YAMDAS現更新履歴

このページは YAMDAS Project の更新履歴ページです。

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2014-03-27

[][] カーズの名作は今なおポップでキャッチーでちょっとヘンである  カーズの名作は今なおポップでキャッチーでちょっとヘンであるを含むブックマーク

Coverville でリック・オケイセックの誕生日にあわせて The Cars の特集をやっていて、改めて聴いてカーズの曲ってキャッチーでポップだよなと思い、カーズのアルバムを調べてみたらアルバムがだいたい980円以下で売られていたので、Amazon980円劇場として紹介させてもらう。

しかし、リック・オケイセックってもう65歳なんだな。カーズがレコードデビューした時点で中心メンバーの昆虫顔のオケイセックもイケメンなベンジャミン・オールも30がらみだったというのは興味深い。実はダイアー・ストレイツみたいに後がないデビューだったんだろうか。

Cars

Cars

冒頭3曲のポップさがたまらない。80年代主流となるシンセサイザーをフィーチャーした音を先取りしながら、一方でエリオット・イーストンの渋いギターサウンドもうまく溶け合った勢いあるロックを構成している。

意外なところでナイン・インチ・ネイルズトレント・レズナーもこのアルバムが大好きで、"Just What I Needed"(燃える欲望、とかとんでもない邦題がついていた)のシンセのフレーズをインタビューで嬉しそうに口ずさんでいたっけ。

Candy-O

Candy-O

正直、取り上げるのはファーストと『Heartbeat City』だけでいいかと思っていたが、このグラマラスな女性を配したジャケットもカーズのアルバムの売りの一つなので、取り上げておきたい。

このセカンドアルバムはなんといっても1曲目の "Let's Go" がかっちょいい。この曲もだが、リック・オケイセックの歌詞(歌はオケイセックとオールが分け合っているが、楽曲はほぼすべてオケイセック作)ってちょっとした言い回しが気が利いていていいんだよね。

Shake It Up

Shake It Up

4枚目の本作もジャケットがグラマラスな女性で、これはオケイセックの美意識なのだろう。当時はブライアン・フェリーと比較されたが、彼ら自身はパンクではないものの、ニューヨークのアートシーンとの関わりもバンドの知的イメージに貢献していた。

Heartbeat City

Heartbeat City

"Magic" や "Drive" などヒット曲満載の5枚目で、当時は PV も話題になったね。商業的に頂点を極めるとともにフェードアウトしたのも80年代のバンドらしい気がする。

90年代以降オケイセックはウィーザーなどのプロデューサーとして成功するが(ウィーザーの新譜もそうみたいね)、前述の通りリスペクトを受けており、それが2010年のカーズ再結成の成功につながったのだろうね。

なお、上に紹介したアルバムを複数買うつもりがあれば、例によって 5CD ORIGINAL ALBUM SERIES BOX SET で1枚目から5枚目まで駄作なしで買えるのがお得かもしれない。

The Cars  5CD ORIGINAL ALBUM SERIES BOX SET

The Cars 5CD ORIGINAL ALBUM SERIES BOX SET

オライリーのMakeシリーズからウェアラブルについての本が出る オライリーのMakeシリーズからウェアラブルについての本が出るを含むブックマーク

最近も Android スマートウォッチの話題などあるが、このAndroid Wear については Rebuild ポッドキャストの最新回でも将棋やゲートボールの話の合間に話題になってたし、同じ感じの論調をシリコンバレー101で読める。

そうしたところにオライリー(正確には Maker Madia か)から『Make: Wearable Electronics』が5月に出る。

Make Wearable Electronics

Make Wearable Electronics

それにしても Make シリーズからウェアラブルなんて、すごくタイミングがいいというか、うまいところを突いてくるものだと感心した。

MS-DOSや初期Wordのソース公開に現代的な意義はないだろうが…… MS-DOSや初期Wordのソース公開に現代的な意義はないだろうが……を含むブックマーク

今更 MS-DOS や初期の Word のソースコードが公開されたところで、それに現代的な意義、つまりはこれでいっちょうハックしてやろうという人などほとんどいないと思う。だからこそマイクロソフトも公開したのだろうし、それに別にオープンソースのライセンスを付与した公開なわけではない(多分)のにも注意。

とはいえ、こないだ「早すぎたHyperCardの上昇と下降、そしてモバイルから来たカードの群」を書いたとき、ドナルド・クヌースの賞賛がきっかけとなって MacPaint のソースコードが公開された話を読み直したばかりなのでちょっと感慨深かった(これらのコードはすべて Computer History Museum で公開されている)。

