YAMDAS現更新履歴

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2010-08-30

[][] Steely Dan, Gaucho  Steely Dan, Gauchoを含むブックマーク

Gaucho

Gaucho

少し前に Twitter で「史上、最も録音が良いと思ったアルバムは?」という話題が盛り上がったようで、その中でもスティーリー・ダンドナルド・フェイゲンのアルバムが評価が高くて唸ったが、ワタシも一枚選ぶとすれば『Gaucho』になると思う。ちょうど Amazon で安売りしているので、Amazon980円劇場として取り上げる。

本作はスティーリー・ダンの(再結成前の)ラストアルバムで、一般的には一つ前の『Aja』が最高傑作とされるが、ワタシは本作も同じくらい好きだ。

本作制作時にはレコード会社との軋轢、ウォルター・ベッカーの個人的なトラブル、そしてアシスタントによるマスターテープ消去事件などいろんな問題に見舞われているのだが、そうしたトラブルを音から感じさせない。

例えば『Aja』の "Peg" と本作の "Time Out of Mind" を比べてみる。"Peg" というとジェイ・グレイドンを一躍有名にした活きの良いギターソロが知られるが、一方で "Time Out of Mind" では、マーク・ノップラーのギターソロが、どこまでも破綻なく滑らかで結果自然かつ地味に処理されていて聴いていて射精しそうになるくらい美しい。

スティーリー・ダンというと一流のセッションミュージシャンを贅沢に起用することで知られているが、本作は "Babylon Sisters" におけるバーナード・パーディといった数少ない例外を除くと、もう本当に究極の洗練というか、誰が弾いたか分からないくらいどこまでも美しく滑らかに磨き上げられた音で、それを退屈とみる人もいるが、もうどこまでも気持ちの良い音に仕上がっている。

[] オープンソース地図プロジェクトの利用と支援について  オープンソース地図プロジェクトの利用と支援についてを含むブックマーク

ワタシもかつて「OpenStreetMapへの期待と課題」で取り上げた自由なウィキ世界地図 OpenStreetMap の利用と支援について /. でストーリーができている。

OpenStreetMap のデータが英国の MapQuest で採用された話はワタシも先月書いたが、MapQuest はただ OSM のデータを利用するだけでなく、プロジェクトへの機材を提供し、コードの提供も行い支援を行っているようだ。

一方で同じく OSM のデータを採用しているというと Bing があるが、マイクロソフトは OSM に対して何の支援もしてないね。もちろんライセンス的にはそれでオッケーなんだろうけどそれってどうよ? でも、Bing での採用によりプロジェクトの創始者にお金が回る助けにはなるかもしれんね、という話みたい。

関係ないが、OSM についての世界初の書籍が来月発売になる模様。

Openstreetmap: Using and Enhancing the Free Map of the World

Openstreetmap: Using and Enhancing the Free Map of the World

[][] Pitchforkのスタッフが選ぶ1990年代最高の音楽ビデオ50選  Pitchforkのスタッフが選ぶ1990年代最高の音楽ビデオ50選を含むブックマーク

こないだ80年代最高のビデオ作家ゴドレイ&クレームの作品を回顧したばかりだが、Pitchfork が1990年代最高の音楽ビデオベスト50を選んでいるのを Boing Boing で知る。

こういうのを見ると、スパイク・ジョーンズミシェル・ゴンドリークリス・カニンガム、マーク・ロマネック、そしてジョナサン・グレイザーといった Directors Label から DVD が出た映像作家がいかに偉大か分かる。だって彼らの作品ばっかりなんだもの。

1位は Aphex Twin の "Come to Daddy"(監督はクリス・カニンガム)だが、これはワタシにとってもオールタイムベストのビデオなので文句なし。

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Directors Label 系以外で一本選ぶと、記事にも画が使われている14位の blur の "Coffee and TV"か(YouTube)。これを初めて観たときは本気で感動した覚えがある。

このビデオを監督したのはガース・ジェニングスで、後に彼は R.E.M.Imitation of Life も手がけている。

DIRECTORS LABEL スペシャル・トリプル・パック (初回限定生産) [DVD]

DIRECTORS LABEL スペシャル・トリプル・パック (初回限定生産) [DVD]

[] ダース・ベイダーをフィーチャーした世界のオモシロCMの数々  ダース・ベイダーをフィーチャーした世界のオモシロCMの数々を含むブックマーク

これはひどい(笑)。ちゃんとした企業による CM だから、どれも権利者の許可を得ているはずだが、ちょっとこれはどうなんだという CM が11本選ばれている。

個人的に受けたのを2本選んでおくと、まずはスペインの DirecTV の CM だが、映画の悪役たちによるハートウォーミングなコマーシャルで、貞子にはのけぞった。

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そしてもう一本は日本のはごろもフーズのシーチキンの何ともアレな CM である。これワタシもリアルタイムで見ていてもおかしくないが、記憶にないなぁ。

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ネタ元は Digg

2010-08-26

[][] 80年代最高のビデオ作家ゴドレイ&クレームの作品を回顧する  80年代最高のビデオ作家ゴドレイ&クレームの作品を回顧するを含むブックマーク

先日調べものをしていて、The Works Of Godley & Creme(以下 TWGC と略記)というゴドレイ&クレームのファンサイトを知った。

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ゴドレイ&クレームことケヴィン・ゴドレイとロル・クレームの二人は元々イギリスのポップロックバンド 10cc のメンバーで……と書いてみたが、今では 10cc のことも知らない人が多いだろうな。そういう人でも "I'm Not in Love"YouTube)を聴いたことがあるだろう。この曲もゴドレイ&クレームが在籍した時代の 10cc の曲である。

1976年にバンドを脱退した二人はコンビとして音楽活動を行う傍ら、80年代に入るとプロモーションビデオも数多く手がけるようになり、高い評価を得る。

80年代に少年時代を過ごしたワタシにとってプロモーションビデオはとても大事な媒体だった。かつて「スパイク・ジョーンズからゴドレー&クレームに」という文章を書いたことがあるが、ゴドレイ&クレームのビデオは特別だった。

TWGC では二人が手がけたプロモーションビデオ全作品が解説されており、久しぶりにその名作を見直す機会となった。

そうしてはっきりしたのは記憶は美化されるということ(笑)。ゴドレイ&クレームと90年代以降のスパイク・ジョーンズミシェル・ゴンドリーやマーク・ロマネックの作品を比べた場合、後者のほうがはっきり優れている。これは疑う余地はない。技術面の差が歴然としている。

