マルチ商法が食い物にするもの

友達がマルチ商法にひっかかったと彼女が嘆いている。そういえば彼女くらいの歳のころ、僕の友人が何人もマルチに熱を入れていたし、僕自身もとにかく儲かるということを連呼するマルチの紹介ビデオを見せられたり、セミナーに連れていかれたことがある。もうなんつーかそのセミナーの雰囲気っていうのが、欲望むきだしの熱気ムンムンでドン引きした僕は途中退席した覚えがある。

しかしまあ、その友人がマルチ商法に一時期ハマった心境はわかるのだ。先の見えないフリーターだったり仕事辞めた直後だったり、将来にこれといったビジョンが描けない状態だったら無知も手伝ってうまい話につい惹かれたんだろう。ありゃ人の欲望を食い物にするというより、人の絶望を食い物にするんだよね。あくどい商売だよほんとに。

あ、一番マルチに嵌まってた友人は今はまじめに働くいいお父さんですよ。

ゆうメイト

高校の頃からハタチくらいまで年末年始は郵便局でバイトしてたけど、いまだに毎年募集のハガキが届く。さすがに三十路で高校生に混じって年賀状配るのは抵抗あるお。あと田舎は苗字がおんなじ集落がかたまっているので慣れないとちとややこしい。んーでも対人中心の仕事は向いてないし、このバイトはけっこう自分に合ってたと思う。

フリ卒

「いい歳してフリーター」という世間の冷たい視線を具現化するとあんなとぼけたキャラになりますよという見本というか、まああれも男の子なのね。怒れよみんな。

それはそうと、こういうのっていい歳した男の子の問題として可視化しないと社会問題化しないんだけど、フリーターの割合は女性のほうが高い。もしフリーターにしろニートにしろひきこもりにしろ、その当事者の多くが女性であったなら社会問題としてこれほど騒がれたかどうかといった点が気になる。

http://risya.hus.osaka-u.ac.jp/research/ch3.pdf

女性フリーターは男性フリーターよりも21 万人多い。しかしながら、フリーター問題として注目されるのはほとんどが男性であり、女性のフリーターは社会的な問題としてとりあげられることはほとんどない。このことは同時に、社会において男性は正規の労働者として働くことで一人前とみなされる一方、女性は未だ日本の労働市場において一人前の労働力としてみなされておらず、フリーターとして働くことにそれほど違和感を覚えられていないということを意味しているのではないだろうか。

女王の教室

このドラマ、リアルタイムで見たことはないんだけど、夕方のダイジェストとか再放送で見たらすごくおもしろい。今日の最終回はリアルタイムで見るどー。「女王の教室ネオリベ」とか「女王の教室新自由主義」でぐぐってみたけど、あんまり興味を引くような記事は見つけられなかった。誰か語ってくれないかなあ。

女王の教室 最終回を見た

予想はしてたけどそれにしてもずいぶんとマゾヒスティックなヒューマンドラマに収束させたもんだな。「仰げば尊し」って! アイラブユーって! もうシリーズ全部が壮大なギャグになったじゃないか。まあでも世相をラジカルに反映させたドラマとして、なんか面白い解釈ができそうな題材だと思うんだけど。おー。