そういえば、ワタシは昔「マイクロソフトは、Windows 98 SEをオープンソースとして公開すべきだ」なんて文章を訳したことがある。

たとえこのご時勢に Windows 98SEソースコードオープンソースになろうが、MS-DOS よりはマシとはいえ、現代的な価値はやはりないのかねぇ。

[] カイザー・チーフスの新譜が(少なくとも前作よりは)良い  カイザー・チーフスの新譜が(少なくとも前作よりは)良いを含むブックマーク

カイザー・チーフスは好きなバンドなのだが、前作がホントどうしようもなくダメな作品で正直かなり気持ちは離れていたのだが、↑のページで直接カイザー・チーフスの新譜を全曲試聴させてもらったところ、なかなかいいじゃないの!

かつてのもはやダンサブルなまでのノリの良さとまではいかないが、少なくとも前作よりはっきり良い。

新譜は来週発売なので、試聴はお早めに。

[] ザ・ルーツのクエストラブが大学で「プリンスの音楽性」を講義する!  ザ・ルーツのクエストラブが大学で「プリンスの音楽性」を講義する!を含むブックマーク

紹介するのが遅れてしまったが、これはすごい話だね。

教えるのはニューヨーク大学の TSOA における Clive Davis Institute of Recorded Music とのことで、音楽業界の伝説的人物クライヴ・デイヴィスの名前が冠せられてますな。

それにしてもクエストラブって恐るべきワーカホリックだな。逆に言うと、その彼がやるのだから有名人の顔見せでなく濃い内容が期待できる。

The Very Best of Prince

The Very Best of Prince

2014-03-24

[] YAMDAS更新(後藤元気編『将棋エッセイコレクション』)  YAMDAS更新(後藤元気編『将棋エッセイコレクション』)を含むブックマーク

yomoyomoの読書記録後藤元気編『将棋エッセイコレクション』を追加。

例によっていただいてから読書記録を書くまでえらくかかってしまった。

関係ないが、今週末は河口俊彦の『人生の棋譜 この一局』(asin:4101265127)を久方ぶりに読み直したのだが、やはり面白い。この人の本に解説を書けて本当に幸せだと再確認した。

AndroidスマートウォッチのUIもカード型を採用とな AndroidスマートウォッチのUIもカード型を採用となを含むブックマーク

先週公開した「早すぎたHyperCardの上昇と下降、そしてモバイルから来たカードの群」だが大変好評をいただいていて嬉しい限りなのだが、その反応の多くが「HyperCard 懐かしい!」ということは、この文章は失敗なのかもなと思ったりもする。

さて、先日発表されたスマートウォッチ用のプラットフォームとウェラブル技術の開発環境 Android Wear だが、この記事はその UI に着目している。

で、これがやはりというべきかカード型インターフェースを採用してるんですな。「カードこそこれからの数年、モバイル分野でもっとも面白い主戦場になると思う」というフレッド・ウィルソンの言葉を思い出してしまうね。

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[] ブラッドレイ・クーパーは『アメリカン・ハッスル』で「ビッグになれるわけがない」と予言していた相手と共演していた  ブラッドレイ・クーパーは『アメリカン・ハッスル』で「ビッグになれるわけがない」と予言していた相手と共演していたを含むブックマーク

これ、すごく面白い。

人気コメディアンのルイ・C・K(ルイス・C・Kという表記がなされることがあるが、「ルイ」が正しい)がスティーブ・マーチャント(俳優というより『The Office』『エキストラ Extras』のクリエイターですよね)のラジオ番組に出演したとき、「『アクターズ・スタジオ』でショーン・ペンとかに『僕は俳優なんですが、あなたのようになるにはどうしたらいいですか?』と聞く奴、お前は絶対ビッグにはなれないっての」と言っていたのだが、この番組の客席の常連だったブラッドレイ・クーパーが、まさにそのショーン・ペンに客席から質問していた、という話である。

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ルイ・C・Kはブラッドリー・クーパーを名指ししたわけではないし、クーパーも「あなたのようになるにはどうしたらいいですか?」と質問したわけではないのだが、『アメリカン・ハッスル』において、ルイ・C・Kはクーパーにとことんひどい目にあわされる彼の上司役だったというのも含め、これはなんか笑える因縁である。

