大和但馬屋日記

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今日のゲーム(六月八日)

FORZA MOTORSPORT2(Xbox360,Microsoft,ASIN:B000HDLUY0)フォルツァ モータースポーツ 2(初回出荷特典:限定車「NISSAN FAIRLDAY Z - Custom Forza Edition」入手権利カード同梱) - Xbox360

今日のオークション

ゼビデルタとType-R関係をドバッと放出。世の中数十万数百万とクレジットが飛び交つてゐるのに二万とか五万で即決とか何それ。まあ、萌え絵ぢやないから。買手がつく限りは続けるけど、しかしベース車を購入してペイント貼つて乗換へて、といふ単純作業が面倒すぎるな。せめて新車購入時にいきなりペイントカタログを適用できれば一手間減つて良いのだが。→Turn10への要望

今日の走行

諸事情でDodge Viperが欲しくなつたのがDodgeのディーラーを見てもChargerしかないので、キャリアを進めようと頑張つてみた。いや、Viperは存在するんだけどまだロックされてて買へない。
そのDodge Chargerでビギナーズグラウンドの「Heavy Weight Open」に挑戦。‥‥なんだこれ。走らん曲らん止まらん。いや走つてんだけど曲らん止まらん。どうセッティングしても駄目。なんだこのアメ車。車重をレースに参加できる下限ギリギリまで抑へてみても全然コントロールできない。
気を悪くしたのでゼビデルタに乗換へて他の参加できるレースでゴールド稼ぎ。出られるレースが無くなつたのでMR-2に乗換へて以下同文。しかし他のクルマからMR-2に戻つてくると、そのコントロールのし易さに涙が出てくるね。アシストオフでも走る曲る曲る曲る止まる。コーナーを舞ふ蝶の様に。ミッドシップは正義だ。ハンドルを握る腕が全然疲れないもの。デルタでさへあまりに曲らなくてヘトヘトなのに。
ビギナーズグラウンドは「Heavy Weight Open」以外すべて制した。懸案のこいつで勝つためにジャガーを買つたら車重が参戦条件に足りなくて、慌ててベンツを購入。二百万も持つてるから金遣ひが荒い。ペイント万歳。
そこそこセットアップしたらダッジチャージャーよりはマシな走りになつたけど、それでも勝てない。つか、重いクルマは楽しくないよね‥‥まあ、残り一戦なんでクリアしてしまひたい。ベンツで頑張るか。

パックマンCE(Xbox360,namco)

まさか「パックマン」で何かを語りたくなる日がくるなんて。語るぞ。

「コンボ」といふものがあるよね

以下はワシの知る範囲での話。間違ひ等あればご容赦願ひたい。
さて、ビデオゲームにおいては「コンボ」といふ概念がある。画面に「COMBO」といふ文字を表示してその存在を明らかにしたのはたぶん「スーパーストリートファイターII」からだと思ふ。それまでは「必勝テクニック」、あるいはただの現象としてプレイヤー間に認知されるに留まつてゐたものに対してゲーム側から積極的な評価を与へる様になつたのは、たぶんここからだ。ここでいふ「コンボ」や「連続技」とは、「相手に反撃の隙を与へず一方的にプレイヤーが攻撃を仕掛けること、あるいはそれが出来る状態」を指す。しかしもちろん、「スパII」以前から「コンボ」的なものは存在してゐた。
格闘ゲームとは全く別に、「コラムス」でボーナスとして生まれて「ぷよぷよ」で主要フィーチャーと化した「連鎖」の概念がある。こちらは一定の仕込みを行つた後、あるトリガーによつて一連の効果が連続して起る状態であり、「コンボ」とは直接は関係ない。しかしその後、「マジカルドロップ」や「パネルでポン」などで連鎖発生中にプレイヤーの操作を受付けることで連鎖状態を長続きさせる「アクティブ連鎖」が発明された。
このあたりからか、「ある連続した行為をミスすることなく成功させることに大きな価値を与へる」といふフィーチャーを総合して「コンボ」と称する様になつてきたと思ふ。音ゲー然り、シューティング然り。今やどんな種類のゲームでも「コンボ」に相当する概念がフィーチャーとして盛込まれることが多い。

