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「たすくま」「習慣化」「整読」「願いごと手帖」「ライフログノート」「増田式・超絶技巧入力」 ※「断捨離」はLife版に移動しました(2014.12.20)

コメント歓迎!古い記事でもお気軽にどうぞ

2018年07月01日

2018年6月に読んだ本

ふと気づけば、今月ももう折り返し*1ではないですか。
何してるんだろうなあ、と毎月思います。

6月から勤務日が1日増えたため、それがじわじわ影響している感じはありますが、幸いやる気はまだあります。
暑さに負けず、少しでも更新していこうと思います。

yasukoの本棚 - 2018年06月 (11作品)
→[読書日記

印象派への招待
-
読了日:06月15日
評価4
→[ブクログレビュー

*1:この記事をUPしているのは7月16日です…

2018年06月13日

「人間関係」の悩みを解消すれば、人生の課題がクリアできる☆☆☆☆

なぜ、あの人はいつも好かれるのか
本田 健
三笠書房(2014/7/11)
¥ 1,404


※ [Kindle版] はこちら

なぜ、あの人はいつも好かれるのか 三笠書房 
三笠書房 (2014/07/29)
売り上げランキング: 141,963

知人の本棚で見かけた本。
職場でまた人間関係についていろいろ考えるようになったので、タイムリーかなと思って読んでみた。
生き方について改めて考えてみる、いいきっかけになった。


◆目次◆
プロローグ 感情、考え、言葉、習慣――人間関係を好転させるシンプルな法則
1章 相手を思いやる「想像力」をつける――人間関係を「面倒くさく」しないために
2章 「自分らしく」生きる――ハートに「裏表がない」人は共感される
3章 「分かち合い」の心を大切にする――「ひたむきな心」が人を動かす
4章 こんな「態度」をとっていないか――「困ったあの人」にも理由がある
5章 「感情」を味方につける――“振り回される”より“賢く手なづける”
6章 “相手の地雷”をうっかり踏まない――あなたも知らないうちに“困った人”になっていた?
7章 この「ひと言」で相手の心を動かす――「6つのマジック・ワード」で対人関係が変わる
まとめ 「いつも好かれる人」になる17の心得
エピローグ 人に好かれることはとても大事 人を好きになることは、もっと大切

本田さんによれば、人生の悩みのほとんどは人間関係の悩みなのだそうだ。

(前略)
「自分のことを理解してもらえない」
「相手のすること、考えが理解できない」
ということです。そして、私たちの充足感、幸福感も、基本的にこの二つの感情、思いから生まれます(P2)。

つまり、それが解決できれば、人生の悩みのほとんどが解決されることになる。


本田さんがすすめるのは「ねぎらいの言葉を惜しまない」こと。
これが、「人間関係の貯金」になるという。
日本人は一般的に、パートナーに対して自分の気持ちを伝えるのがヘタだと言われるが、わかってくれるだろう、言わなくても伝わっているだろう、とここを惜しむと、あっという間に貯金は底をつくという。
この人は何を言ったら喜ぶのか、報われたと感じるのかをよく観察し、ほめ言葉を探す、というのはさすが、若い頃から経営者など一流の人からかわいがられた本田さんらしいと思った。


普通の人は、自分の周りにいる人は30人程度、多い人でも100人くらいなのだそうだ。
案外少ないのではないだろうか。
その人たちとの関係を幸せにすれば、自分の人生が幸せになるのだ、という言葉は耳が痛かった。
もっと人間関係に時間や意識を向けた方がいいと感じた。
「うまくいかない」と悩むことは多くても、人間関係をよくするために努力したり、ふだんから心がけることはあまりなかったので。

そして、衝撃的だったのは次の一節。

 人間関係に「成功」「正しい」という概念はありません。
 あるのは「共感」だけなのです。

「私は正しい」とお互い思っていたら、歩み寄ることはできない。相手をまるごと理解することはできなくても、共感することはできるかもしれない。
「共感」を目指せばいいんだ、というのは発見だった。