[] ローリングストーン誌読者が選んだ「ビル・マーレイの映画トップ20」  ローリングストーン誌読者が選んだ「ビル・マーレイの映画トップ20」を含むブックマーク

普通に主演映画で選ぶなら、大衆的人気では『ゴーストバスターズ』、批評的にはオスカーにノミネートされた『ロスト・イン・トランスレーション』だと思うのだが、それらを押しのけて『恋はデジャ・ブ』が1位なのは、この映画のカルト映画としての認知の高さを感じますな。

そういえば先日『恋はデジャ・ブ』の監督をつとめたハロルド・ライミスが死去してしまったが、役者としてマーレイと共演した『ゴーストバスターズ』については、伊藤聡さん(id:zoot32)が cakes に素晴らしい文章を書いていますな。

マーレイは近年ではウェス・アンダーソン監督作品の常連でもあるが、いくつも賞をとった『天才マックスの世界』は未見なんだよな。このリストに入っていない映画では、あまり誉める人はいないが『ワイルドシングス』も結構好きだ(笑)

ロスト・イン・トランスレーション [DVD]

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恋はデジャ・ブ [DVD]

恋はデジャ・ブ [DVD]

天才マックスの世界 [DVD]

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[] シャブ極道  シャブ極道を含むブックマーク

シャブ極道 [DVD]

シャブ極道 [DVD]

本作のことは、破壊屋さん「表現の自由を教えてくれた映画『シャブ極道』」で知り興味を持ち借りてみようと思ったが、TSUTAYA DISCAS でなかなか空きが出ずに(つまり、ワタシと同じことを考えた人が多かったのだろう)、ようやく観ることができた。

……のだが、すいません、この映画、ワタシは全然楽しめませんでした。正直どこがよいのか分からなかった。しかもこの映画、二時間半をゆうにこえる上映時間なのである。

ワタシが映画の価値が分からないヤツということなのかもしれないが、ワタシにとっては端的に言って時間の無駄以外の何物でもなかった。

2014-03-19

[][] WirelessWire Newsブログ第16回公開(早すぎたHyperCardの上昇と下降、そしてモバイルから来たカードの群)  WirelessWire Newsブログ第16回公開(早すぎたHyperCardの上昇と下降、そしてモバイルから来たカードの群)を含むブックマーク

WirelessWire Newsブログに「早すぎたHyperCardの上昇と下降、そしてモバイルから来たカードの群」を公開。

えーっと、分かる人には分かるが、分からない人にはなんじゃこりゃなタイトルをつけてしまったが、実は今回はタイトルが決まらなくて苦しんだのだった。仕方ないので今回はどういう文章か考え直し、HyperCard の思いもよらない復活(?)についての文章なので、復活といえばと何かないかと連想したところでデヴィッド・ボウイが浮かび、『ジギー・スターダスト』のアレを連想して大笑いし、すぐにタイトルが決まった。

なお、今月は WirelessWire News ブログに2つ文章を書いたことになるが、そうしたペースで書くのは今月が最後になると思う。これの意味するところはまた追って明らかになるだろう。

[] 決定的解説本になるか斉藤賢爾『これでわかったビットコイン』が来月刊行  決定的解説本になるか斉藤賢爾『これでわかったビットコイン』が来月刊行を含むブックマーク

もうすっかり名前だけは人口に膾炙してしまった Bitcoin だが、栗原潔さんが書くように頭を抱えている人も多いのではないか。

Bitcoin に関する書籍の話は昨年末に取り上げているが、そのとき出ると紹介した本は、どうやら刊行が半年伸びたらしい。ちゃんと出るんかいな。

これを調べていて、斉藤賢爾氏が Bitcoin についての本を来月出すことを知る。

斉藤賢爾氏は「2014年はビットコインの年になるか?(別にならんでいい)」で紹介した Bitcoin 批判の論文を書いた人であり、また以前にも『不思議の国のNEO―未来を変えたお金の話』(asin:4811807308)という本を書いている人なので、しょうもないヨイショ本ではないだろう。

96ページという分量が気になるが、出版社のページをみるとそれなりの網羅性があるようだ。

金巻芳俊氏の彫刻展「是刻 メメント・モリ金巻芳俊氏の彫刻展「是刻 メメント・モリ」 を含むブックマーク

Boing Boing で彫刻家の金巻芳俊氏のことを知る。Twitter アカウントは @kanemaki44104 かな。ワタシと同年代の方ですな。

Boing Boing のエントリは文京アートで行われる金巻芳俊展「是刻 メメント・モリ」の紹介なのだけど、この人間と白骨の組み合わせは木を彫って作られたものなんだね。

