ぬしさまへ

yomimaru2006-03-14

bk1

薬問屋の病弱な跡取り一太郎を甘やかすのは両親だけじゃなく、祖父が連れてきた妖怪たち。寝床で冴える彼の頭が怪事件を次々と――しゃばけ*2シリーズ第2弾。
どことなく魔法使いさんおしずかに!(竹本泉) *3 *4を思い出したんですが、舞台に奇妙な安定感があるのは、妖怪達の存在が当たり前に描かれているからかも。ご褒美のお菓子が欲しくて一太郎の手足として働く鳴家(やなり)が妙に可愛い。
甘やかされまくりの金持ちの若旦那一太郎が意外に常識人で、嫌味でないのもいいですね。
妖怪でも超能力者でもお嬢様でも宇宙人でも、憧れでも崇拝でもなく、ごく普通の隣人として相手を見ることができる人が最終的には勝利する、ということなのかも。
今巻は短篇集ですが長編の1冊目のネタバレがあるので、順番に読むことをお勧め。

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