い時間で、読んだ内容を身につける「集中読書術」
第4章 できる人は、読んだ本をどう活かすか
第5章 ムダな本で時間を費やさないために

付録・私がお勧めする20冊
あとがき

読んで驚いたのは、「本を読んだ数で勝負してはいけない」ということ。何冊読んだ、というのを勲章のように言う人もいるが、それは意味がないという。
この本は読書習慣のない若い人向けに書かれているので、まずは300冊、というのが目標。ただしそれをクリアしたら読む本は吟味するべきだし、1000冊を超えたら月1冊でもいい、とあった。

……一定水準までは本を読むべきだと思いますが、それを超えた後は、本を読むことを制限して、むしろ「行動」につなげることが大事だと思います(P3)。

ただ読むのではなく、読んだ本をいかに自分の血肉にするかが重要なのだ。


この本には、著者が実践している「行動読書」の方法が紹介されているが、中でも「チャレンジシート」は役に立ちそうだ。

  1. この本を読んだ目的、ねらい
  2. 読んでよかったこと、感じたこと
  3. この本を読んで、自分は今から何をするか
  4. 3ヶ月後には何をするか、どうなっていたいか

をA4に書くフォーマットになっている(ダウンロードできます)。
「狙い」を読む前に絞れ、とか読後に感想をまとめる、というのはよく見かけるが、今からすること、3ヶ月後の目標を書く、というのは新鮮だった。
この本を読んで実際に書いてみたが、自分の考えがうまく整理できて、ブレずに行動できそうだ。


また、著者の本の評価方法、ポイントのまとめ方が面白かった(具体的なやり方は下のメモにあります)。
読んだあと、表紙に日付と5段階評価を書き込む。繰り返して読んだ時に、以前の日付と評価がわかるのは便利だ。これなら何回も読みたくなりそうだし、「何度読んでも評価の高い本」があぶり出される。
線の引き方、ページの折り方も著者が長年試行錯誤して作り上げたベストの方法は参考になる(同じ方法は電子書籍でも可能)。

著者は本は借りずに買って読むことを勧めている*2。気に入った本は購入して繰り返し読みたくなった。


本を読む習慣はついているので、個人的には後半のどうアウトプットするか、というところに興味があった。
やはりブログはアウトプットのひとつとして重要で、私にとって一番の悩み「短時間でブログを書くコツ」が参考になった。
ブログ用のテンプレートもあるので、この記事はテンプレートを使って書いてみた。何冊かやってみないとわからないが、書きたいことが絞り込めてよさそうだ。

また、あるブログの記事が紹介してあり、こちらもすぐに使えるノウハウが勉強になった。
30分で3000字書くためにぼくがやっている4つのこと――Outward Matrix


もうひとつ、印象に残ったのは「本は1冊を集中して読め」という主張。私はもともと1冊ずつ読むタイプだったのだが、「数冊並行して読んだ方がいい」*3という説を複数見かけ、家族も同時進行しているので何となくその方がいいのかな、と思うようになっていた。
でも、これで自信を持って1冊ずつ読む習慣に戻せる。集中して読み、ブログをUPするところまでやってしまう方が、内容も充実しそうだ。


なかなか本を読めない人はもちろん、読んでいるけどあまり身についた実感がない、という人にもおすすめです。
私のアクション:ブログテンプレートを使って記事を書く♪
※メモの下に巻末の20冊のリンクを貼っています。興味のある方はどうぞ。
■レベル:離 
関連記事
読書日記:『「ゼロ秒思考」の仕事術』
読書日記:『1分書くだけ 世界一シンプルなこころの整理法』
読書日記:『ゼロ秒思考』


