“文学少女”と恋する挿話集 2

痰がからんだら〜♪

親友ななせと一緒にいると、少年反町の視線を感じる森ちゃんは、彼がななせに恋してると思い込み――破局の未来が確定した彼女の恋日記短篇集。
反町の森ちゃんに対するちぐはぐな恋模様は、かつてのティーンズハートを少年レーベル向けに構成し直したかようなの展開。恋する反町が文学少女 天野先輩の薦めでハイネ*2バイロン*3に耽溺しちゃう姿は、男のコの自己陶酔を女性にも受け入れやすい形にした感じなのか、恰好つける方向性が読んでいて超恥ずかしい。
ななせが井上にふられることは決定済みの未来で、彼女の秘めた思いを甘く描く挿話、ちょっと悪趣味だなと思いながら読み始めたんですが、だんだん「このまま続けばななせエンド」な、ギャルゲーをやっている気分になったのか、切なさほろ苦さが薄れてきてしまいました。
これもゲーム的リアリズムの悪しき影響かもしれません。

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