YAMDAS現更新履歴

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2018-02-12

[] ネット界の限界集落はてなダイアリーに残る著名ユーザをまとめてみる  ネット界の限界集落はてなダイアリーに残る著名ユーザをまとめてみるを含むブックマーク

まったくふざけたこと書いてるヤツがいるねと思ったら、ワタシのツイートの引用だったりする。

そういえば、ブロガーサミット2013でお会いしたとき(4年半前になるのかよ)、加野瀬さんに「yomoyomoさんは、はてなブログには移らず、ダイアリーを使い続けるんですよね?」と聞かれ、予想外の質問にごにょごにょと言葉を濁してしまったことがある。上のエントリで引用されているように、ワタシは運営元から強制移住させられるなり、ダムの底に沈められるまで、はてなダイアリーを使い続ける、と宣言させてもらおう。

その理由? ワタシがブログの引越しとか考えただけで気持ちが萎える重度のものぐさなぐうたらで、なおかつケチだから。

さて、折角なので、これを機会に未だに(はてなブログには移転せず)はてなダイアリーを使い続けている著名なユーザをまとめてみようと思った次第である。飽くまでまだ利用しているというのが肝なので、この半年で少なくとも一度は更新があることを条件とさせてもらう。

……という条件で選び始めたら、80名近く(!)になってしまったので、ツイートの転載のみの人や企業運営のダイアリーを外し、はてなグループユーザも対象外として、50名強まで絞らせてもらった。

ワタシが知らない分野などいくらでもあるので、この人がなんで入ってない! というのがあるに違いないことは予め書いておく。ご不満のある方は、はてなブックマークや Twitter なりで指摘されるとよいと思います。

以下、五十音順。敬称略。

株式会社はてなには、これだけのユーザベースが残るサービスを軽んじないでいただきたいと切に願う。

電子フロンティア財団の共同創始者ジョン・ペリー・バーロウ逝く 電子フロンティア財団の共同創始者ジョン・ペリー・バーロウ逝くを含むブックマーク

今更ではあるが、音楽の世界ではグレートフル・デッドの作詞家として知られ、ワタシのようにネットに生活の重心がある人間にとっては、なんといっても電子フロンティア財団(EFF)の共同創始者にして、「サイバースペース独立宣言」の作者であるジョン・ペリー・バーロウが先週亡くなったことを取り上げなくてはならないだろう。

彼の訃報に際して、いくつも追悼文が出たが、平和博さんのエントリがそれらのよいまとめになっているので、彼の業績を把握したい人にお勧めする。

個々の追悼文では、やはり EFF の簡潔明瞭な追悼文がよかったし、スティーヴン・レヴィの文章がもっとも胸に迫るものがあった。

レヴィが書くように、バーロウの思想を本にまとめてほしいと願った人たちは多かったろうが、その死の前に自伝を書き上げてくれていたのは、せめてもの慰めである。邦訳出てほしいな。

ワタシの文章では、「「自由の真の代償」と「自由の真価」 〜 サイバースペース独立宣言を越えて」が、言うまでもなくジョン・ペリー・バーロウの仕事なくしてありえないものである。これを書いて、ほぼ10年になるんだな……。

3年前に書いた、「20年後:インターネットの自由という夢の死」「我匿す、ゆえに我あり」はその続編と言えるし、ワタシなりのやり方でバーロウの仕事を継ぐものであった。

そういえば、フレッド・ウィルソンはバーロウについて、以下のように書いている。

John Perry Barlow understood what the Internet was, what it could be, and what it must be before most of us did.

John Perry Barlow ? AVC

これはバーロウについて的確に表現した一文だと思うが、特に it could be というところで、ワタシは自分が書いた「思想としてのインターネットとネット原住民のたそがれ」を思い出してしまう。彼は、間違いなく誇り高きインターネット原住民だった。

そうした意味で、『もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて 続・情報共有の未来』自体、バーロウらのレガシーを踏まえたものとさえ言えるだろう。書名からも分かる通り、とても楽観的とはいえない本であるが――

リチャード・ドーキンス利己的な遺伝子』40周年記念版が出る リチャード・ドーキンス『利己的な遺伝子』40周年記念版が出るを含むブックマーク

柳瀬博一さんの note の「メディアの話」シリーズが面白いのだが、メディア論を語る上で何度も引き合いに出されるのが、マクルーハンと、リチャード・ドーキンスの代表作『利己的な遺伝子』だったりする。実はこの超有名な本を未読なのを恥ずかしく思っていたのだが、その40周年記念版が今月出るのを知る。

