堺市旧市街地の内田家住宅


通学の途中で、ある旧家に立ち寄った。
今週から来週の週末に堺市主催の「平成26年秋季 堺文化財特別公開」がある。
旧市内の幾つかの物件を見学することができる。
写真は内田家住宅で、外観に印象はないが中に入るとコンナ様子。

こうした感じで残っている旧家が堺にはある。
とりわけ、空襲で被災しなかった旧堺市街地北部に多い。
最近は取り壊されていることも多く、堺市でも何とかしたいようだ。
では内田家住宅を見学しよう。
昭和時代の堺の写真展示もある。


おそらく昭和40〜50年代の綾ノ町商店街(紀州街道沿い)の写真である。
人が真っ直ぐ歩けないくらいの賑やかさである。現在とは雲泥の相違。


内田家の家屋は、以前醤油屋であった。
大和川沿いに工場があり、その工場に勤務していた朝鮮の人々が
たくさん居たらしい。その人たちに向けた醤油広告がある。
京大の研究者が、この広告の貴重性を悟り、内容を翻訳している。
醤油の販売で、ハングル文字を使っている。
かなり丁寧に書かれており、こうした資料はかなり珍しいらしい。

以下写真は翻訳のもの。

他には超豪華な家具。堺の「建てだおれ」を象徴するが如き逸品。

あと過去の帳簿や道具類があった。
こうしたものは、何らかの整理の折にザクザク出てきたそうで、
見ていても研究のネタになる十分な史料である。



堺旧市街地の、こうした古い家屋はまだまだ残っている。
どうその価値を再認識していくか、再利用していくかは難しい
課題であるが、今回の見分は非常に有意義であった。