それでも忘れ難い作品も多いので、これを機にゴドレイ&クレームの代表作10本を紹介しようと思う次第である。


Godley & Creme, An Englishman in New York

彼らがはじめて手がけたビデオは、アルバム『Freeze Frame』(asin:B000008G29)からのシングル曲。不気味さとユーモアが共存しているところが彼ららしい。

リードボーカルの髭がゴドレイで、ピアノを弾いているのがクレーム。

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Herbie Hancock, Rockit

ハービー・ハンコックビル・ラズウェルと組んであっと世間を驚かせた『Future Shock』(asin:B0012GN1LQ)からのヒット曲。

この曲が当時のシーンに持っていた異物感を的確に表現したビデオは MTV Video Music Awards で5部門を獲得した。

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The Police, Every Breath You Take

ポリスのラストアルバムにして最高傑作である『Synchronicity』(asin:B00009P57O)からの全米全英1位シングル。

おそらくこれがゴドレイ&クレームのビデオで最も有名なものだろう。余計な手出しをせず、曲の良さを引き立てるコントラストの強いモノクロ映像。

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The Police, Synchronicity Concert

ポリスとゴドレイ&クレームの組み合わせでは、彼らが監督した『Synchronicity』ツアーのビデオも欠かせない。

シンクロニシティ・コンサート [DVD]

シンクロニシティ・コンサート [DVD]

TWGC でも指摘されているが、客席をできるだけ映さずストイックなつくりのジョナサン・デミ『Stop Making Sense』とは対象的なアプローチだが、音と映像が見事に対応しており、これもライブビデオの傑作に違いない。

『Stop Making Sense』が誰も真似できなかったのに対し、以下の "Synchronicity I" を観れば、彼らの手法がライブビデオの演出の規範となったことが分かるだろう。

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Frankie Goes To Hollywood, Two Tribes

フランキー・ゴーズ・トゥ・ハリウッドの2枚目のシングルで、後に『Welcome to the Pleasuredome』(asin:B000AMU0XA)に収録された。

1枚目のシングル "Relax" 同様にビデオが当時センセーショナルな話題となった。で、今でもこの露骨に冷戦をネタにしたビデオを「名作」と言う人がいるが、ワタシはそうは思わない。もうこのビデオは価値を失っていると思うし、それは「トレヴァー・ホーンの操り人形」と言われたこのバンドに相応しいものだろう。

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Godley & Creme, Cry

彼ら自身の曲の PV ではこれが最も有名。『The History Mix Volume 1』(asin:B0000070IV)からのシングル曲。

モーフィングで顔をつなげていく手法は後にいろんなところで使われた。もっとも有名なのはマイケル・ジャクソンの "Black or White" の後半部だが、ワタシはこっちのほうが好き。

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Sting, If You Love Somebody Set Them Free

ポリス活動停止後にスティングが出したソロ一作目『Dream of the Blue Turtles』(asin:B000002GFA)からのファーストシングル。

ビデオ自体はシンプルなライブ演奏の設定だが、映像処理はなかなか凝っているので見ていて飽きない。スティングの身体の周りにオーラのようなものがあるのは、編集を重ねることによる映像の劣化を隠すためだったと思う。

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Peter Gabriel & Kate Bush, Don't Give Up

ピーター・ガブリエルを一躍世界的なロックスターにした『So』(asin:B003YOXIVW)からのシングルで、ケイト・ブッシュとのデュエット。リチャード・ティーのピアノ、トニー・レヴィンのベースも素晴らしい。

ピーガブというと長らく史上最高の PV と言われた "Sledgehammer" が有名だが、ただただピーガブとケイト・ブッシュが抱き合って歌いながら回転するだけのこのビデオも感動的で(冗談や皮肉でなく)、ポリスの「見つめていたい」もそうだが、曲の良さを活かすべく小手先の演出ででしゃばらない「引き」のセンスがゴドレイ&クレームを巨匠たらしめているのではないか。

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George Harrison, When We Was Fab

しばらく音楽業界から離れていたジョージ・ハリスンの復活作となった『Cloud Nine』(asin:B00014TJ7K)からのシングル。曲タイトルはビートルズの愛称である Fab Four からきている。つまりビートルズ時代を回顧した歌ということですね。

プロデューサーのジェフ・リンやこの曲に参加したリンゴ・スターをはじめとして、エリック・クラプトンエルトン・ジョンまで登場する豪華さなのだが、落書きをする手を捕まえ手錠をかけたと思ったら、その手錠がボトルネックになるところなど細かい遊び心満載である。

最後はシタールの音とともにインドの神様のような感じで消えていくという自身のインド趣味もユーモアの対象にするところが、モンティ・パイソンの理解者だったハリスンらしい。

なお TWGC によると、このビデオでウォーラス(!)の格好でベースを弾いている左利きの男はポール・マッカートニー本人とのことだがホント!?

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U2, Sweetest Thing

1988年にゴドレイ&クレームはコンビを解消し、ゴドレイは引き続きビデオ制作、クレームはトレヴァー・ホーン関係のレコーディングに参加しながらビデオも少し手がけている。

最後に紹介するのは U2 のベスト盤『Best of 1980-1990』(asin:B00000DFSK)からのシングル曲。

以前ワタシは「代表的な一発撮りビデオをざっとまとめてみる」で U2 の "Numb" とこの "Sweetest Thing" を挙げているが、いずれもケヴィン・ゴドレイが監督したものだったのに TWGC をみて初めて気付いた。

奥さんへの謝罪という曲の歌詞にフォーカスしたシンプルな作りと思いきや、途中からどんどん派手になってくるところや、サングラスを外し素顔を見せるボノとその背後で踊る当時の彼らを戯画化した被り物などいくつものギャップがとても楽しい。

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metaphusikametaphusika 2010/08/26 00:30 なつかしい!ですが,Don't Give Upでトニー・レヴィンが弾いているのはスティックではなくフレットレスベースじゃないでしょうか?

yomoyomoyomoyomo 2010/08/26 00:44 てっきりスティックと早合点してました。手元に『So』がないのでクレジットを確認できませんが、Secret World Liveの映像をみると普通のベースのようにも見えるので、無難に「ベース」に修正しておきます。

