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2018-01-18

[] 『もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて 続・情報共有の未来』への反応 その6  『もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて 続・情報共有の未来』への反応 その6を含むブックマーク

『もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて 続・情報共有の未来』の感想が書かれたブログをそろそろ読みたいなと思ったのだが、思えば Google ブログ検索はとっくになくなっており、どうすればいいんだろうか。

そういうわけで見逃していて申し訳なかったのだが、藤原健太郎さんが既にブログで取り上げていた。

私は30代後半で大学を出て今の業界に入るきっかけになった話も途中途中であって、昔感じたWebの自由な雰囲気を思い出して懐かしさもありつつ読んだのですが、10代、20代の人が読んだらどう感じるのかな?

藤原健太郎 - 『もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて 続・情報共有の未来』を読んだ - Powered by LINE

ワタシ自身が現在40代半ばであるという事実、過去のネット体験の流れから自由になれることはないわけで、今の若い人にリーチできるだろうかというのはある。若い人の感想も知りたいところですね。

そういえば、『もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて 続・情報共有の未来』の解説を担当くださった arton さんが先日、以下のように書いてくださっている。

昨日のコンピュータ書籍がすごいでは取り上げようもない(ジュンク堂では売らないから)のでスルーになっていたyomoyomoさんの「もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて」だけど、特典の凄まじい内容と信じ難い本文とのメタな構造は驚異(と後になって話し合うなど)。

https://twitter.com/arton/status/952514935266852867

「昨日のコンピュータ書籍がすごい」とは、1月13日に開催された「新春座談会 このコンピュータ書がすごい! 2018年版 ——2017年に出たコンピュータ書ならこれを読め!——」のことだろうが、おそらくは、毎年このイベントに和服姿で登壇する達人出版会高橋征義さんらと『もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて 続・情報共有の未来』の話になったのかな。

ここまで言っていただけるとこちらが恐縮してしまう……けど、実は arton さんが書かれる通りなのです(笑)。その話を耳にして、一人でも購入してくれる人が増えてたら嬉しいのだが。

テッド・チャンが警告する、AIの洞察力の欠如につながる企業(資本主義)の倫理観の欠如 テッド・チャンが警告する、AIの洞察力の欠如につながる企業(資本主義)の倫理観の欠如を含むブックマーク

原文を12月後半に知り、なかなか日本版に翻訳が出ないものだから、勝手翻訳してやろかと思いかけていたので、とりあえずありがたいことである。

昨年、代表作である「あなたの人生の物語」が『メッセージ』として映画化されたテッド・チャンの寄稿だが、原文のタイトルは「Silicon Valley Is Turning Into Its Own Worst Fear」で、「シリコンバレーは、自らが最も恐れるものに変化しつつある」になろうか。

前半は、「洞察」という単語がキーワードとなる。AI の脅威は、この洞察のなさだという。

洞察は、まさにマスク氏のイチゴ摘みAIが有しない能力であり、悲観論者が語る同様のシナリオで人類を滅亡させるほかのあらゆるAIにも欠けている。こうしたシナリオで描かれるAIは人間の解決不可能な問題を解くほど賢いとされるのに、作業をそのまま進めることが間違いなく正しいかどうか立ち止まって自問するという、大抵の大人がすることすらできない。私は、これを妙なことだととらえていた。その後、私は思い至った。我々はとっくに、完全に洞察の欠如したマシンに囲まれているではないかと。そして、そうしたマシンを単に企業と呼んでいるのだ。もちろん企業は自律的に活動しないし、動かしている人間は洞察力を持っているだろうが、資本主義は洞察行為を評価しない。逆に資本主義は、人間の持つ「良い」方法かどうか判断する能力を「市場で決まること」へ置き換えるよう求め、人間の洞察力を盛んにむしばんでいく。

シリコンバレーが警告するAIの恐怖、その本質を「メッセージ」原作者が分析

そして、既に我々はこの洞察力が完全に欠如した「企業」というマシンに囲まれているじゃないか、というわけだ。それなのに、AI に洞察力、言い換えれば倫理観を持たせるなんて、現状企業に倫理観を持たせることに失敗している現状を見れば、無理に決まってるじゃないかというわけだ。

