ガムラン見よう見まね

2005/01/23 (Sun)

American Gamelan

 前回の中で、American Gamelan について少し触れました。別に間違ってはいないのですが、ウェブで情報を拾ったので、フォローします。

 American Gamelan とは、ジャワガムランの楽器に倣って、主にアメリカ人が作成したガムランの一スタイル。最初の American Gamelan 楽器セットは、カリフォルニアでは William Colvig が、バーモントでは Dennis Murphy が作った。American Gamelan のための楽曲は Lou Harrison によるものがよく知られている。インドネシアのガムランは通常青銅製だが、American Gamelan は様々な素材を使用して作られる。例えば、アルミの板やチューブ、ブリキの缶、車のハブキャップ、鉄の水道管、切った酸素タンク、ミルクこし器、などなど...。Colvig による楽器では、一連の金属打楽器は純正ニ長調(pure D-major)の音階にチューニングされた。

 Lou Harrison は Colvig と共同で制作にあたっていますが、その後のインタビューに答えて、青銅はひどく扱いにくいのでアルミと鉄を使ったと語っています。一方、Murphy たちは鉄をおよそ伝統的な手法で使ったとも。インドネシアの楽器との違いについて、「バルンガンを弾く楽器では音域を拡大している。ビル(Colvig)の楽器は全て5の音から約2オクターブある。それがこの楽器を必要とした理由の一つなんだ。あとチューニング。今アメリカにあるいくつかの American Gamelan 楽器セットは、様々な純正律を使っている。驚いたことに、ビルの作ったガムランの中にはプトレマイオスによるとされている手法でチューニングされたものもある。」プトレマイオスは紀元2世紀のアレクサンドリアの学者です。

参考:

http://www.soundcircus.com/releases/sc005/lou_int.htm

http://encyclopedia.thefreedictionary.com/American%20gamelan

http://www.juilliard.edu/update/journal/j_articles241.html

 最後に、Lou Harrison と面識のある藤枝守氏のコメントを、彼の著書「響きの考古学」から引用します。「インドネシアの村々のあいだで楽器や調律法、演奏スタイルなどが異なるように、アメリカン・ガムランのなかでも、ポートランド・スタイルとか、オークランド・スタイルといった地域の独自性がみられる。」

藤枝 守 著

響きの考古学―音律の世界史

音楽之友社(1998)

ISBN:427633084X

以上。