「はい、今日のブログ通信簿ですっ」
「おおー」
「おー」
「年齢上がったー」
「大人になったー」
「というわけでもうこの話は終わりだよねっ、僕帰って寝る」
「いやいやいやいやまあ待て待て、あと2〜3日分はネタがあるんだよー」
「まだ引っぱるのかっ」
「まだ引っぱります」
「よくもそう、ずるずる引き伸ばせるよね」
「というか、言わせてもらうとね、みんなが淡白すぎるんだよっ」
「いや、君がしつこい」
「だいたい、フォーマットに則ってるんだよね、『流行ってるみたいなので/誰々さんがやってたので、ブログ通信簿やってみました』『当たってる/当たってない』『ショック/おもしろい/つまらない』『なんでこの話題からこの職業?』『みなさんもやってみては』以上、みたいな」
「……そ、そんなもん?」
「うん、もう、9割以上はそんなもん」
「それ、数えた?」
「数えてない!」
「いいかげんだな!」
「ごめんなさい!」
「……」
「……」
「まあ、定型文になってるとおもしろくないってわけでもないでしょ、っていうか、定型からは逃れられないものだよ……」
「そうだけど……」
「だいいち、僕らの話は定型から外れてるけど、だからっておもしろいってわけでもないし」
「おもしろいよ!」
「うわあ、自信満々!」
「とりあえず僕は!」
「自信満々に自信ないこと言ってる!」
「なんか僕らキャラが逆転してない?」
「君が先にボケるからだよー」
「まあ、昨日までの仮説をさくっとまとめると」
「ああ、またキャラが変わった……」
「『年齢は十歳から足していってる』『引き算はしない』『引用文は除外』『文脈は読んでない』というあたりかな」
「で、今日には年齢が上がっているでしょうっていう予報通り、上がったので、仮説は立証……されないんだけど」
「うん、反証されなかった、だけで、立証はされない」
「この先十日間、年齢推定キーワードを出さずにいて、十歳に戻るようなら、まあ、心情的には可能性は高くなるけど」
「まあ、心情的には、ってだけだね、それも」
「ほんとうに内容のないエントリをあげていけば、もっとはっきりするんだけど」
「それはやりたくないね、まあ、『年齢推定キーワードは一語だけで有効』……関連するいくつかの単語はとくに必要ない、って仮説も付け加えておいて、と」
「うん」
「他の人々の反応を見ていて……これもたんなる印象だけどさ、たいていの人は、『当たる』と思ってるっぽいな、と」
「……『当たる』……ぜんぜん当たってなくてつっこんでたりするよ?」
「でも、『当たる』と思ってやってるんだよ、だからつっこむんだよ」
「っていうつっこみは、なんかずるいなあ、なんとでも言えるじゃん」
「っていうか、『合ってる/合ってない』じゃなくて『当たる/当たらない』、って感じ、なんだよなあ、たぶん、それが……」
「ああ、なんか、占いみたいだね?」
「そう、占いみたいなんだよ」
「でも、『コンピュータで解析している』と思うから『当たる』と思うんじゃないの?」
「うん、根拠はそこなんだよ、『コンピュータ』なんだよ、だけど、その結果を待つ心情は、占いの結果を待つみたいだなって……」
「そう思うのも、心情、ってやつだと思うけど」
「まあ、そうだね……めんどくさいなあ」
「占いは占いで、科学的かどうかはわからないけど、技術的ではある、とは思うな」
「そうかな……そうしたら、待っているのは占いっていうより、預言かもしれないな」
「ああ、神様のことば?」
「……そこまではいかないか……」
「うん、そこまでは……いや、そこまで、っていうのも、なんか違うかなあ、やっぱり、待ってても、それほど『信じて』はいないと思う」
「でも、『疑って』もいないんだよ、それほど」
「それほど」
「そう、それほど」
「……あー、スルー力が高いってこういう感じ?」
「ああ、たぶん、そういう感じ」
「中の人はスルー力が低いんだね?」
「いや、あれはあれで異常にスルー力高いと思うけど」
「こんなにしつこいのにっ?」