(とろい)人間が(容赦のない)AI にとってかわることで、(シリコンバレーのテック企業が強力に推進する)資本主義は完全に手がつけられなくなるのではないか。つまり、シリコンバレーは自らが最も恐れるものになるんじゃないか。

米国の思想家フレドリック・ジェイムソン氏が広めた言葉に、「世界の終わりを想像することは、資本主義の終わりを想像するよりたやすい」というものがある。シリコンバレーの資本主義者たちは、資本主義の終焉など考えたくないだろう。予想外なのは、資本主義者の想定する世界の終わりが、超高度AIの姿をして、抑制のきかない資本主義という形でもたらされることだ。彼らは、意図せず自分たちが思い描いている悪魔を作ってしまった。その魔物による悪行は、彼らの行為そのものなのだ。

シリコンバレーが警告するAIの恐怖、その本質を「メッセージ」原作者が分析

リバタリアニズムやジョン・ペリー・バーロウ氏のサイバースペース独立宣言へのあんまり肯定的でない言及、何よりも AI の名の元での人間の疎外への恐れなど『もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて 続・情報共有の未来』とも通じるものを勝手に感じてしまう。

それにしても、人間性を信じながらも、AI について淡々と書きながら、人間なんか知らんがな、という未来に遠慮なく切り込むところなど、SF 作家としてのテッド・チャンの面目躍如ではないだろうか。

シリコンバレーの「男性ユートピア」ぶりを暴く『Brotopia』が面白そうだ シリコンバレーの「男性ユートピア」ぶりを暴く『Brotopia』が面白そうだを含むブックマーク

このエントリで紹介されている『Brotopia: Breaking Up the Boys' Club of Silicon Valley』という本が面白そうだ。

Brotopia: Breaking Up the Boys' Club of Silicon Valley

Brotopia: Breaking Up the Boys' Club of Silicon Valley

Brotopia: Breaking Up the Boys' Club of Silicon Valley

Brotopia: Breaking Up the Boys' Club of Silicon Valley

シリコンバレーの男性クラブに切り込むというのは、とてもタイムリーなテーマである。書名になっている Brotopia とは、Bro(兄弟)と Utopia(ユートピア)を組み合わせた造語で、これも流行りそう。

この Bro を組み合わせた造語では、以前から Brogrammer という単語が知られている(参考:台頭する「ブラグラマー(Brogrammer)」たちと、どう付き合えばよいのか?)。そういえば、ズバリ Bro を名前に冠したネットワークベース IDS もあったねぇ。

シリコンバレーの男性優位なマッチョイズムについては、「ハイテク業界のBrogram、Brogrammer化を打ち崩すことはできるのか」を5年以上前から言われていることだが、昨年のスーザン・ファウラーの告発以降の報道を見ても、このような本が書かれるということを鑑みても、大手を振っていたということなんでしょうな。

BackChannelチームが選出した2017年最高のテック系書籍11選で紹介した Sara Wachter-Boettcher『Technically Wrong』あたりと問題意識は共通しているのだろうか。

あと、渡辺千賀、奥本直子両氏の対談記事「シリコンバレーのセクハラ裏事情 女と男と「無意識バイアス」」も面白かったが(最初に話題にのぼるエレン・パオの本については少し前に触れている)、渡辺千賀氏が「日本だったらさもありなん」、「そう思ってしまうのは日本で働いた後遺症なのだろうか」とかいちいち日本を引き合いに出しているのがアレだった。

もちろん日本の企業文化にもセクシャルハラスメントの問題は今もいろいろあるでしょうよ。でも、対談で話題に上っているニュースはまぎれもなく全部アメリカの事例だろうがよ。

Googleは昔のウェブページのインデックスを止めている? Googleは昔のウェブページのインデックスを止めている?を含むブックマーク

XML の第一人者として知られる(という紹介で今もいいのだろうか?)ソフトウェア開発者ティム・ブレイが、Google は古いウェブページのインデックスを止めているのではないか、という疑いを書いている。

その真偽についてワタシが断言はもちろんできないのだが、「ググレカス」から「ググってもカス」へみたいに言われることが多くなった Google だが、検索結果の順位についての文句はあれども、ウェブ全体をインデックスしてくれていると当たり前のように思い込んでいたことにはたと気づかされ、大げさにいえば何か庇護者を失ったような心持ちになるのである。

