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2018年09月29日

家計管理の目的は、「1円でも純資産を増やすこと」☆☆☆☆

正しい家計管理
林 總
WAVE出版(2014/03/12)
¥ 1,404

※Kindle版はありません
最近、「持ち家と賃貸、どちらがいいかの最終結論が出た」というネット記事が出ていた。
「持ち家か賃貸か」「戸建てかマンションか」…ついに正解がわかった――金融・経済サイト「マネー現代」
書いたのはこの本の著者・林總さん。
著者によれば、「持ち家の方がいい」そうだ*1
記事を読んだ時にお名前を見て、以前この本を読みたかったのに図書館の予約が多すぎてあきらめたことを思い出した。

今回改めて調べたところ、待たなくても大丈夫そうだったので、さっそく借りて読んでみた。
理論的にはなかなか面白かった。


◆目次◆
はじめに
第1章 家計管理の目的
第2章 家計の実態を把握する
第3章 予算を立てる
第4章 管理不能支出を深く見直す
第5章 管理の手順
第6章 中・長期の家計管理
第7章 おさらい〜価値と幸福とお金の関係
あとがき
付録 「正しい家計管理」体験記

著者の本業は企業の会計管理の専門家。家計の相談を受けるファイナンシャルプランナーとは違う。
なぜそんな人が家計の本を?と思うが、著者によれば「家計管理は、会社の会計管理と同じやり方でできる」そうだ。
むしろ、同じやり方をすることでうまく行くという。
それが、この本が類書と違う画期的なポイントと言える。


「管理不能支出」という語句にとてもインパクトがあった。
これは、契約によって支払いが強制されている支出のこと(住宅ローンや家賃、水道光熱費の基本料など)。主に銀行の口座引き落とし。
これに対し、「管理可能支出」は、支払いに強制力がなく、毎月増減する支出のこと(食費、被服費、美容費、自動車関連費など)を指す。主に現金支出になる。
削るべきは、「管理不能支出」。いわゆる「節約」をするよりも効果大だそうだが、これはわりとよく聞く説だろう。

さらに、「貯蓄は義務」だそうだ。ドラッカーの言葉が時々引用されていることもあり、読んでいてとても新鮮だった。従来の家計管理の本とはかなり毛色が違った。


スタートは家中の小銭、忘れている通帳などすべてを洗い出し、ローンなどのマイナス資産も含めた財産目録を作ることから。これは、会社の貸借対照表に当たる。
これは、慣れるまで毎月チェックする(一度作れば手間はぐっと楽になる)といいそうだ。

衝撃的だったのは「家計管理の目的」について。
その目的はただひとつ。「1円でも純資産を増やすこと」だという。

そのために、さまざまな準備をし、毎月いろいろなプロセスをくり返す。
目的がはっきりしているのはよさそうだ。記録し、集計するのも、純資産がいくら増えているかを見るため。
そこさえわかればいいのだから、とてもシンプルだ。


ただ、具体的に毎日・毎月何をするか、というところまで来て挫折。
正直言ってかなりの手間なのだ。
予算ごとに封筒に分けたり、財布を分けたり、記録を残すために必ず口座を経由させるなど。
たとえば、通帳に記録が残るから簡単なのかもしれないが、4人の息子さんのお小遣いをそれぞれの通帳に振り込んで引き出させる(しかも毎月振り込むのは奥さんの役割)というやり方は、さすがに誰でもできることではない。

著者は「これは管理するために必要なので慣れてください」というスタンスで、一切の妥協なし。
確かに、会社の会計を指導する時に「面倒だから簡単な方法ないですか?」と聞かれることはないし、定められたやり方を遵守するのが基本だからかもしれない。
しかし、家計管理は仕事じゃないので、片手間にできなければ続かないし、続かなければ意味がないのだ。


ほぼ同時期に読み始めた『1日1行2年で350万貯めた あきのズボラ家計簿』の方が、簡単でやりやすそうだったので、こちらを実際にやることにし、後半は斜め読みで終了。

理念は素晴らしいが、もう少し簡単ならよかったのに。
巻末にこの本の関係者(担当者やライターさんなど)4名の体験記が載っていて、面白い。
先に体験記を読んで「できそう」と思ったら、本編も読んでみるといいかもしれない。


家計管理を会社の会計管理と同じしくみで考えるというのはとても面白かった。
複数の体験記を読んで、独身で実家住まいの人や、ひとり暮らしの人はそれほど苦労せずにできていたので、若い人が今のうちに家計管理リテラシーを身につけるのにやるのはいいかもしれません。
前半を読むだけでも勉強になりました。

私のアクション:クレジットカードの支出を、会社での「経費の立替」と同じと考え、すぐに精算する
■レベル:破 

関連記事
読書日記:『普通の人が老後まで安心して暮らすためのお金の話 』
読書日記:『外資系コンサルタントのお金の貯め方』※フレームワークでお金を貯める方法
読書日記:『「仕組み」節約術』※泉正人さんの本

