説話(食事の変遷:古墳時代)

お釈迦さま(仏教の開祖)は食について「食は、肉体を維持するためのものです。修行の支えになると共に、空腹の苦を無くします。しかし満腹の苦を起こしてはいけないのです。食によって過ちを犯さず穏やかに過ごせますように。」と説いています。
この食についての歴史を少し紐解いてみます。今回は、「古墳時代の食」です。
弥生時代の米の料理法は米を土器に入れて「煮る」ことが主流でしたが、古墳時代に入ると「こしき」と呼ばれる蒸し器が登場し、米を蒸して食べるようになったのです。「こしき」で蒸したご飯は「強飯(こわいい)」と呼ばれ今より固めのご飯だったようです。米の蒸し方は、水を入れたかめをかまどに乗せ、更にその上に底に穴が開いた「こしき」を乗せます。「こしき」の中には布で包んだ米を入れ、蒸気で米を蒸します。
この時代の蒸し料理の例としては、強飯(こわいい)、そば粉・クルミやまいも・はちみつをまぜて練り蒸した物、ギョウジャニンニクの蒸し物、野菜スープがあります。』
現代の料理法の始まりですね。もち米の蒸し方などは今でも引き継がれています。
「IT坊主の無駄方便」/eお坊さんねっと 説話集より  参考:日本の歴史(学研)