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これはすごいね。

月刊 美術 2013年 02月号 [雑誌]

月刊 美術 2013年 02月号 [雑誌]

FM福岡の「イマメカ!!」休止によせて FM福岡の「イマメカ!!」休止によせてを含むブックマーク

ワタシも出演したことがある(!)FM 福岡のラジオ番組「イマメカ!!」が休止とのことで残念である。

ただし、「終了」ではなく飽くまで「休止」である。

「イマメカ!!」の前身番組である「ちんさや」も、休止から一年以上を経て「ちんさや リターンズ」として復活した過去がある。今回もそれを期待したいところである。

そうそう、浅原プロデューサーをはじめとする四人組に『大山康晴の晩節』文庫本をお渡ししようと思いながら機会を逸していて、さよならパーティーなどちょうどよい機会のはずなのだが、これが行われる時間、物理的に福岡にいないため参加できない……。

イマメカの皆さんには、40歳の誕生日を迎えたが誰からも祝ってもらえなかったと呪詛を口にしたところ、即座に祝って(呪ってではない)もらった過去があるのに申し訳なし。

[] ロスト・チルドレン  ロスト・チルドレンを含むブックマーク

過小評価され忘れられたSF映画トップ10に入っていた映画である。

冒頭のサンタクロースからイマジネーション豊かな映像をみせてくれる。映画を通して、細部に着目した映像が見事である。のだが、作品の世界観というか、登場人物たちのグループのそれぞれの立ち位置つながりが分かりにくくて、なかなか没入できなかった。

本作は『ヘルボーイ』より前にロン・パールマンを主役に抜擢した勇気ある映画なのだが、ミエット役のジュディット・ヴィッテがすごい。この映画の撮影時10歳ぐらいだが、美しい少女としてだけでなく、熟女の顔すら見せるのだ。

この人すごい女優になってるんだろうなと調べたら、これの後一本くらいで女優業から足を洗ったらしい。惜しいことである。

2014-03-17

[] ダラス・バイヤーズクラブ  ダラス・バイヤーズクラブを含むブックマーク

今年のアカデミー賞でマシュー・マコノヒー(以下、マコノヘイと表記する)が主演男優賞、ジャレッド・レトが助演男優賞を獲得した映画である。

ワタシとしては今回ばかりはレオナルド・ディカプリオに獲ってほしかったのだが、確かにマコノヘイが迫真の演技でエイズ患者を演じていた。彼がこんな演技派の俳優に成長するとは、『コンタクト』や『評決のとき』(この映画は観ていて呆れ返った)の頃には正直思わなかったな。

テキサスというマッチョイズムが強いイメージがある州においてテキサス男のカウボーイな主人公が、当時「ホモの病気」、もっといえば「ホモへの天罰」とすらとされていたエイズを発症していると診断され、最初それを受け入れることができないが、死にそうになりながらアメリカにおいて未承認の薬を国外からかきあつめて、それを商売にし、やがては製薬会社と馴れ合う FDA(食品医薬品局)と対決する映画である。

本作の背景に、エイズという病気が上のように認知されていたこと、そして当時のレーガン政権がエイズに対する消極的な対応があることを分かってたほうがいいだろう。前者が本作の主人公の変化に陰影を与えるし(主人公がかつての仲間に、無理やりでもジャレッド・レト演じる性転換者レイヨンと握手をさせる場面はよかったね)、後者を知っておくと、本作を一種のピカレスクロマンとして楽しめる……という表現はおかしいかな。

ふと本作を観終わって気付いたのだが、今年のアカデミー賞は『それでも夜は明ける』をはじめとして、『アメリカン・ハッスル』『ウルフ・オブ・ウォールストリート』、『キャプテン・フィリップス』、そして本作と実話をベースにした作品が多かった印象がある(次に観に行く予定の映画も確か実話ベースだったはず)。

これはハリウッドがオリジナルの「物語」を作る力が弱まっていることのあらわれかもしれないが、本作も実話並びにそのメッセージ性の正当性に寄りかかっている部分がある。それは時代考証が杜撰なところにあらわれていると思うが(だって同時代そのものな渋谷が映し出されたら、びっくりするよ)、一方でそれから逸脱しようとするところもある。レイヨンの描き方がその代表だが、正直よく分からない描写もあって、主人公が部屋に入ると蝶に包まれる場面、あれはなんだったのだろう。

