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弁護士 落合洋司 (東京弁護士会) の 日々是好日 このページをアンテナに追加 RSSフィード

2018-08-08

[]客のカード情報商品購入した男を逮捕 会計時に書き写し 客のカード情報で商品購入した男を逮捕 会計時に書き写し - 弁護士 落合洋司 (東京弁護士会) の 日々是好日 を含むブックマーク 客のカード情報で商品購入した男を逮捕 会計時に書き写し - 弁護士 落合洋司 (東京弁護士会) の 日々是好日 のブックマークコメント

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180808-00010002-tokyomxv-soci

容疑者は勤務する店で会計をする時に60代の男性客のカード番号や有効期限などを書き写していたということです。

前に読んだ海外旅行のガイドブックに、クレジットカードを使う際は目の前で決済させるようにすること、といった注意が書いてあった記憶があります。おそらく、こういう不正を防止するためだと思いますが、では、店員カードを持って目の前からちょっと消えた場合に、大声でも出してカードを取り戻せるかというと、なかなかそこまでするのは難しいのも事実でしょう。

店頭暗証番号入力するタイプの決済も増えてきてはいますが、上記のような不正を働く余地はまだまだ多くあって、カード払いのリスクであり続けることでしょう。便利な一方で危険、難しいものです。

2018-08-03

[]栃木女児殺害、二審も無期=状況証拠総合判断−録画で事実認定違法」・東京高裁 栃木女児殺害、二審も無期=状況証拠を総合判断−録画で事実認定「違法」・東京高裁 - 弁護士 落合洋司 (東京弁護士会) の 日々是好日 を含むブックマーク 栃木女児殺害、二審も無期=状況証拠を総合判断−録画で事実認定「違法」・東京高裁 - 弁護士 落合洋司 (東京弁護士会) の 日々是好日 のブックマークコメント

https://www.jiji.com/jc/article?k=2018080300151&g=soc

藤井裁判長は「状況証拠総合すれば、被告犯行と認められる」と判断自白のうち、犯行を認めた部分は信用できるとし、被告側の無罪主張を退けた。

判決は、勝又被告最初自白した直後、母親に宛てた謝罪手紙について、「被告犯人でないとすれば手紙作成した理由説明できない」と指摘。有希ちゃんが連れ去られた翌日未明、遺棄現場方向に向かっていた勝又被告の車の走行記録も「犯人性をある程度推認させる」とした。

遺体に付着した粘着テープから検出された第三者のDNA型については、「指紋検出作業での混入の可能性がある」と判断真犯人のものだとする弁護側主張を退けた。

この事件証拠構造を、報道から推測すると、

自白やそれ以外の証拠から被告人犯行推認できるか

被告人犯人性を減殺する方向での証拠により、合理的な疑いが生じていると言えるか

という、大別して2つの視点から見ることができるのではないかと思います

東京高裁は、第1点については、自白自体で、犯行の詳細まで認定できるほどの証明力はないものの、「根幹部分」「被告人自らが犯人と認め、自白を維持していたこと」自体を、1つの状況証拠と捉え、その限度での証明力、信用性を認定したものと思われます。それと、記事にもあるような他の状況証拠自白裏付けつつ)も総合して、犯人性を認めたということでしょう。

第2点については、被告人以外のDNA型が、直ちに真犯人存在推認させる合理的な疑いを生じさせないとしたものでしょう。

しかし、自白というものは、常に危険性を持つものであり、特に本件では現場や遺体の状況との整合性のなさが指摘されてきた経緯があります上記のような、自白のつまみ食い的な認定妥当なのか、議論は分かれるところでしょう。また、他の証拠についても、例えば、特殊な状況下での謝罪手紙の送付を、殺人事件以外も問題となる中、被告人自身帰化した人物であり日本語能力が必ずしも十分ではないという状況下で、上記のように犯人認定方向で断定して良いのか、やはり議論が別れるところのように思われます。1つ1つはあやふやなものが、いくつか積み重なると、なぜか強固な推認へと転換するような認定の在り方で良いのか、疑問を持つ向きも多いと思います

被害者と様々な接触を行ったはずの被告人のDNA型が全く出ない一方、誰のもの不明なDNA型や捜査関係者のDNA型は次々と出てくる、それ自体を、被告人犯人性に合理的な疑いを生じさせる状況証拠と見る見方も十分にあり得るところです。

今後、最高裁に上告され、そこで最終判断が出される当たっては、1審、2審の中での、そういった問題点が慎重に検討されることになるでしょう。状況証拠による認定限界事例という側面があり、最終的にどういう結論になっても、事実認定上、今後も様々に参考にされるケースになるだろうと私は感じています

2018-07-26

[]「悲しみはずっと続く」坂本弁護士一家の遺族 「悲しみはずっと続く」坂本弁護士一家の遺族 - 弁護士 落合洋司 (東京弁護士会) の 日々是好日 を含むブックマーク 「悲しみはずっと続く」坂本弁護士一家の遺族 - 弁護士 落合洋司 (東京弁護士会) の 日々是好日 のブックマークコメント

