旧暦、霜月朔日。朝の冷え込み厳しく、日中は穏やかでした。

yatsugatake2006-12-20

Fm放送で、「ナンテン南天)」を話しました。
12月も下旬、門松の飾りつけが、盛んにテレビや新聞で報道されています。松竹梅に加えて、ナンテンが主役になっています。この時期、緑の葉と赤い実は生命力の象徴、太陽復活の願いとも一致していることが、興味深いところです。それと、ナンテンが難を転ずるとか、「成天(なるてん)」の語呂合わせが喜ばれているようです。
メギ科ナンテン属、落葉低木。一属一種の珍しい植物です。
珍しいと言えば、葉が「三回羽状複葉」です。多数の小葉(しょうよう)が1枚の葉をつくっているのです。
ナンテンは、軒下や陽だまりを選んで植えられることが多いです。これには、わけがあります。花の時期が梅雨時に当たるので、雨から花を守ろうというわけです。
また、難を転ずることから、「縁起のよい木」「魔よけ木」と考えられて、玄関や鬼門に植えられるのです。安産祈願のために床の下に敷くとか、武将の出陣の際に飾られたそうです。南天製のお箸もあります。
お赤飯にナンテンの葉を添えることも、ナンジニンという薬効成分による防腐効果です。咳を鎮める効果もあります。

 
ナンテンは、雪の白にもよく映えます。雪が降り積もる日を楽しみに待っています。