2010-08-23

[] YAMDAS更新(あんどうやすし『Google Wave 入門 サービス概要、APIからオープンソースWaveサーバーまで――リアルタイムWebの最前線』)  YAMDAS更新(あんどうやすし『Google Wave 入門 サービス概要、APIからオープンソースWaveサーバーまで――リアルタイムWebの最前線』)を含むブックマーク

yomoyomoの読書記録あんどうやすし『Google Wave 入門 サービス概要、APIからオープンソースWaveサーバーまで――リアルタイムWebの最前線』を追加。

GOOGLE WAVE入門

GOOGLE WAVE入門

皮肉でなく、こんなポジションに立ってしまった本は珍しいと思う。著者に幸あれ。

10年以内に脳はリバースエンジニアリング可能? レイ・カーツワイルに対するポール・ザカリー・マイヤーズの批判 10年以内に脳はリバースエンジニアリング可能? レイ・カーツワイルに対するポール・ザカリー・マイヤーズの批判を含むブックマーク

相変わらずイケイケな未来予測を繰り返すレイ・カーツワイルSingularity Summit で行った10年以内に脳はリバースエンジニアリング可能という主張に対し、ポール・ザカリー・マイヤーズが「レイ・カーツワイルは脳のことが分かっとらん」と厳しく批判して先週話題となった。

これに対してはカーツワイルも反論を寄せている。

カーツワイルが実際に言ったことと報道に乖離があるとのことで、その点割り引かないといけないが、両者の主張を専門知識を踏まえて日本語でまとめたブログとかどなたかご存知ありません?

ワタシ的には、最近のカーツワイルの主張にはちょっとついていけないものがあって、ここで思い出すのは、「特異点、精神的麻薬、社会的余剰(前編)」でも引用しているダグラス・ホフスタッターの発言である。

レイ・カーツワイルは、自分が死ぬ運命にあるのを恐れるあまり、死を避けたくてたまらないのだと思う。彼の死への執着は私にも理解できるし、そのものすごいまでの強烈さには心動かされもするが、それが彼の洞察力をひどく歪めていると思うんだ。私の見るところ、カーツワイルの絶望的な望みは、彼の科学的客観性を深刻に曇らせている。

本当に人間の脳がリバースエンジニアリングされる日は来るのだろうか。

[][] グレアム・パーカーのドキュメンタリー映画が出資者を募っている  グレアム・パーカーのドキュメンタリー映画が出資者を募っているを含むブックマーク

Twitter で id:nofrills さんの RT 経由でグレアム・パーカーのドキュメンタリー映画の話を知る。

Don't Ask Me Questions: A Film About Graham Parker というドキュメンタリー映画が完成し、後は映像、楽曲使用料をクリアするだけらしい。

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グレアム・パーカーについては以前Amazon980円劇場で取り上げたときも書いたが、ワタシはこの人の歌がとても好きである。

この手のやつに出資したことはなかったのだが、これまでの恩返しの意味で少しばかり支援させてもらった。

日にちが残りわずかなので、出資の意思がある方はお早めに。

You Can't Be Too Strong: An Introduction to Graham

You Can't Be Too Strong: An Introduction to Graham

[8月25日追記]:期日まで4日を残し、無事目標額に到達した模様。めでたい。

[][] Donny Hathaway, Live  Donny Hathaway, Liveを含むブックマーク

Live

Live

そういうわけで、お久しぶりのAmazon980円劇場である。

まずはダニー・ハサウェイが1971年に発表し、大ヒットしたライブアルバムである。

ワタシはダニー・ハサウェイのアルバムでは、やはりこのAmazon980円劇場で紹介済の『Extension of a Man』が一番好きなのだが、おそらくは本作が最もファンに愛されているアルバムではないか。

マーヴィン・ゲイの "What's Goin' On" に始まり(エレクトロニック・ピアノでこれだけソウルを感じさせる演奏ができるのはこの人だけだろう)、キャロル・キングの "You've Got a Friend"(ピーター・バラカンも書いていたが、この曲のイントロで観客がギャー! となるところは聴いていて鳥肌がたつ)、ジョン・レノンの "Jealous Guy" といったカバーを織り交ぜながら、長めのインストを含め、じっくり聴かせる。

演奏はもちろん熱気に満ちているが、全体的に都会的な洗練も感じさせるところが70年代ソウルの新潮流だったわけですな。

[][] Maroon 5, It Won't Be Soon Before Long  Maroon 5, It Won't Be Soon Before Longを含むブックマーク

It Won't Be Soon Before Long

It Won't Be Soon Before Long

そしてもう一枚はマルーン5のセカンド。

マルーン5は、昔なんかで飲んだとき、今もバンドやってる友人からファーストアルバムを勧められ聴いてワタシも好きになった。

このセカンドはあのファーストには及ばないが、それでも高品質な商品だと思う。しかし、その最近のアルバムが何で700円台で売ってんだ?

そういえば、来月には彼らのサードアルバムが出るってね。

Hands All Over

Hands All Over

2010-08-20

[] WIRED VISIONブログ第77回公開  WIRED VISIONブログ第77回公開を含むブックマーク

WIRED VISION ブログに「ウェブ時代にあるべき本の生態系を目指して」というトレンド」を公開。

しまった、本の公式サイトにリンクするの忘れてた。

正直、今回の文章は満足行く出来ではない。書いているうちにいろいろ書きたくなり、少なくとも「ライブラリ」の話から Google ブック検索の話につなげないといけないし、本の未来は app になる? という話も、コンテンツ優位という良い話ばかりだけでなく、Wired の例の「ウェブは死んだ」話から囲い込みに使われかねない話につなげたかったが(参考:メディア・パブ: 「Webが死んだ」を待ち望むのは伝統マスメディアか)、残念ながら時間切れ。

デジタル音楽の行方

デジタル音楽の行方

[] Android開発者はお金を儲け損ねているが、それは海賊行為が原因ではない  Android開発者はお金を儲け損ねているが、それは海賊行為が原因ではないを含むブックマーク

Google Blogoscoped で知った文章で、Google は Android アプリに関する海賊行為と戦うのに躍起だが、一番問題なのは Android Market 自体にある制約だそうだ。