以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。※メモに関してこちらをご覧ください。

*1:電子書籍版は正しいサブタイトルになっています

*2:この本も図書館で借りて読んだ私。ただただ申し訳ないです…

*3:おそそらく脳科学的な話だったと思います

2017年07月21日

人生だってリストで変えられる☆☆☆



※ [Kindle版] はこちら

ネットで見かけて面白そう、と思い、図書館で借りて読んでみた。
オーソドックスな内容だったが、リストの作り方や使う時のポイントがおさらいできてよかった。


◆目次◆
はじめに――リストがわたしの人生を変えた!
第1章 さあ、リストで自分の人生を取り戻そう!
第2章 リストの定番! ToDoリストをつくろう
第3章 ToDoリストを使ってビジネスで成功する!
第4章 夢をかなえるためのリストいろいろ
第5章 リストを使えば、家庭もうまくいく!
第6章 人づき合いもイベントもリストにお任せ!
第7章 人生をアウトソーシングしよう!
第8章 今すぐ、デジタルで行こう!
おわりに――最後のリスト
巻末付録 あなたにもきっと役立つリスト

著者はアメリカのTVプロデューサー。職業柄、チェックリストは欠かせないという。
ある時、引っ越しをするためにチェックポイントをリスト化して持っていったところ、いい物件を契約できたことから、仕事以外にも「チェックリスト」を使うようになり、今では「リストマニア」を名乗るまでに。

チェックリスト好きのバイブル『アナタはなぜチェックリストを使わないのか?』も登場するので、チェックリスト本の基本はほぼカバーしていると思う。

仕事には使えても、日々の生活にチェックリストをどう使うのかがむずかしいところだが、著者の工夫を見せてくれるので参考になる。
問題は、この本がアメリカ人向けであり、日本人の生活にはあまりフィットしていないこと。巻末にきっかけとなった引っ越しリストを始め、さまざまなリストの例を載せてあるのだが、あまりピンと来ないものが多かった*1

これだけスマホが普及した時代なので、デジタルで使えるリストアプリも複数紹介してくれている。併用することも可能だそうだ。
ただ、著者自身は手書きすることが好きで、毎日のリストはノートに書いている。
読みにくくなったらこまめに書き直す、手で書く方が脳の助けになる、という言葉が印象に残った。


今までチェックリストはたくさん作ってきたが、なかなかうまく使いこなせなかった。
日々をシンプルにするためにリストを作り、使うんだなという当たり前のことに気がついた。
著者によれば、ありとあらゆることはリストにできるという。自分の性格の問題点をリスト化し、少しずつ克服した人の例も出ていた*2

すでにリストを使いこなしている人にはもの足りないかもしれませんが、基本的なところから見直したい、うまく使っている人の方法を知りたい、という人には役に立つはずです。
私のアクション:書き込みが増えてリストが読みにくくなったら、こまめに書き直す
※いい書評記事があったので参考に貼っておきます。
ポーラ・リッツォのリストマニアになろう! の書評――徳本昌大の書評ブログ!毎日90秒でワクワクな人生をつくる。
■レベル:守

関連記事
読書日記:『しないことリスト』
読書日記:『「仕組み」仕事術』


以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。※メモに関してこちらをご覧ください。

*1:海外ウエディングリストが役に立つ人がどのくらいいるんでしょう。しかも目的地がカリブの島とか

*2:できたら、もう少しく書いてほしかったが、さらっとしか触れてなくて残念です

2017年06月19日

アイデアを伝えるシンプルな方法☆☆☆

企画は、ひと言。
石田章洋
日本能率協会マネジメントセンター(2014/05/30)
¥ 1,512


※ [Kindle版] はこちら

企画は、ひと言。
日本能率協会マネジメントセンター (2015/07/24)
売り上げランキング: 26,294

先に読んだ『おもしろい伝え方の公式』のうしろに広告が出ていたので、興味を持って読んでみた。
「いろいろなコンセプトをひとことで言い切る」という、意外にむずかしいことを書いた本だったからだ。これなら、私の長年の悩みも解消されるのではないか、と思ったのだ。