いずれにしてもアメリカ人の自助努力精神の強さを見せつけられる映画であった。

[] Bitcoin関連プロジェクトの4つの方向性  Bitcoin関連プロジェクトの4つの方向性を含むブックマーク

「2014年はビットコインの年になるか?(別にならんでいい)」を書いたところ、Mt. Gox 倒産により普通のテレビニュースにも名前がバンバン出るようになってしまった Bitcoin だが、Wireless Wire の文章でも引き合いに出したクリス・ディクソンが、日々新たに立ち上がる Bitcoin に関連するプロジェクトを四つに分類している。

Bitcoin のアプリやサービス
Bitcoin をよりアクセスしやすく、安定した、安全で、便利にしようとするもの(まぁ、ありがちですね)
Bitcoin のプロトコルの拡張
通貨としての Bitcoin ではなく、Bitcoin のブロックチェーンを世界的で安全なシングルインスタンスのデータベースとして利用するアプリケーション(参考:Bitcoinの金鉱はそのプロトコルにあり(様々な応用例)
Bitcoin の代替(Altcoins)
ブランディングや技術的な修正を加えた Bitcoin の変種。その主目的は Bitcoin と同じく価値の保存や転送を可能にすること
アプリコイン(Appcoins)
Bitcoin のアーキテクチャにインスパイアされてはいるが、価値の保存/転送以外のものを目的とし、独自のブロックチェーンを利用する新プロジェクト

クリス・ディクソンは、この4つのうち上2つが一番面白いだろうと書いている。

[] NME誌がアルバム・レビューで10点満点をつけた90年代の21枚のアルバム  NME誌がアルバム・レビューで10点満点をつけた90年代の21枚のアルバムを含むブックマーク

こうしてみると、NME って The Fall が大好きだったんだなと思ったりするが、Primal ScreamPublic EnemyR.E.M.Massive Attack や Radiohead あたり妥当でしょうな。しかし、Duran Duran にも10点を与えるって NME の性質を考えると信じられないのだが、何かのジョークだったのだろうか。

Screamadelica: 20th Anniversarry Edition

Screamadelica: 20th Anniversarry Edition

Fear of a Black Planet

Fear of a Black Planet

Out of Time

Out of Time

AUTOMATIC FOR THE PEOPLE

AUTOMATIC FOR THE PEOPLE

Blue Lines (Remastered)

Blue Lines (Remastered)

Ok Computer

Ok Computer

[] ルー・リードがかつてHONDAのスクーターのCMに出た理由とは  ルー・リードがかつてHONDAのスクーターのCMに出た理由とはを含むブックマーク

音楽や映画などの大規模祭典 SXSW(South by Southwest)でルー・リードを回顧するパネルが開かれたそうで、ミュージシャン仲間や批評家などがいろいろ語っているが、個人的に興味があったのは、1980年から1994年まで彼の妻だったシルヴィア・リードの発言。

彼女は、ルーの完璧さにこだわるところを日本の書道家になぞらえているが、笑ったのは1980年代後半に HONDA のスクーターのコマーシャルに代表曲「ワイルドサイドを歩け」とともに本人が出演した理由について質問されたシルヴィアがあっさり「金のため」と答え、会場の笑いを誘ったところ。

そりゃそうだよね、後進への影響という点でおそらくロックの歴史上10指に入るくらいだが、売り上げの面ではゴールドディスクが1枚か2枚くらいしかないくらいなわけで。

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TRANSFORMER-UPGRADED VERS

TRANSFORMER-UPGRADED VERS

澁川祐子さんの連載「食の源流探訪」が終了(でも新連載が始まる!) 澁川祐子さんの連載「食の源流探訪」が終了(でも新連載が始まる!)を含むブックマーク

一月二月に一度の更新を楽しみにしてきた澁川祐子さんの連載食の源流探訪が、「豚汁がまだ「おふくろの味」ではなかった時代」でひとまず終了となった。

この連載は『ニッポン定番メニュー事始め』として書籍化され、ワタシも「集合知との競争、もしくはもっとも真摯な愛のために」という文章を書かせてもらった。

実は昨年末の上京時、澁川さんにお会いして食事をご一緒させてもらったのだが、長崎生まれのワタシを渋谷で美味しいちゃんぽんを食わせるお店に連れて行くというよく分からんミッションを了承してくださりありがとうございました。