※この本のメモはありません

*1:その理由は、「年金生活になってからの家賃は負担が大きいし、新たに賃貸契約を結ぶのも難しくなるから」

2018年09月16日

お金は「きちんと生きている」人のところに集まる☆☆☆




※ [Kindle版] はこちら

お金持ちが肝に銘じているちょっとした習慣
河出書房新社 (2018/03/30)
売り上げランキング: 42,681

最近では珍しく、店頭で見かけてふらっと買った本。お金に関する本は多いが、思わず「襟を正したくなる」ようなことが書いてあったからだ。
さっと読めるのに、心に刺さる本だった。


◆目次◆
はじめに お金持ちが「お金より大切にしていること」とは?
第1章 だらしがない暮らしは破綻につながる お金持ちが絶対にしない10のこと
第2章 この心がけが将来の余裕を生む お金と真摯に向き合うお金持ち
第3章 大事な“お金の家"はこうして整える お金持ちの財布はここが違う
第4章 いつも懐が寒い人は、ここが疎かだった お金持ちが大切にしている14の習慣
第5章 「自分本位」で考えれば見えてくる お金が増えていく人の生き方

著者はライターで、仕事柄お金持ちに取材することが多く、そのままご縁が続いている方もあるそうだ。
その経験から、お金持ちとそれ以外の人を分けるものが何なのか、著者の考えをまとめたのがこの本。

著者によれば、お金はきちんと生きている人が好きなのだそうだ。

 彼らに共通しているのは、お金にキビシイという以上に、人としてきちんとしていて、振る舞いや生活態度などにゆるみやだらしないところが見えないことだ。
(中略)
お金にはある種の“精神性”があり、高い精神性を保持している人と相性がいい(P3-4)

著者の知るお金持ちは、値段に関わりなくモノを大切に扱うし、人に対しても、立場に関係なく同じ態度で接している、清々しい人が多いそうだ。


一方、お金が貯まらない人はだらしない傾向があり、小さな消費に鈍感になっている。たとえば、百均で買ったからと扱いも雑で、なくなっても「また買えばいい」と思っている人が多いという。
また、お金が貯まらない人ほどモノを溜め込んでいるという。保冷剤が冷凍庫に増え続けていたり、デパートの紙袋が捨てられなくて溜め込んでいたりする。

その人達に共通する点を、著者はこう指摘する。

 要は、日々の生活に何がどのくらい必要なのかをちゃんと把握し、その枠内で自己管理することができないのだ。そして二つの行動は、自分をきちんとコントロールできない、だらしない人に共通する特徴だと言ってもいいだろう(P31)。


お金持ちは「お金の使い方に迷いがない」という。
なぜなら、本当にほしいもの以外は買わないからだ。迷いやためらいがなく、即決断。
貧しい人ほど、「お買い得!」や「○○パーセント引き」と書いてあると素通りできず、必要ではないモノを焦って買ってしまう。

 両者の違いは、お金があるかないか、ではなく、自分自身をきちんとわかっているかどうか、なのだ(P89)。



お金を払う時に「ありがとう」と言うといい、というのは聞いたことがあるが、著者の知るあるお金持ちはお金が出ていく時は「ありがとう」ではなく「行ってらっしゃい」と言い、お金が入ってきた時には「お帰りなさい」と挨拶するのだそうだ。
気持ちよく「行ってらっしゃい」と言えるかどうかが、いいお金の使い方かどうかを判断するバロメーターになることに気づいたという。
気持ちよく「行ってらっしゃい」と言えない時は、ムダ遣いだったり、本当にほしいかどうか充分に確かめないまま衝動買いしようとしていたりしたのだそうだ。


ただ、私がこの本で一番印象に残ったのは、お金とは直接関係ないある行動だった。
お金持ちはきちんと「整理」できている人が多いそうだが、ある成功者はそのためのコツを教えてくれたという。

「すべてのことを“往復”で行う」
 たとえば、ドアを開けたら閉める。引き出しから何かを出したら、しまう。これが“往復”で行うということだ。
この成功者は、さらにひと言つけ加えた。
「1、2秒の手間を惜しまないことも大事だね」
(P153)

この「1、2秒の手間」とは、外から帰ってきて、コートを脱いだり、服を着替えたあと、ハンガーにかけてクローゼットにしまうところまでしてしまうことを指す。
かけてしまうのにかかる時間は、せいぜい1〜2秒。ところが、疲れていたり面倒だからとその辺に置きっぱなしにしてしまうと、片づけるタイミングを逃して部屋はあっという間に散らかってしまう、というのだ。


実は、これと同じことは以前にも読んだことがあり、その時の言葉を自分ではやや物騒だが「一発で仕留める」と呼んでいた。一度手に取ったものはそのまま完了させる、という意味だ。せっかく手に取ったのに、その辺に置いていたら、結局また手に取ることから始めなければならないので、手間が増える。