「コンボ」の効用

この「コンボ」といふフィーチャーは、うまく取り入れればそれだけでゲームが面白くなつた気になれる、そんな魔法の様な存在だ。プレイヤーの行動が上手くいつたことを直接的に評価する手段として、これほど使ひ易いものもない。
「コンボ」といふ概念は、主に時間によつて縛られてゐる。格闘ゲームでは「相手の行動ができない時間」、パズルでは「連鎖が継続してゐる間」といふ分り易い基準がある。音ゲーはそもそもゲーム全体が時間の奴隷だから、一切のミスをしないことでフルコンボが成立する。それらに見合つたボーナスをゲーム側がきちんと与へてやれば、プレイヤーの高揚間を大いに刺激してやることができる。所謂「脳汁が出る」といふ奴だ。
しかし毒と薬は紙一重といふこともある。あまりにコンボを重視しすぎた格闘ゲームは初心者からサンドバッグ料として百円玉を巻上げる装置と化した。音ゲーで黙々とコンボを繋ぐ上級プレイヤーの姿に憧れよりも不気味さを感じてジャンル離れを起こさせる様なことが、起きてゐないとも限らない。
ゲームによつては「コンボ」を成立させるために少々手前勝手な理屈が持ち込まれることも少なくない。「何かをして、一定時間内に次に繋げる」といふやつだ。その「一定時間」の決め方は屡々恣意的で、「本当にこのゲームにこのフィーチャーは必要だつたのか」と思ふこともある。「KUNOICHI」とか酷かつたな。
功罪含めて、ゲームの面白さに深く大きく寄与するケースが多いのが「コンボ」なる概念であるといふことだ。

「コンボ」の発明者は誰だ

では、この「一定時間内に何かを連続するとボーナス」といふフィーチャーを最初に考へたのは誰だといふ話になつて、やうやく「パックマン」が登場する。パワーエサを喰ふと一定時間モンスターがイジケ状態になる。これが元に戻るまでに連続して喰ふと、点数が200→400→800→1600点と倍に増える。これこそ、時代が時代なら「コンボ」と名付けられて然るべきフィーチャーの元祖ではないか。まあ、細かいことをいふならパワーアップ状態の時間がモンスターを喰ふことで延長される訣ではないから、厳密には全然違ふのかもしれないが。
パックマン」以前に同種の概念を示したビデオゲームはあつただらうか。もしかしたら同じナムコの「ボムビー」や「キューティーQ」あたりに似たものが見られるかもしれないが、どうだらう。もしあるとしたら、それはやはりピンボール由来だと思ふ。ビデオゲームピンボールの子孫だから、さういふことは十分に有り得る。
スペースインベーダー」には無かつた。「ギャラクシアン」のボス編隊は少し近いかもしれない。それ以前には? よく分らないが、特に思ひつくものもない。
そんなわけで、ワシの現時点での知識の範囲において、強引ながら「パックマン」を直接の元祖としたい。

「コンボ」を軸にしたゲームの再構成

で、「パックマンCE」だ。こいつがとんでもなく面白いのは、初代から既にあつた「コンボ」の概念を抜き出して、それをゲームの中心に改めて据ゑ直したからだと思ふ。
パックマンCE」初代との最大の違ひは「パワーエサによるパワーアップ状態が効力を失ふ前にパワーエサを喰ふことで持続し、その間に喰つたモンスターのスコアはリセットされない」ところにある。初代ではモンスターを四匹喰つた時点でパワーエサの効力は強制的に終了してしまふし、効力持続中に別のパワーエサを喰つても状態はリセットとなる*1。前回も書いた通りで、折角発明した「コンボ」的快感が、面クリアによりリセットされてしまふばかりか、面が進むごとに「パワーエサの効果が短くなり終には消滅する」といふ難易度調整によつて否定されてしまつてゐる。「パックマンCE」で大きく見直されたのが、まさにこの部分だ。
パワーエサの効力持続自体は「スーパーパックマン」や「パックマニア」で既に採用されてゐたから特段新しい訣ではないけれども、「パックマンCE」はそれをもつと攻撃的に捉へ直したところに最大の特徴がある。
パワーエサの効力が持続する限り、モンスターの得点は最大3200点の状態が維持される。如何に効率よくエサを喰つてパワーエサを補充しパワーアップ状態を維持しつつモンスターを喰ひ続けられるか。ここにこのゲームの快感は集約される。ミスしない限りエサの得点も上昇を続ける。ゲーム全体のスピードも時間と共に上りつづける。従来の様な「面クリア」のシステムを捨てた御蔭でこれらが途切れることなく連続して行はれ、制限時間が来る頃にはインフレ状態となつてゐる。脳汁が出る。眩暈(イリンクス)が起きる。
前にも書いた通りで、ビデオゲームの面白さをカイヨワの定義に当て嵌めるならば最終的にすべては眩暈に集約されるはずだ、集約されなければならない、それがワシにとつての「面白いゲーム」の姿だ。だから、「パックマンCE」は面白い。

*1:筈。要調査