「食の源流探訪」はこれで終わりだが、来月から食に関する新連載が始まるとのことなので今からそちらが楽しみである。

2014-03-13

[] それでも夜は明ける  それでも夜は明けるを含むブックマーク

以下、ストーリーにも触れるので、未見の方はご注意ください。

事実上『ゼロ・グラビティ』と一騎打ちの形でアカデミー作品賞を争い、獲得した作品である。

本作は前から観ることに決めていたが、北部に住む自由黒人が騙されて誘拐され南部に奴隷として売られてからの12年を描くという題材が題材だけに気が重いというのも正直あった。例によって2時間を越える上映時間がワタシの膀胱を悩ます。

しかし、それは杞憂だった。もちろん重い映画だったし、悲惨な描写も多い。自らの素性を明かす主人公に対する主人の態度や、この人ならと信じた相手の裏切りなど主人公の希望を打ち砕くイベントが要所にある。そして、そこから脱することができても、何のプラスもなく、主人公から貴重な時間が失われただけで、しかもその間の記憶は罪悪感とともに残るのである。

本作は時間を忘れさせてくれる傑作だった。そして少し書きにくいのだが、過酷ではあるが自然の美しさをとらえた映像美もあって割りと観やすいのである。これぐらいのさじ加減だからアカデミー作品賞がとれたのかな。木に吊られ、死にそうになっている主人公の背景で他の奴隷たちが普通に立ち働く場面など、映像描写に緩急があってよかった。黒人霊歌がおりなす不気味なリズムもよい。

もちろん主人公のソロモン・ノーサップを演じるキウェテル・イジョフォーの力もあったろう。顔にどこか愛嬌があって、しかも他の奴隷とは違う(そう見えないとおかしいわけだが)知性も感じる。

主人公はまずベネディクト・カンバーバッチ演じる聖職者のもとに売られる。彼は当時としては良心的な白人で、主人公にも報いようとするが、彼を守りきれないという建前、しかし、実際には借金のかたとして主人公を農場主に売り渡す。

本作ではポール・ジアマッティポール・ダノといった芸達者が悪い白人を演じているが、この残虐な農場主を演じるマイケル・ファスベンダーが本作ではピカイチだった。前から彼の名前をよく聞くが、正直そんな大した役者かねと思っていたところもあった。本作でワタシは自分の不明を恥じた。

スティーヴ・マックイーン(数十年後の映画ファンは、「えっ、そんな名前の俳優がいたんだ」と言うようになるのだろうか)の映画を観るのは本作が初めてで、すごくクセのある題材の映画を撮る人というイメージがあり、本作については語る言葉についてはやはり黒人としてのルーツもあってか正論ばかりが耳に残ったが、そうした「反論のしにくさ」は本作の内容にも反映されてしまっているように思う。

とはいえ、こういう自国の恥部をちゃんと映画にし、それがオスカーとるのはすごいことである。プロデューサーとしてのブラット・ピットの偉大さに一層深い敬意を抱いた。

[] Wikimedia財団の大口寄付者はWikipediaの「中立的な観点」に違反している?  Wikimedia財団の大口寄付者はWikipediaの「中立的な観点」に違反している?を含むブックマーク

Wikipedia における編集でもっとも忌避されるのは「中立的な観点」に反することで、ある項目の当事者やそこから資金を得た者が編集に関わることは禁じられている。

インターネットにおける Wikipedia の最大の批判コミュニティを自認する Wikipediocracy というブログが、実際には Wikimedia 財団に大口の寄付をしている団体がこのポリシーに違反してないかい、と告発している。

ちょうど利用規約の有償受託寄稿についての改訂の意見受付が3月21日までと迫っており、そのあたりがつつかれているらしい。ふーむ。

ネタ元は Slashdot

IoT(Internet of Things)に関するイベントを一覧できるサイト IoT(Internet of Things)に関するイベントを一覧できるサイトを含むブックマーク

WirelessWire に IoT(Internet of Things)周りについて文章を(気合いを入れて)二本書いたのだが、ほとんど反響がないんだよなぁ……。

これは残念だったが、しかし、例えばロボット分野については海部美知さんの「ロボットベンチャー買収でグーグルが目指す「賢い世界」の姿」のほうが優れているわけで、これは当方の力不足を認めなくてはならない。

さて、文章を書く上で調べ物をしていて知ったのが、IoT 関係のイベントを世界地図上で一覧できる Internet of Things Events である。

screenshot

面白いサービスを作る人がいるものだ。もちろんオライリーの Solid も載ってるよ。手近なところでは、来月の21、22日にシンガポールで開催される IOT Asia 2014 があるね。