◆目次◆
はじめに    
第1章 ウケる企画はみんな「ひと言」
第2章 ウケるアイデアの5原則
第3章 ひと言で発想する技術?アイデアを生み出す
第4章 ひと言で発想する技術?アイデアをひと言にまとめる技術
第5章 「ひと言」を強く、確実に伝えるために
おわりに    
参考文献


この本で紹介されている例:メガヒット企画を「ひと言」でいうと

トヨタ「プリウス」
「地球にやさしいエコカー」
AKB48
「会いに行けるアイドル」
LINE
「無料で仲間とつながることができるアプリ」
キッザニア
「子どもが遊びながら学べる職業体験テーマパーク」(P149)

などなど。とてもわかりやすい。

私の長年の悩みというのは、「自分のビジョンをわかりやすく、短いフレーズであらわす」こと。セミナーに通い、仕事をする上で独自性を表現するUSP*1を作るという課題もあったし、最後にはセミナー講師自ら考えてくださったのだが、結局ピンと来るものにならなかったので使っていない。

ずっと注目してきた人が、ある言葉を「自分の表現したいもの」として使い始めてから一気にブレークしたのを見て、やっぱりゴールというか、旗印は大事だと痛感した。
だから、私もそういう「言葉のゴール」をつくりたいと思ったのだ。


著者は放送作家なので、企画を通さないことには仕事にならない。
最初は苦労していたそうだが、ある日ひょっこり浮かんだ企画をシンプルに持って行ったところ、初めて採用されたという。この体験が著者の原点で、それを元に「いかにアイデアをわかりやすく伝えるか」を磨いていった。
そのやり方をていねいに教えてくれるのがこの本。

よく「アイデアはA4・1枚にまとめなさい」とか「細部に凝るのではなく、シンプルに伝えたいことを書け」というが、具体的にじゃあ何をどうまとめたらいいのか、というのがよくわからない人は多いと思う。
とても具体的で、順を追って教えてくれるので、その通りにつくれば、基本的なことはわかるようになっている。


この本で伝えているのは、あくまで企画を通す段階の「ひと言」の練り上げ方だ。著者によれば「キャッチコピー」や「コンセプト」の前の段階だそうで、おしゃれである必要はなく、しっかり伝わることが大切だという。
「ひと言」をプラッシュアップしていけば、「キャッチコピー」や「コンセプト」を作れる。その違いをきちんと説明してある本はあまりないので親切だと感じた。


企画が必要なのは、特殊な仕事に関わる人だけではない。

「カップラーメンの液体スープの小袋が空けやすくなるアイデア」でも、「ボールペンが書きやすくなるアイデア」でもいい。
(中略)
 なんでもいいから、
 今よりも暮らしがちょっとだけ便利になる。
 今よりも少しだけ笑顔の人が増える。
 今よりも仕事がちょっとだけ楽しくなる。
 今よりも少しだけ困っている人が世の中からいなくなる。

そうしたアイデアが実現するようになると、世界はほんのちょっとずつ変わっていきます。
 そして、いいアイデアを考えて、実現していくことであなたの人生にも良い変化がもたらされるはずです(P16-17)。

仕事に限らず、たとえば「彼女にプロポーズするサプライズをどうするか」というのもアイデアだ。そんな風に考えれば、すべての人にアイデアを形にするための企画力は必要だ。


結果で言えば、「この本を1冊読んだからできました!」にはならなかった。ただ、私の場合はもっと根っこの部分から考えた方がいいことがわかったので、それだけでも収穫だった。

著者にとってはある意味「メシの種」なのに、こんなに教えてくれていいのかな、と心配になるくらい。これは『おもしろい伝え方の公式』も同じだったので、著者のサービス精神なのかもしれない。
アイデアを形にしたい人、何かを人に伝えたい人に役に立つ本。ピンと来た方はぜひどうぞ。
私のアクション:日々心に引っかかることを、こまめにメモする
■レベル:守