一番印象に残ったのは、「困った人をまわりに増やさないために、まず自分を承認してあげる」という言葉。
やはり人間関係は自分の鏡なのだ。

本田さんは、「ありえない」と感じるような人*1に遭遇しても、心を荒立てないイメージトレーニングを心がけているそうだ*2


この本も語りかけるように、やさしい言葉で書かれていますが、ある意味「人生の奥義」を教えてくれる本。
家庭でも職場でも、人間関係に悩んでいるすべての人必読です。
私のアクション:「ありえない人」に遭遇したら、心を荒立てないイメージトレーニングをするチャンスだ!と思う
■レベル:守 

関連記事
読書日記:『五つの傷』※リズ・ブルボーさんの本
読書日記:『光と影の法則 完全版』※心屋仁之助さんの本
どちらも、“他者とのコミュニケーションで自分の傷に気づき、癒す”がテーマです


以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。※メモに関してこちらをご覧ください。

*1:たとえば、新幹線の切符を買う列に横入りして平気な顔をしている人

*2:「この人は娘さんが死にそうだから急いでいるんだ」と思う

2018年06月03日

究極の「流され力」☆☆☆



※ [Kindle版] はこちら

著者の夫は、あの青山学院大学陸上競技部監督の原晋さん。
夫婦で陸上競技部の寮に住み込んでいる、と青学躍進が話題になった時に聞いて、まず思ったのは「奥さん大変だなー」だった。
原監督はもともと陸上選手として中国電力に就職し、そのまま営業マンとして残っていた、と聞いたことがあったので、「夫の人生に振り回されることに納得しているのか?」と常々聞いてみたいと思っていた。まさにその疑問に答えてくれる本だった。


◆目次◆
プロローグ
第1章 わたしたちはみんな、誰かを支えるために生きている。
第2章 誰にも見向きにされないときに一生懸命考える人たちが「伝統の根っ子」をつくった。
第3章 いいチームができると「火事場のバカ力」が出せるようになる。
第4章 わがままな夫だからこそ楽しい。男はちょっとわがままな方がいい!?
第5章 与えられたことでも、喜びに変わる瞬間は来る。

「野球選手の妻」が大変だ、というのは近年テレビなどでよく特集されるので広く知られているのではないだろうか。料理や栄養の勉強をして、ちゃんとした食事を作るとか、夫が1年の半分以上いないので、子育てや家のことをひとりで引き受けなければならない、など。

ただ、それは「野球選手」と結婚する時にある程度覚悟はできる。
著者は陸上競技部の監督と結婚したわけではなく、ある日突然サラリーマンの夫が会社を辞めて陸上競技部の監督になる、と言い出したのだから、その衝撃は想像を超える。
しかも、ただの転職ではなく、著者自身も寮母として寮に住み込む、というのが条件だったのだから。
私には絶対無理なので、原監督の奥様は納得しているのだろうか?いきなり大勢の大学生の世話をしろ、と言われて不満なくできたのだろうか?と思っていた。


その答は、著者の育ち方にあった。
著者はもともと転勤族の家に生まれ、小中高とすべて転校を経験している。
その上、関東の大学に行くつもりだったのに、その時期にご両親が広島に戻ることを決めたため、広島の大学にしか行けなかった*1
くわしいことは書いてないが、それによって「教師になる」という夢をあきらめたそうだ。
読んでいるこちらが申し訳なくなってしまうほどの振り回され方。
その分、「流され力」がついていたようだ。

 人生は、なるようにしかならない。でも、なされるがままというのもしゃく。流されているようでいて、その流れの中ではベストなポジション取りをして、より良いところに流されていきたい(P24)。

そう考えてきたという。


実際に寮で20名の学生*2と一緒に暮らし始めてからも、慣れないことの連続。
でも、考え方が素晴らしい。

著者は、寮母になる前から「その日1日を安泰に過ごすこと」を大切にしているそうだ。

 きっと、会社で仕事をしている人、子育てしながら家を守っている人も同じだと思います。会社なら、電車が遅れた、から始まり、上司から大至急の仕事がふってきたり、取引先からのクレームがきたり……。家庭なら、子どもが熱を出したり、急に雨が降ってきたり、目当てのものがスーパーになかったり、などなど、いろいろな予期せぬことが起こると思います。自分の立てた予定通りに進められることなど、ほとんどないのではないでしょうか(P18)。

ついつい自分で何とか思い通りにしたい、がんばったらできるんじゃないか、とフル回転した末に疲れ果てるタイプの私には、とても新鮮に響いた。
自分でできることには限りがあるのだ。それを認め、「その日1日を安泰に過ごす」ことをゴールにする。


