「宣べ伝える人がいなければ」―港教会宣教60周年記念礼拝― ローマ書10章15節 11月25日(日)

 「宣べ伝える人がいなければ」―港教会宣教60周年記念礼拝― ローマ書10章15節

 1945年の敗戦後、日本国民は貧しい状況に置かれた中で、MBミッションはまず援助物資、続いて日本人の魂の救いのために宣教師が遣わされた。その後、港キリスト教会はジョナサン・H・バーテル宣教師から、武田洋牧師、小松博康牧師、園山洋輔牧師、砂山智牧師と引き継がれ60年の歳月が経った。
 そして60年の宣教で127名の受洗者が与えられ、34人の方々が天国に旅立たれた。ただ港教会の今後のことを考えると、会堂の維持、あるいは教会の後継者となる若い人がいないというのが港教会の現状である。

 さて、この度教会史の編集において、港教会の60年の宣教の歴史を紐解くことによって、港教会が、この港区に建てられた意義と目的を神様の視点で捉えることができ、それだけでなく、宣教60年の間において、多くの犠牲と労苦と祈りがあったということも再認識できる。
 そういう意味において、この度港教会宣教60周年の教会史が発行されたことはとても意義深い。しかも、この教会史は記念誌と違って、当時の教会の状況や信徒の様子をリアルに垣間見られる。そして、宣教60年の歴史の中に神様がどのように働いてくださったのかを知ることができるだけでなく、これからの港教会の進むべき道の示唆を与えてくれるのではないだろうか。
 確かに教会の現状は厳しいが、今ある教会の現状に目を注ぎすぎることなく、神なく、心虚しく、魂の滅びに向かっている同胞の心のうめきに耳を傾け、そして、世の終わりにおける魂の刈り取りは主にお委ねし、これからも、福音の種をこの港地区に蒔いて行きましょう。
 何よりも神様は、港教会を主の御用のためにまだまだ必要としてくださっているのではないだろうか。是非この宣教60周年を機に、これまで以上に港教会のことを覚えてくださり、そして皆様の祈りの中に加えて頂き、港キリスト教会の宣教の灯火が消えることのないようにと願うばかりである。