関連記事
読書日記:『おもしろい伝え方の公式』


以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。※メモに関してこちらをご覧ください。

*1:ユニーク・セールス・プロポジションのこと。ただし、マーケティングの本などで紹介されているものと、セミナーで言われていたものは少し違うかもしれません

2016年11月23日

「快適最小限」を手に入れる☆☆☆☆



※ [Kindle版] はこちら

ネットで土橋さんの書いた記事を読んでいて、この本の存在を知った。
文具関係のお仕事をしている人が、「モノを少なく」志向というのが新鮮で、読んでみた。

気づきの多い、いい本だった。


◆目次◆
はしがき
第1章 書類、ノート、名刺など紙類の流れをつくる
第2章 デスク環境のミニマリズム
第3章 ミニマリズム的時間管理
第4章 ミニマリズム的プライベートライフ
あとがき

私は「文具好き」というカテゴリをブログにつくるほどの文具マニア*1
文具というのは、小さくていろいろバリエーションがある上に、どんどん新商品が出るジャンル。どうしても増えていって整理するのがむずかしいという意識があるので、土橋さんが「ミニマリズム」と呼ぶ方法を取り入れていることに驚いた。

 机の上には書類が山積み、手帳にはスケジュールがいっぱい、というのはやっぱり窮屈すぎます。それらを適正な分量にすることで、余計なモノやことに意識が行かなくなり、一つひとつのことにしっかりと向き合えるようになりました。次第に余裕が生まれ、その意識はいつしか自分自身へと向けられるようになっていきました。
 ストレスを抱えて過ごしていた以前と比べると、デスクの大きさも、1日24時間という長さだって、変わっていません。変えたのは、「自分自身の考え方」だけです。
 すなわち、それが「ミニマリズム」です(P4)。


きっかけは、自宅でしていた仕事を「レンタルオフィス」でするようになったこと。
時間借りの事務所にはモノを置いておけないので、本当に必要なものだけに絞り込むようになったそうだ。
すると、とても快適だったという。その後ご自分のオフィスを持つようになった時も、あえて狭いスペースにし、厳選した家具やツールだけを置いているとか。
机の上の写真も出ているが、「これで全部?」というくらい少ない。至ってシンプルだ。

……私はこれを「快適最小限」と呼んでいます。本当に必要なツールだけで仕事をしてみる。すると、それはとても心地よいのです(P5)。



読めばわかるが、土橋さんは「スペース(空間)」を大事にすると同時に、「本当に必要な時だけ頭を使う」ことにも注力されている。「無駄に頭を使わない」ための工夫が随所にあり、自分のいるスペースも大事だが、同じくらい頭にもスペースが必要なのだと教えてもらった。

先に読んだ『仕事文具』に、「多機能は使わない。単機能のものをあえて使っている*2」とあり、不思議に感じたのだが、その答も書いてあった。

多機能だと、使う時にその都度「選ぶ」ことが必要になる。使う前にアクションがひとつ余分に必要になり、これを嫌ってのことだそうだ。
これも、「頭を余計に使わない」ことのひとつだと感じた。
多機能のものを使うかどうかは好みの問題だが*3、頭を無駄に使っていないか、余計なアクションをしていないか、見直してみたくなった。


本の内容は、大きく分けて紙(書類)の管理と時間の管理。
“仕事道具をそぎ落とし、本当に必要な機能に絞り込む”という考え方で、時間管理もシンプルな形に落ち着いたという。

スケジュール管理ツールは4つ。

・マンスリーのみの手帳
・TODO全集
・工程表 
 ※企画書、本を1冊書く、連載の管理など、大がかりな仕事の進行状況をチェックする
・時計式TODO管理付せん(P116)