利己的な遺伝子』を薄めた通俗解説本の類なら読んでいるが、ご本尊はまだという人はワタシ以外にも多い……よね? これがちゃんと買って読む好機なんだろうな。

仲俣暁生さんのインタビューシリーズ「数理的発想法」が書籍化されている 仲俣暁生さんのインタビューシリーズ「数理的発想法」が書籍化されているを含むブックマーク

日立の Open Middleware Report Web にある、仲俣暁生さんのインタビューシリーズ「数理的発想法」はよく読んでいるのだが、書籍化されたとな。

数理的発想法 “リケイ"の仕事人12人に訊いた世界のとらえかた、かかわりかた | 仲俣 暁生 |本 | 通販 | Amazon

これも高須正和さんの『世界ハッカースペースガイド』と同じく翔泳社のオンデマンド出版シリーズなのだな。

ウェブで読んでいたのは、結城浩さん、江渡浩一郎さん、増井俊之さん、河村奨さん、地藏真作さんという、ワタシが知った人が登場していたからというのが大きかったが、他にも高野文子、藤井太洋といった表現者がインタビューイなのも仲俣さんらしい目配りなのかなと思ったりする。

高須正和『世界ハッカースペースガイド』の感想を書いておく 高須正和『世界ハッカースペースガイド』の感想を書いておくを含むブックマーク

世界ハッカースペースガイド (CodeZine BOOKS)

世界ハッカースペースガイド (CodeZine BOOKS)

高須正和さんの新刊『世界ハッカースペースガイド』については先月取り上げたが、その後恵贈いただいたので、少し感想を書いておく。

これを読んで改めて感服するのは、著者である高須さんの行動力である。彼は確か、ワタシと年齢は一つ違いだったと思う。つまり、既に彼もワタシもまぎれもないオッサンである。それでも彼の行動力が、彼のたたずまいを若々しいものにしている。

アメリカ、ヨーロッパ、アジアのハッカースペースに実際にずんずん取材し、まとめた本なんて世界初ではないか。折角なら一つくらい日本のハッカースペースの現状も書いてほしかったとか、ほぼすべてのハッカースペースの訪問難易度が「最も簡単」なのはどうなんだ、といった不満というかアラを探せばあるが、大した話ではない。

本書に引用されている、もはやこの界隈の重鎮であるミッチ・アルトマンの文章は、ある意味感動的ですらあるし、「ハッカースペースは「おまいら」の場所だ」という本書の精神を言い当てている。

 ぼくらはひきこもりで内向的なオタクだから、誰とでも話したいわけじゃない。でも、ハッカースペースやハッカーカンファレンスに参加している連中はほぼすべてが内向的なオタクだ。しかも彼らは、おそらくクールなプロジェクトを持っている(または考えている)内向的なオタクなんだ。だから、「どういうことをやっているの? 試させてもらえる?」と話しかけることで、簡単に会話を始めることができる。

 そうやって話しかけたからと言って君の人格が変わるわけじゃない。君が独自の趣味を持ったコミュ障のオタクであることはすごく大事な、いちばん良いことだ! それでも、生涯の友人になるかもしれない人々に会うことができる。その人に会う前にあなたが興味を持っていなかったことに興味を持つこともある。オタクとの出会いは人生を変えるかもしれない。

本書に収録されている SexyCyborg のインタビューは、ワタシも最初読んだとき、なんだこりゃ? と呆れたものだが、改めて読み直すと、今話題になっているトピックをいくつも掴んでいて唸った。

このインタビューで彼女は Dale Dougherty のことをボロクソに言っているが、最新の Make 誌の表紙はなんと彼女である。こうして彼女は現実をまた一つ変えたのだ。

Make (Make:)

Make (Make:)

2018-02-05

[] 『もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて 続・情報共有の未来』への反応 その9  『もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて 続・情報共有の未来』への反応 その9を含むブックマーク

『もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて 続・情報共有の未来』だが、ここでも何度か反応を紹介している id:pho さんが、ブログに感想をまとめてくださった

これまでyomoyomoさんの解説や文章はわりとニュートラルでさっぱりとしたものが多かったと記憶しているのだが、本作では割と踏み込んでいたり、多少自虐があったり、好き嫌いを明確にしていたり、感情が見え隠れしていて意外だった。電子版についているディープな付録を読んだ今ならその理由が想像できる。いずれにせよこれほど密度の濃い内容を楽しくとても深く読めるこの本は貴重なのでぜひともおすすめしたい。

もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて 続・情報共有の未来 - pho's blog

電子書籍からの引用を多く交えた、ポイントを押さえた文章になっているので、興味はあるが、内容的に自分の関心に合っているか知りたい方がいたら、ご一読されてみてはいかがでしょう。