わかっちゃいるけどできてなかったので、刺さった。たった「1、2秒の手間」が整理された部屋と散らかった部屋を分けるのだ、というのを見せてもらえてよかった。
それだけでも、私にとって価値のある本だった。


財布を長財布にするかどうかで議論が巻き起こるくらい、お金と精神性の関係は人によって受け取り方が違う。
でも、この本はそういうのが苦手な人でも読める、中間的な立ち位置だと感じた。
清々しい生き方をしている方が、お金持ちに近づけると思うだけで、背筋が伸びる。
自分にちょっとカツを入れたいと感じている人に特におすすめです。
私のアクション:「1、2秒の手間」を惜しまず、片づける
■レベル:守 書いてあることはオーソドックスなことが多いです

関連記事
読書日記:『金持ち脳と貧乏脳』※脳科学の見地から考える、「お金持ちマインド」とは


以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。※メモに関してこちらをご覧ください。
※メモは近日中にUPします!

2018年05月26日

資本主義から価値主義へ☆☆☆☆



※ [Kindle版] はこちら

お金2.0 新しい経済のルールと生き方 (NewsPicks Book)
幻冬舎 (2017/11/29)
売り上げランキング: 152

著者・佐藤 航陽さんは起業家で(会社メタップスのサイトはこちら)、「タイムバンク」という時間に価値をつけて売買できるシステムを立ち上げた人。
この「タイムバンク」というしくみをネットニュースで知り、面白いと思ったので、もう少しくわしく知りたいとこの本を図書館で借りた。

とても興味深い本だった。


◆目次◆
はじめに
第1章 お金の正体
第2章 テクノロジーが変えるお金のカタチ
第3章 価値主義とは何か?
第4章 「お金」から解放される生き方
第5章 加速する人類の進化
おわりに

著者は母子家庭でお金に苦労した経験から、「お金の正体をつかみ、今よりもいい社会のしくみを自分で作りたい」という気持ちで起業し、お金について研究を重ねてきたという。
自分の会社で実験を繰り返し、お金の性質がある程度わかった、ということで書かれたのがこの本。
読んでびっくりした。まるで学者が書いた教科書のようだったからだ。
しかも、わかりやすい。
いかに著者にとってこのテーマが大切だったかがわかる。

 この本を書いた目的は、「お金や経済とは何なのか?」、その正体を多くの方に理解して欲しい、そして理解した上で使いこなし、目の前のお金の問題を解決してほしいということです(P11)。


著者によれば、現在は資本主義経済の転換期に来ているという。
そのきっかけとなったのがビットコインをはじめとする仮想通貨と、そのしくみブロックチェーンだ。

「通貨」という名前だからややこしいが、これは今の通貨とはまったく別のルールで動く新しいものと考えた方がいいそうだ。
サッカーと野球はどちらも「球技」ではあるものの、同じルールでやることは不可能だ。そのくらい違うという。


仮想通貨のしくみは、まるで中世でグーテンベルクが活版印刷の技術を発明したことで、それまで特権階級だけのものだった「知識」が一般庶民にまで行き渡ったことに匹敵するという。

 これまで300年近く国家の専売特許とされてきた通貨の発行や経済圏の形成が、新たなテクノロジーの誕生によって誰でも簡単に低コストで実現できるようになりつつあります(P208)。


“国が保証するひとつの通貨”という縛りがなくなると、今まで人は既成の枠組みの中で競っていたのが、新しく枠組みを作ることを競うようになる、と著者は言う。
価値も人それぞれでいい、になっていく。

 つまり、私たちがどんな職業につき、誰と結婚して、どんな宗教を信じ、どんな政治思想を持つのも個人の自由であると同時に、何に価値を感じて、どんな資産を蓄え、どんな経済システムの中で生きていくのかも自分で決められるようになっていく。私たちはその過程にあります(P189)。

経済も複数あっていいそうだ。複数あれば、自由に選べる。まるで、アプリを用途に応じて使い分けるように、いくつかをその都度使うこともできるという。


資本主義が通用しなくなった時、新たに興るのは「価値主義」、というのが著者の考え方だ。

今の若い世代は生まれた時からネットはもちろん、ものは全部身近にあった。
人は最初から当たり前にあったものには欠落感がないので、それほどほしいと思わない。
だから、ものに対する執着はこれからますますなくなっていくことになりそうだ。
ものを買う、消費する社会ではなく、承認する/承認される、評価する/評価されることが経済を回すようになる。

他者からの評価が自分の価値を決める。つまり、ここで「セルフブランディング」「自分が本当にやりたいことをやる」といったことが大切になってくるのだ。


キングコング・西野亮廣さんのクラウドファンディングの話や、いい人戦略など、今までのお金を稼ぐ能力とは違った、その人を評価するしくみはいくつか読んできたが、この本で初めて、そういった戦略がどう経済活動と結びつくのかを教えてもらった気がする。