[] ドナルド・フェイゲン初の自伝的エッセイ集の邦訳が出るとな!  ドナルド・フェイゲン初の自伝的エッセイ集の邦訳が出るとな!を含むブックマーク

ドナルド・フェイゲンの初の著書については原書刊行時に触れているが、正直邦訳は期待してなかったので、嬉しいことである。

ヒップの極意 EMINENT HIPSTERS

ヒップの極意 EMINENT HIPSTERS

今年は冨田ラボがドナルド・フェイゲン『ナイトフライ』についての本を出すし、なぜか何度目かのドナルド・フェイ現象の年なんだろうか。

邦訳の翻訳をされている奥田祐士氏はこの手の本を数多く手がけている方なので安心だし、調べてみたらスティーリー・ダンの『Aja』についての本も翻訳されているのを知る。こんなの出てたんだ。

ディズニーランドにまつわる「事実」とされている396の作られた伝説を集めた本 ディズニーランドにまつわる「事実」とされている396の作られた伝説を集めた本を含むブックマーク

これは面白いね。ディズニーランドについて「事実」と言われる、しかし実際には完全に作られたニセ伝説を396個集めた本が Boing Boing で紹介されている。

これ Lulu.com から自主出版された本みたいね。著者名の Horatio Liar は偽名とな。

例えば、「ディズニーランド・ホテルは元はディズニーランドとは関係なく所有、運営されていた。後にディズニーがこのホテルを手に入れることに決めたが、所有者は売却に興味がなかった。その所有者を心変わりさせるがため、マイケル・アイズナーは、ホテルを売ってくれないとディズニーはホテルとディズニーランドとの間にとんでもなく高い壁を作るぞと脅した。売却契約にサインされたのはその数週間後であった」とか。

ディズニーランドについては日本でも都市伝説じみた「事実」とされる逸話がいくつかあるが、それは本国も同じなんだね。この翻訳すると面白いんじゃないかな。

2014-03-10

[][] 春にはアレサ・フランクリンの歌声が聴きたくなる  春にはアレサ・フランクリンの歌声が聴きたくなるを含むブックマーク

久しぶりに Amazon で980円以下で買える CD を紹介する「Amazon980円劇場」だが、今日は「ソウルの女王」アレサ・フランクリンの全盛期のアルバムを紹介したい。

なぜなら、春にはアレサ・フランクリンの陽性の歌声が聴きたくなるから……というより日本盤のディスクが980円以下になることは珍しいので紹介したくなったというのが本当なのだけど。

アルバムとしてはこれが最高傑作のひとつで、"Chain of Fools" や "(You Make Me Feel Like) A Natural Woman" のような代表曲が入っている。後者もそうだし、他にも "People Get Ready" や "Groovin'" のような他の人の代表曲を臆せず歌っている。

[追記]:しもうた……今、価格をみたら983円、このコーナーで紹介できる条件をクリアしていない……すいません。

アレサ・ナウ

アレサ・ナウ

このアルバムはなんといっても "Think"(映画『ブルース・ブラザーズ』での本人の迫力ある歌唱がとても有名ですね)に始まり "I Say a Little Prayer"、そして "See Saw" という好きな曲の連打で満足させてくれる。ただジャケットがあまり好きじゃない……。

このアルバムあたりまでが最盛期なのかな。ゴスペルルーツを感じるタイトル曲が特にいいですね。

これは1971年のライブを収録したもので、場所は当時ロックの殿堂だったフィルモア・ウェスト。要はロックリスナーのオーディエンスに向けてのチャレンジだったわけだが、キング・カーティスコーネル・デュプリーバーナード・パーディーといった腕利きのメンバーを従え、しまいには客席にいたレイ・チャールズまで引っ張り出しての熱演である。

この日の客を意識したロックナンバーのカバーもいくつかあるが、彼女の歌になっているのはこれまで通り。

以上のアルバムを3枚以上買うつもりなら、例によって 5CD ORIGINAL ALBUM SERIES で買ったほうがお得かもしれません。

5CD ORIGINAL ALBUM SERIES BOX SET/ARETHA FRANKLIN

5CD ORIGINAL ALBUM SERIES BOX SET/ARETHA FRANKLIN

[] ソフトウェアライセンスを平易な英語に変換してくれるTLDRLegal  ソフトウェアライセンスを平易な英語に変換してくれるTLDRLegalを含むブックマーク

Hacker NewsTLDRLegal なるサイトを知る。

サイト名の一部である TLDR(tl;dr)とは Too long; didn't read の略で「長すぎたので読んでません」、もっと端的にいえば「長文うざい」という意味で、このサイトはソフトウェアライセンスを平易な英語に変換してくれるサービスである。

横着者には重宝するのかもしれないが、例えば、もっともよく知られたソフトウェアライセンスである GPL v2 や MIT ライセンスは以下のようになる。

You may copy, distribute and modify the software as long as you track changes/dates of in source files and keep all modifications under GPL. You can distribute your application using a GPL library commercially, but you must also provide the source code.