また、この人の観察力がすごい。監督が学生の走りの面倒を見て、奥さんが学生の生活の面倒を見る、と役割分担はしたものの、さりげなく学生に言葉をかけて監督のフォローをしたり、必要な時に必要なサポートができるよう、常に気を配っている。
著者が教師志望だったことと、弟・妹のいる長女というところから来ているのかもしれない。
そのあたりは、後輩や部下を育てるような立場の人には役に立ちそう。
実は監督までうまくコントロールしているので、「監督の監督」と陰で呼ばれているそうだ。


著者自身は夢やミッションを持つタイプではなかったそうだが(教師の夢はあきらめている)、それでもいいという言葉には説得力がある。

 夢やミッションが明確にある人はそれを目指せばいい。そういうものがない人は、夢やミッションがある人を応援し、支えればいい。そうしているうちに、自分の支えた人が夢を叶え、ミッションを遂行することが、自分の喜びになる(P8)。

 ……ただ流されていくのではなく、自分の与えられた場所で、自分のできることを精一杯やること。そうすればまわりの人も自分も幸せな気持ちになる、と信じて行動することに変わりはありません(P193)。

置かれた場所で咲きなさい 』を思い出した。自分で何もかも選べるわけではない。与えられた場所でベストを尽くすことで、充実したいい人生にすることもできるのだ。


もちろん、陸上ファン、駅伝ファンの人にも楽しめるエピソードが満載だ。
たくさん有名選手の名前も出てくるし、手探りで寮作りを始めるところから、箱根で優勝するまでの道のりは、淡々と書かれているがやはりドラマティックだ。
著者が一番うれしかった瞬間は、2008年に予選会を突破して初めて箱根を走れることが決まった時なのだそうだ。
その理由は、ぜひ読んで確かめてください。


箱根が大好きな人はもちろんですが、夢やミッションがわからない、毎日が同じことの繰り返しで閉塞感がある、という人にもぜひ読んでほしい本です。
私のアクション:「人生は思い通りに行かないもの」と心得て、今日1日を安泰に過ごすためにどうするか、と考える
■レベル:破 

関連記事
読書日記:『置かれた場所で咲きなさい』※シスター渡辺和子さんのベストセラー


以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。※メモに関してこちらをご覧ください。

*1:ご両親が許してくれなかったそうです。この時代なら、それほど珍しいことではなかったようです

*2:開設当初。今は倍くらいになっているそうです

2018年06月01日

2018年5月に読んだ本

今月は、数だけ見れば12冊なのでまずまず。ですが、レシピ本なども含む数なので、もう少し読みたかった。
読書日記も、今月はもっと書けているつもりだったんですが*1、振り返ったらレビューがほとんどでした…。

ともかく、読書日記を書く習慣は少しずつついて来ているように思うので、今月もがんばります。
目標は「週に3冊読んで、その週のうちに読書日記を書く」なんですが、まずは今のペースを維持することから。

yasukoの本棚 - 2018年05月 (12作品)
→[暮らし編

クックパッドの簡単おうち和食
(扶桑社ムック)
読了日:05月26日
評価4

*1:4月以前の本をいくつかUPしていたからかもしれません

2018年05月26日

資本主義から価値主義へ☆☆☆☆



※ [Kindle版] はこちら

お金2.0 新しい経済のルールと生き方 (NewsPicks Book)
幻冬舎 (2017/11/29)
売り上げランキング: 152

著者・佐藤 航陽さんは起業家で(会社メタップスのサイトはこちら)、「タイムバンク」という時間に価値をつけて売買できるシステムを立ち上げた人。
この「タイムバンク」というしくみをネットニュースで知り、面白いと思ったので、もう少しくわしく知りたいとこの本を図書館で借りた。

とても興味深い本だった。


◆目次◆
はじめに
第1章 お金の正体
第2章 テクノロジーが変えるお金のカタチ
第3章 価値主義とは何か?
第4章 「お金」から解放される生き方
第5章 加速する人類の進化
おわりに

著者は母子家庭でお金に苦労した経験から、「お金の正体をつかみ、今よりもいい社会のしくみを自分で作りたい」という気持ちで起業し、お金について研究を重ねてきたという。
自分の会社で実験を繰り返し、お金の性質がある程度わかった、ということで書かれたのがこの本。
読んでびっくりした。まるで学者が書いた教科書のようだったからだ。
しかも、わかりやすい。
いかに著者にとってこのテーマが大切だったかがわかる。