それは Android が手に入るおよそ46の国のうち13の国からしかアプリ収入を得られないということで、90の国でアプリが販売されている Apple App Store にこの点で大きく水をあけられている。

Android マーケットの有料アプリ販売が厳しいという話題はITジャーナリスト星暁雄の"情報論"ノートにもあるのでそちらも参照いただきたい。

中山信弘『特許法』が10年ぶりに全面改訂 中山信弘『特許法』が10年ぶりに全面改訂を含むブックマーク

中山信弘東京大学名誉教授というと日本における知的財産法学の第一人者である。ただ偉いセンセイというのではなく、近年も著作権法の抜本改革の必要性を非常にパワフルに説く姿勢にワタシなど感銘を受けたものである。ワタシが支援するクリエイティブ・コモンズ・ジャパンの理事長でもある。

その中山先生の『特許法』が10年ぶりに全面改定されたとのこと。

特許法 (法律学講座双書)

特許法 (法律学講座双書)

前版と同じく明解な文章で大変読みやすいです。コモンズ、ソフトウェア特許、パテント・トロールなどの今日的課題についても(それほど厚くではないですが)触れています。同じく中山先生の『著作権法』と同様に入門書ではないので、未経験者がいきなり読んですぐわかるタイプの本ではないですが、弁理士受験生だけではなく、この分野に興味がある人は是非一度読んでおいていただきたい本です。

中山先生の『特許法』が10年ぶりに全面改訂されました | 栗原潔のIT弁理士日記

確かに簡単に手が出せる値段ではないし、部外者がさらっと読んで理解できる本ではないだろうが、コモンズやソフトウェア特許周りだけでも読んでみたいな。

ゲイリー・ヴェイナチャック『Crush It!』の邦訳が出ていた。 ゲイリー・ヴェイナチャック『Crush It!』の邦訳が出ていた。を含むブックマーク

ダン・ショーベル『Me2.0 ネットであなたも仕事も変わる「自分ブランド術」』(asin:4822248054)の読書記録の最後にワタシは以下のように書いた。

もし本書が売れたら、Gary Vaynerchuk のCrush It!(本書の著者が主催する Personal Brand Awards 受賞)や本書にも発言が引用されているクリス・ブローガンらによる Trust Agents あたりの邦訳が続くのではないかと予想しておく。

no title

調べものをしていて、『Crush It!』の邦訳が7月に出ていることを知った。何だ、あの時点でとっくに作業は進んでたんだな。

ワタシの周りで話題にならないので知らなかったが、発売から二ヶ月足らずで20件をこえるユーザレビューを集めているということは結構売れてるのかねぇ。

2010-08-18

されどわれらがビル・ゲイツ されどわれらがビル・ゲイツを含むブックマーク

ビジスタニュースのブログに「されどわれらがビル・ゲイツ」を公開。

これは元々は週刊ビジスタニュース2006年6月7日配信分に掲載された文章で、その直後にビル・ゲイツの二年後の引退が発表され、「さらばわれらがビル・ゲイツ」を書いた次第である。

そしてその二年後には「改めてさらばわれらがビル・ゲイツ、もしくはマイクロソフトのクラウドOSへの遠い道のり」を書いている。

ワタシはビル・ゲイツが好きすぎる。今でも好きだ。

[] ブルース・シュナイアーによるSNSのデータ分類  ブルース・シュナイアーによるSNSのデータ分類を含むブックマーク

これは良い記事。ブルース・シュナイアーが SNS に置かれるデータを分類していて、最近では SNS に預けたデータの安全性が問題になることが多いが、そのすべてが重要なわけではなく、ただセキュリティだプライバシーだと騒いでも話がピンボケのままである。

シュナイアーの分類によると、以下の6つに分けられる。

サービスデータ(Service data)
サービス利用の条件として SNS が登録させるデータ(例:本名、年齢、クレジットカード番号)
公開情報(Disclosed data)
ユーザが自身のページに投稿するデータ(例:ブログエントリ、写真、コメントなど)
委任データ(Entrusted data)
他者のページに投稿するデータ。基本的には「公開情報」と同じだが、投稿してしまうとその人にはコントロールできないところが異なる
付随データ(Incidental data)
他者がそのユーザについて投稿するデータ。これも基本的には「公開情報」と同じだが、データをコントロールできないし、その作成自体本人は関わっていない(例:他の人がその人について書く文章、他者が撮影して投稿するその人の写真)
行動データ(Behavioral data)
サイトが収集するユーザの行動に関するデータ(例:遊んだゲーム、どんな話題を書いているか、アクセスしたニュース記事など)
派生データ(Derived data)
他のすべてのデータから派生したユーザについてのデータ(例:あなたの友人の80%はゲイなので、おそらくあなたもゲイ)

最近では政府が SNS のデータを調査以上の目的で利用しているという話もあるし、まずは責任とコントロールの範囲をちゃんと整理しておくべきなのだろう。

[] 今度こそエアロスミスは終わってしまうのか?  今度こそエアロスミスは終わってしまうのか?を含むブックマーク

AerosmithとJ.Giles Band、ボストンで伝説の合同ライヴという記事に、この両バンドとも好きなワタシはおっとなった(記事にスペルミスがある。Giles でなく Geils ね)。

しかし、その中身はかなりシビアだった。エアロスミス(というかスティーヴン・タイラー)がひどかったらしい。

ヴォーカルのスティーヴン・タイラーは歌詞があやふや。タイラーとギタリストのジョー・ペリーの間には攻撃的な空気が始終漂っていた。全体的に精彩を欠いた彼らのライヴをファンらは“最低”、“お粗末”、“終わってる”、“恥だ”、“今まで見たエアロスミスの18回のライヴの中で最悪だった”、“今すぐ辞めるべき”と非難している。

Hotwire Japan » AerosmithとJ. Geils Band、ボストンで伝説の合同ライヴ

昨年の脱退騒動を経て何とか元鞘におさまったはずが、タイラーとジョー・ペリーのコミュニケーション不全はやはり解消されてなかったようだ。

しかも、折角のジョイントライブなのに、以下のようなイヤな話も。

ファンは2組のバンドが1曲で共演するのを楽しみにしていた様だが、噂ではライヴ前夜、スティーヴン・タイラーがピーター・ウルフに“エアロスミスの前座のJ.ガイルズは、観客席まで出て行けるステージ花道を使うな”と警告したために両者の雰囲気が一気に険悪になったそう。