ネットで見て興味を持った、著者が去年立ち上げたアプリ「バンクタイム」は、単なる時間の売買ではなく、「時間に資産価値をつける」という、新しい試み。
詳しく知りたい方はこちらのサイトがわかりやすいです。
【必見】タイムバンクとは?仕組みや目的、使い方まで日本一わかりやすく説明しよう。――
資産構築メディアサイトFALI


個人的には、このくだりが印象に残った。

 …本当にお金や経済が作り出す課題を解決したいと考えるのであれば、お金に自らがくっつけている「感情」を切り離して考えなければなりません。お金や経済が持つ特徴を理解した上で、それらを自分の目的のために「ツール」として使いこなす訓練が必要なのです。

 たくさんのお金を動かしている人ほどお金が好きな拝金主義者や守銭奴のような印象を持っている人がいますが、実際は全くの逆です。よりたくさんのお金や経済を動かしている人ほど、お金を紙やハサミやパソコンと同様に「道具」として見ています。そこに何の感情もくっつけていません。純粋に便利な道具という認識を持っているからこそ、それを扱う時も心は揺れませんし、冷静に判断をし続けることができます(P257)。

少し前、堀江貴文さんのお金に関するインタビューを読んだら、まさしくこんな感じの反応だったからだ。インタビュアーがイメージする「お金持ち」と明らかに乖離していて、困惑しているのが伝わってくるような内容だった。

お金に対する認識を変えたら、経済状態が大きく変わるのかも、と思えた。


お金のしくみ=経済のしくみを知るということは、つまり「これから何が売れるのか」「発展していく組織はどう作るか」といった、目の前の課題を解決したいと解決する方法にも応用できるそうだ。

ここでは紹介しなかったが、世の中のしくみは脳のしくみと相似で、また自然のしくみとも似ているのだそうだ。
それを知っているだけでも、世の中がどうなっていくのか、予測する力は上がるはず。


わかりやすく書いてある本なのに、これだけたくさんのことが学べるのは素晴らしい。
これからの世の中を生き抜くために必読の1冊です。
私のアクション:自分の評価を上げるために、このブログのどこを磨くか検討する
■レベル:守 

関連記事
読書日記:『「いいひと」戦略』
読書日記:『2022―これから10年、活躍できる人の条件』
※神田昌典さんの本。この本と同じくらい、インパクトがありました


以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。※メモに関してこちらをご覧ください。
※近日中にUPします!

2018年05月09日

「自分の欲望と向き合う」ことが備えになる☆☆☆☆


※Kindle版はありません
「老後にいくらかかるか」は生きていく上で避けて通れない問題だ。
気になりつつも、「○千万必要です」という金額の大きさにショックを受け、見て見ぬふりをすることが多かった。
ところが、ネットで見かけたこの本の紹介記事は、「あれ、これならできるかも」と思うくらい優しかった。くわしく内容を知りたい、と思って図書館で借りて読んでみた。

お金持ち以外のすべての人*1に有益な、素晴らしい本だった。


◆目次◆
プロローグ お金に振り回されない人生のために
第1章 脱・節約教のススメ 節約しても老後は安心ではない!
第2章 禁・資産運用 いま始めること、老後に考えればいいこと
第3章 新・消費宣言 欲望に向き合えばお金が増える
第4章 知識の泉へようこそ 年金、保険、教育費を考える
第5章 ザ・住宅問題 買うべきか、借りるべきかの神学論争に終止符を
エピローグ まず最初にやってもらいたいこと

著者は奥付のプロフィールによれば経済評論家・ジャーナリスト。
銀行など金融系企業に勤めたのち、企業コンサルタント、放送作家などさまざまな仕事を経て現職、という異色の経歴。著書も経済関係の他に旅行など多岐にわたる。
文章も読みやすいし、著者の体験談も多いので一般的な経済の本と違って楽しめた。


著者はこの本を書くにあたり、たくさんの「老後問題に関する本」を読んでみたそうだ。
人によって老後資金は1500万は要る、いや3000万だ、とバラバラ。根拠もバラバラ。しかも、それらの数字はすべて“今までのデータ”を元にしている。これから先の経済がどうなるか、わかる人はひとりもいないのに、それを信じていいの?というのが著者の立場。

 自分自身の不安や家族の安心の尺度を平均で決めてはいけません。しかし、専門家は本の中では平均でしか語れないのです(P119)。

年金ひとつ取っても、これからどうなるかはまったく不透明。


老後にいくらあれば安心なのかわからない。だから不安になって貯めようとする。
あげく、底値表を作ってスーパーをいくつも回ったり、ご主人の趣味にかけるお金をカットしたり、著者曰く「貧乏くさい」節約術に走ってしまう。
著者によれば、それは本末転倒。「今を楽しめば、自然に無駄な出費が減り、お金が残るようになる」という。


そのためにやるべきことは、「自分の欲望と向き合う」こと。

 欲望と向き合うことは自分の心を見つめることにほかならないのです。それを数ヶ月続けていけば、ヘンテコな節約をしなくても、ただ無駄を削るだけで、だんだんとお金は貯まっていくようになる。それが長年蓄積されていけば、老後の資金にもなっていきます(P269)。