あとブレイディみかこさんから、「波」2018年2月号に掲載された星野智幸『焔』(彼女は『焔』の帯にもコメントを寄せている)の書評「蛇行する境界線」について連絡をいただいた。

ブレイディみかこさんには、お返しというわけではないが、達人出版会のページで、円城塔さん、堺屋七左衛門さんとともに主要な反響として引用させていただいたことをお知らせしておいた。

焔

[] 「オープンソース」という言葉が発明されて20年になるとな  「オープンソース」という言葉が発明されて20年になるとなを含むブックマーク

オープンソース(ソフトウェア)」という言葉が発明されて20年になるとのことで、Open Source Initiative はサイト上でそのお祝いをしている。

オープンソースソフトウェア」は、「フリーソフトウェア」を企業経営者などのビジネス人種に受け入れてもらうためのプロモーション、マーケティング用語として作り出されたものだが、実際にそれを提案した Christine Peterson が、その当時を回想する文章を書いている。

この言葉が、当時「伽藍とバザール」により一躍時の人だったエリック・S・レイモンドなどキーマンが出席した会議で認められたことで一挙に拡散されるわけだが、その界隈で無名に近かった Christine Peterson の提案が受け入れられる過程について書いている。やはり、後に Open Source Initiative を立ち上げることになるエリック・レイモンド、そしてティム・オライリーの推薦は大きかったのだね。

それが20年前、つまりは1998年2月初旬に起こったことなのだが、「オープンソース」という言葉とともに、当時のドットコムバブルにあわせて Linux 界隈もバブル化し、それがドットコムバブルの崩壊とともに苦境に陥る2000年あたりまでの狂騒は、昨年佐渡秀治さんが書いているので、未読の方にはぜひご一読をお勧めする。

Christine Peterson の文章は、佐渡秀治さんの文章では「オープンソースの誕生」が対応しているが、日記で書かれた文章をまとめて書籍化してくれないかと思う。同じように思った編集者はいないのかしら。

伽藍とバザール

伽藍とバザール

天才ネイサン・ミアボルドの(分量、価格ともに)驚異の料理科学本の続編『Modernist Bread』が出ていた 天才ネイサン・ミアボルドの(分量、価格ともに)驚異の料理科学本の続編『Modernist Bread』が出ていたを含むブックマーク

かつてマイクロソフトでビル・ゲイツの右腕役を務め、「現代のレオナルド・ダ・ヴィンチ」とも評されたネイサン・ミアボルドは、金に糸目をつけずに料理をとことん科学で殴った豪華料理本を出しているが、調べものをしていて、その続編となる本 Modernist Bread を昨年秋に刊行しているのを今更知った。

今回は、タイトルから見るにパンに対象を絞っているようだが、それでも5分冊、全2500ページという分量にしろ、7万円近くの価格にしろ、まったく手加減していない。世界でもっともパンに詳しい本だったりして。

ネイサン・ミアボルドの料理へののめりこみぶりについては、TED 講演も参考になるが、このような道楽ができる金持ちは素晴らしいね。

分量的にも価格的にも邦訳は前作同様期待できないが、これは仕方ない。

[] ギレルモ・デル・トロの本が今月から立て続けに刊行される  ギレルモ・デル・トロの本が今月から立て続けに刊行されるを含むブックマーク

今年のアカデミー賞にも最多ノミネートされている新作『シェイプ・オブ・ウォーター』の3月1日の公開が待ち遠しいが、ギレルモ・デル・トロ(について)の本が今月から複数刊行される。

まずは、『シェイプ・オブ・ウォーター』のフィルムメイキング全過程の記録本。

そして、『シェイプ・オブ・ウォーター』のギレルモ・デル・トロ自身による小説版。

来月には、『シェイプ・オブ・ウォーター』にもっともテイストが近いと思われる、彼の最高傑作(現時点)についての取材本。

上記3冊中2冊は DU BOOKS が版元で、ホント良い仕事してるね。

ギレルモ・デル・トロというと、日本では『パシフィック・リム』における特撮ものや怪獣映画大好きなオタクというのがパブリックイメージになっていて、もちろんそうでもあるのだが、『パンズ・ラビリンス』のような、虐げられるものへの確かな目線がある、繊細なダークファンタジーに本領がある人だと思う。

そうした意味で『シェイプ・オブ・ウォーター』を観るのが今から楽しみである。主演のサリー・ホーキンスも、『ハッピー・ゴー・ラッキー』で知って以来好きな女優さんだし。