Hotwire Japan » AerosmithとJ. Geils Band、ボストンで伝説の合同ライヴ

エアロスミスというとドラッグ禍やメンバーの不仲を克服して復活した70年代バンドの代表だったが、さすがにバンドとしての生命が尽きてしまったと考えたほうがよさそうだ。

Ultimate Aerosmith Hits

Ultimate Aerosmith Hits

Best of the J Geils Band

Best of the J Geils Band

2010-08-16

『Make: Technology on Your Time Volume 10』発売 『Make: Technology on Your Time Volume 10』発売を含むブックマーク

『Make: Technology on Your Time』日本版紹介ページに Volume 10 の情報を追加。

Make: Technology on Your Time Volume 10

Make: Technology on Your Time Volume 10

前号から半年以上経っちゃったが、Make: Tokyo Meeting 05 などあったのだから仕方がない。

なお、今号も前号に続きワタシは訳した文章一つだけという最低貢献度選手権王者の座を守ってしまった。まさに崖っぷちである(笑)

それにしても Make 日本版が10号続くなんて正直思わなかった。これはすごいことだと思うね。

マイクロソフトについてほとんど知られていない18の事実 マイクロソフトについてほとんど知られていない18の事実を含むブックマーク

マイクロソフトについてほとんど知られていない18の事実ということで、どんなものがあるのかと見てみたら、MS-DOS はマイクロソフトが作ったオリジナルの OS ではないとか、社名は最初 Micro-soft だったとか、それって常識の部類じゃないの? とワタシなど思うわけだが、若い人が知らなくても不思議じゃないのか。

個人的におっと思ったのは以下の二つ。

一つはマイクロソフトが、村上隆など現代美術作品における企業コレクターの最大手の一つであるという話。

もう一つは、マイクロソフトの臨時従業員は、電子メールアドレスがアットマーク(@)の前にダッシュ(-)が来る形式となり、社員から "Dash Trash" と呼ばれるのだそうだ。

ネット政策における最重要本? Barbara van Schewickの『Internet Architecture and Innovation』 ネット政策における最重要本? Barbara van Schewickの『Internet Architecture and Innovation』を含むブックマーク

Boing Boing で知ったのだが、サイバー法の専門家 Marvin Ammori が Barbara van Schewick の初の著書『Internet Architecture and Innovation』を絶賛している。

インターネット政策に関心がある人なら誰でも――また恐らくは法律、経済、テクノロジー、スタートアップに関心がある人も――必読のインターネット政策についての新刊がある。私はこれを皆に勧める。これはそれくらい良い本だ。

Marvin Ammori はおなじみローレンス・レッシグ『CODE』Yochai Benkler の『Wealth of Networks』を引き合いに出しているが、それに匹敵する本ならすごいことだ。

Internet Architecture and Innovation (MIT Press)

Internet Architecture and Innovation (MIT Press)

この本についての情報は公式サイトをあたっていただくとして、インターネットのアーキテクチャとイノベーションの関係について今一度原理原則から掘り起こした本のようだ。

この分野の権威であるかのレッシグ先生も New York Times に寄稿した文章でこの本を取り上げている。

レッシグも書いているが、Google と Verizon の提案を機にまた「ネットワーク中立性」についての議論が再燃している。何しろハードカバーで560ページの分量のためそうそう簡単に読める本じゃなさそうだが、果たして邦訳は出るかしら。

「ポジティブシンキング」という病とアメリカ 「ポジティブシンキング」という病とアメリカを含むブックマーク

夏休み、ふと自分のはてなアンテナの下のほうに埋もれたサイトに久しぶりにアクセスしたりする。

例えば、「aiaiときどきブログ」。これをブログと言ってよいのか疑問だが、ともかくこの人の文章が好きだったので、半年以上更新が途絶えているのは残念である。

このブログで(現時点で)最後に書かれたのが以下の文章である。

調べてみたら、ここで予告されていた通り、バーバラ・エーレンライクの新刊の邦訳がとっくに出ていたのね。

ポジティブ病の国、アメリカ

ポジティブ病の国、アメリカ

邦題にはアメリカと名指しされているが、「ポジティブシンキング」という病はアメリカに限った話ではない。

 エーレンライクはもう一つ、重大な指摘をしている。ポジティブシンキングは必ずしもアメリカ的な考え方ではない。世界で最も独裁的な国家で利用されてきたものだ。旧ソ連および東欧では、いまの北朝鮮と同様に、芸術作品、本、映画が十分「前向き」であるよう検閲をかけられた。年末から年始にかけて、レニ・リーフェンシュタールによるナチスのプロパガンダ映画『意思の勝利』が日本でも公開されていたが、そこに映し出されていた、燎原の火のごとく勢いを伸ばしつつあった時期のナチスの「前向きさ」といったら身震いするほどであった。ヒトラーは「私を信じない者は、愚か者か大嘘つきである」と演説で叫んでいた。若者たちに向かって「柔軟かつ忠実であれ」と説いていた。要するに、何も考えないで号令にあわせて前進あるのみ、ということである。先の戦争中の日本においても戦況が劣勢であるなど、悪い情報から遮断され、国民は「必ず日本は勝つ」と信じこまされ、否定的な見方をする者は非国民とされた。それほど昔のことではない。

雑誌『プレジデント』の公式サイト

第二次世界大戦から先の経済危機まで「ポジティブシンキング」という病が重要な役割を果たしてしまった、と考えることもできるのか。

エコ消費がもたらす免罪機能は人間を邪悪にする? エコ消費がもたらす免罪機能は人間を邪悪にする?を含むブックマーク

医学都市伝説のエントリにおっとなった。

”消費者の志向は価格と品質のみによって定められるものではなく、社会的、道徳的な価値も反映していることは、最近の「オーガニック」商品や「環境にやさしい」とされる製品の全地球的な成長を見ても明らかである。

我々は行動の決定と道徳的規制に関する研究を行ない、いわゆるエコ商品に触れることと、それを購入すことには、極めて大きな結果的行動の違いが生じることを発見した。エコ商品に接した人々はより利他的になるが、実際にそれを買った人は利己的になり、人を騙し盗むこともあえて行う傾向が見られた。”  (抄録のさらなる抜粋)

