【第4期】2017年7月6日のゼミ日誌

今回の日誌当番は井元さんです。

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今週のゼミは、『大いなる遺産』を読んでの発表の続きを行いました。

藤井さんは「『大いなる遺産』の中で関係する愛情」についての発表でした。ピップとエステラ、エステラとミス・ハヴィシャム、ピップとジョーそれぞれの関係性を見ていっていました。発表を聞いて、一方通行な愛やそれに対しての復讐、家族愛、儚く散った愛など、この小説には様々な愛があるけど、ほとんどが一方的なものであって幸せな愛ではないのかなぁと少し感じました。

わたしは「『大いなる遺産』における罪の意識」について発表しました。ピップの罪の意識が特に表されているところ、ピップの罪の意識を持つようになった原因についてみていきました。わたしはこのテーマで調べていて、ピップの罪の意識は環境が大きく影響しているのだと考え、やはりピップの幼少期の家庭環境、周りの人たちの愛情は大きく成長や意識の形成に関わっていたのだと改めて思いました。

石川さんは「大いなる遺産における罪」についての発表でした。ピップの罪の意識についてとそれ加えて、他の登場人物の罪の意識について、ピップとミセス・ジョー、ミス・ハヴィシャムの共通点について発表していました。わたしも同じようなテーマで調べたのですが、引用する部分が全然違っていたり、他の登場人物の罪の意識についても調べていたりして、違った視点でおもしろかったです。

林さんは、「ミス・ハヴィシャムがエステラに与えた影響」についての発表でした。結果的にミス・ハヴィシャムの子育ては成功したと言えるのかを発表していました。また、それにつなげてディケンズの理想の家庭についても調べていました。わたしは、この小説を読んでいるときにピップやジョーばかり目がいってしまっていたので、ミス・ハヴィシャムとエステラについて詳しく聞けて面白かったです。

“Mother by adoption, I have said that I owe everything to you. All I possess is freely yours. All that you have given me, is at your command to have again. Beyond that, I have nothing. And if you ask me to give you, what you never gave me, my gratitude and duty cannot do impossibilities.”

このエステラの言葉から彼女の冷酷さとハヴィシャムに対しての復讐が表されていて、衝撃的な言葉だと感じました。この言葉からもエステラの冷酷さや心の強さが表れていると感じました。

みんなの発表を聞くことによって、いろんな視点から考え、気づくことがあって、なるほどと思うことが多くておもしろいです。次回のゼミの発表も楽しみです。

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愛情や罪悪感、親(的な人)子関係は、よく話題になりますが、全く同じ発表になりませんし、引用される箇所も違う。勉強になりますね。