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弁護士 落合洋司 (東京弁護士会) の 日々是好日 このページをアンテナに追加 RSSフィード

2017-09-21

[]<再犯防止計画>薬物犯罪者、社会で更生 懲役より治療重視 <再犯防止計画>薬物犯罪者、社会で更生 懲役より治療重視 - 弁護士 落合洋司 (東京弁護士会) の 日々是好日 を含むブックマーク <再犯防止計画>薬物犯罪者、社会で更生 懲役より治療重視 - 弁護士 落合洋司 (東京弁護士会) の 日々是好日 のブックマークコメント

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170921-00000051-mai-soci

検討されることになるとみられる「ドラッグコート」は、薬物犯罪者刑罰ではなく、薬物離脱プログラム提供する「治療」を施すもので、仮に現実化すれば刑務所を中心とした日本の刑事政策の転換につながる。

私も、検事、弁護士として、薬物犯罪を犯した人は多数見てきましたが、依存性が浅い状態執行猶予付きの有罪判決を受けてそれを機に立ち直る人がいる一方で、薬物犯罪、服役を繰り返す人が多数いて、従来の刑罰制度は、後者を、単に服役させて懲らしめているだけで再犯防止という点では無策でした。反省する、しないという以前に、こういうもの一種の病気ですから、原因に対して効果的な手を打たないと再犯は減りません。

刑務所での服役か、治療を重視した外部交通可能施設での処遇かを選択できるようにしておいて(誰がどのように選択するか検討すべきですが)、後者場合、引き続き仕事をしながら収容先で徹底した治療が行える、そういう制度が構築されることが社会にとっても個々の人々にとっても望ましいと思います。

2013-02-17

[]薬物再犯防止へ出所後支援 法務省、5カ所に専門家配置 21:59 薬物再犯防止へ出所後支援 法務省、5カ所に専門家配置 - 弁護士 落合洋司 (東京弁護士会) の 日々是好日 を含むブックマーク 薬物再犯防止へ出所後支援 法務省、5カ所に専門家配置 - 弁護士 落合洋司 (東京弁護士会) の 日々是好日 のブックマークコメント

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130217-00000014-asahi-soci

再犯に陥りやすい薬物犯罪者を支援するため、法務省は刑務所を出た人などを受け入れる民間の更生保護施設に、臨床心理士や社会福祉士などの専門スタッフを配置する方針を決めた。薬物依存から抜け出すには長期的なケア必要なことから、出所後の生活にも支援を広げ、悪循環を断ち切る狙いだ。

警察庁によると、2011年に覚醒剤取締法違反容疑で検挙されたのは約1万2千人。人数は前年より減ったものの、以前にも同じ容疑で検挙された再犯者の割合は約59%に上った。00年は50%以下だった。

私も、検察庁勤務当時は、かなり多数の薬物事件について、起訴したり公判に立ち会ったりしましたし、弁護士に転じてからも、主に国選弁護で、薬物事件の被告人の弁護を、相当数、担当したことがありますが、記事で指摘されているように、再犯に陥る、再犯として犯されることがかなり多く、薬物犯罪再犯対策に効果が出れば、再犯率はかなり下がるでしょう。

特に検察庁にいた当時、よく感じていたのは、有罪判決を受け執行猶予が付いた後、あるいは服役を終えて出所した後、定職に就かず、無為徒食生活論告っぽいですが)を送る中で、再び薬物を使用してしまう、という例が多く、受け皿となって仕事、衣食住が提供されるような仕組み(少なくとも生活が軌道に乗るまで)が整備できないか、ということでした。こういったところでも、再犯防止のための大胆な「イノベーション」が求められているのではないかと思います。

2011-12-24

[][]平成23年版犯罪白書 13:13 平成23年版犯罪白書 - 弁護士 落合洋司 (東京弁護士会) の 日々是好日 を含むブックマーク 平成23年版犯罪白書 - 弁護士 落合洋司 (東京弁護士会) の 日々是好日 のブックマークコメント

今週、霞が関の弁護士会館地下にある書店へ行ったところ、置いてあり、早速、買い求めました。今年の特集は「少年・若年犯罪者の実態と犯罪防止」ですが、特集の前まで、駆け足で一通り目を通しました。

最初に目を引いたのは、平成14年に369万3928件にまで達した刑法犯の認知件数が、その後、減少に転じて、平成22年には227万1309件にまで減少してきていることでしょう。犯罪白書は、戦後を通じてみればまだ高い水準にあるとしていますが、治安情勢が、一時の危機的な状況を脱して沈静化していることは間違いないと思います。典型的な重大財産犯である強盗の認知件数を見ても、平成15年に7664件あったのは、平成22年には4029件にまで減少し、ほぼ半減するに至っています。