お探しのページは見つかりませんでした。 | 都市伝説的な健康の話題いろいろ

ちょっと煽ったタイトルにも思えるが、この文章で取り上げられている論文の著者たちは、エコ消費が逸脱行動の免罪機能を果たす、つまり、エコ消費行動で全地球的善行ポイントを稼いだつもりになり、多少の反倫理的行動には目をつむってしまう、という傾向を見出している。

しかし、この自分本位な「免罪」意識は、エコ方面に限らず結構普遍的なものではないかとワタシは睨んでいる。ワタシが思い出したのは坂口安吾の『風と光と二十の私と』である。

小学校の先生には道徳観の奇怪な顛倒がある。つまり教育者というものは人の師たるもので人の批難を受けないよう自戒の生活をしているが、世間一般の人間はそうではなく、したい放題の悪行に耽(ふけ)っているときめてしまって、だから俺達だってこれぐらいはよかろうと悪いことをやる。当人は世間の人はもっと悪いことをしている、俺のやるのは大したことではないと思いこんでいるのだが、実は世間の人にはとてもやれないような悪どい事をやるのである。農村にもこの傾向があって、都会の人間は悪い、彼等は常に悪いことをしている、だから俺たちだって少しぐらいはと考えて、実は都会の人よりも悪どいことを行う。この傾向は宗教家にもある。自主的に思い又行うのでなく他を顧て思い又行うことがすでにいけないのだが、他を顧るのが妄想的なので、なおひどい。先生達が人間世界を悪く汚く解釈妄想しすぎているので、私は驚いたものであった。

no title
風と光と二十の私と (講談社文芸文庫)

風と光と二十の私と (講談社文芸文庫)

alifeclubalifeclub 2010/08/20 12:06 いつも楽しく観ております。
また遊びにきます。
ありがとうございます。

2010-08-10

[][] appの未来  appの未来を含むブックマーク

マガジン航にappの未来を公開しました。Bob Stein の文章の日本語訳です。

久しぶりにマガジン航に翻訳を寄稿した。仲俣さんからは原稿も依頼されているのだが、そちらのほうはまだ目処が立っていない。うううっ……

それとは別に、夏休みなのに(夏休みだから?)読む本やこなさねばならぬ雑事が多くてちょっとかなわんという状況である。

Peter Norvigが語るGoogleの究極のデモシステム(とその盲点) Peter Norvigが語るGoogleの究極のデモシステム(とその盲点)を含むブックマーク

現在 Google の director of research を務める Peter Norvig が Slate のロングインタビューに答えている。

いろいろ読みどころのあるインタビューだが、ワタシが注目したのは Google Blogoscoped も引用している部分。人気のプロダクト(検索、Gmail、Maps あたりを指しているのだろう)を生み出す企業文化がいかにしてできたかを問われ、Norvig は以下のように答えている。

そうだね、優れた人材がいるのが大きいよ。でも思うに、重要なのはたくさんのアイデアを試していることなんだ。我々は社内に究極のデモシステムを構築している。スタートアップ企業がアイデアを思いついたら、こう思うだろう。「ああ、アイデアがうまくいくか試すウェブのコピーが欲しいし、コンピュータが千台いる。それには資金を調達しなきゃ」そうして彼らは数ヶ月なり数年かけて資金を調達し、インフラを構築する。

一方、我々にはそれがすべてある。誰でも初日にその使い方を学び、「OK、アイデアがあるんだけど、材料は既にここにあるから、組み合わせてみてうまくいくかどうか調べられるな」と言えるわけだ。で、もし今日うまくいかなければ、来週には別のアイデアに取り組む。つまり、わき道で何ヶ月も無駄にしない。組み立ておもちゃなんかで遊ぶようなものだ。つなぎあわせてみて、それがいいと思えば続けるし、そうでなければそれを外してまた新しいことを始める。

Google が抱えている「データ」がいかに有用かということだろうが、一方でその弱点も垣間見えるようにもワタシには思える。つまり、彼らが抱える「データ」はインターネットのコピーと言えるが、Google の中にいる「人」は、もちろん優秀な人ばかりだろうが、普通のインターネットユーザじゃあない。

そのあたりは先日の Google Wave 撤退ソーシャル面のノウハウが欲しくてたまらないという話にも通じるものがあるように思う。

あと最後に宣伝しておくと、ワタシは Peter Norvig の「プログラミングを独習するには10年かかる」を訳してるので、まだの人は読んでみてくだされ。

実用 Common Lisp (IT Architects’Archive CLASSIC MODER)

実用 Common Lisp (IT Architects’Archive CLASSIC MODER)

位置情報サービスを使ったプロポーズ 位置情報サービスを使ったプロポーズを含むブックマーク

新しいネットサービスが出ると、ほぼ必ずといってよいほど、それを使ってプロポーズする話が出てくる。ReadWriteWeb の記事は Foursquare の tip を介してプロポーズを行った例を紹介している。

ワタシ自身はこの手の位置情報サービスを使うことは現状考えてないので正確な仕組みは分からんのだが、プロポーズが成功して何よりである。

[] 『スクール・オブ・ロック』のリチャード・リンクレイタージャック・ブラックが再タッグ  『スクール・オブ・ロック』のリチャード・リンクレイターとジャック・ブラックが再タッグを含むブックマーク

『スクール・オブ・ロック』はワタシも大好きな映画なので、この再タッグには期待したくなる。前回のコメディから一転して「東テキサスを舞台にした自分流『ファーゴ』」というのも、やはり『ファーゴ』が好きなワタシとしては期待が高まる。

ただねぇ、リチャード・リンクレイターという人は『スクール・オブ・ロック』とか『ビフォア・サンセット』とか良い映画を撮ってるし、偏った才能の人でもないようだが、結構ダメな映画も作ってる印象があり、ここらで新境地を切り拓いてほしいところ。

ただこのニュースに書かれている『Bernie』という映画、本文を書いている時点で imdb にも Wikipedia にも記載がないのだが大丈夫かしらねぇ。

2010-08-08

[] YAMDAS更新(真実一郎『サラリーマン漫画の戦後史』)  YAMDAS更新(真実一郎『サラリーマン漫画の戦後史』)を含むブックマーク

yomoyomoの読書記録真実一郎『サラリーマン漫画の戦後史』を追加。

サラリーマン漫画の戦後史 (新書y)