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180726-00000110-asahi-soci

1989年の坂本堤(つつみ)弁護士一家殺害事件被害者、都子(さとこ)さん(当時29)の母の大山やいさん(84)=茨城県ひたちなか市=は「死刑執行は当然だと思う。私たちはいつになっても事件のことを忘れられない」と話した。

事件が発生した当時、私は任官1年目の新任検事で東京地検にいて、慣れない仕事に必死に取り組んでいて仕事以外のことになかなか目を向ける余裕がありませんでしたが、弁護士一家が行方不明になり宗教団体の関与が疑われるという特異なケースで、一体何が起きたのかと感じたことが思い出されます。その後、約6年近く経った平成7年(1995年)9月、再び在籍していた東京地検で、刑事部によるこの事件の捜査陣に公安部から応援で入って、参考人の取り調べに取り組んでいた日々も思い出されます。一家がどこかに監禁されているのではという噂も当時は流れていて、何とか生存していればと多くの人が思う中、残念な結果となって、悲しみが広がっていたことも思い出されます。坂本弁護士も奥様もお子さんも、長い有意義な人生があったはずで、失われたものの大きさを感じます

死刑制度について、様々な議論がありますが、死刑制度が存置されている我が国において、この事件だけでも、十分に死刑に値することは多くの人が認めるところでしょう。

このような事件が二度と再び起きないことを願っています

元担当検事「上川法務大臣は腹を括ったのでは」 オウム死刑囚13人全員の刑が執行

https://abematimes.com/posts/4617354

2018-07-24

[]「密室」立証に自信=やりとり細部まで把握―文科省汚職・東京地検 「密室」立証に自信=やりとり細部まで把握―文科省汚職・東京地検 - 弁護士 落合洋司 (東京弁護士会) の 日々是好日 を含むブックマーク 「密室」立証に自信=やりとり細部まで把握―文科省汚職・東京地検 - 弁護士 落合洋司 (東京弁護士会) の 日々是好日 のブックマークコメント

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180724-00000080-jij-soci

収賄側は、検察の描く構図を「無理筋だ」と批判。「よろしく」といったやりとりの録音データも残されていたが、佐野容疑者の弁護人は「あいさつ程度の話。息子を合格させてほしいという趣旨ではない」と不正合格の依頼や、合格が賄賂に当たるとの認識を否定した。

http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20180705#p2

で少しコメントしたように、賄賂とは「人の需要、欲望を満たすに足りる一切の利益を含む」とされていますから、裏口入学の利益もそこに含まれること自体は、今後の本件の公判でも争いにはならないでしょう。

しかし、「裏口」と言っても、大学側には誰を入学させるか決める裁量はありますし、不正と言ってもその中身に応じて不正の程度には濃淡があります。さらに、こういった賄賂は、現金や物品のような、目の前で出されて認識できるようなものではありませんから、客観的な賄賂性が肯定されたとして、特に収賄側が、そういった賄賂の「収受」をいつ、いかなる形で認識したのか、そこが今後の大きな焦点になるような予感がします

贈収賄事件で、「幇助」という立場のものが立件され起訴までされるというのは、かなり珍しく、特捜部としては、仲介者の言動や関連する証拠に、立証上の大きな意味を見出している可能性はありそうです。

2018-07-16

[]担当社員「賄賂でコスト回避」…タイ贈賄疑惑 担当社員「賄賂でコスト回避」…タイ贈賄疑惑 - 弁護士 落合洋司 (東京弁護士会) の 日々是好日 を含むブックマーク 担当社員「賄賂でコスト回避」…タイ贈賄疑惑 - 弁護士 落合洋司 (東京弁護士会) の 日々是好日 のブックマークコメント

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180716-00050031-yom-soci

賄賂提供については、同社の元取締役が最終的に了承した疑いも浮上している。特捜部は、元取締役らが事業のコスト対策を優先させたことが不正の背景にあったとみて、不正競争防止法違反(外国公務員への贈賄)容疑で捜査している。

こういった事件の背景については、以前、仕事の関係でいろいろと事情を聞いたことがあるのですが、東南アジアの国によっては「賄賂」が公務員の給与(低く設定されていてそれだけでは生活が苦しい)の補填という位置付けになって、供与された賄賂を皆で(一つの部署単位で)、そういう性質のものとして山分けするということもあるようで、そういうカルチャー、風土の中で、要求型の贈収賄ということになると、贈賄側としてはなかなか苦しい選択を迫られることになると感じるものがあります。国によっては裁判官も買収が効き、金次第で勝ち負けが決まるということも、当たり前のようにあると、現地の事情に通じた人からいたこともあります

タイの国内事情がどういうものなのかはよくわかりませんが、処分は処分として決めつつも、処分内容、量刑においては、そういった背景事情が「酌むべき事情」として適切に考慮されなければならないでしょう。手続の過程において「取引」が介在しても、処分結果、処分内容や量刑が国民の不信を招くようなものであれば、刑事司法に対する国民の信頼を損ねることになり刑事司法としての権威、威信が失墜しかねないことになります