関係ないが、Google の検索結果上位に「未指定:」が出るたびにイラっとくるの、多くの人が思うことだと思うのだが、あれを出さなくする設定保存ってできないのかな。何度「完全一致」を選択させれば気が済むんだよ、という。

ネタ元は Four short links

2018年以降もキャス・サンスティーンの邦訳が続く 2018年以降もキャス・サンスティーンの邦訳が続くを含むブックマーク

2017年は実はキャス・サンスティーンの年だったと昨年末に書いたが、NTT 出版のツイートを見て驚いた。

最初、2017年に4冊邦訳が出たのに、今年2018年も2冊出るの? と驚いたのだが、NTT 出版の人は「2019年」と書いてるね。

つまり、今年勁草書房から、そして来年 NTT 出版からそれぞれキャス・サンスティーンの邦訳が出るということなのか。5年連続で邦訳が出るなんて、すごいな!

邦訳の刊行が期待される洋書を紹介しまくることにする(2017年版)で取り上げた #Republic はどちらから出るんでしょうな。

#republic: Divided Democracy in the Age of Social Media

#republic: Divided Democracy in the Age of Social Media

2018-01-15

[] 『もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて 続・情報共有の未来』URL一覧ページ追加  『もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて 続・情報共有の未来』URL一覧ページ追加を含むブックマーク

『もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて 続・情報共有の未来』のURL一覧ページを追加。

今回追加したのは、電子書籍『もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて 続・情報共有の未来』の文中でリンクしたウェブリソースの URL の一覧を章ごとにまとめたものである。

ワタシはウェブ連載において、できるだけ必要なウェブリソースにリンクするよう心がけており、そのリンク一覧を見ていただければ、ワタシがどういう文章を書こうとしているか分かると思う。

何かで『もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて 続・情報共有の未来』のことを知ったが、扱っている内容が自分の関心、興味とどの程度合致するかざっと一望したい場合に便利なのではないか。

URL 一覧は、まずは達人出版会高橋征義さんが CSV ファイルを作成し、それを Markdown 化したものを、ワタシが HTML に変換している。何かリンクがおかしいところがあれば、それはワタシの責任なので、メールなり Twitter なりでお知らせください。

さて、『もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて 続・情報共有の未来』だが、ブレイディみかこさんから以下のコメントをいただいている。ワオ!

ボーナストラックの長編エッセイに泣きました。

THE BRADY BLOG:あけましておめでとうございます。

死せる yomoyomo、生けるブレイディみかこを泣かす……というのは冗談として、ブレイディみかこさんは義理堅い方で、昨年だけでも『花の命はノー・フューチャー: DELUXE EDITION』(asin:4480434526)、『いまモリッシーを聴くということ』(asin:4907276796)、『労働者階級の反乱 地べたから見た英国EU離脱』(asin:4334043186)の三冊を恵贈いただいている。しかし、こちとらウェブサイト更新を止めていたため、読書記録などを書くこともできず、とても心苦しく思っていたので、今回はワタシから強制的に電子書籍を送りつけさせてもらった。

しかし、こんなありがたいコメントをいただいて、これが紙の書籍だったら、いまや売れっ子であるブレイディみかこさんのコメントを帯にでかく入れて売り出す一手でしょうな(笑)。

Amazon、Apple、Facebook、そしてGoogleという「四天王」の脅威をテーマとする『The Four』の邦訳はまだ出ないのか Amazon、Apple、Facebook、そしてGoogleという「四天王」の脅威をテーマとする『The Four』の邦訳はまだ出ないのかを含むブックマーク

先日(Wiredの)BackChannelチームが選出した2017年最高のテック系書籍11選を紹介させてもらったが、ティム・オライリーの新刊とあわせ、なんでこの本が入ってないのかなと思ったのが、ニューヨーク大学スターン経営大学院の教授である Scott Galloway の『The Four』だ(公式サポートサイト)。

The Four: The Hidden DNA of Amazon, Apple, Facebook and Google

The Four: The Hidden DNA of Amazon, Apple, Facebook and Google

この本は、題名にもなっている Amazon、Apple、Facebook、そして Google というインターネット時代の覇権を握る「プラットフォーム資本主義」を代表する「ギャング・オブ・フォー」の脅威を主題としたものである。