サラリーマン漫画の戦後史 (新書y)

ワタシ自身は大分前からマンガ読者ではなくなっているのだが、そういう人間が読んでもとても楽しい本だった。

アジャイル侍……だと……? アジャイル侍……だと……?を含むブックマーク

Pragmatic Bookshelf から来月出る Jonathan Rasmusson の初めての著書 The Agile Samurai という書名には笑ってしまった。

The Agile Samurai: How Agile Masters Deliver Great Software (Pragmatic Programmers)

The Agile Samurai: How Agile Masters Deliver Great Software (Pragmatic Programmers)

アジャイル侍」て(笑) 表紙は充血した目玉オヤジかと思いきや、日の丸鉢巻なのね。

そういえば海外では Ninja という言葉が「高い技術を備え、困難な仕事を成し遂げる人」の意味で使われているらしいが、果たして「Samurai」はどんなイメージをもたれているのだろうか。

[] オープンソースSF小説アンソロジー  オープンソースなSF小説アンソロジーを含むブックマーク

この文章では、本まるごとクリエイティブ・コモンズの表示-非営利-継承ライセンスで公開される SF アンソロジー Thoughtcrime Experiments が紹介されている。

ワタシが 『Make: Technology on Your Time』でも翻訳を担当しているコリィ・ドクトロウなど SF 作家が代表的だが、他にもジョン・ケッセルモーリーン・F・マクヒューケリー・リンクなどの実績がある。SF 作家にとって CC ライセンスは受け入れやすい感覚があるのだろうか。

opensource.com の文章には他にも CC ライセンスでオンライン公開されている SF 小説のサイトが紹介されている。翻訳者を目指す人には素晴らしい時代ではありません?

[] トイ・ストーリー3  トイ・ストーリー3を含むブックマーク

折角なので3D吹き替えで観たが、3Dでなかったほうが集中できたようにも思う。最もメガネが軽い RealD 方式でもやはりメガネが気になる。3Dが映画界の救世主とかアホだろ。

ワタシ以外すべて家族連れで、やはりレイトショーで観るべきだったと少し後悔した。最後には暑さのせいか目から汗が出て困った。

『トイ・ストーリー』シリーズは過去テレビで何度か放映されたときにおおまかに観ていて、こないだやはりテレビでやってた『トイ・ストーリー2』をはじめてちゃんと観たくらいである。

比較論で言えば、2よりも数倍面白い、シリーズの有終の美を飾る傑作だった。

2におけるウッディの選択を鑑みれば、本作がウッディとアンディの別れがテーマとなるのは必然で、果たしてそれをどのように描くのか興味があった。

上で目から汗が出たと書いたが、そうした評判は聞いていたので、クサい演出でもあるのかと予想していたのだが、意外にも泣かせましょう、さぁお泣きなさい的な作りにはなっていない。しかし、だからこそウッディの最後の行動、そして持ち主のアンディの決定が胸に迫る。おもちゃの本分、おもちゃから離れる成長とおもちゃを必要とするイノセンスの継承……

それにしても本作は何より素晴らしいエンターテイメント作品である。アニメ映画だし、ご都合主義と言ってしまえば言える展開はもちろんある。しかし、ストーリーとおもちゃのキャラクターに起伏と陰影をもたせながら、アドベンチャーのハードルをどんどんあげていく手腕は見事としか言いようがない。

本作はエンドロールが終わり、劇場が明るくなっても客がなかなか動かなかった。この映画の美点が、多くの子供たちの心の中に残ることを願う。

2010-08-05

[] YAMDAS更新(小林啓倫『AR―拡張現実』)  YAMDAS更新(小林啓倫『AR―拡張現実』)を含むブックマーク

yomoyomoの読書記録小林啓倫『AR―拡張現実』を追加。

AR-拡張現実 (マイコミ新書)

AR-拡張現実 (マイコミ新書)

夏休みもずっと作業に追われることになりそうだ……

[] Redditでリチャード・ストールマンのインタビューが公開されている  Redditでリチャード・ストールマンのインタビューが公開されているを含むブックマーク

どういう経緯か知らないが、RedditRichard Stallman のインタビューが公開されている。ユーザから質問を募り、それをぶつける /. 方式で、全部で25人に答えている。こんな長い彼のインタビューを読むのは久しぶりだ。

この人の場合、主義主張は一貫しすぎているので読んでビックリするような話はないが、iPhone と iPad のことを iGroan / iBad と言い換えていたり、自分はリベラルであってリバタリアンではないと言っているとこ、あと Lisp や GNU HURD の現状についてのコメントが気を引くくらいか。

ネタ元は LWN.net

ケヴィン・ケリーが選ぶ最高の雑誌記事100本(その多くがウェブで読める!) ケヴィン・ケリーが選ぶ最高の雑誌記事100本(その多くがウェブで読める!)を含むブックマーク

ケヴィン・ケリーが、これまで雑誌に掲載された記事で最も素晴らしいものを100本選んでいる。一応まだ進行中のプロジェクトのようで、トップ7に選ばれてる記事をみると、デヴィッド・フォスター・ウォレスニール・スティーヴンスンゲイ・タリーズ、ジョン・クラカワー(『イントゥ・ザ・ワイルド』の原作者ですね)といった日本でも著名な作家の名前がみられる。

英語で書かれた記事という制限はあるにしろ、1960年代あたりから現在までおよそ半世紀を網羅しようという壮大な企画で、読み手として自信がないと思いつかないものではないか。

ただ個人的に一番驚いたのは、ケヴィン・ケリーが選んだ記事のほぼすべてにウェブのリンクがあること。つまり、その多くはウェブで全文読めるのだ! これは日本では考えられないことである。

ネタ元は Boing Boing

ケヴィン・ケリーのおよそ十年ぶりの新刊『What Technology Wants(技術の欲望)』 ケヴィン・ケリーのおよそ十年ぶりの新刊『What Technology Wants(技術の欲望)』を含むブックマーク

さて、そのケヴィン・ケリーの新刊 What Technology Wants が今秋出る。

What Technology Wants

What Technology Wants

電子出版でない新刊となると、邦訳(asin:4478330875)も出た New Rules for the New Economy 以来およそ10年ぶりとなる。

