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弁護士 落合洋司 (東京弁護士会) の 日々是好日 このページをアンテナに追加 RSSフィード Twitter

2010-02-02

[]大阪地検、供述メモ廃棄…郵便不正事件 17:18 大阪地検、供述メモ廃棄…郵便不正事件を含むブックマーク 大阪地検、供述メモ廃棄…郵便不正事件のブックマークコメント

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100202-00000724-yom-soci

捜査段階で作成されたメモは、最高裁が「開示対象の公文書」との判断を示している。弁護側は同被告が事件に関与したとする関係者供述を否定しているが、「メモの廃棄は信用性の判断を妨げる行為」と批判する。

私の場合、検察庁で勤務していた当時は、取調べ用のノート普通大学ノート)を常に持っていて、そこに供述内容をメモして、事件の処分が決まった後でも、すぐには捨てずに保管していましたね。後日、言ってもいないことを調書化された、といった弁解が公判で出た場合に、それをもとにきちんと事実経過を明らかにするため保管していました。それがかなり役立ったのは、オウム真理教関係の取調べを巡ってで、平成9年に東京地検から静岡地検へ異動した後、時々、東京高検の控訴審担当検事から電話があって、取調べ経過を聞かれたので、手元で保管していたノートの記載に基づいて回答し、確か、該当部分をファックスで送ったこともあったという記憶です。

多数の被疑者や参考人を取り調べていると、1件1件についてすべてをはっきりと記憶しているのは困難で、そういったメモが残っていないとなかなか記憶喚起ができないものです。

記事にもある通り、供述メモについて、証拠開示の対象になるという判例も出ているので、最近検察庁では、開示しなくて済むように捨てろ、という方針になってどんどん捨てているのでしょうか。しかし、捨ててしまうと、供述の任意性、信用性を積極的に立証する根拠も失われてしまい、さらに言えば、そういう大事なものを捨ててしまうのは持っているだけの価値がなく、逆に持っているとまずかったからではないかという、マイナスの推定(被告人弁護人からはプラスの推定)が働きかねず、事件によっては検察庁にとって厳しい事態を招きかねないのではないか、という印象を受けるものがあります。

[]女性会社員を暴行して殺害した男に無期懲役求刑 静岡地裁沼津支部 14:52 女性会社員を暴行して殺害した男に無期懲役求刑 静岡地裁沼津支部を含むブックマーク 女性会社員を暴行して殺害した男に無期懲役求刑 静岡地裁沼津支部のブックマークコメント

http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/100202/trl1002021352002-n1.htm

検察側は「被害者への暴行を隠すため、犯行に及んだ動機は自己中心的で殺害方法も残忍非道」として無期懲役求刑した。

被害者参加制度で出廷した望月さんの父親が「普通感覚であなたが私だったら何を望むか判断してほしい」と裁判員死刑が相当との意見を述べた。弁護側は「計画的とは言えない」として懲役18年が妥当と主張した。

私自身は、無期求刑の可能性が高いと思いつつも

裁判員法廷@しずおか 量刑判断に難しさ

http://mytown.asahi.com/shizuoka/news.php?k_id=23000001002010004

元検事の落合洋司弁護士は「落ち度のない女性を襲い、悪質な部類に入ると思う。社会に与えた不安も大きい」として、「可能性は高くはないが、死刑求刑も無いとは言えない」と話す。

と、死刑求刑に一抹の可能性を感じてもいたのですが、やはり無期求刑でしたね。

判決後にコメントする可能性があって、マスコミ経由で法廷の様子も把握できましたが、検察官が、犯情の悪質性や結果の重大性、遺族の峻烈な処罰感情を、これでもかこれでもかと強調しているのに対し、弁護人は、かなり苦労して、被告人の不幸な生い立ちやその中で形成されてきた特殊な女性観、反省の情などを主張しているものの裁判所、特に裁判員の心を動かすようなものではなく、有期刑に落ちるのはかなり難しそうであるという印象を受けました。

明後日判決とのことで、結審から判決まで、中1日を設けているのは、裁判所として慎重に検討したいということなのでしょう。

この種の事件に慣れている私でも、被害者の悲惨な最期や遺族の怒り、悲しみに気が重くなりましたから、裁判員のショックはおそらく大きく、PTSD等にならないか心配です。