今ではこの「四天王」に代表されるテック企業が批判の矢面に立たされることが多く、そのあたりスコット・ギャロウェイの本書が引き合いに出される The New York Times「巨大テック企業、救世主となるはずが今や脅威に」あたりによくあらわれている。

日本のメディアでは、この本について取材しているのは、日経ビジネスオンラインに掲載された「アマゾンは「胃袋」、アップルは…」という、タイトルがダメな記事くらいしか知らない。おそらくは邦訳は日経BP社から今年出るのかな。

こうしたインタビュー以外で『The Four』の内容を知りたければ、もっともよいのはスコット・ギャロウェイの TED 講演なのだが、残念ながら本文執筆時点でまだ日本語字幕に対応していない。

[] 今インストールすべきFirefoxのアドオンは何か  今インストールすべきFirefoxのアドオンは何かを含むブックマーク

LinuxQuestions の創始者である Jeremy Garcia が、今インストールすべき Firefox の拡張機能について書いていて、えっ、2018年の今になってそんな記事書きますか? と逆に新鮮だった。

ご存知の通り、Firefox 57 で代表的なアドオンがいくつも使えなくなり、ワタシなども怨嗟を吐き出してしまった。もちろんこれにはいろいろ事情があるのは承知していますがね。ともかく、Jeremy Garcia が選んでいるアドオンは、以下の5つ。

  • uBlock Origin:コンテンツフィルタリング
  • Privacy Badger:サードパーティードメインのトラッキングを遮断
  • LastPass:パスワードマネージャ
  • Xmarks Sync:ブックマークなどを同期
  • Awesome Screenshot Plus:キャプチャー画像の取得と編集

ふーむ、なるほど。ところでワタシが現在使用しているアドオンもちょうど5個だったので、以下に挙げておく。

  • Format Link:ウェブページのタイトルと URL を好きな形式でコピーできる。Make Link の代替
  • Foxy Gestures:マウスジェスチャー機能を追加。FireGestures の代替
  • uBlock Origin
  • Text Link:ウェブページに書かれた URI 文字列を読み込み
  • Hatena Bookmark:はてなブックマーク

Privacy Badger も使ったもんかな。あとは Tab Mix Plus が復活してくれれば……。

[] いつの間にか容量が減っている商品wikiが面白い  いつの間にか容量が減っている商品wikiが面白いを含むブックマーク

suchi さんの Twitter 経由で知ったのがいつの間にか容量が減っている商品wikiである。

この手の話題は以前他でも見た覚えがあるが、この小売りされる商品の価格は変わらないまま内容量が収縮していく経済現象を「シュリンクフレーション(shrinkflation)」と言うんですね。知らなかった。

この手の情報集積に Wiki は最適だし、そのようにちゃんと Wiki が正攻法に利用される事例を逆に見なかった印象があるので、ちょっと新鮮に思う。

しかし、いろいろ実例があるんやね。個人的にはルマンドがショックだった。ルマンドに裏切られたら、我々は何を信じて生きればよいのだろう。

高須正和さんの新刊『世界ハッカースペースガイド』が今月末出る 高須正和さんの新刊『世界ハッカースペースガイド』が今月末出るを含むブックマーク

なんだよ、高須さん、新刊が出るなら教えてよ、こないだインタビュー記事を取り上げたときに一緒に紹介したのに……と高須さんから来ていたメールを読むと、ちゃんと書いてました。すいません。

世界ハッカースペースガイド (CodeZine Digital First)

世界ハッカースペースガイド (CodeZine Digital First)

高須正和さんの本というと、『メイカーズのエコシステム 新しいモノづくりがとまらない。』(asin:480209065X)を「メイカームーブメントの幼年期の終わりと失敗の語り方」で取り上げたが、あれから二年になるのか。

本書は、著者が実際に訪れた世界中の全14か所のハッカースペースを、そこに集まる個性豊かなハッカーや熱いプロジェクトとともに紹介するガイドブックです。

書籍「世界ハッカースペースガイド」 ? ニコ技深圳観察会(日本語),メイカーズのエコシステム, ? Medium

てっきり深圳ネタかと思いきやそうではなく、といってももちろん深圳の話も入っているが、それについては『「ハードウェアのシリコンバレー深セン」に学ぶ−これからの製造のトレンドとエコシステム』(asin:4844398032)というピッタリな本が出てるからね。

