小学生も感想文をコピペ ネット丸写し横行で悩める教育界

http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20080711AT1G0804G11072008.html

昨年、小学生の読書感想文でもコピペが発覚。大学生の間では日常的に横行しているとも指摘されており、盗用が疑われるリポートが半数を超えた大学医学部も。

起案する、文章を作る、というのは、かなり骨の折れる作業で、これをコピペでしのげてしまうと、やめられなくなってしまうように思います。そういうことが癖になってしまった人間は、進歩ではなく退化の一途をたどり、みるみるうちに自滅して行くでしょう。
コピペ小学生を、大分のように次々と金の力で不正に合格し厚顔無恥にも教壇に立っている教師が教えている、という構図には、背筋に冷たいものが走る感じがします。

新生銀行 消費者金融・レイクを5800億円で買収へ

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080711-00000013-maip-bus_all

新生銀は傘下に信販大手のアプラスも持つが、貸金業法改正でシンキやアプラスの業績が低迷。ただ、消費者金融事業を成長の柱に位置付ける戦略は変えず、レイク買収で規模拡大による収益力回復を狙う。

貸出金利が低下し、以前のような「うま味」がなくなってきている状況で、5800億円も投じて買収する、という経営判断には、素人ながら疑問を感じますね。収益力回復どころか、さらに低下するんじゃないでしょうか。
新生銀行は、以前、本ブログで、

http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20040713#p4

とコメントした

セイビング・ザ・サン―リップルウッドと新生銀行の誕生

セイビング・ザ・サン―リップルウッドと新生銀行の誕生

が出た頃は脚光を浴びていましたが、その後は低落の一方のようであり、以前は無制限に可能だったインターネットを利用した無料振込も、今や、大口預金者等を除き、わずか月に1回となってしまって、サービス低下も顕著です。私も利用者の一人ですが、顧客を馬鹿にしたサービス低下だと感じ、立腹しています。
「貧すれば鈍する」ということわざがありますが、「鈍する」一環としての今回の買収、という印象がぬぐえません。もう世の中に必要がない銀行、ということなのかもしれません。

広田弘毅―「悲劇の宰相」の実像

広田弘毅―「悲劇の宰相」の実像 (中公新書)

広田弘毅―「悲劇の宰相」の実像 (中公新書)

広田弘毅といえば、文官として唯一、死刑になったA級戦犯として有名であり、城山三郎

落日燃ゆ (新潮文庫)

落日燃ゆ (新潮文庫)

で、平和を目指しながら挫折し刑死した悲劇の人物、という描かれ方をされていますが、「広田弘毅」のほうは、丹念に事実を追う中で、その実像に迫ろうとするものです。半分くらい読んだところですが、「落日燃ゆ」による広田弘毅像に、かなり修正を迫るものがあります。
以前、本ブログで、

http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20050126#1106698471
http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20060806#1154828450
http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20070814#1187024536

とコメントしたことがありますが、昭和天皇広田弘毅に対する厳しい評価が紹介されていたのが、

陛下の御質問―昭和天皇と戦後政治 (文春文庫)

陛下の御質問―昭和天皇と戦後政治 (文春文庫)

であったことを、「広田弘毅」を読んで思い出しました。
今現在の、私自身の広田弘毅に対する印象を率直に言うと、当時の状況の中でできることは限られていたとはいえ、やはり、優柔不断に過ぎたのではないか、もっとできることがあったのではないか、あまりにも時流に流され過ぎていたのではないか、ということを、以前よりも強く感じるようになっていて、「落日燃ゆ」が描く広田弘毅像は、あまりにもいいとこ取りで美化しすぎ、と感じます。昭和天皇による厳しい評価も、おそらく、そういった優柔不断さや時流に流されるまま流されていたことに対するものであったのだろう、とも思います。
人間の身の処し方ということを考える上でも、広田弘毅の生涯は、教訓に満ち参考になるところが多いように思います。

腕時計など10数点を展示へ 日航と遺族合意、靴も要望

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2008071201000674.html

展示品以外の遺品の取り扱いについての協議は続けるが、12日の話し合いに参加、夫が犠牲となった女性(52)は「事故直後は遺品を見ることができなかった遺族も多く、もう一度、すべての遺品を展示してほしい」と要望。日航は検討するという。

昨日、日帰り出張で地方へ行った際、ANAの便では時間が合わなかったので、久しぶりにJALに乗ったところ、機内で、私たちはこんなに頑張っているんです、という感じの、社員が登場するPR映像を流していました。
それはそれで良いのですが、日航ジャンボ機墜落事故日航が保管している遺品(上記記事によると約2700点)について、網羅的に収録した写真集を作り、株主やJALカードの会員等に無料で配布して読んでもらうとか、そこまでやって、はじめて真に信頼される企業と評価されるように思います。
今年も、また、暑い夏の「あの日」が巡ってきますが、日航には、我が罪は常に我が前にあり、という意識を常に持ち、謙虚な気持ちを忘れず、安全運行に努めてほしいと思います。