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弁護士 落合洋司 (東京弁護士会) の 日々是好日 このページをアンテナに追加 RSSフィード Twitter

2015-01-13

[]交際相手の女に有罪ASKAさん覚せい剤事件―東京地裁 18:40 交際相手の女に有罪=ASKAさん覚せい剤事件―東京地裁を含むブックマーク 交際相手の女に有罪=ASKAさん覚せい剤事件―東京地裁のブックマークコメント

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150113-00000086-jij-soci

鈴木裁判官は、同被告の尿と毛髪から覚せい剤が検出されたことについて、ASKAさんの精液や汗が混ざった可能性を否定。「ASKAから知らない間に摂取させられた」とする主張を、「具体性がなく、不自然」として退けた。

この件については、昨年、

ASKA愛人、最強弁護士で無罪

http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20140909#1410263845

コメントしたことがあり、そこで、この種の覚せい剤自己使用否認事件での認定の在り方、ポイントを指摘し、

裁判所が、自己意思に基づかずに覚せい剤が体内に入り、鑑定書でそれだけの結果が出るほどの具体的な可能性があったと認定するかどうかであり、報じられている内容を見る限り、そこまでの心証を裁判所が得るだろうかと感じるものがあります。

コメントしたのですが、案の定、裁判所は、「そこまでの心証」を持たなかったということでしょう。裁判所が、上記のような認定をするに当たっては、上記のエントリーで、

ASKA氏への被告人質問で、検察官が、この愛人氏へ隠して覚せい剤を施用していたことはなかったことを強く念押ししていたことが報じられていましたが、その点を押さえておきその可能性を封じておこうとするのは、この種事件での検察官の常道です。

ともコメントしましたが、検察立証が思い描いたとおり奏功したということになると思います。無罪へ、ということになるためには、これは意に反して、あるいは知らない間に覚せい剤が体内に入ったのではないかと裁判所が身を乗り出すような、具体性のある主張、立証がないとなかなか難しい、ということでしょうね。

[]17歳少年殺人容疑で再逮捕 京都連続放火 15:16 17歳少年を殺人容疑で再逮捕 京都連続放火を含むブックマーク 17歳少年を殺人容疑で再逮捕 京都連続放火のブックマークコメント

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150113-00000019-kyt-l26

府警は未明北村さん方1階のガレージ奥にまで侵入して火を付けた点を重視し、死んでも構わないとの「未必の故意」があり殺人容疑が成立すると判断した。

奈良放火殺人長男、一転して殺意否認供述

http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20060630#1151621315

でもコメントしたことがありますが、こうした、見ず知らずの人の家に放火するタイプの事件では、殺人罪まで立件、起訴する場合とそうでない場合があり、立件はされたが起訴見送りという場合もあって、殺人罪まで認定されるかはケースバイケースです。現住建造物等放火自体が、殺人罪と法定刑が変わらない(上は死刑まで)、刑の重い犯罪であり、実務的には、無理に殺人罪まで立件しなくても重い科刑が可能であると判断されて、殺人罪までは立件、起訴されない傾向もあります。

深夜、未明に、内部に人がいる(おそらくは寝ている)状態で放火すれば焼死する可能性が高い、という点では、殺人罪としての実行行為性は肯定されやすいものがありますが、問題になるのは、やはり「殺意」でしょう。単なる抽象的な可能性レベルでの認識にととまらず、放火する箇所、そこに放火することによっていかに建物に火が回ると予想されるか、といった客観的、具体的状況に対する犯人認識を中心に据えつつ、動機などその他の事情も積み重ね、自白しているのであれば自白も慎重に吟味して、殺意認定されるかどうか判断することになると思います。

危険極まりない犯行ですが、殺人罪認定ということになると微妙ものがあるタイプでもあって、なかなか難しいものがあるタイプの事件です。

[]2015年01月12日のツイート 2015年01月12日のツイートを含むブックマーク 2015年01月12日のツイートのブックマークコメント

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