 この本を書いた目的は、「お金や経済とは何なのか?」、その正体を多くの方に理解して欲しい、そして理解した上で使いこなし、目の前のお金の問題を解決してほしいということです(P11)。


著者によれば、現在は資本主義経済の転換期に来ているという。
そのきっかけとなったのがビットコインをはじめとする仮想通貨と、そのしくみブロックチェーンだ。

「通貨」という名前だからややこしいが、これは今の通貨とはまったく別のルールで動く新しいものと考えた方がいいそうだ。
サッカーと野球はどちらも「球技」ではあるものの、同じルールでやることは不可能だ。そのくらい違うという。


仮想通貨のしくみは、まるで中世でグーテンベルクが活版印刷の技術を発明したことで、それまで特権階級だけのものだった「知識」が一般庶民にまで行き渡ったことに匹敵するという。

 これまで300年近く国家の専売特許とされてきた通貨の発行や経済圏の形成が、新たなテクノロジーの誕生によって誰でも簡単に低コストで実現できるようになりつつあります(P208)。


“国が保証するひとつの通貨”という縛りがなくなると、今まで人は既成の枠組みの中で競っていたのが、新しく枠組みを作ることを競うようになる、と著者は言う。
価値も人それぞれでいい、になっていく。

 つまり、私たちがどんな職業につき、誰と結婚して、どんな宗教を信じ、どんな政治思想を持つのも個人の自由であると同時に、何に価値を感じて、どんな資産を蓄え、どんな経済システムの中で生きていくのかも自分で決められるようになっていく。私たちはその過程にあります(P189)。

経済も複数あっていいそうだ。複数あれば、自由に選べる。まるで、アプリを用途に応じて使い分けるように、いくつかをその都度使うこともできるという。


資本主義が通用しなくなった時、新たに興るのは「価値主義」、というのが著者の考え方だ。

今の若い世代は生まれた時からネットはもちろん、ものは全部身近にあった。
人は最初から当たり前にあったものには欠落感がないので、それほどほしいと思わない。
だから、ものに対する執着はこれからますますなくなっていくことになりそうだ。
ものを買う、消費する社会ではなく、承認する/承認される、評価する/評価されることが経済を回すようになる。

他者からの評価が自分の価値を決める。つまり、ここで「セルフブランディング」「自分が本当にやりたいことをやる」といったことが大切になってくるのだ。


キングコング・西野亮廣さんのクラウドファンディングの話や、いい人戦略など、今までのお金を稼ぐ能力とは違った、その人を評価するしくみはいくつか読んできたが、この本で初めて、そういった戦略がどう経済活動と結びつくのかを教えてもらった気がする。


ネットで見て興味を持った、著者が去年立ち上げたアプリ「バンクタイム」は、単なる時間の売買ではなく、「時間に資産価値をつける」という、新しい試み。
詳しく知りたい方はこちらのサイトがわかりやすいです。
【必見】タイムバンクとは?仕組みや目的、使い方まで日本一わかりやすく説明しよう。――
資産構築メディアサイトFALI


個人的には、このくだりが印象に残った。

 …本当にお金や経済が作り出す課題を解決したいと考えるのであれば、お金に自らがくっつけている「感情」を切り離して考えなければなりません。お金や経済が持つ特徴を理解した上で、それらを自分の目的のために「ツール」として使いこなす訓練が必要なのです。

 たくさんのお金を動かしている人ほどお金が好きな拝金主義者や守銭奴のような印象を持っている人がいますが、実際は全くの逆です。よりたくさんのお金や経済を動かしている人ほど、お金を紙やハサミやパソコンと同様に「道具」として見ています。そこに何の感情もくっつけていません。純粋に便利な道具という認識を持っているからこそ、それを扱う時も心は揺れませんし、冷静に判断をし続けることができます(P257)。

少し前、堀江貴文さんのお金に関するインタビューを読んだら、まさしくこんな感じの反応だったからだ。インタビュアーがイメージする「お金持ち」と明らかに乖離していて、困惑しているのが伝わってくるような内容だった。