[]4億円「知人から預かった」=土地購入翌年の入金−再聴取に小沢供述 06:33 4億円「知人から預かった」=土地購入翌年の入金−再聴取に小沢氏供述を含むブックマーク 4億円「知人から預かった」=土地購入翌年の入金−再聴取に小沢氏供述のブックマークコメント

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100201-00000191-jij-soci

小沢氏側の弁護士によると、同氏は2度目の聴取に対し、この4億円の原資について、「既に死亡している知人から預かった現金だった。引き出してすぐに返した」と説明したという。

弁護士によると、この知人はかつて小沢氏の側近とされ、関連政治団体の代表者や会計責任者も務めていた人物。知人から預かったのは入金の直前で、入金するまでの間は事務所で保管していた。 

特捜部に徹底的に追及され、4億円の形成過程について、小沢氏の説明はかなり苦しいものになっているようですね。既に死亡した人から預かった、という供述は、暴力団関係のけん銃所持事件でよく出ますが、裏が取れないだけに、入手先を隠ぺいするための虚偽弁解ではないかと疑われることが多いものです。

政治家が政治資金を調達するパターンとしては、

1 元々持っている資産を使ったり、営む事業から捻出する

2 共産党、公明党のように、組織力で資金を調達する

3 個人から薄く広く資金を集める

4 企業、団体献金依存する

といったものがあって、鳩山首相の場合は1、小沢氏の場合は、西松事件に見られるように4に属するでしょう。企業、団体は、何らかの思惑がなければ資金を、特に多額の資金となると出しませんから、そこに贈収賄等の犯罪が潜在する可能性が常にあって、特捜部のターゲットは4のパターン政治家に集中しやすい傾向があります。

政治資金に関する規制の強化で、かつては4に属していた政治家も、3に移行せざるを得なくなっている面があり、これはあくまで私の印象ですが、そういった状況の中、特捜部が情報収集する中で、突出して豊富な資金を集めている4の政治家小沢氏、ということではないかと思います。その背景には、小沢氏の突出した政治力というものがあるでしょう。

特捜部には特捜部独特の正義感があり、また、大きな事件を手がけて名を後世に残したい、実績をあげ検察庁内で認められ日の当たるコースを歩みたいという立身出世欲もあって、ここまで大きく出た以上、徹底的にやって相手を倒さないと、逆に自分たちがやられてしまうという一種の恐怖感も手伝い、アクセル全開状態のように、おそらくなっているものと思われます。

昨日のエントリーでも触れましたが、小沢問題については、捜査の在り方ということと同時に、政治家の資金形成の在り方という、古くて新しい問題があって、それだけに非常に根が深いということを、改めて強く感じるものがあります。

[]<相撲協会理事選>貴乃花理事が誕生 「改革」主張し風穴 05:51 <相撲協会理事選>貴乃花理事が誕生 「改革」主張し風穴を含むブックマーク <相撲協会理事選>貴乃花理事が誕生 「改革」主張し風穴のブックマークコメント

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100201-00000078-mai-spo

37歳5カ月の貴乃花親方は、現行制度になった68年以降、歴代5番目の年少理事となった。「改革」を主張した貴乃花理事の誕生は、これまで年功序列や一門ごとの調整を重視してきた相撲協会に風穴を開けたことになる。

先日、貴乃花部屋の千秋楽打ち上げパーティーにお招きを受け参加した際、貴乃花親方が参加者の前で決意表明をしていて、相撲というものについて、危機感を持ち真摯に考えているということが、改めてよくわかりました。

年配の人には熱心な相撲ファンが多く、関心にも高いものがありますが、年齢が下がるにつれて相撲への関心は薄れてしまっているというのが実状でしょう。国技である、今まで人気があった、といったことにあぐらをかいているようでは、人気が徐々に衰え人々の関心も薄れてしまう可能性が高く、旧来の良い点は残し、悪弊は改めて、国民の多くが親しめる国技として、確固たる地位を再び築き上げる必要があるでしょう。

事前の予想では、票が集まらず落選するのではないかと思われていた貴乃花親方の当選は、日本相撲協会内部においても、危機感を共有している人々がいることの現れであり、良い傾向ではないかと思うとともに、今後の改革へ向け流れが大きく変わることを期待したいと思います。