この中で、「TODO全集」と土橋さんが名付けた「ToDoをすべてひとつにまとめた」メモ帳と、「時計式TODO管理付せん」については下のメモにかなりくわしくまとめてあり、土橋さんの記事のリンクも記事の最後に貼っているので、興味のある方はぜひ読んでみてください。


「時計式TODO管理付せん」は土橋さんのオリジナル。実は以前に別の著書で読んだことがあり、自分で適当に作って試してみたが、当時はあまりピンと来なかった。

ところが、「時計式」には大きな理由があったのだ。
それは「1日は24時間、有限である」ということを視覚化するためだという。
リストで書くと、無限に時間がある気がしてどんどん「やるべきこと」が増えてしまう。
それが「時計式」だと、24時間以上は入れられないことがひと目でわかり、全部埋めてもまだタスクが残っていれば、自然にどれかとの「トレードオフ」になるのだ。


私もついリストにやれる以上のタスクを書きまくってしまい、やり残しが発生して凹む、を毎日くり返していたので、改めて「時計式」の付せんを使ってみようと思い、先日購入した(また結果は改めて記事にする予定です)。


「モノを減らして快適に暮らす」というのは世界的な流れになっていると思う。
ただ、そのアプローチはさまざま。
土橋さんの取り組み方は、読んでいるだけですがすがしくなるような気持ちのいいものだった。

そのまま取り入れる必要はないが、「快適最小限」のヒントがきっと見つかるはず。
もっと気持ちよく生活したい人はぜひ読んでみてください。
もちろん、土橋さん愛用の文具もくわしく紹介されているので、文具好きなあなたも楽しめます。
私のアクション:「時計式TODO管理付せん」を使ってみる♪
■レベル:守

<参考>
TODO全集と、土橋さん愛用の「ATOMA PPカバーノート A7」紹介記事
「時計式TODO管理付せん」とその使い方紹介記事

関連記事
読書日記:『仕事文具』
※「TODO全集」の仕組みは、GTDがベースになっています
読書日記:『はじめてのGTD ストレスフリーの整理術』(訳者・田口元さんによる入門書)
読書日記:『ストレスフリーの仕事術』


以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。※メモに関してこちらをご覧ください。

*1:もっと言えばオタクであります

*2:たとえば3色ボールペンなどは使わず、黒なら黒だけのものを使うそうです

*3:齋藤孝先生は、「3色ボールペンの色を切り替える時に、頭も切り替わる」と言われていました

2016年11月21日

ひらめきを逃さないための仕組みづくり☆☆☆

1冊の「ふせんノート」で人生は、はかどる
坂下仁
フォレスト出版 (2016/05/11)
¥ 1,404

家族が借りてきた本。
付せん好きの私にとって「読まずにはいられない」内容、と思って飛びついたが、想像していたのとちょっと違っていた。


◆目次◆
あなたのノートや手帳は100%力を発揮できているか?
チェックリスト

序章 破産の危機を救ったのはたった「1枚の紙」だった
第1章 なぜノートや手帳を使いこなせないのか?
第2章「ふせん」×「ノート」があなたの可能性を広げる?
第3章 即メモできて、ひらめきを逃さない
第4章 ふせんノートで情報を一括管理・一発検索
第5章「ゆる〜く」使うことで脳力が花開く
おわりに

著者は長年の銀行勤めを経て起業し、現在は「お金のソムリエ」として講演や著述業に忙しくされている。
その間に、「投資に失敗して破産寸前」という危機があったそうだ。
あるひらめきからその危機を脱出、莫大な借金を返済し、現在は数億円の資産があるという。

そのひらめきをキャッチし、形にした方法として公開されたのがこの「ふせんノート術」。


しかし、その内容は拍子抜けするほどシンプルだ。

 あらゆるメモをすべて「ふせん」に書いて、その「メモ済ふせんをA4判ノートに貼り付ける」だけ。
 つまり、「ふせんノート術」にとってノートとは、ふせんを貼るための「台紙」に過ぎないのです(P19)。


