Hatena::ブログ(Diary)

空間アーティスト集団グリッドフレームスタッフ001の日記 このページをアンテナに追加

2018-08-10

遠くの風景

| 18:46

ぼくには関係のない世界として見えていた遠くの風景が、すぐ近くにかけがえのない世界として感じられることの驚き。

(つづく)

2018-08-09

21年目のこれから

| 16:49

久しぶりの全体ミーティング。

グリッドフレームのこれからを9人のスタッフで話し合った。

実は、一人欠けている。004は、今日が出産の日。みんなで無事を、そして、大きな幸福を祈る。

この10人を乗せて、グリッドフレームという船の進路を思い描く。

ゴールは、明確化できた。

どのようにそこへ近づいていくか。

まだ道のりは遠い。

ぼくの残りの人生ではたどり着けないかもしれないけれど、それもいい。


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2018-08-08

大企業

| 21:34

ぼくは、グリッドフレームを立ち上げる前に、ある大企業に属していた。

グリッドフレームの原案をアメリカの大学から持ち帰った私は、企業内で研究の成果を活かそうと、たくさんの会社の先輩たちにプレゼンした。

それぞれによく耳を傾けてくださったことに感謝している。

だが、結果としての反応は、概ね否定的だったといっていい。

今思えば、当然である。

それに、今のぼくから見たら、そのプレゼンは十分なものではなかった。

けれど、今、自信を持って、そのときぼくがプレゼンした内容は、大企業にとって必要なものを示していた、と言える。

ぼくは時代を理解していなかったことを、今になって明確に理解するのだけれど、とはいえ、他の道はなかった。

選択肢など、あるように見えるだけで、いつも道は一つだ。

だから、どのようなことも後悔はしない。



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2018-08-07

スペインの風景

| 07:55

スペインでは車を洗わない、と聞いたのはもう30年前のことだ

ホコリ被った車が、車体をガタガタ揺らしながら、狭い石畳を走る

それが、浮かんだ最初のスペインの風景だ


同じころ、

「車は走るためのもので、洗うものではない」

という飲み屋の常連の言葉にうなづいて以来、

ぼくは車を洗っていない


車は走るためのものだからだ


そう、狭い石畳の風景の画角をもっと広げると、

抜けるような空が青く、雲が白い


そして、丘の斜面を上る、

紫外線でくすんだ赤いボディのオンボロ車の横で、

海がどこまでも果てしなく

キラキラ光っている





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2018-07-27

映画 忘れられた人々

| 06:47

1950年。メキシコ

メキシコ貧困の中で、正しく生きようとしながらも、生きることを許されない少年。

スラム街の少年たちの荒んだ心。祈り。不確かな友情

ネガティブ。ポジティブ。その中間

スラム街にさえ、スラム街ゆえの美しいものがある。

だれも、望んでそこにいたいと思わなくとも、そこから逃れたいと思ったとしても、そんな場所だから浮き彫りになる美しさがある。

それは、単にそれを否定して成し遂げられた豊かな社会には、失われている。

自由意志などどこにもなく、「自由であれ」という自分への命令のみがあるのなら、そして、そう自分に命じているときに人は倫理的であるのなら、いつも倫理的な人間でいられる社会を、ぼくらは目指さねばならない。

ぼくは、スラム街と裕福な街の両方を心が行き来できる空間をつくりたい。

表と裏に、境界を設け、心はやがてそれを消し去る。

ぼくがフレーミングと呼ぶのは、そういうものだ。



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2018-07-26

第一歩

| 06:48

大きなことをいうつもりはない。

ぼくが自分の人生の中でできることは、こうすればみんながよい方へ向かうのではないか、と提案することのみだ。

ほんの小さな一歩でもいい。

その方向を指し示すものを提示できれば、よい。


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2018-07-24

生きる混沌 2

| 06:26

取り換え可能なものと、取り換え不可能なもの。(つづく)




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2018-07-23

海を写し取る

| 20:05

f:id:yogosiurubi:20180712105647j:image


ぼくらが海染(うみぞめ)と呼んでいる素材のつくり方がある。



海へ行って、写真を撮ることに似ているが、カメラはいらない。



鉄の板を、ある日時、ある場所の一瞬の海につけると同時に引き上げて、波のカタチを写し取る。



錆としてカタチが浮かび上がるまで、数週間待つ。まるで、フィルムカメラを現像に出すように。



鉄の板に、波を境界とした空と海の風景が現れる。

これは、2018年6月3日(日)14時6分の波のカタチだ。



その一瞬を永遠に刻む。



耳を澄ませば、潮騒の音が聴こえる。




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2018-07-22

生きる混沌 1

| 08:55

「一般性−特殊性」の回路はすなわち俗世であり、そこからかけがえのなさは出てこない。俗世は、取り換え可能な世界である。

一方、「単独性−普遍性」の回路は、かけがえのなさ、実存を問題とする。つまり、それぞれを比較する、という視点がここにはない。ある存在とそれ以外で全宇宙になる、という見方をする。

ぼくらは、この二つの回路を同時に生きているが、そのようには教えられていない。よって、異なる一方の回路に偏って生きている人同士では、言葉が通じ合わない、ということが起こる。

言葉が通じ合わない、で終わればまだよいが、そのために、憎み合う関係になり、ついには、相手を絶滅させようとすることも歴史の中で繰り返されてきただろう。


人と人との関係が世の中をつくっているのであれば、これは根源的な問題の一つといえないか。



では、このことが、空間をつくる仕事とどんな関わりがあるだろう?