[] スリー・ビルボード  スリー・ビルボードを含むブックマーク

2018年最初の映画館での新作鑑賞は、評価の高いこの映画から。

本作の監督であるマーティン・マクドナーの作品は、『セブン・サイコパス』を観たことがあった。あの作品も話の展開が読めない上質のブラックコメディだったが、中西部ミズーリ州の田舎町で、娘をレイプされて殺された母親が、タイトルにあるように3枚のビルボードに警察への怒りをこめたメッセージを掲示することで巻き起こる本作も、「話の展開が読めない上質のブラックコメディ」という点でさらに上をいく傑作だった。

主役の母親を演じているのがフランシス・マクドーマンドで、彼女は同じく中西部の田舎町を舞台にした『ファーゴ』において、聡明でしっかり者の警察官を演じてアカデミー賞主演女優賞を受賞しているが、本作ではその対極に近い、欠点だらけの直情的で容赦のないがらっぱちな女性を演じていて、すごくよかった。

観客は最初、娘を喪った主人公に同情しながら観るのだが、その主人公も上に書いたように多くの欠点を抱えた女性であり、というか登場人物がほぼ皆、人格的な欠点や弱みを抱えている。この言葉は使いたくないが、ホワイトトラッシュたちの怒りと憎しみと悲しみが出口なしに渦巻きながら思いもよらないほうに物語が転がっていく。

登場人物の中で唯一清濁併せ呑む懐の深さと強さを示す善人の保安官をウディ・ハレルソンが演じているのも面白いし、人種差別的で、どうしようもなくボンクラな警官を演じるサム・ロックウェルが『セブン・サイコパス』に続いてとぼけた感じで好演している。

保安官が部下に託したメッセージが思いもよらないもので、それがある種の救いにつながるのかと思いきや……ラストでの主人公と警官のやりとりまで目が離せない映画だった。

D

2018-02-01

[] 『もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて 続・情報共有の未来』への反応 その8  『もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて 続・情報共有の未来』への反応 その8を含むブックマーク

『もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて 続・情報共有の未来』だが、ここでも何度か反応を紹介している id:pho さんが、遂に読み終えたようだ。

「もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて」が素晴らしく面白かったわけだが、あとがきからの急展開、そして付録の長編エッセイを一気に読んで、半ば呆然として今に至る。こんなの途中で読むのやめられないしずるい。本編はこっちだったのか。#infoshare2

https://twitter.com/yosuke__/status/958026532252876800

遅ればせながらボーナストラックを読み始め、一気に読み終えた。ぐさっと突き刺さるものがあって正直消化しきれていない。

https://twitter.com/yosuke__/status/958031047039508480

id:pho さんは、書籍としての『もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて 続・情報共有の未来』を、ノーマルな順序、いわば順路を辿って読んだといえる。

ワタシ自身、本の「あとがき」や「解説」を先に読んでしまうことがあるし、どこからどの順序で読むか、読者に指図することはできない。id:f_iryo1 さんのように、本編を半分ほど、そしてボーナストラックを読み、「素晴らしい」と言っていただけるのもただただ嬉しい。

とはいえ、この読み方が作者が想定していた順序であり、そうすると少なからぬショックを受けるシカケになっているのである。しかし、「急展開」から「半ば呆然として今に至る」って、ほとんどミステリー小説の感想みたいだ(笑)。ありがたいことである。

あと大田洋輔さんのように、ワタシの本が映画など他の作品に触れる契機になったという感想も嬉しい。ワタシの文章は、他の優れた仕事への媒介であってほしいと思うからだ。

yomoyomoさんの『もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて』を読んで、とりあえずスノーデンのドキュメンタリーを観た

https://twitter.com/ffi/status/957972357989085184

『グーグル化の見えざる代償』のシヴァ・ヴァイディアナサンによる反ソーシャルメディア(アンチFacebook)本が今年秋に出る 『グーグル化の見えざる代償』のシヴァ・ヴァイディアナサンによる反ソーシャルメディア(アンチFacebook)本が今年秋に出るを含むブックマーク

日本でも『グーグル化の見えざる代償 ウェブ・書籍・知識・記憶の変容』の邦訳が出ているシヴァ・ヴァイディアナサンの新刊が今年秋に出る予定なのを知る。

Amazon | Anti-social Media: How Facebook Has Disconnected Citizens and Undermined Democracy | Siva Vaidhyanathan | Research

ズバリ反ソーシャルメディアを掲げる本で、副題を訳すると「Facebook はいかに市民を分断し、民主主義を蝕んできたか」とのことで、前回は Google に対して剥いた牙を今度は Facebook に向ける本なのだろうなと容易に想像できる。

