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『ユリイカ』2011年2月号特集「ソーシャルネットワークの現在」を読んだ

『ユリイカ』2011年2月号の特集が「ソーシャルネットワークの現在」とのことで、2008年9月号の太宰治と坂口安吾の特集のとき以来、久しぶりに買ったぜ。

冒頭の小林弘人×濱野智史対談はいろいろ腑に落ちたが、少し違和感を覚えるところもあり、そこらへんをおいおい文章にできたらいいのだけど。あと濱野さんの痩せぶりは、『モテキ』藤本幸世のリアル版……は大げさだけど羨ましいな。

速水健朗さん(id:gotanda6)のユニークなインタフェース論、池田純一さんの映画『ソーシャル・ネットワーク』評も面白かった。特に後者は、創造性を特定個人の才能に基づく creativity とみるハリウッドは、ジョナサン・ジットレインが言うところの generativity としてのシリコンバレーの創造性を取り違えているという論旨は、あの映画に対する批判として納得いくものだった。

個人的にはさやわかさんの DOMMUNE 論、今井普さんの Pitchfork 論が、自分が追えてない話だけにとてもありがたかった。が、後者に関しては、今回の特集とは別の枠組において、もっと長い分量で読みたかったな。

以下余談だが、加野瀬未友さん(id:kanose)の黒船ネットサービス論で紹介されている大向一輝さん(id:i2k)の「昼のWeblog、夜のWeblog」論は今読んでも名文である。大向さんとは2008年秋にある宴席で御一緒したことがあり、それは SF 関係者の集まりだったので、ワタシの仕事を知っている大向さんを訝しく思ったものだ。失礼ながら当時ワタシは大向さんの名前を存じず、glucose の名前を出されて、ああ、あれを作られてる方かと認識したわけだが、それから結構経って氏が件の文章を書いたことに気付き、仰天したのを覚えている。

ワタシ自身は、この12年ばかりずっと夜だったわけだが。Alone in the dark.

Appleのティム・クックがゲイなのについて書くのはアリか?(ワタシは大きなお世話だと思う)

悪名高き Vallaywag(Gawker)の Meet Apple's New Boss, The Most Powerful Gay Man in Silicon Valley を受けて、技術系メディアが今や世界で最もセクシーな電化製品企業となったアップルの舵取りをするティム・クックのセクシャリティーを語るのを避けていることについて書いている。

……なんでそんなことをわざわざ書かなければならない? 大きなお世話ではないか。たとえばクック氏がセクシャルハラスメントなどの問題を起した場合は、それを報じる側はその話題に踏み込む必要もあるだろう。しかし、そうでない限り、ことさらにセクシャリティーに触れる必要はないではないか。当人がその話題について公にしていないならなおさらである。

Enterprise 2.0のパイオニアであるロス・メイフィールドがSocialtextからSlideShareに移籍

ReadWriteWeb で知ったが、著名なブロガーであり、Socialtext の共同創始者にして前 CEO、現会長のロス・メイフィールドが Socialtext を離れ、SlideShare の副社長に転職する。

Thinking back, I'm most proud of our series of firsts. The first commercial wiki company, first to adapt the best of the social web for enterprises each year, bringing web oriented architecture and emerging standards like OpenSocial into the enterprise, SocialCalc as the first native Enterprise 2.0 application and the creation of a social layer across the enterprise.

A Letter from the Chairman - Ross Mayfield's Weblog

ロス・メイフィールドが自賛する通り、Socialtext は企業向け Wiki をはじめとしていわゆる Enterprise 2.0 のパイオニアであった。とはいえ、業績的には苦しいものがあったはずで、苦労も多かったろう。その彼の移籍は一つの時代の終わりを感じさせる。

今頃になってマイア・ヒラサワのことを知る

wrong, rogue and booklog で今頃になって日系スウェーデン人シンガーソングライターのマイア・ヒラサワ(Maia Hirasawa)のことを知る。

これはなかなか魅力的ですな。あと彼女 Twitter では @maiahirasawa で日本語でツイートしてるのね。

「日本の苗字を持った数少ない世界的なアーティスト」となると、音楽の世界では Rachael Yamagata 以来かしら。

この曲は聞き覚えがあるので、これが使われた CM を聞いたことがあったのだろう。

以下、彼女の所属する Razziarecords のチャンネルより数曲。



先月日本向けのアルバムが出ている。

maia hirasawa

maia hirasawa

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