お金に対する認識を変えたら、経済状態が大きく変わるのかも、と思えた。


お金のしくみ=経済のしくみを知るということは、つまり「これから何が売れるのか」「発展していく組織はどう作るか」といった、目の前の課題を解決したいと解決する方法にも応用できるそうだ。

ここでは紹介しなかったが、世の中のしくみは脳のしくみと相似で、また自然のしくみとも似ているのだそうだ。
それを知っているだけでも、世の中がどうなっていくのか、予測する力は上がるはず。


わかりやすく書いてある本なのに、これだけたくさんのことが学べるのは素晴らしい。
これからの世の中を生き抜くために必読の1冊です。
私のアクション:自分の評価を上げるために、このブログのどこを磨くか検討する
■レベル:守 

関連記事
読書日記:『「いいひと」戦略』
読書日記:『2022―これから10年、活躍できる人の条件』
※神田昌典さんの本。この本と同じくらい、インパクトがありました


以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。※メモに関してこちらをご覧ください。
※近日中にUPします!

2018年05月09日

「自分の欲望と向き合う」ことが備えになる☆☆☆☆


※Kindle版はありません
「老後にいくらかかるか」は生きていく上で避けて通れない問題だ。
気になりつつも、「○千万必要です」という金額の大きさにショックを受け、見て見ぬふりをすることが多かった。
ところが、ネットで見かけたこの本の紹介記事は、「あれ、これならできるかも」と思うくらい優しかった。くわしく内容を知りたい、と思って図書館で借りて読んでみた。

お金持ち以外のすべての人*1に有益な、素晴らしい本だった。


◆目次◆
プロローグ お金に振り回されない人生のために
第1章 脱・節約教のススメ 節約しても老後は安心ではない!
第2章 禁・資産運用 いま始めること、老後に考えればいいこと
第3章 新・消費宣言 欲望に向き合えばお金が増える
第4章 知識の泉へようこそ 年金、保険、教育費を考える
第5章 ザ・住宅問題 買うべきか、借りるべきかの神学論争に終止符を
エピローグ まず最初にやってもらいたいこと

著者は奥付のプロフィールによれば経済評論家・ジャーナリスト。
銀行など金融系企業に勤めたのち、企業コンサルタント、放送作家などさまざまな仕事を経て現職、という異色の経歴。著書も経済関係の他に旅行など多岐にわたる。
文章も読みやすいし、著者の体験談も多いので一般的な経済の本と違って楽しめた。


著者はこの本を書くにあたり、たくさんの「老後問題に関する本」を読んでみたそうだ。
人によって老後資金は1500万は要る、いや3000万だ、とバラバラ。根拠もバラバラ。しかも、それらの数字はすべて“今までのデータ”を元にしている。これから先の経済がどうなるか、わかる人はひとりもいないのに、それを信じていいの?というのが著者の立場。

 自分自身の不安や家族の安心の尺度を平均で決めてはいけません。しかし、専門家は本の中では平均でしか語れないのです(P119)。

年金ひとつ取っても、これからどうなるかはまったく不透明。


老後にいくらあれば安心なのかわからない。だから不安になって貯めようとする。
あげく、底値表を作ってスーパーをいくつも回ったり、ご主人の趣味にかけるお金をカットしたり、著者曰く「貧乏くさい」節約術に走ってしまう。
著者によれば、それは本末転倒。「今を楽しめば、自然に無駄な出費が減り、お金が残るようになる」という。


そのためにやるべきことは、「自分の欲望と向き合う」こと。

 欲望と向き合うことは自分の心を見つめることにほかならないのです。それを数ヶ月続けていけば、ヘンテコな節約をしなくても、ただ無駄を削るだけで、だんだんとお金は貯まっていくようになる。それが長年蓄積されていけば、老後の資金にもなっていきます(P269)。

本当に自分が欲しいものは何なのか?案外、世間に踊らされて欲しいと思っているだけのものも多いという。
逆に、本当に必要だと思うなら、そこには思い切ってお金をかければいいそうだ。


著者は、自分にとって価値のあることにお金を集中させるため、たとえば「1年間、セールで買わない」と決めることを提案している。
これが、値段で価値を決めない訓練になるという。必要なら、自分の欲と相談してほしい、と思ったら買う。
定価で買うならよく吟味するし、使うので、結果的に安上がりになるそうだ。
「安いから買う」だと、値段やお得感につられて買ってしまい、実はそんなに使わなかった、ということはないだろうか。
そうやって、本当に必要なものだけを買うようになれば、支出は減るのだ。