著者の考える手帳術・ノート術の基本はこうだ。

……手帳やノートにとって一番大切な役目は3つしかありません。それは、誰でも簡単に

  1. 一瞬でメモできて、
  2. そのメモを後で一発で探し出せて、
  3. 自由自在に有効活用できること(P49)。

そのために、必要なのはふせんとA4ノートだけ。
ノートのサイズも、もし職場の規格がB4サイズで統一されているなら、B5のノートを使うように書いてある(これは、書類をノートに挟むため)。
使うノートも、罫線入りでも方眼でも白紙でも、好みのものを選べばOK。

 ふせんノート術は、このように自由度が高いので、「ふせんに書いて、お留守番ノートに貼る」こと以外にルールはありません(P114)。


たったそれだけ?と思うが、著者自身、これは「仕組み」だと書いている。

「A4ノートの紙面上」において、
「すべての情報」が、
「時系列順」に、
「ワンアクション」で、
「自動的にシンクロされる仕組み」(P62)。

自分の必要に応じてアレンジしてください、ということだ。


……えええ、これ、美崎さんの本にあった「母艦ノート」と同じですよね?
「結果を出す人」はノートに何を書いているのか』で知って、一時期やっていたことがある(今はやっていませんが)。


著者によれば、あらゆる手帳術を試してみたが、ひとつとしてものにならなかったという*1
それは、複雑すぎて自由度がないから。手帳術をマスターすることが目的になっては意味がない。
「ひらめきを形にするための方法」を誰でも簡単に、継続して行えることが重要なのだ。それが、この「ふせんノート術」。

 ふせんをノートや手帳代わりに使うので、今までノートや手帳に書いていた大切なことはすべてふせんに書いてください。
 さらに、気づいたことやひらめいたことも片っ端からふせんにメモします。やらなけばならないこと「TODOタスク」もふせんに走り書きする。わからないことや調べたいことがあれば、これもふせんにメモする。大切な情報はもちろんのこと、伝言もふせんにメモしてください。

…メモを書く場合は必ず「ふせん」に一本化すること。それが鉄則です。
 ふせんにメモを書いて、後はノートや日記やデスクダイアリーに貼り付ける。
この仕組みさえ維持していただければ、あとは自由自在です(P113)。


具体的なノウハウとして出てきたのは
・著者が使っているのは、75mm×75mm、75mm×40mm、60mm×60mmサイズのもの
・「粘着面が広い大きなふせん」がよい。著者が使っているのは「gnotes80」というふせん*2
・ふせんを持ち歩くには、カバーが必要。著者はスマホカバーに貼っている
・思いつきをメモするために、家中のあらゆるところにふせんを置いておく。著者は場所ごとに色を変え、どこで思いついたものかわかるようにしている
・お風呂で書くにはフィルムふせんがおすすめ。筆記用具は鉛筆で
くらいだろうか。


新鮮だったのは、「情報すべてを1冊にまとめる」必要はない、という著者の考え。
迷わず手もとのふせんに書き、内容に応じて一番フィットする場所に貼ればいいそうだ。
その理由は、あとで検索するのが難しくなるから。


結局、一番心に響いたのは「人生は紙一重」という言葉だった。
同じノウハウは持っているのに、著者はライフワークを見つけて人生を満喫、片や自分はどうなのか、と考えてしまった(ちょっと遠い目)。
やるかやらないか、で人生はここまで変わるという現実。

具体的な方法、ハック的なものを求めている人が読むと、ちょっとガッカリするかもしれません。
人生に喝を入れたいあなたには一読の価値あり?

