TOKYO巡礼歌 唐獅子牡丹

文楽(人形浄瑠璃)と昭和の日本映画と麻雀漫画について書くブログ

2019-04-01から1ヶ月間の記事一覧

文楽 4月大阪公演『祇園祭礼信仰記』『近頃河原の達引』国立文楽劇場

35周年記念だからか、文楽劇場自体もほんのり新調されていた。劇場内の絨毯の床張りがきれいになっていて、舞台のいちばん客席側の仕切(│×│×│×│模様になっている、すごく低い白木のついたて)がまっしろの新品になり、鳴り物や陰弾きの御簾も青々としたもの…

文楽 4月大阪公演『仮名手本忠臣蔵』大序〜四段目 国立文楽劇場

文楽劇場開場35周年記念ということで、1年をかけて『仮名手本忠臣蔵』をフル上演する企画。 おととし12月に東京で行われた通し上演と違うのは、4月公演で二段目「桃井館力弥使者の段」、11月公演で十一段目「光明寺焼香の段」を出すこと、11月公演の十段目「…

映画の文楽4 内田吐夢監督『浪花の恋の物語』2:ふたつの「新口村」

┃ 過去の記事 第1回 映画の文楽4 内田吐夢監督『浪花の恋の物語』1:クライマックスへの疑問 - TOKYO巡礼歌 唐獅子牡丹 あの有名な「新口村」……と言われても、古典芸能が好きな人以外には通じないと思う。なので、まず、文楽(人形浄瑠璃)で「新口村」と呼…

映画の文楽4 内田吐夢監督『浪花の恋の物語』1:クライマックスへの疑問

内田吐夢監督の映画に、『浪花の恋の物語』(昭和34年(1959)9月公開)という作品がある。内田吐夢は『妖刀物語 花の吉原百人斬り』『恋や恋なすな恋』など何本かの古典芸能原作の映画を撮っているが、『浪花の恋の物語』はそのうち人形浄瑠璃を原作・題材…

文楽 『祇園祭礼信仰記』全段のあらすじと整理

祝・初日、大阪国立文楽劇場 2019年4月公演 第二部で上演されている『祇園祭礼信仰記(ぎおんさいれいしんこうき)』の全段あらすじと登場モチーフの元ネタをまとめる。 ┃ 概要 ┃ 登場人物 ┃ 初段 発端・松永大膳の反逆 大序 九条の廓の段 祇園女歌占いの段 …