本当に自分が欲しいものは何なのか?案外、世間に踊らされて欲しいと思っているだけのものも多いという。
逆に、本当に必要だと思うなら、そこには思い切ってお金をかければいいそうだ。


著者は、自分にとって価値のあることにお金を集中させるため、たとえば「1年間、セールで買わない」と決めることを提案している。
これが、値段で価値を決めない訓練になるという。必要なら、自分の欲と相談してほしい、と思ったら買う。
定価で買うならよく吟味するし、使うので、結果的に安上がりになるそうだ。
「安いから買う」だと、値段やお得感につられて買ってしまい、実はそんなに使わなかった、ということはないだろうか。
そうやって、本当に必要なものだけを買うようになれば、支出は減るのだ。

 老後とはあくまでも現役時代の延長線上にあるのです。ですから、現役時代から質の高い生活を意識し実行すればいいのです。老後とは退職したその日から、もしくは70歳の誕生日から突然始まるわけではありません(P56)。


定年になったら旅行をしよう、と思っていても、奥さんは一緒に旅行したくないかもしれない。病気になったり、もう旅行する体力がなかったりするかもしれない。
おいしいものも、老後には食べたいと思わないかもしれない。
その時その時で価値のあるお金の使い方をしましょう、という言葉は説得力がある。


老後はある日突然切り替わるものではなく、今の人生の延長、という言葉は刺さった。
だから、人間関係も今から築いておくことが大切だ。
お金に対する考え方、理想の生き方はパートナーと言えども違う。早くからコミュニケーションをして、定年後にガックリしないようにしておきましょう、と著者は説いている。お金の準備よりも、そういった準備の方が大切だそうだ。


この本の“心臓”は第4章。お金に関する知識が揃っている。年金はやっぱりかけておいた方が得とか、夫の扶養をはずれてでも、妻も社会保険完備のところで働いた方が将来安心*2だな、というのが実感できる。
読めば「あれ、そんなに生命保険要らないんじゃないの?」と思う人は多いはずだ。高額医療費の自己負担額のしくみがこの本で初めてわかった。
この辺はさすがプロ、わかりやすくまとめられている。
逆に言えば、こういう情報は新鮮さが命なので、なるべく早く読んでおいた方がいい。


著者は「家も保険も、みんなが買っているからと買っていませんか?」と問う。

家は価値観によって必要かどうかが変わるので、本当に欲しければ買えばいいそうだが、家が残ると相続の問題が出たり、年を取って維持できなくなる可能性もある。「子どもが独立したら手放して賃貸に移るのもあり」だとか(著者は実際にそうされています)。

「住宅ローンはリスク。先物取引と同じ」という言葉にハッとした。自分の将来を担保に多額の借金をすることに変わりはないのだ。昔は土地の価値が必ず上がったのでそれなりに確実な投資だったが、今後は人口減になることを考えれば、おそらく下がる可能性の方が高い。リスクというのもうなづける。

お金は流動的な状態で持っているのが一番だと、著者はくり返し書いている。
病気に備えてある程度貯金で持っておき、もし使わずに済めば老後に使える。そうすれば、多額の保険に入る必要はないそうだ。
それだけの根拠が、この本にはちゃんと示されている。


専門家に決めてほしい、と一般の人は考えてしまいがちだが、これからはお金の計画もオーダーメイドが必要になってくる。なぜなら、人によって働き方も欲も違うからだ。
この本で必要な知識を身につけ、満足行く人生を送りましょう。
ぜひ、パートナーと読んでください。
※年金など社会保険は、今後今よりも減額されることが予想されています。もちろん著者もそれには言及していますが、それでもゼロにはならず、他の金融商品に頼るよりは、社会保険に賭けた方がリスクが低い、という立場で書かれています。この辺は意見が分かれるところだと思います。
私のアクション:「安い時に買う」をやめ、「必要な時に買う」と決めてしまう
■レベル:守 

関連記事
読書日記:『もっと簡単に暮らせ』※「必要な時に買う」考え方が同じ
読書日記:『外資系コンサルタントのお金の貯め方』



以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。※メモに関してこちらをご覧ください。

*1:サブタイトルは「年収300〜700万円」

*2:社会保険の場合、会社が保険料の半分を負担してくれるため、その時は損するように見えても結果的に保証が増えます

2018年03月25日

引き寄せは技術じゃなく、生き方そのもの☆☆☆☆



※ [Kindle版] はこちら

パラパラめくるだけで引き寄せができる本
ヴォイス (2016/10/20)
売り上げランキング: 6,923

※Kindle unlimited会員は無料で読めます!