気になったのは、高齢犯罪者がかなりの勢いで増加の一途をたどっていることで(犯罪白書も「最近の高齢犯罪者の増加の勢いは、高齢者人口の増加をはるかに上回っている」としています)、殺人、強盗といった重大事犯でも、平成3年以降の検挙人員の増加には顕著なものがあって、今後、高齢者犯罪対策に取り組まれる必要性を感じました。

一時、深刻な問題になっていた刑事施設への過剰収容問題は、上記のような治安情勢の沈静化によるものか、かなり改善されてきていることがわかります(平成22年末で全体の収容率80.9パーセント)。ただ、無期懲役受刑者が仮釈放されるまでの期間が長くなる傾向が続き、25年以内で仮釈放になるケースは皆無になってきていたり、有期刑の受刑者で、平成元年には15.6パーセントが執行率70パーセント未満で仮釈放されていたのが平成22年では執行率70パーセント未満の仮釈放者が2.2パーセントにとどまっているなど、早期の仮釈放がなかなか認められなくなってきている傾向は、刑事政策の在り方として気になるものがあります。よりきめ細かな、弾力的な運用により、仮釈放を早期に認めるべきケースでは思い切って認めるということも検討されるべきでしょう。

上記の特集についても、引き続き読んでみたいと考えています。

2011-10-04

[]実刑と執行猶予の中間導入…刑法改正案を提出へ 19:35 実刑と執行猶予の中間導入…刑法改正案を提出へ - 弁護士 落合洋司 (東京弁護士会) の 日々是好日 を含むブックマーク 実刑と執行猶予の中間導入…刑法改正案を提出へ - 弁護士 落合洋司 (東京弁護士会) の 日々是好日 のブックマークコメント

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111004-00000021-yom-pol

一部執行猶予制度は、実刑と執行猶予の間の中間的な処遇として導入する。刑務所に初めて入る人のほか、3年以下の懲役や禁錮の判決を受ける薬物使用者に適用することを想定している。同省は、出所後も保護観察を続けて社会の中で受刑者の更生を図ることで、再犯防止を期待している。

私は、刑事弁護を手掛けることが比較的多い弁護士ですが、実刑判決が確定し服役する人について、この人がこれだけの刑期、服役しなくても十分に更生できるのに、と思うことがあります。服役する場合に、本人にとって最も気になるのは、どの程度の期間を経て仮釈放になるかである場合が多いものですが、予め、ここまで服役すれば出られる、ということがわかって、見えていれば、服役に対して、前向きな気持ちになって頑張れる、という人が増えるでしょう。

そういった意味で、また、処遇の個別化、多様化という観点からも、上記のような制度改革は望ましいものと思いますが、課題は、出所後のケアで、そこをいかにうまく充実させられるかどうかが、その後の更生へと結びつくかどうかを分けることになるはずです。

法律実務家になろうとしている人、既になった人で若手の人は、こういった刑事政策の分野にも、是非とも目を向け関心を持つようにしてもらいたいと思います。

2010-11-14

[]重大犯罪服役者 仮釈放者を大幅に上回る満期出所者の再犯率 17:02 重大犯罪服役者 仮釈放者を大幅に上回る満期出所者の再犯率 - 弁護士 落合洋司 (東京弁護士会) の 日々是好日 を含むブックマーク 重大犯罪服役者 仮釈放者を大幅に上回る満期出所者の再犯率 - 弁護士 落合洋司 (東京弁護士会) の 日々是好日 のブックマークコメント

http://www.hokkaido-365.com/news/2010/11/post-1430.html

法務省の研究機関「法務総合研究所」が、2000年(1月〜6月)に出所した重大事件(殺人、傷害致死、強盗、強姦、放火)の服役者を調査したところ、09年末までに322人(31.5%)が再犯に及んでいたことが明らかになった。

重大事犯者の一定数は、無期懲役が確定した受刑者になる。法務省「矯正統計」(09年)によると、無期懲役受刑者1772人のうち、09年に仮釈放されたのは6人(0.34%)にすぎない。刑法は、無期の場合、10年経過後に仮釈放ができると定めているが、仮釈放者6人の平均受刑在所期間は約30年2カ月に及んでいる。

犯罪白書は、重大事犯者に対し、しょく罪指導プログラムや性犯罪再犯防止指導などの処遇や社会復帰支援策の充実の重要性を指摘している。

再犯対策が、刑事政策上、重要な問題であることは古くから認識されてきましたが、なかなか効果的な対策を講じるのが難しい問題です。とは言え、手をこまねいているわけには行かず、出所前だけでなく出所後についても適切なフォローを行って、社会に徐々に、うまく馴染んで行けるような、ソフトランディングできるような態勢を整備することが、治安を適切に維持するためには必要でしょう。

裁判員制度が導入され、「罰」の中身について注目が集まりがちですが、罰を受けた人のその後についても、国民が関心を持てるように、今後とも啓発活動が積極的に講じられるべきではないかと思います。