彼は昨年、この新刊の題名と同名の文章を書いており、例によって堺屋七左衛門さんが「技術の欲望」として翻訳している。この「技術の欲望」という発想自体面白いし、「テクニウム」というケヴィン・ケリーが自身のブログ名として掲げる概念が何度も出てきたりして、これが新刊の内容を代表する文章なのだろう。

そういえば昨年は、ケヴィン・ケリーと Whole Earth Catalog つながりのスチュアート・ブランドも10年ぶりの新刊『Whole Earth Discipline』を出しているが、二人ともそうした意欲を失ってないのはすごいことだ。

いずれにしても堺屋七左衛門さん(id:memo7)は、翻訳刊行にむけてそろそろアップをはじめてもよいかもしれない(笑)。

近未来ディストピアラブストーリーの傑作誕生か。ゲイリー・シュタインガート『Super Sad True Love Story』 近未来ディストピアラブストーリーの傑作誕生か。ゲイリー・シュタインガート『Super Sad True Love Story』を含むブックマーク

渡辺由佳里、大原ケイ、そしてミチコ・カクタニという三人の姐御が賞賛しているのだから面白いのだろう(ミチコ・カクタニのことを知らない人は、やはり大原さんの文章が参考になる)。自分の経済度、性的魅力度を表示するガジェットを首からぶら下げるなんて文句なしのディストピアやね。

著者のゲイリー・シュタインガート(Gary Shteyngart)は、以前紹介した『ニューヨーカー』が選ぶ今後注目の40歳以下作家20人のリストに入っている。写真をみると、うだつのあがらなそうなおっさんなのがリアリティがある。

これは邦訳が出るかなと思うが、渡辺さんの評によると「風刺を理解するためには、米国の政治や経済についての基本的な知識が必要」というのは注意かな。

Super Sad True Love Story: A Novel

Super Sad True Love Story: A Novel

memo7memo7 2010/08/05 22:19 七左衛門です。紹介していただいてありがとうございます。翻訳刊行!そうですね、それは楽しみですね。私も早く日本語で読みたいです(笑)。まずは原書の出版が待ち遠しい、ということで。

yomoyomoyomoyomo 2010/08/05 23:17 真面目な話、Techniumから収録する文章も多いでしょうし、「もうこれだけ訳しとるで!」という実績を示せば、出版社も動きやすいと思うのですよ。

2010-08-02

[] YAMDAS更新(Theodore Gray『Mad Science 炎と煙と轟音の科学実験54』)  YAMDAS更新(Theodore Gray『Mad Science 炎と煙と轟音の科学実験54』)を含むブックマーク

yomoyomoの読書記録Theodore Gray『Mad Science 炎と煙と轟音の科学実験54』を追加。

Mad Science ―炎と煙と轟音の科学実験54 (Make:PROJECTS)

Mad Science ―炎と煙と轟音の科学実験54 (Make:PROJECTS)

いやはや、とてもムチャでキレイな本でした。

ソーシャルウェブ時代の生き残りに苦しむSlashdot ソーシャルウェブ時代の生き残りに苦しむSlashdotを含むブックマーク

ソーシャルメディアでトラフィック上位サイト調査結果をみたら、そういや Slashdot の影がすっかり薄くなったねー、というところからはじまっている記事。

確かに Quantcast のデータを見ても他サイトに読者は流出してるようで、Richard MacManus が Twitter で「ところでお前らまだ /. 読んでる?」と質問して得られた反応が、「時々。1998年から読者だけど、今じゃもうフォローしてないね」「今でも週に一度は訪問してるけど、もはやコメントはしない」「スラドって DiggReddit とはかなり違うとこだよね。確かにあまり読まなくなっている。最近じゃ月に一回あるかどうか」「何年も読んでない。あの思い上がった感じとコメントのフレームウォーにうんざり」といった反応が寄せられている。

実際には未だ忠実な読者もいるのだけど、いまどきなソーシャルメディア技術の取り込み、そしてニュース掲載が、Web 2.0 ソーシャルブックマークサービスに比べトロいことに不満を持っているようだ。

そういえば三年近く前に「Slashdotはいつピークを越えてしまったのか」というエントリを書いたことがあるが、そこでの「Slashdot にうんざりな理由」に、ソーシャルメディア技術の取り込みの乗り遅れが加わった感じか。そして、それは日本版にもまるっとあてはまる状況だろう。日米とも忠実なユーザ層がそれなりにいる以上、すぐに消滅なんて話にはならないだろうが、少なくとも /.J が今なくなったとしても正直ワタシは特に惜しいとは思わない。

[] 電子工作、DIYファン必見のコミュニティ「Make: Projects」  電子工作、DIYファン必見のコミュニティ「Make: Projects」を含むブックマーク

紹介するのが遅れたが、オライリーの Make Magazine が主催する Maker たちのハウツーノウハウの集大成というべき Make: Projects ができている。

screenshot

iFixit が開発した Wiki でできてるのね。

Make というと、日本版は今年1月に出てから空白が続いているが、今月 Vol.10 が出るのは間違いないので、詳細が分かったらまたここで紹介する。

[] 『市街戦の数学』という本が面白そうだ  『市街戦の数学』という本が面白そうだを含むブックマーク

コリィ・ドクトロウが紹介している Sanjoy MahajanStreet-Fighting Mathematics という本が面白そうだ。

「市街戦の数学」という題名が興味をそそるが、「泥臭く、日和見な問題を解決」するのに数学を適用するというのは、『ヤバい経済学』の数学版みたいのを期待してしまうがどうなんだろう。

あとこの本については、MIT のページに、いずれ本がクリエイティブ・コモンズの表示-非商用-継承ライセンスの元でオンライン公開されることが告知されている。その面でも注目で、誰か翻訳して公開するなり出版社に持ち込むなりするといいんじゃないか。

[][] ニンテンドーDSiで作られたミュージックビデオって……これうごメモはてなじゃない  ニンテンドーDSiで作られたミュージックビデオって……これうごメモはてなじゃないを含むブックマーク

ここで紹介されている Arman Bohn のアルバムに収録された "Brain Games" のビデオがニンテンドーDSiで作られたとのことで……これってうごメモはてなだよね?

D

正確には Flipnote Studio がサービス名なのか。

そうそう、ついでにはてなロゴTシャツ&ステッカー欲しい!キャンペーンページ)と叫んでおこう。はてなは、他はともかくTシャツは常に品質が良いからね。

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