ぼくは、上述の二つの回路があることを、たくさんの人に気づいてほしいと思う。そして、二つの回路はどのようにしてつながるか、について、考えてほしいと思う。


構造を理解するには、そのイメージを頭に描く必要がある。

ならば、その構造を空間に変換することは、空間の体験者にイメージを与え、構造の理解を促すことにつながるだろう。


(つづく)



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2018-07-21

プール

| 08:56

陽向とプールへ行く。


単にプールといえど、足が届かない深さであれば、陸に対する海と変わらない。その中は、別世界だ。


浮くことができるかどうか、がそこで過ごせるかどうかのカギだが、陽向はそのギリギリのところにいる。


浮き上がろうとすると焦って、体が浮いてこない。水の上に手を伸ばそうとすると、体は沈む。


ぼくからすれば、のどかな世界ではない。1時間もサポートしていると、ぐったりだ。


陽向は、「愉しかった」といっているし、周囲にものどかな空気が流れているけれど。


早く浮くことができるようになってくれ。



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2018-07-20

どこかにある風景

| 09:55

メディアが発達したことで、直接見たことはないかもしれないが、写真や映像では見たことのある風景が溢れている。

ぼくぐらいの歳になると、実際に見たか、見ていないかの境界も曖昧になっている。



写真を見て、「ここ、行ってみたいなあ」という気持ちが湧いてくることはあまりないが、どうしてもそこに行きたいと思う風景はある。

それは、常に心の中にあり続ける。

まだ見ぬ、きっと、どこかにある風景だ。



でも、それをなかなかかたちにできなくて、近づいたり遠くなったり、を繰り返す。



音、色、匂い、手触り、スケール、密度、という物質的な部分と、

歴史、想い、つながり、という精神的な部分の、

双方の微細な質量に心を傾ける。




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2018-07-19

すいか

| 07:24

陽向が学校の課題で俳句を書いた。



スイは赤 カはみどり色 種は黒




聞いた瞬間に頭が世界を一周した。




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2018-07-18

はじまり

| 07:03

ゴールではない。

スタート地点が見えてきた。

スタート地点に立つために、費やしてきた長い道を歩いたのも、紛れもないぼくだ。

ただ、「永訣の朝」のとし子のように、

「うまれでくるたて こんどはこたにわりやのごとばかりで くるしまなあよにうまれてくる」

という思いを抱いて、生まれ変わりを切望しながら、歩いてきたのだ。

ひとつの人生の中で、生まれ変わることもきっとできる。

それが、はじまりの瞬間だ。



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2018-07-17

光の差す部屋

| 06:38

ブラインドの端部から差す朝の光に、サルのぬいぐるみの目が生命を得る。

目が覚めたぼくをじっと見つめて、「大丈夫?」と問う。

ある時は、真顔で、ある時は、微笑んで。

ぼくは、「ありがとう」と応えて、今日が始まる。



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2018-07-16

柔らかな道

| 06:24

人の動きを感じ取り、

自分が動く


まっすぐに伸びる刃物のように

心を研ぎ澄ませ、

少しの揺らぎも見逃さぬように


そして、

変化を感じ取った瞬間に

体が如何様にも動くように


重心は低く、

軸はぶれず、

浮いているかのように移動する


そのように在ることが

人にやさしく在ることの基となる


心から笑い合うことの基となる




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2018-07-15

死者と共に

| 06:34

生前よりも、亡くなってからより親しく感じられる、ということは多分珍しくない。

8年程前に、親父を亡くしたときに、ぼくはそう感じた。

向き合うということを、ぼくらは残念ながら生前にはなかなかしないうちに、時間が過ぎてしまうからだ。

そのことは、悔いとなって心に残されるけれども、それでも遅いということはない。

死者と共に生き、対話を繰り返すことは、ぼくらを必ず高めてくれるから。

時間が過ぎてからも、その人の残像に触れることができれば、いつでもその人はそこに現れる。

忘れることのない、その人の声が、心の中で語りかける。

その人の残像に触れることのできる装置として、墓は存在するのかもしれないが、必ずしもその人を想起させるカタチや質感を持っているわけではない。

いや、そんな墓は存在しない。

空間をつくるものとしては、このことはひとつのテーマになりうる。



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2018-07-14

エースケさんの訃報 2

| 23:12

最初にエースケさんを飛行機の中で見かけたのは、エースケさんの5列ぐらい後ろの席からだったと思います。エースケさんは、モジャモジャの髪にヒゲを生やして、まるでライオンみたいで、客席ではひときわ目立っていました。その人が、大声で隣の方に熱弁をふるっている様子を見て、「あのエネルギッシュな人は、きっと着いたらすぐにキリマンジャロに登るような人なんだろう」と思いました。

