<日本航空>上場廃止有力に…支援機構、株主責任を重視

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100111-00000059-mai-bus_all

日航の再建には債権カットで金融機関や社債保有者らに損失を負わせる上、支援機構の資金調達には政府保証がついているため、焦げ付けば国民負担になる可能性もある。株主も特別視せず、厳しく責任を問うべきだとの意見が支援機構で強まっている。
日航普通株の3%程度を保有するメガバンクは「上場廃止すればイメージダウンは甚だしい」と反発。支援機構内にも、減資は99%にとどめて株主をつなぎ留め、再建が成功すれば株価上昇で株主に還元すべきだとの意見もある。支援機構は12日のメガバンクとの協議も踏まえ支援決定までに最終判断する。

株主は、出資の限度でリスクを負っているもので、会社がつぶれ、多額の債務が返済不能に陥る中で、100パーセント減資は避けがたいことでしょう。また、債権者が身銭を切って貸した金の相当額が返済されなくなるのに、マイレージのような、おまけでついてきたものがそのまま残り、その分、今後、ただ乗りさせる負担となって残るのも不公平で、マイレージは一旦チャラにして新しいマイル制度を一から始めるべきでしょう。私にもJALのマイルがありますが、こうなった以上、あきらめます。
法的整理、などと文字面で取り繕っても、これは、正に「倒産」であり、粛々と、取るべき責任は取らせつつ手続を進めて行くしかないでしょう。

91歳、首都高1.3キロ逆走 正面衝突で4人死傷

http://www.asahi.com/national/update/0112/TKY201001110277.html

警視庁高速隊によると、千葉方面から走行してきた佐瀬さんの車は錦糸町料金所を通過した直後にUターンし、バーの開いていた料金所のゲートを逆方向から通って上り線に戻り、逆走。約1.3キロ先の追い越し車線上で乗用車にぶつかった。同隊が逆走した原因などを調べている。

以前、この近辺に住んでいたことがあり、錦糸町料金所は何度も通過したことがありますが、通過後にわざわざUターンして逆走する、というのは、異常な走行で、運転していた人間も異常であったとしか考えられません。どういう91歳であったかは正確にはわかりませんが、加齢に伴う認知症など、そもそも運転を行わせておくべきでない状態にあったのではないでしょうか。
この種の逆走事故はかなり多いということで、そのほとんどが高齢者によるものであることも明らかになっていますが、年齢が上昇するに従い免許の更新を厳格化して、危険な運転者を野放しにしないようにすべきでしょう。

株誤発注裁判の判決に6割が疑問、ITpro緊急調査で判明

http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/Watcher/20100108/343009/?ST=ep_growth&P=1

一つ目は、東証の株式売買システムに、ある条件下で注文を取り消せない不具合があったことについてである。この点について、一審判決では「それだけでは東証の重過失には当たらない」とみなされた。この判決に対して、回答者の57%が「判決は妥当でない(重過失に当たる)」と答えた(図左)。「判決は妥当(重過失ではない)」と答えた人は37%にとどまった。

二つ目の質問は、東証が株式の売買を停止しなかったことについてである。これを「東証の重過失に当たる」とした一審判決について、515人のうち80%が「妥当(重過失に当たる)」と答えた。「重過失ではない」との回答は15%だった(図右)。
二つの結果からは、ITプロフェッショナルが、システムを使ってサービスを提供する立場の東証に、厳しい目を向けているという傾向が見て取れる。

昨年、1審判決が出て話題になった誤発注事件についてのアンケート結果ですが、「注文を取り消せない不具合」について、裁判所よりも厳しい見方が出ていることが注目されますね。記事では、回答者の様々な意見も紹介されていて、この問題を多面的に見て行く上で参考になります。
最高裁の量刑データベースでも同様の問題があると思いますが、システムを利用するのは人間で、人間はミスをするものですから、利用する人間が使いやすい、ミスをしてもどこかでバックアップして重大な過誤につながらないようにする、そういうシステムが開発されなければならないでしょう。
これだけ巨額の損失が発生し、法的紛争になるのは不可避とは思いますが、最近、読み始めている

ヒューマンエラーは裁けるか―安全で公正な文化を築くには

ヒューマンエラーは裁けるか―安全で公正な文化を築くには

では、裁判で過失の有無について熾烈に争い黒白つけるということは、再発防止にとってプラスにはならないことが力説されています。確かに、誤発注事件が最終的に上告されたとして、それを裁く最高裁は、量刑データベース1つ満足なものを作らせることができないわけですから、その判断に多くは期待できないような気もします。
この裁判の中で明らかになってくる様々な事情を、できるだけ社会へフィードバックし、より使いやすい、安全で過誤が防止できるシステム作りということへ繋げて行く、そういう流れになることを期待したいと、記事を読んで思いました。