※この本では写真が少なく(あっても白黒…)、実例があまりないので、具体的に知りたい方は著者の『ふせんノート術 (晋遊舎ムック)』の方がいいかも(ムックは図書館にないので、私は読んでいませんが)。

私のアクション:お風呂ジョッタ(メモするツール)を作る♪
■レベル:守 

関連記事
読書日記:『「結果を出す人」の手帳の秘密』*3
ノート作ってみました※以前の個人的「母艦ノート」の作り方をまとめたもの
※この本のメモはありません

*1:フランクリン・プランナー、「超」整理手帳など、その変遷が私とほぼ同じなので笑ってしまいました…

*2:ただし扱っている店は少ないようで、東急ハンズや大きな文具店でも見つけられず。Amazonでもマーケットプレイスがほとんど

*3:実は『「結果を出す人」はノートに何を書いているのか』の読書日記は書けていません。このページに母艦ノートの話題が登場し、下の記事から関連記事のリンクがたどれます

2016年10月29日

ミスをなくす極意は「忘れっぽい自分をどうカバーするか」☆☆☆☆

仕事のミスが絶対なくなる頭の使い方
宇都出 雅巳
クロスメディア・パブリッシング(インプレス) (2016/08/12)
¥ 1,490


※ [Kindle版] はこちら

仕事のミスが絶対なくなる頭の使い方
クロスメディア・パブリッシング(インプレス) (2016/08/12)
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今月、また仕事でミスが頻発してかなり追い詰められた。そういう時にネットで偶然見かけて、何か解決策が書いてあるかも、と読んだのがこの本。
図書館で予約して待つ間に状況はだいぶ改善されていたので、せっぱ詰まった感はなくなっていたが、読んで納得、という本だった。


◆目次◆
はじめに
1章 メモリーミス
2章 アテンションミス
3章 コミュニケーションミス
4章 ジャッジメントミス
おわりに

この本の狙いは「はじめに」に書いてある。

 この本は、とくに画期的な仕事術を紹介する本ではありません。
 これまでさまざまなビジネス書で紹介されてきた王道テクニックや、上司や先輩から耳にたこができるほど指摘されてきたアドバイス。それらがいかに脳のメカニズム上、有意義なことであるかを説明し、これまで以上に納得していただいて、「理解」だけではなく「実践」してもらうことを目的としています(P6)。

よく言われている「賢い仕事のやり方」を脳科学的に裏付ける本、といったところだろうか。


一番ショックだったのが、「ワーキングメモリは鍛えても増やせない」という話*1
著者のおすすめは、「鍛えても増やせないから、経験・知識を増やしてワーキングメモリを使わないよう工夫する」こと。
限られたワーキングメモリという資源を、いかに効率よく使うか、が重要なのだ。


この本では仕事のミスを次の4つに分けている。

1.メモリーミス(忘れた!)
2.アテンションミス(見落とした!)
3.コミュニケーションミス(伝わっていない!聞いていない!)
4.ジャッジメントミス(判断を間違えた!)(P6)


章ごとにそれぞれのミスについて解決策を教えてくれる。
ただ、相手のあるコミュニケーションミスをのぞいて基本はやっぱり「ワーキングメモリの使い方」になるようだ。
いかにしてワーキングメモリの負荷を下げ、必要なことに使えるようにするか。
そのノウハウがぎっしり詰まった本だ。


ミスをしない第一歩は、実は「ミスはなくせない」という事実を受け入れることだ、と著者は書いている。
それでこのタイトルはないだろう、とも思うが「ミスをするのが当たり前なんだったら、どうカバーしようか」と考えることで、ミスは減らせる。
脳の癖やパターンを知っていれば、ミスはかなり回避できそうだ。


NLPをベースにした考え方や、ゾーンに入る方法なども紹介されているので、こういうジャンルが好きな方はぜひ。
私のようにミスに悩む人にも、おすすめです。
私のアクション:未完了項目をこまめに書き出して「棚卸し」する
■レベル:破

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読書日記:『一生クビにならない脳 』


以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。※メモに関してこちらをご覧ください。

*1:これには諸説あり、鍛えられるという脳科学者もいます。あくまで著者の見解です