バシャールのワクワクの使い方・実践篇』を買った時、はさんであったリーフレットでタイトルを見て、興味を持った。
たまたま知人が持っていたので、ありがたく借りて読んでみた。
シンプルで面白い本だった。


◆目次◆
プロローグ
1 「引き寄せ」に関するたくさんの誤解
2 クヨクヨさんって、どんな人?
3 イライラさんって、どんな人?
4 ニコニコさんって、どんな人?
5 慣れたゾーンから抜け出そう
6 宇宙カメラマンと引き寄せの関係
7 引き寄せのルール
8 もっと気楽になるための思い込みの外し方
9 引き寄せリバウンドを回避する
エピローグ
おまけ 引き寄せMAP

著者のプロフィールはこちら(この本の出版社・VOICEの個人セッション紹介ページ*1。この本の内容も出ています)。
簡単に言うと、著者は「引き寄せ」について30年以上研究・実践を続けてきた人のようだ。

この本はパラパラめくればいい、むしろ読まずに眺めてください、という構成なので文章が苦手な人にもとっつきやすい。
イラストも著者が描いているので、手作りっぽくて親しみがわく。
でも、書いてあることはとても奥深いと感じた。


引き寄せのプロセスは3ステップあるという。
「クヨクヨさん」→「イライラさん」→「ニコニコさん」*2と変化する。

「クヨクヨさん」はわかる。どうせ私なんて、と自己卑下ばかりしているタイプだ。
「ニコニコさん」もわかる。ゴールイメージはここだろう。
――間に「イライラさん」?不思議に思いますよね。実は、これがこの本のポイントなのだ。

「イライラさん」はがんばりすぎている人、とも言える。少なくとも、「クヨクヨさん」よりはエネルギーがあるのだ。がんばっているのにうまく行かないので、イライラして他の人に当たったりするのだそう。
「イライラさん」がニコニコさんになるには、がんばりすぎるのをやめて、「SOS」を発信できるようになること。
耳が痛い。


「ワクワク」はいろんな本で出てくるが、ついつい肩に力ったり、難しく考えがち。
でも、この本だとワクワクもとても簡単。

ワクワクには一貫性だってなくていい。
…今日はワクワク歌って、明日はワクワク“サイクリング”に行って、明後日はワクワクゲームや宅飲みをしたって気にしない。

ワクワクすることが、儲けになったかとか、「ステイタス」につながったとか、社会的な側面について考える必要はない。
ただ、取り組んでいるその瞬間に、
「自分の心は満ち足りているか?」と質問してみるだけでいいんです。
どう?
これならできそうでしょ?(P26-27)


著者によると、「引き寄せ」をする上で心がけて欲しいポイントは次の2つ。

まず1つは、「ひらめき」を得ること。
(中略)
2つ目は「行動する」こと(P30,32)。

自分の力だけで何とかしようとすると、心に余裕がなくなり、ひらめきを得られなくなってしまう。
そして、「引き寄せの力」を信じるあまり、祈ったり願ったりしているだけで行動しなくなる人が多いのだそうだ。
これまた、耳が痛かった。


パラパラめくって気軽に眺める方が、実は潜在意識に入りやすい、と聞いたことがある。
高校時代、歴史の流れなどを頭に入れるために参考書マンガをよく読んだが、それに近い印象を受けた。

本を読んだけどちっとも引き寄せられない、という人、もともと本が苦手な人はもちろん、あれこれ読み過ぎてわけがわからなくなった、という人にもおすすめです。
私のアクション:「5つのエネルギー漏れ」を起こしていないか、毎日チェックする
■レベル:破 

関連記事
読書日記:『3日後「引き寄せ」日記』※Happyさんの本。気軽に取り組めるという意味では、この本と近いです
読書日記:『ザ・パワー』※あの『ザ・シークレット』続編です


以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。※メモに関してこちらをご覧ください。

*1:さすがはVOICE、やはり怪しさ全開ではありますが

*2:本当は「ワクワクさん」にしたかったそうですが、これはいろいろと問題が多かったようで「ニコニコさん」になったそうです

2018年03月07日

「小さな家」でエネルギーを回復させる☆☆☆

屋根ひとつ お茶一杯 魂を満たす小さな暮らし方
ドミニック・ローホー
講談社(2015/01/16)
¥ 1,296



※ [Kindle版] はこちら

屋根ひとつ お茶一杯 魂を満たす小さな暮らし方
講談社 (2015/11/06)
売り上げランキング: 51,883

この本を知ったのは、去年の暮れに読んだ小川糸さんの『これだけで、幸せ』のうしろに出ていた広告。ずいぶん前に『シンプルに生きる*1を読んで刺激を受けたことを思い出して読んでみた。
さすがは禅が好きで日本にも住まいがある著者らしい、すがすがしい本だった。


◆目次◆
はじめに
第1章 「小さな住まい」という贅沢
第2章 「孤独」のない人生に喜びはない
第3章 宝石のようなわが家を持つ人々
第4章 日本に息づくシンプルな美に学ぶ
第5章 上質に暮らすインテリアの知恵
第6章 幸福のためにお金を投資する秘訣
第7章 魂を満たすシンプルな生き方
第8章 引っ越しという人生の賢い選択
おしまいに

まず驚いたのは、扉にある

あなたの家は、
そこにいるだけで幸せを感じ、
エネルギーが湧いてくるような
家でしょうか?
それとも反対に
エネルギーが奪われていく
気がしますか?