新刊のテーマは「ハッカースペース」とのことで、『Make: Technology on Your Time Volume 11』(asin:4873114918)において、高須さんの新刊でももちろん登場するミッチ・アルトマンの「ハッカースペースの作り方」という長い文章を訳したワタシにとっても思い出深く、最新情報を知りたいテーマだったりする。

2018-01-11

[] 『もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて 続・情報共有の未来』への反応 その5  『もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて 続・情報共有の未来』への反応 その5を含むブックマーク

さて、『もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて 続・情報共有の未来』を年末年始に読むつもりだったが、若干宿題終わってない小学生な気分になった方もおられるだろうか(笑)。

それとは関係なしに id:pho さんのご指摘にはっとさせられた。

抜粋や感想を書くときは #infoshare2 を使えば便利かな。

https://twitter.com/yosuke__/status/950337907595739137

そうそう、今回ハッシュタグを特に決めてなかった。申し訳ない。まぁ、幸か不幸かハッシュタグを使わなくても、感想を読み落とすことが(今のところは)ない程度だし、それを強制することもできないが、一応 #infoshare2 をハッシュタグと考えておきましょうか。

読了。本編もさることながら、特典の長編エッセイが個人的に心に刺さった。

https://twitter.com/electronica02/status/950371944087482368

yomoyomoさん新刊のボーナストラック、連載終了後この一年のテック業界のアップデートを補完する原稿かなと思ってたら完全に予想外の内容。結構なボリュームかつ重い内容ながら流石の書きぶりで一気に読み切ってしまった

https://twitter.com/nan_an/status/950490102144225280

こうして Twitter にあがった感想を見ると、やはり、ボーナストラックの「長編エッセイ」のインパクトが強かったようだ。これに2017年の大半を費やしたのだから、そうでないといけないのだけど、本編の各回のあとがきも結構いろんなことを書いているのだけどな。いずれにしてもこのボーナストラックが読めるのは、電子書籍購入者のみ! というわけで、2018年も『もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて 続・情報共有の未来』をよろしくお願いいたします。

2018年に「良いデザイン」の10の原則を定義しなおすとどうなるか 2018年に「良いデザイン」の10の原則を定義しなおすとどうなるかを含むブックマーク

良いデザインというと、ジョナサン・アイブにも影響を与えたといわれるディーター・ラムスが定義した10の原則がよく知られている。

Co.Design の編集者の Suzanne LaBarre が、これを2018年の現在に合わせてアップデートする試みを行っている。彼が考える、良いデザインの10の原則はどんなものか。

  • 良いデザインは透過的である:ブラックボックスでなく、ユーザが決定を下す助けとなるべき
  • 良いデザインは広範な影響を考慮する:デザインはクリック数よりも重要で長期的な影響があるのを配慮すべき
  • 良いデザインは時間がかかる:この20年間支配的だった「迅速な行動が物事を動かす」という考え方は、ソフトウェアが支配する現在は通用しない
  • 良いデザインは正直だ:ディーター・ラムスの10の原則にもこれはあるが、Uber のような利用者とドライバーを操るようなデザインが反面教師
  • 良いデザインは政治的だ:Facebook が直面している問題も見ても明らかなように、ソフトウェアやデザインに関わることは政治に関わることもである
  • 良いデザインはシステムに気を配る:システム思考とは、あらゆるものがつながれば、デザイナーもそれに応じて戦略的であるべき、という割合単純な考えを表現するもったいぶった言葉だ
  • 良いデザインは良い文書である:チャットボットに代表される対話形式の UI では、大抵書くことが利用者がプロダクト/サービスと情報を交換する主要インタフェースなのだから
  • 良いデザインは多面的だ:トップブランドは、ユーモア、有用性、美、ひらめきという一見関連しないような4つの特徴をいずれも兼ね備えている
  • 良いデザインはリスクを冒す:現状維持への挑戦こそが真の企業利益につながる
  • 良いデザインは人々――そして機械――のためにある:歴史上、コンピュータは利用者に合わせてデザインされてきたが、機械がどんどん賢くなり、人工知能が人々の生活に定着した今日、人間と機械のハイブリッドという新たな種類のユーザを想定しなくてはならない

