「霜月二十三夜」・下弦の月、「賢治を読む会」例会。

強風に回る風車(30.1.10)

夜通し、風が吹き荒れていました。
浅間連峰はすっぽり雪雲に覆われ、冬型のお天気だと分かります。
アメダス、最低気温は氷点下0.2度(3:01)、冷え込みはやや緩んでいます。
西南西の風4/5mが、風車を勢いよく回しています。
空には、昨夜の「霜月二十三夜」・下弦の月がかかっています。(7:40)

『月と季節の暦』(制作:志賀勝)1月9日 下弦 二十三夜をご覧ください。

1月9日付読売新聞コラム・「あすの暦」(1月10日)(旧暦11月24日)の月です。

今朝に観たお月さまは、旧暦、「霜月二十三夜」・「下弦の月」ということになります。
『月と季節の暦』(制作:志賀勝)の月の出表には、二十三日(下弦・二十三夜)の月の出時刻は、9日 翌0:33 と、あります。
(0:40の長野より7分早い)
実は、この「翌」の記述が重要なのです。
現行暦と旧暦とを関わらせると日付を跨ぐことになり、ややこしくなる例です。
今日の賢治を読む会・1月例会で、冒頭、「暦」の話でも説明しました。
テキストは、「ビヂテリアン大祭」を読み進めました。
菜食主義にも関わるので、「白菜」について『宮澤賢治語彙辞典』の内容を話しました。
また、『宮沢賢治記念館通信』から、舘野廣幸さんの宮沢賢治は、なぜ白菜を栽培したのか?」を紹介しました。
レタスやキャベツより、ずっと新しい野菜である白菜、その普及には大変な苦労があったことが分かりました。
その後、宮沢賢治も、気むずかしい「白菜」の栽培に挑戦されたことが、目に浮かぶようでした。
なお、花巻のセミナーでお会いしたご縁で、舘野廣幸さんから年賀状をいただきました。
その一部を紹介させていただきました。
「野菜はあなたがおつくりになるのですか。」
「お日さまがおつくりになるのです。」
宮沢賢治童話「紫紺染について」の山男の言葉より
「紫紺染」は賢治の造語、正式には「紫根染」と言い、岩手の伝統的染色技法です。
なお午後、大木規子さんの朗読会では、「紫紺染について」も話されて、参加した賢治を読む会の皆さん方は、その偶然にびっくりしました。
紫根染に用いる「むらさき草」の根、その植物・ムラサキは、今や絶滅が心配されています。

ワスレナグサ(勿忘草)」と仲間の植物、何とか復活させたいものです。
「なめとこ山の熊」は、賢治童話の代表作で、一同、すばらしい朗読に引き込まれました。
哲学者の梅原猛さんも、「なめとこ山の熊」を「山川草木悉皆成仏」の世界と、大いに評価されています。
今日一日、心豊かに過ごすことができて幸せでした。
アメダス、最高気温は5.0度(12:37)でした。