という言葉。

家でエネルギーを回復させるとか、家のせいでエネルギーを奪われる*2という考え方がまったくなかったので、とても新鮮に感じた。
大きな家の方がエネルギーを奪うことが多いそうだ。ローンなど費用の面でもそうだし、“手間がかかる”という意味でも。

確かに、小さな家で暮らせるなら、掃除も簡単だし、ものもそんなに置けないので「あれはどこに行った?!」というリスクも減る。
何より、人間も動物なので、巣のように狭いスペースの方がエネルギーを回復できる、というのだ。


著者が訴えているのは、「広い家が本当に必要ですか?そこに住んで幸せですか?」ということ。
「家は広い方がいい」「ものはたくさん持った方がいい」というのは、実は広告などで押し付けられた価値観かもしれない。
あなたにとってベストの広さは実は違うかもしれませんよ、という言葉にハッとする。


また、物理的な話だけでなく、人はすべて「孤独」を知っていた方がいいそうだ。ひとりぼっち、という悲観的な考えではなく、積極的な「孤独」。著者は孤独を知ることは人生で大切であり、大きな喜びだと説いている。
著者は結婚も自立した2人がするのがベストと考えているようで、それぞれが自分の小さな家を持ち、そこを行き来する結婚を提唱していた。
そこまで極端な生き方を選ぶことはできなくても、孤独に慣れておく、「ひとりだと何もできない」ではなく、ひとりの時間も大切にできる方が、生きていきやすい気がする。


人生は不変ではないので、今後起きるであろうさまざまな状況*3に柔軟に対応するためには、家は小さく持ちものも少ない方が身軽でいい、という言葉は響いた。確かに、大きな家だと引っ越したり生活を変えるのには大きなエネルギーが要る。
「心軽く、柔軟に生きるには大きな家より小さな家」というのは、去年実家を処分して小さいマンションに引っ越した両親を見て痛感した。


第5章では、実際に小さな家に住むためのアイデアが具体的に書いてあるが、やはりちょっと日本人の感覚とは違うかな、という印象。
もともと、著者の本には精神的なことを期待していたので、それでも充分満足だった。海外の本によくある、さまざまな言葉の引用も素晴らしく、こんな心持ちで暮らしたい、と思った。

最後に出てくる京都の女性のことば。

「自分でできることはできるだけやっていき、あとはなるようにしかならないわね、明日は明日の風が吹くわ」(P236)

長く続けていたお店をたたみ、子どもが居ないので小さな家に引っ越してひとり住まいを始めた時のひと言。こんな境地になりたいと思う。


「小さな家」と聞いてポジティブなイメージが湧く人は読んでみてください。やる気が出てきます。
シンプルライフの具体的なノウハウ本ばかり読んで疲れちゃった、という人に特におすすめです。

私のアクション:「ものが少なければ、禍も少なし」*4を口ぐせにする
■レベル:破 ※「自ら選んで小さな家に住む」のはちょっと変わった生き方だと思うので。

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読書日記:『シンプルに生きる』※「シンプルブーム」を引き起こした著者の本


以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。※メモに関してこちらをご覧ください。

*1: リンクは講談社+α文庫版です。私が読んだのは単行本でした

*2:「散らかっているから疲れが取れない…」というのは日々実感していますが

*3:退職、介護、加齢による変化など

*4:むかし日本で言われた言葉だそうです

2018年01月19日

不便な生活で自由が増える?☆☆☆☆

寂しい生活
稲垣 えみ子
東洋経済新報社(2017/06/16)
¥ 1,512




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寂しい生活
東洋経済新報社 (2017/06/16)
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家族が借りてきた本。稲垣えみ子さんのことは、以前報道ステーションでお見かけした時に髪型のインパクトがすごすぎて覚えてしまい、今でもコラムなどを見かけたら読んでいる。
なので、電気代が月に200円行かないような、ものすごいミニマムライフを送られていることは知っていた。
ただ、なぜそうしたのか*1、どういう経緯でそこに至ったのかを知りたいと思っていたので、喜んで読んだ。

手に取った時には予想もしない、ものすごく深い気づきの本だった。


◆目次◆
はじめに
1 それは原発事故から始まった(アナザーワールド)
2 捨てること=資源発掘?(掃除機、電子レンジ……)
3 嫌いなものが好きになる(暑さ、寒さとの全面対決)
4 冷蔵庫をなくすという革命(たいしたことない自分に気づく)
5 所有という貧しさ(果てしなき戦いの果てに)
6 で、家電とはなんだったのか(まさかの結論)

