ブログトップ 記事一覧 ログイン 無料ブログ開設

弁護士 落合洋司 (東京弁護士会) の 日々是好日 このページをアンテナに追加 RSSフィード Twitter

2010-03-18

[]郵便不正公判 証人尋問で取調官「調書“作文”ない」 メモは廃棄 14:32 郵便不正公判 証人尋問で取調官「調書“作文”ない」 メモは廃棄を含むブックマーク 郵便不正公判 証人尋問で取調官「調書“作文”ない」 メモは廃棄のブックマークコメント

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100318-00000531-san-soci

調書作成にあたり書きとめたメモを捜査終結後に廃棄していたことを明らかにし、理由を「倉沢被告プライバシー保護の観点で保管を継続すべきでないと判断した」と述べた。

プライバシーを含め、必要に応じて真相を解明するのが捜査である上、取調べの際に作成していたメモが存在していても、その後の公判で慎重に取り扱われることは確実でプライバシー侵害の恐れは極めて低く(皆無といっても良いでしょう)、取調べの経過を隠ぺいするために、意図的に廃棄したと判断されても仕方がないでしょうね。

被疑者関係者が、手帳メモなどを廃棄すると、証拠隠滅などと騒ぎ立て、逮捕勾留までしたりするのに、自分たちが持っている重要資料は廃棄しても平気、という感覚は、かなり問題でしょう。現在検察庁の体質を示しているようで、興味深くも情けないものがあります。

[]国松元警察庁長官銃撃、未解決で捜査を終結 10:29 国松元警察庁長官銃撃、未解決で捜査を終結を含むブックマーク 国松元警察庁長官銃撃、未解決で捜査を終結のブックマークコメント

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100318-00000065-yom-soci

1995年3月20日の地下鉄サリン事件から間もなく15年。

その10日後に発生した国松孝次・元警察庁長官銃撃事件の公訴時効が迫る中、捜査を担当する警視庁公安部は、銃撃に関与しているとみていたオウム真理教の元信者で同庁元巡査長の男性(44)について、殺人未遂容疑に問うだけの証拠や供述が得られないとして、同容疑での立件を断念する方針を固めた。

30日の時効成立後、東京地検に「容疑者不詳」とする書類を送り、未解決のまま捜査を終結する。

初期の捜査に若干関わっていた者としては、あれから15年たったという感慨と、結局、解明できなかったんだなという、言葉表現しにくいもやもやとした感覚があって、複雑な気持ちですね。

単なる推測ですが、おそらく、仮にオウム真理教が関与していた犯行であったとしても、捜査当局が推定するよりも、もっと奥深い、複雑なものがあって、見えていない部分が、関係者の口を固く閉ざさせる、といった事情があったのではないか、という気がします。

現職の警察庁長官が銃撃され瀕死の重傷を負った事件すら解決できなかった、ということで、損なわれ続けている警察の威信をさらに低下させることになることは確実でしょう。

[]「贋作」描いた画家に無罪 「あくまで模写」主張認める 10:16 「贋作」描いた画家に無罪 「あくまで模写」主張認めるを含むブックマーク 「贋作」描いた画家に無罪 「あくまで模写」主張認めるのブックマークコメント

http://www.asahi.com/national/update/0317/OSK201003170083.html

判決などによると、画家は京都市の古物商(71=詐欺罪で一審有罪)から依頼され、約30点の模写を描き、1点15万〜20万円で売却した。ところが古物商は、このうち東山魁夷の「緑響く」や加山又造の「華と猫」「月朧(おぼろ)」など4点を、岡山県内の会社役員に本物と偽って売却した。

検察側は「画家は詐欺に使うと知っていた」と主張したが、判決は「本物として売らないという約束を信用した、との画家の供述は、不自然ではない」と退けた。

迷宮の美術史 名画贋作」などの著作がある岡部昌幸・帝京大准教授(美術史)は「名画の模写は弟子や画家によって広く行われており、模写が犯罪に利用される恐れは潜在的にある。1億円を超す売却益の2、3割を受け取っていたなら共犯性は高いが、1点15万〜20万円という報酬なら、古物商に利用された、という印象だ」と話す。

一方、テレビ東京系の「開運!なんでも鑑定団」に鑑定士として出演する美術評論家、瀬木慎一さんは「1人の人間に1点15万〜20万円という高額で何十点も売れば、本物として売られることに合意していたと疑われてもしようがない」と厳しい見方をしている。

記事を見る限りの印象ですが、約30点の模写中、偽物として売却されたのは4点で、すべてが偽物として売却されていないことが、被告人の「約束を信用した」という主張を裏付ける方向で働いた可能性はありそうですね。1点15万円から20万円という報酬も、上記のように専門家の見方は分かれるものの、そこから直ちに詐欺の範囲を裏付けるほど高額とは言えないと思います。

こういった美術品の世界について、本を読んだこともありますが、特殊な、奥深い世界であり、そういった業界の実情について、どこまで捜査で解明されていたのかについても疑問を感じるものがあります。

詐欺事件として、かなり特殊な難事件であり、今後、この業界について同種事件が問題になった場合は参考にされそうです。

くまちんくまちん 2010/03/19 00:27 贋作事件。思わず本棚から,松本清張「真贋の森」,井上靖「ある偽作家の生涯」を探してしまいました(前者しか見つからず)。

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20100318