YAMDAS更新
『Wiki Way』サポートページに『Wiki Way』ショートエッセイとして反応リンク集というシンプルハックの一例を追加。まあ、今更ですが。
『Wiki Way』ショートエッセイとして書きたいネタはいくつもあるのだが、どうも考えをまとめる時間が取れない…というのは言い訳で、単にワタシが怠惰なんですが。
それより原稿があがらない。本当はウェブページなんか更新している場合じゃないのである。というわけで当分更新頻度が落ちます。
未だにesrでぐぐって一番に来ない
Eric S. Raymond のサイトのデザインが一新されていた。以前のごちゃごちゃした感じがなくなり、良くなっている…と書きながら、正直あまり以前のような関心が彼に湧かない。
彼が長い間取り組んでいた The Art of Unix Programming が遂に刊行されたようだ。日本語版はいつ出るのかな。
それはともかく、なんやねん「無根的根」って。
サスペリア2
小学生のとき以来だから、約20年以上ぶり(!)に観た映画である。実は映画の詳細な内容は忘れており、覚えているのは冒頭の子守唄のシーケンス、壁を削って浮かび上がる絵、そしてラストの首切断(あれは忘れようがない)と血溜まりに浮かぶ主人公の顔という断片的なもので、タイトルすら忘れていた。
昨年最低映画館という素敵なページを知り、そこのダリオ・アルジェントの紹介などを読むうちに、あれが「サスペリア2」だったんじゃないかと思い至ったわけである。久方ぶりにレンタルビデオ屋に行くと、これの DVD があったのでこれ幸いと借りてみたら、予想した通りであった。
この間、爆笑問題とおすぎとピーコの番組で「サスペリア」と「サスペリア2」の話が出ていて、その偶然に驚いた。そこでもちゃんと触れられていたが、「サスペリア2」は「サスペリア」の続編でもなんでもない(つーか、こっちが先に作られた)。後者はオカルト映画だが、前者はイタリア式サスペンス「GIALLO」の最高傑作である。GIALLOとは、物語性を少々犠牲にしても黒手袋とコートを着た犯人による残虐な連続殺人と謎解き(になってないことも多い)をスタイリッシュに見せる映画…というまとめは粗雑過ぎるかな。
それを残虐な殺人が三度の飯より好き(言いすぎ)、特に首を斬らせたらピカイチのダリオ・アルジェントが撮ったのだからかなりきている。殺し方・死に方がいちいち派手。脚本家としてキャリアをスタートさせたというのが信じられない凝ったカメラワークも冴えており、特に犯人の顔が最初の犯行現場のある場所に映っている(重要な伏線、テストに出ます)という演出も斬新、ゴブリンの音楽も例によって突っ走っており、懐かしさもあいまってすっかり良い気分にさせてもらった。
マルホランド・ドライブ
実はデヴィッド・リンチはそこまで好きな映画監督ではなく、また彼の作品を全部観たわけでもないのだが、これは彼の最高傑作ではないか。映像×音楽がひたすら心地良い。
リンチの映画をそこまで好きでないのは、取っ掛かりや接点が掴めず、正直「よく分からん」となることがままあるからだ。身も蓋もない書き方だが、ワタシは映画のウンチクで頭の良さをひけらかす趣味がないもので。
本作についても同様の感想を持つ人がいるようだが、仕掛けはかなり分かりやすい。そして「仕掛け」というチャチな言葉を使うのが嫌になるくらいどのカットもリンチ印で、彼の映像世界をとことん満喫できる。悪い意味で混沌としていない分かりやすいところに好感が持てた。そもそも作品の舞台がハリウッドの(悪)夢という分かりやすいものですし。
この映画は何度も観たくなるし、それに堪える映画である。一度観て頭にはてなマークが浮かんだ人も、二度観れば本作における夢と現実の境目が分かるんじゃないでしょうか。そうすると、リンチの映画の中では意外なほど整合性の取れた作品であることが分かるでしょう。
主演のナオミ・ワッツが本作で一気に浮上したが、それもそのはず、本当に素晴らしい。後半の陰惨さも良いが、何より前半の多幸的な表情に魅了された。こういう瑞々しい表情というのを長らく映画で観ていなかったもので。
たとえそれが夢だとしても…