ご存じの方も多いと思うが、稲垣さんは元朝日新聞記者。もちろんそれは知っていた*2
ただ、3.11の時に大阪本社にいらっしゃったことはこの本で初めて知った。

自らが「原発がなくても大丈夫」と言えなければ説得力がない、と最初の目標は「電気代の半減」だったそうだ。
これは、関西電力が日本で最も原発依存度が高い電力会社で、当時50%を超えていたことによる。

半減のため、はじめは苦労と我慢で節電する。辛い。苦労する割には減らないので、稲垣さんはあまり使っていない掃除機を手放してみる。
次には電子レンジ。そうやって“便利な家電”を捨て、不便になるかと思ったら、違ったという。
なくても困らないどころか、生活が豊かになっていったというのだ。
たとえばエアコンをやめたことで、ちょっとした日陰に涼しさを感じるようになったり、秋の気配や春のおとずれを肌で感じるようになったという。
ずっと掃除が嫌いだと思っていたが、掃除機を捨てて箒とちりとりにしたら喜々として掃除するようになり、「嫌いなのは掃除ではなくて掃除機だった!」というエピソードも。


この「家電を手放していくプロセス」最大の山場は冷蔵庫だ。さすがに、冷蔵庫なしの生活は勇気がいる。稲垣さんご自身も命がけだったそうだ。
しかし、冷蔵庫をやめたことで、「今を生きる」に目覚めるからすごい。

 冷蔵庫をなくし、買い物の楽しみを奪われ、ふと気づいたのだ。
 もしや、これが「今を生きる」ということではないだろうか。
 将来(これから使うウキウキ食材)も、過去(買い置いておいたとっておきの食材)もない日々を、私は生きている。それは確かにつまらない。なぜつまらないのかというと、夢がないからだ。身もふたもない(人参と厚揚げしか買えない)「ちっぽけな今」を生きるしかないからだ(P136)。
※「人参と厚揚げ」は、その日食べる夕食のおかずに買った材料


そしてその気づきは、人生にも及ぶ。

……つまらない日々は、一方で心安らぐ日々なのである。
 慣れてくると、今日の献立だけを考える買い物はシンプルで迷いがない。お金もかからない。余分な食材の一切ない台所は実にすっきりしている(P136)。

 妙な話だが、私は冷蔵庫をなくして以来、ものを腐らせるということがほとんどなくなった。必要十分なものしか買わないから、いや買えないからである。
 考えてみれば、これまでアレヤコレヤの夢を冷蔵庫の奥にため込んで、どれほど腐らせてきたことか!それは私の人生も同じだったんじゃないだろうか?あれこれの夢をため込んではほったらかしにして、次々と腐らせてきたんじゃないだろうか?そんな暇があったら、今できることをシンプルに、とことんやり尽くせばよかったのではないだろうか(P137-138)?



実際には、ご飯を鍋で炊いておひつで保存すれば腐らないし、野菜が余ったらベランダで干せば長期保存もでき、結局は冷蔵庫がない時代=江戸時代の食卓に近づいていく。

「今を生きる」は宗教家をはじめいろんな方が繰り返し言われているが、実際にやるのはなかなかむずかしい。それが、冷蔵庫がなくなることで、否応なしに実感できるなんて、衝撃だった。そして、それが人生への考察にもつながるとは。


この体験を通じて、稲垣さんは「家電は本当に家事を楽にしてくれていたのか?」「便利を追求することは、本当に人を幸せにしてきたのか?」と問いかける。
「便利」というのは、何もしなくていいことを追求すること。それは行き着くと「寝たきり社会」なのではないか。
私たちは「新しいものを買うことが便利で豊かになることだ」と信じて来たが、実は違っていたのかも、と思う。
稲垣さんは、今は家事を楽しくやっているという。確かに面倒だけど、それをできるだけカットしたいとは思わないそうだ。


一番印象に残ったこと。
「物をたくさん持つのが幸せで素晴らしいこと、だからたくさん稼いでたくさん買わなければ」と思う。すると、仕事をする時間が「重要で価値のある時間」になり、それ以外の家事や生活にかける時間は「無駄な時間」に二分される。生きていくために必要なことを「無駄な時間」と嫌い、減らすことばかり考える。
それは正しかったのだろうか?という問いは私の心に刺さった。


今の生き方をちょっと考えたくなる本です。
私には電気代半分カットもアフロヘアもできませんが、もっといろんなものを削ぎ落とした生活ができる気がしてきました。
もちろん、稲垣さんもこの生活を人にすすめようとは思わない、と書かれていますが。

着地点はまったく違うものの、先日読んだ勝間和代さんの本にも通じるところが多いと思います。
ミニマリストに憧れている、という人はもちろん、来し方行く末を考えたい、という時期に来ている方はぜひ。
私のアクション:    
■レベル:離 ※かなり現実離れはしています…

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以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。※メモに関してこちらをご覧ください。

*1:3.11の原発事故がきっかけ、ということはどこかで読んで知っていました

*2:テレビでお見かけした時はまだ退職前だったので