原則だけでは抽象的なものが多いので、その意図を簡単に補足させてもらったが、ワタシの要約がズレてるところもあるだろうから、気になった人は原文をあたってくだされ。

ネタ元は kottke.org

ティム・オライリーの新刊『WTF?: What's the Future and Why It's Up to Us』の邦訳は山形浩生が手がけるらしい ティム・オライリーの新刊『WTF?: What's the Future and Why It's Up to Us』の邦訳は山形浩生が手がけるらしいを含むブックマーク

邦訳の刊行が期待される洋書を紹介しまくることにする(2017年版)でも取り上げた、ティム・オライリーの新刊 WTF? What's the Future and Why It’s Up to Us の日本語での評がぼちぼち出始めた感じである。

ワタシも読もうかなと思ったのだが、「山形の著書訳書など」を見て、どうやら山形浩生が翻訳を今年手がけるらしいと分かったので、とりあえず邦訳を待つことにする(笑)。

そういえば、BackChannelチームが選出した2017年最高のテック系書籍11選に WTF が入ってなかったのは意外だったな。

ティム・オライリーは、本の執筆に従事した2017年(と現状)について What’d I miss? という、ここからいくつかネタを拾えそうな文章を書いている。

WTF?: What's the Future and Why It's Up to Us

WTF?: What's the Future and Why It's Up to Us

WTF?: What's the Future and Why It's Up to Us

WTF?: What's the Future and Why It's Up to Us

高須正和さんの朝日新聞インタビュー&『The Hardware Hacker』翻訳への期待 高須正和さんの朝日新聞インタビュー&『The Hardware Hacker』翻訳への期待を含むブックマーク

高須正和さんのインタビューが朝日新聞のサイトに出ていた。深圳について語る際にことさら「日本ダメ」論を振りかざすことはしない、ポジティブなヴァイヴを感じる高須さんらしいインタビューである。

こないだ高須さんのツイートを紹介する際に、高須さんが転職したのを書いていいか分からなくて、公開後慌てて表現を変えたのだが、スイッチサイエンスに転職されたことがはっきり書かれてますね。

個人的におっとなったのは以下のくだり。

マサチューセッツ工科大(MIT)の客員研究員であるバニー・ホアンが書いた「ザ・ハードウェア・ハッカー」という、自分でハードウェアを作って深圳で量産して売るまでが書かれた英語の本を年内に翻訳・出版したい。

著者は、お懐かしや Chumby にも携わっていた人で、XBOX ハッカーとして著名な人なのね。高須さんの翻訳で今年訳書が出ることを期待しよう。

栗原裕一郎豊崎由美石原慎太郎を読んでみた』が文庫化 栗原裕一郎、豊崎由美『石原慎太郎を読んでみた』が文庫化を含むブックマーク

栗原裕一郎さんというと、昨年共著『現代ニッポン論壇事情 社会批評の30年史』(asin:4781650856)をちょっとした事情で恵贈いただいた(から書くわけではないが、とても楽しく読めたし、主張にも賛同するところが多かった)のだが、豊崎由美さんとの共著『石原慎太郎を読んでみた』が文庫化されるのを知る。

単純な文庫化ではないようで、「一部抜粋したうえ、新たな内容を付け加えて再構成したもの」とのこと。なんでそんな変則的な文庫化なのかよく分からないが、「入門版」と書いているのがポイントなんでしょう。石原慎太郎本人に著者二人が直撃した鼎談などが収録されている。

ワタシは作家としての石原慎太郎を(読んだ範囲で)ほとんど評価していないのだが、昨年書いた文章に彼の名前が出てくることもあり、彼の未読本の中で電子書籍が入手できる『生還』(asin:B01CSBIF64)を読んだりした。もう少し読んでみないといけないのかなぁ。

そういえば栗原さんは、毎日新聞のサイトの企画「1億人の平成史」に「平成の論壇:ニューアカの呪縛」(その1その2その3)で登場している。

とても面白いので一読をお勧めするし、これを読んで興味をもった人は、『現代ニッポン論壇事情 社会批評の30年史』を読まれるとよいでしょう。

 
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