誤配送と今日のレンタル

とあるオンラインショップで『アメリカン・ニューシネマ- 反逆と再生のハリウッド史』を注文したら、二日と待たずに送られてきたのでずいぶん迅速だなと関心しつつ中身を開けたら、注文とまったく関係ない商品が。即クレームのメールを(なるべく丁寧な文面で)送ったあとレンタルビデオ店へ。今日は『七人の侍』(1954/日)と『息子のまなざし』(2002/ベルギー=仏)と『あなたにも書ける恋愛小説』(2003/米)を借りた。

阪大理論社会学 フリーター調査報告書

フリーター調査報告書
http://risya.hus.osaka-u.ac.jp/research/

確かに正社員になることが学生にとって幸せとは限らない。正社員になっても長時間の残業に苦しまなければならないかもしれないし、アルバイトをしながら自分の道を探すことは、彼女たちにとって貴重な体験かもしれない。そもそも「個々人が経済的に自立しなければならない」という私の個人主義的なイデオロギーを、学生たちに押し付けていいのだろうか、という迷いもあった。しかし、学校を卒業したあとの最初の職が、その後のキャリアに大きな影響を及ぼすというのも、社会階層論の常識である。そんなに簡単にリスキーな道を選ばせていいのか、という思いもあった。

引用部は報告書のはじめの言葉。そんな常識、フリーターだった20代の頃は知らなかった。その後自分は孤独な職安通い(失業者)と、求職活動から退却する非労働力化(ニート)のあいだを行ったり来たりする。求める条件も、中小企業の正社員→(正社員登用の可能性ありの)長期バイト→単なる長期バイト→短期バイトと下げていくなかで将来への希望を失っていった。

フリーター、若年失業者、ニートを峻別することに自分はあまり意味を見出せない。その境界はとても曖昧だ。

子どもが減るのは「危ない」のか 赤川学

子どもが減るのは「危ない」のか
http://www.shiojigyo.com/en/column/0504/main.cfm

男女共同参画を、出生率回復にとっての有効性という観点から強調する戦略は、理念的にも欺瞞だし、かなり「危うい」。なぜなら、いったん出生率回復に有効という理由づけを容認してしまえば、仮に男女共同参画出生率回復に無効であることが判明したときには、男女共同参画は不必要となりかねないからだ。しかも、いったん出生率回復に有効という基準を容認している以上、たとえば避妊・中絶の禁止、女性の社会進出阻止、子を産まない男女への制裁など、もっと「有効な」少子化対策が必要という主張が登場したときには、少子化対策としての男女共同参画を推進してきた人たちは、その主張に反論する資格がない。

ちょっと煽りっぽい文章ではあるが、少子化対策を前提にした男女共同参画にはもっと慎重な議論が必要だと思う。