 老後とはあくまでも現役時代の延長線上にあるのです。ですから、現役時代から質の高い生活を意識し実行すればいいのです。老後とは退職したその日から、もしくは70歳の誕生日から突然始まるわけではありません(P56)。


定年になったら旅行をしよう、と思っていても、奥さんは一緒に旅行したくないかもしれない。病気になったり、もう旅行する体力がなかったりするかもしれない。
おいしいものも、老後には食べたいと思わないかもしれない。
その時その時で価値のあるお金の使い方をしましょう、という言葉は説得力がある。


老後はある日突然切り替わるものではなく、今の人生の延長、という言葉は刺さった。
だから、人間関係も今から築いておくことが大切だ。
お金に対する考え方、理想の生き方はパートナーと言えども違う。早くからコミュニケーションをして、定年後にガックリしないようにしておきましょう、と著者は説いている。お金の準備よりも、そういった準備の方が大切だそうだ。


この本の“心臓”は第4章。お金に関する知識が揃っている。年金はやっぱりかけておいた方が得とか、夫の扶養をはずれてでも、妻も社会保険完備のところで働いた方が将来安心*2だな、というのが実感できる。
読めば「あれ、そんなに生命保険要らないんじゃないの?」と思う人は多いはずだ。高額医療費の自己負担額のしくみがこの本で初めてわかった。
この辺はさすがプロ、わかりやすくまとめられている。
逆に言えば、こういう情報は新鮮さが命なので、なるべく早く読んでおいた方がいい。


著者は「家も保険も、みんなが買っているからと買っていませんか?」と問う。

家は価値観によって必要かどうかが変わるので、本当に欲しければ買えばいいそうだが、家が残ると相続の問題が出たり、年を取って維持できなくなる可能性もある。「子どもが独立したら手放して賃貸に移るのもあり」だとか(著者は実際にそうされています)。

「住宅ローンはリスク。先物取引と同じ」という言葉にハッとした。自分の将来を担保に多額の借金をすることに変わりはないのだ。昔は土地の価値が必ず上がったのでそれなりに確実な投資だったが、今後は人口減になることを考えれば、おそらく下がる可能性の方が高い。リスクというのもうなづける。

お金は流動的な状態で持っているのが一番だと、著者はくり返し書いている。
病気に備えてある程度貯金で持っておき、もし使わずに済めば老後に使える。そうすれば、多額の保険に入る必要はないそうだ。
それだけの根拠が、この本にはちゃんと示されている。


専門家に決めてほしい、と一般の人は考えてしまいがちだが、これからはお金の計画もオーダーメイドが必要になってくる。なぜなら、人によって働き方も欲も違うからだ。
この本で必要な知識を身につけ、満足行く人生を送りましょう。
ぜひ、パートナーと読んでください。
※年金など社会保険は、今後今よりも減額されることが予想されています。もちろん著者もそれには言及していますが、それでもゼロにはならず、他の金融商品に頼るよりは、社会保険に賭けた方がリスクが低い、という立場で書かれています。この辺は意見が分かれるところだと思います。
私のアクション:「安い時に買う」をやめ、「必要な時に買う」と決めてしまう
■レベル:守 

関連記事
読書日記:『もっと簡単に暮らせ』※「必要な時に買う」考え方が同じ
読書日記:『外資系コンサルタントのお金の貯め方』



以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。※メモに関してこちらをご覧ください。

*1:サブタイトルは「年収300〜700万円」

*2:社会保険の場合、会社が保険料の半分を負担してくれるため、その時は損するように見えても結果的に保証が増えます

2018年05月01日

2018年4月に読んだ本

4月は13冊と、数だけ見ればまあまあ読めたことになる。
ところが、気がつけば読書日記はとうとう1冊もUPできていないではないですか。伏しておわび致します、としか言いようがない。
こんなに書けてないのは、記憶によると体調が悪かった2014年頃くらいではないでしょうか。

もうここで何か言うと「逆張り」にしかなっていないような気がするので、今月は何も書きません。
読む本とやる気はあります。

yasukoの本棚 - 2018年04月 (13作品)