ナイロビに着いて、偶然同じ宿に泊まることになってから、初めてお話をしたときにその印象を伝えると、「とんでもない。ぼくは体が強くないからねえ・・・」みたいな、よく見ると顔をクシャクシャにして笑う、細くて優しげな容姿と柔らかい口調に拍子抜けしたのをよく覚えています。

それは今までずっと変わらない印象で、最近はfacebookのお友達に「塩爺」と呼ばれているようですが、宿で一緒になった日本人からは、スワヒリ語で老人を表す「ムゼー」と呼ばれていました。39歳から、ずっとおじいちゃんなんです。

エースケさんの興味の対象はとても広くて、社会問題精神世界、音楽や絵画有機農業、など、興味を惹かれる対象にはどんどん動いて事を起こし、その都度、誘っていただくことで私の世界も広がっていきました。

私がエースケさんのことをすごいと思うのは、常に、未来に対してポジティブなイメージを持ち続けてきたことです。それは、自分が動くことによって世の中を変えられる、という信念があってのことだと思います。

私たちにできることは、故人の遺志を見極めて、それを私たちの人生に活かしていくことに尽きます。

私も、エースケさんの残像と向き合って対話を繰り返しながら、私に残された時間を生きていこうと思います。

最後に、ご報告が遅れましたことをみなさんにお詫び申し上げます。

facebookには、追悼アカウント管理人、というものがあるということを知り、手続きを進めておりますが、認めていただくにはまだ時間がかかるようなので、あまり時間が立たないうちに、と考え、友人の投稿というかたちでのお知らせを選択しました。

もうしばらく、このアカウントは、コメントを自由にできる状態です。

長文、失礼いたしました。



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2018-07-13

エースケさんの訃報 1

| 23:10

みなさまにご報告しなければならないことがあります。

杉山榮佑さんは、7月10日(火)朝10時ごろに、ご自宅で永眠されました。

7月3日の演奏会から、わずか1週間で旅立たれるとは、信じられませんでした。

私は、33年前にケニアナイロビ行きの飛行機で一緒になって以来、家族のようにお付き合いさせていただいてきました、田中稔郎と申します。そのとき、杉山さんは39歳、私は20歳でした。以来、私は彼をエースケさんと呼んでいます。

ご家族からエースケさんのFacebookでの管理を任されましたので、投稿させていただいております。

すでに13日にご家族だけで告別式は終えられており、ご家族の意向で、香典はご辞退させていただくと伺っています。

演奏会の後、ご自宅へ伺った際には、痛み止めの薬が体に合わないようで、痛みは引くけれど、吐き気が止まらない、と言ってらっしゃいました。

眠りに近づくほど、吐き気をもよおすとのことで、なかなか眠れない日が続いていたようです。

それでは、急に衰弱が進んでしまう、と、知っている東洋医学の先生をご紹介してアポイントを取り、5日にエースケさんに電話をしたところ、「車で1時間かかるところにはとても行けないから、無理」と言われました。でも、「このヤマを越えたら、行けるようになると思うから」と前向きな言葉を添えるのをエースケさんは忘れませんでした。

この電話が、エースケさんと私の最後の会話になりましたが、私は改めて近いうちにエースケさんを車に乗せて行くことになるだろうと思っていました。エースケさんの口調にはまだ力が感じられたので。

しかし、その後は、日に日に容態が悪化していったようです。

9日夜9時ごろ、エースケさんの娘の圭ちゃんから「パパの容態が昨日から急変しました。今は昏睡状態です。声をかければ反応がある感じです。」というメールをもらいました。

そして10日お昼前に、エースケさんが亡くなった、という電話を圭ちゃんからもらいました。

看取られたお姉さんのお話によると、ゼーゼーという苦しい呼吸が、後ろを向いているときに聞こえなくなったと思って、振り返ったら亡くなっていた、ということでした。

夕方に、亡骸にお会いしたときは、まるで笑っているかのような穏やかな表情をされていました。

(つづく)




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2018-07-12

交換すること

| 06:36

何かを手に入れるために、お金で買う以外の方法をなかなか思いつかないけれど、SOTOCHIKU素材は「交換する」ことで手に入れられるはずだ。

ぼくらは風化して古くなったものを素材として使いたいと思っているし、ほとんどの持ち主は風化して古くなったものを新しいものにしたいと思うだろうから、この交換はwin winであるはずだ。


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