[]初積雪 東京都心で1センチ 交通機関に乱れも 05:37 初積雪 東京都心で1センチ 交通機関に乱れもを含むブックマーク 初積雪 東京都心で1センチ 交通機関に乱れものブックマークコメント

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100201-00000032-maip-soci

前線を伴う低気圧が通過した影響で、関東甲信地方は1日夜から2日未明にかけて雪となり、東京都心でも08年2月10日以来の積雪1センチを観測するなど、平野部の各地で今冬初めての積雪となった。

私は、先月末の土曜日日曜日に、ずっと仕事をしていたせいか、昨夜は疲労感から早めに寝てしまい、今朝は5時に起きて、いろいろと作業をしているところですが、自宅から外を見ると、まだ暗いものの、人家の屋根や歩道にうっすらとした感じで雪が積もっているのがわかります。最近東京にしては珍しい積雪になりました。

昨年11月にスタッドレスタイヤ換装しておいたので、走行性能を試しに、今日は車で外出して走ってみる予定です。

satoshisatoshi 2010/02/02 23:50 小沢金脈問題ですが、ここ2、3日の報道を見ていると龍虎相打ちで共倒れになるのを防ぐために、何となく落としどころの合意が成立したような気がします、あくまでドドド素人の推測ですが(笑
とりあえず、逮捕した秘書3人は虚偽記載で起訴するが水谷からの裏金が原資だったかについては冒頭陳述でも言及せず、また小沢氏本人が虚偽記載を承認していたまでは証拠不十分として立件見送りする代わりに、小沢氏が監督責任をとって幹事長辞職を予想してます。
検察側は迂回献金の西松の公判維持でも厳しい局面であり、「天の声」の認定落ちどろころか,最悪、無罪判決でも出たら特捜部そのものが小沢氏主導で「事業仕分け」されかねないし、泥舟の可能性のある水谷裏献金原資ストーリーで「将来無罪判決が出てもいいから起訴だけはする。」というイチかバチかの自爆テロ攻撃というか特攻戦術にでたとしてても、自民党の支持率が一向に上向きそうもなければ将来骨を拾って貰える保障もないし・・・
他方で、小沢金脈による巨額資産はたしかに異様なまでに巨額すぎるので、これで小沢氏側が居直り金丸事件のときのように世論が沸騰すれば、国税の全面協力のもと巨額脱税事件で逮捕・起訴されれば完全に政治生命は終わりでしょうから。
ただ、本日、発売の週間朝日で「冤罪だらけの特捜・化けの皮」を読むと、案の定、緒方長官事件で、被害者とされる総連側が「騙されたと思っていない」といっているのに詐欺だったという摩訶不思議な事件がハッキリと「冤罪」と報じられていることはとても大事なことで、この際、もっとアピールされて良い問題だと思います。
そもそも、私が落合先生のブログに興味をもったのも緒方長官事件の常軌を逸した訴追に背筋が凍るような恐怖感を感じたのがきっかけでした。ストーリーもハチャメチャなら、虚偽自白取得のための手段を選ばぬやり口で一人の人間を社会的に抹殺し奈落の底に転落させるようなことが野放しでおこなわれていて良い訳ありません。
これじゃ、スナックのママがツケで飲ませてくれてママが無銭飲食じゃないと訴えていても、検察庁が「当初から踏み倒すつもりで飲み食いしました」と虚偽の自白調書をとれば、もう前科1犯となる訳ですから余りにバカげています。
近代刑法における犯罪とは世間的な「怪しからん行為」ではなく、構成要件に該当する違法、有責な行為であって、刑法の自由保障機能、刑法の謙抑性を忘却した検察庁は「検非違使庁」に名称変更すべきでしょう。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BA%81%E4%BE%8B

徳岡宏一朗徳岡宏一朗 2010/02/03 16:02 兵庫県の弁護士です。明石歩道橋事件の検察官役は元裁判官と若手の刑事弁護2人で担当。うち一人は検察審査会で補助をしてきた弁護士です。
さてメモ廃棄の件ですが、このブログで初めて知りました。大変なことだと思います。事実だとすればなにか違法とはいえないのでしょうか。会社の商事記録も残さなきゃいけないのに、落合先生はなにか思い当たられる法律はないでしょうか。

yjochiyjochi 2010/02/03 18:32 公用文書毀棄罪の成立は、理論的には考え得るかもしれませんね。実務的には、現状では難しいと思いますが。