憂鬱アンドロイド[秀作]
- 作者: 真嶋磨言,珈琲
- 出版社/メーカー: メディアワークス
- 発売日: 2005/05
- メディア: 文庫
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よくあるパターンの立場が逆転したものですね。もちろん内容は「よくある」なんて片付けられるものじゃないですよ。
話の方はオムニバス形式の一話が主人公に。
以降は他の人物を焦点にしたストーリーで、一話を除けば*1主人公は少し話に絡む程度。
全体からみると起承転結の起と承だけという印象が拭えない。それが悪いというわけではないけども。
同じ電撃文庫ってことでたとえるなら『しにがみのバラッド』に近い形態といえるかな。
あれも“死神のモモ”って役割を活用するだけで、当の本人に関する話はちっとも進展しないし、させないから。
(この作品にもやたらな改行が目立った。どうも電撃にはそういう傾向がある?)
非常にどうでもいいことなので小さく書きますが、著者は84年生まれだそうです。
どうしましょう教授、俺より若いです。俺も、もう03になる一方な人間なんですね…。
*1:プロローグとエピローグも、だが
Variante3[良]
Varianteーヴァリアンテー03 (カドカワコミックスドラゴンJr)
- 作者: 杉基イクラ
- 出版社/メーカー: 富士見書房
- 発売日: 2005/12/01
- メディア: コミック
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ダークサイドなストーリーにしても、多少なり笑いや温かみ・安らぎくらいあって良いものなのに、
「そんなものお前にはないよ」と突き落とすような勢いですよ?
仮に、ありていの身近な人が囚われて「私に構わずやって」というシチュエーションがあれば、
通例機転を利かせて救い出すか、やりあぐねている所に第三者の助けが入るけど、
この作品の場合、主人公に難渋させた挙句その人は助けられませんでした。ってなり兼ねないくらいに辛辣。
こんな調子でこの先、アイコは組織から解放されて幸せを手にすることはできるのだろうか…。
そしてもう一つ心配なのは、一定の読者−というより単行本購入者−ついてるんだろうか。
下手するとそろそろ打ち切られるんじゃないかと不安。