これだけ見るとアンドリュー・キーンみたいだが、果たしてどこまで核心を突く Facebook 批判をできるかがポイントでしょうな。

[][] 100年以上前に書かれた有名なプロテストソング「We Shall Overcome(勝利を我等に)」がようやくパブリックドメイン入り  100年以上前に書かれた有名なプロテストソング「We Shall Overcome(勝利を我等に)」がようやくパブリックドメイン入りを含むブックマーク

100年以上前に書かれたゴスペルソングであり、1960年代以降、ピート・シーガーやジョーン・バエズといったフォークシンガーによって歌われることで、プロテストソングとして知られるようになる We Shall Overcome(日本では「勝利を我等に」の名前で知られる)がパブリックドメイン入りしたというニュースである。

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しかし、これはおかしな話である。この曲の作者であるチャールズ・ティンドリーは、1933年、つまり80年以上前に亡くなっている。アメリカの著作権保護期間は、作者の死後70年じゃなかったの?

そこでポイントとなるのが、このニュースを知った元ネタである Boing Boing が使っている「copyfraud」という言葉である。

これはイリノイ大学の法学部教授 Jason Mazzone が発明した言葉であり、著作権が既に切れているはずなのに関係者が不当に策を弄することで著作権保護期間を延ばす行為を指す。

これは珍しい話ではなく、近年もアンネ・フランク財団が『アンネの日記』は著作権保護期間が切れていないと主張したことがあった。

あと、これは「copyfraud」ではないはずだが、F・スコット・フィッツジェラルドは80年近く前に亡くなっているのに、『グレート・ギャツビー』は2020年まではパブリックドメイン入りしないといった事例も知られる。

日本でも著作権保護期間が50年から70年に延長されることが言われているが、こうした事例を見ると暗い気持ちになるね。

We Shall Overcome: Complete Carnegie Hall Concert

We Shall Overcome: Complete Carnegie Hall Concert

Copyfraud and Other Abuses of Intellectual Property Law

Copyfraud and Other Abuses of Intellectual Property Law

永井豪画業50周年記念『デビルマン』復刻版を読んでいる 永井豪画業50周年記念『デビルマン』復刻版を読んでいるを含むブックマーク

実は、永井豪画業50周年を記念して、雑誌連載時のサイズに近い形で復刻された『デビルマン』の1巻を読んでいるところだ。

なんで今頃と言われそうだが、何しろワタシが生まれる前に連載が始まった漫画で、当然ながらワタシはリアルタイム世代ではなく、この名作を断片的にしか読んでないのに気づいたわけである。

その契機は、最近 Netflix で新たに『デビルマン』がドラマ化されたからで、おっ、見てみようか……いや、そもそもお前元をちゃんと読んでないやないか、というわけである。

名作だから、現在でも容易に入手可能だが、そうしたものは永井豪が後にいろいろ手が入っており、それに従いオリジナルにあった、現在では問題となる表現が軒並み改変されているという話も聞いていた。

そこにオリジナルに近い形での復刻という話を知り、これは良い機会だからこのシリーズ全3巻を揃えよう、と思い至った次第である。

で、今まだ1巻を読んでいる途中なのだが、やはり迫力がとんでもない。というか、真剣に怖い(笑)。ただ……さすがにここでも「キチガイ」は直されていましたね。

[] 星の旅人たち  星の旅人たちを含むブックマーク

星の旅人たち [DVD]

星の旅人たち [DVD]

年長の友人に強く薦められて観た。エミリオ・エステベスが、父親であるマーティン・シーンを主役に撮った映画である。

面白いと思ったのは、劇中マーティン・シーンは、同行する口の悪い女性に「ベビーブーマー」と呼ばれる。しかし、シーン自身は1940年生まれで、ベビーブーマー世代には入らない。また、主人公の息子役のエミリオ・エステベスは40歳という設定だが、エステベス自身は本作製作時点で40代後半であった。

つまり、良い歳して未だ自分の「道」を見つけられてない息子とその遺志を継ぐ老いた父親という主人公の親子とも、設定上の年齢よりも5歳以上年長で演じている。もちろんこれは意図的なものではないのだろうが、このズレが高齢化社会の日本人から観て、リアルさを加えていたように思う。

やはり、ロードムービーはいいよね。主人公が酔っ払って同行者に絡むところから、映画がグッと締まった印象がある。エステベスの演出が押し付けがましいのもよい。

余談だが、同行者の一人である人の良さそうなオランダ人役の男、どこかで観たことあるなと思ったら、『ドラゴン・タトゥーの女』で主人公にひどいことをして、その報いにひどい目にあう保護司の男だった!

 
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