久しぶりの千葉地検

昨日、千葉地裁で民事事件の弁論があったので行ってきましたが、振り返って考えてみると、千葉地裁千葉地検周辺に来るのは、

http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20050831#1125451285

でコメントしたように、退職することになり、両手に私物が入った重い紙袋を持ち、誰にも見送られることなく、とぼとぼと歩いて去って以来のことであることに思い当りました。
千葉地裁は、現在、新庁舎を建設中で、プレハブの仮庁舎で運営中でしたが、千葉地検は、私が去った時と建物の状態は変わっていませんでした。周囲を歩きながら、そういえば、転職後にヤフー株式会社で作成する身分証明書用の写真をこの付近の写真屋で撮影し、その際、もう公務員ではないしIT企業の社員になるのだから、などと思って、ネクタイや上着なしの状態で写真を撮影してもらったな、などと昔のことを思い出していました。
あれから8年余りが経過し、私自身の中身は特に変わりはないものの、やっていることや置かれた立場は随分と変わったな、ということも、しみじみと感じました。
千葉地検に在籍する知人がいたので、民事の弁論後に立ち寄り、ちょっと話してから東京に戻りました。
あの時、千葉地検で「異心」が生じなければ、今でも検察庁という組織の片隅で冷遇されつつ細々と生きていたはずで、弁護士になっても細々と生きてはいますが、人間の運命というものはわからないものだな、と改めて思いました。

高額報酬に批判集中 米議会公聴会、リーマンCEO追及

http://www.asahi.com/business/update/1008/TKY200810070388_01.html

ファルド氏は「1億4千万ドル(約140億円)のフロリダの別荘、100万ドル(約1億円)単位の絵画コレクションなども保有している」と議員に指摘された。他にも「ウォール(金融)街の幹部は利益を私有するが、損失は国民に押しつける」「(リーマンの)資本と流動性は十分、と公言していた。あなたは的確な判断ができなくなり始めていた」などと批判が相次いだ。

平成7年から8年にかけての日本で、住専住宅金融専門会社)の不良債権処理のため公的資金を投入するかどうかが議論された際にも、「損失を国民に押しつけるのか」といった反発、反対論が噴出したことが思い出されます。
公的資金を投入する一方で、関係者の刑事、民事の責任を徹底的に追及するという、「国策」に基づいた捜査機関等の動きが見られるようになったのも住専問題からであり、「国策捜査」ということを考える上でも、避けては通れない歴史と言えるでしょう。

救済1週間後に豪遊、AIGに批判噴出

http://sankei.jp.msn.com/world/america/081008/amr0810080941001-n1.htm

舞台となったのは、ロサンゼルス−サンディエゴ間の海岸沿いに位置する高級リゾート「セントレジス・リゾート」。議会の求めに応じて、9月22日から30日まで催されたAIG関連会社の会合に対する請求書が提出され、豪遊ぶりが明らかになった。AIGの救済が決まったのは9月16日だった。
請求のうち、宿泊費は約20万ドルで、1泊1600ドルのスイートルームも含まれていた。スパ(温泉浴)の費用も23000ドルが計上されていた。

バブルの宴が終わった、ということが認識できていなかったんでしょうね。すぐには認識できなかった人々も、今後、否が応でも認識せざるを得ず、宴に興じていた自分たちの姿を、苦しみの中で繰り返し思い出すことになるでしょう。
かつて日本でバブル経済が崩壊し、人々が大なり小なり苦しんだその轍を、今後は欧米諸国が踏んで行き、おそらく日本もそのとばっちりを受ける、ということになりそうです。