GNU General Public License v2.0 (GPL-2.0) Explained in Plain English - TLDRLegal

A short, permissive software license. Basically, you can do whatever you want as long as you include the original copyright.

MIT License (Expat) Explained in Plain English - TLDRLegal

そういえば、「知る、読む、使う! オープンソースライセンス」をセール時に買っているのだが、まだちゃんと読んでない……ワタシも他人のことを横着者とか言えないな。

ソフトウェアライセンスの基礎知識

ソフトウェアライセンスの基礎知識

[] インターネットで正しい答えを得る最良の方法:「カニンガムの法則」とは何か?  インターネットで正しい答えを得る最良の方法:「カニンガムの法則」とは何か?を含むブックマーク

これも Hacker News で知ったのだが、Cunningham's Law というのがあるらしい。「カニンガムの法則」とは何か?

それは「インターネットで正しい答えを得る最良の方法は、質問をすることではない。そうでなく間違った答えを投稿することだ」というもの。

法則名のカニンガムとは、Wiki の父である Ward Cunningham にちなむものだが、これ自体を言い出したのはワード自身ではなく Steven McGeady らしい。

彼曰く、Wikipedia こそこの法則の一番よく知られた実例かもね、とのこと。

うーん、それを言うなら「ウェールズの法則」といったほうが良い気もするが、この法則が言わんとすることは分かるし、それは Wiki の本質に関わることなのだろう。

てれびのスキマ」の人が『タモリ学』を書籍にしている 「てれびのスキマ」の人が『タモリ学』を書籍にしているを含むブックマーク

てれびのスキマ」の方のタモリ論は、ブログはもちろん、ウェブ文芸誌マトグロッソでも楽しく読ませてもらっていた(四本公開されていた覚えがあるが、現在はその1「タモリにとって「偽善」とは何か」のみ公開のようだ)。

そのタモリ論が書籍化されたとのこと。正直、昨年売れたタモリ本よりこちらのほうが面白いのではないか。

「笑っていいとも」の放送も残り一月を切った。今日から久保ミツロウ先生も出るらしいので、もうそろそろ全録しておいたほうがよいのだろうか。

こういうのを「さすが長崎」と賞賛するの恥ずかしくないか? こういうのを「さすが長崎」と賞賛するの恥ずかしくないか?を含むブックマーク

ワタシの故郷長崎のちょっといい話と素直に受け取ればいいのかもしれないが、ATM から引き出した現金を置き忘れてそれがそのままだったって、当人も語るように「監視カメラの抑止力があった」のが一番大きな理由だろうに。

最近の外国人の声まで無理やり借りた「日本素晴らしい!」的演出ではないが、こんなことで「日本ならでは」「さすが安全の町長崎」とか(おそらくは自賛のつもりで)言ってるのを見ると少し恥ずかしくなる。

このニュースでワタシが気になったのは、この ATM に数万円の現金を置き忘れた警備会社社長さんが、「実は数年前にも夜中に自宅前でタクシーから降りた際に数十万円入った財布を落とした」過去があるというのに、少なくとも警備会社の社長としてはかなりアレな、病的な資質を感じることである。

2014-03-07

[] WirelessWire Newsブログ第15回公開(IoTとメイカーとロボットとウェアラブルの交点となるオライリーのSolidカンファレンス)  WirelessWire Newsブログ第15回公開(IoTとメイカーとロボットとウェアラブルの交点となるオライリーのSolidカンファレンス)を含むブックマーク

WirelessWire Newsブログに「IoTとメイカーとロボットとウェアラブルの交点となるオライリーのSolidカンファレンス」を公開。

前回の文章からの続きですね。今回は少しだけあっさり文章をまとめることができた。Solid カンファレンスのことをネタにしようと思ったのは、確か昨年末か今年のはじめだったと思う。そろそろ文章に書くべきだと思った次第。

MAKERS 21世紀の産業革命が始まる

MAKERS 21世紀の産業革命が始まる

Industrial Internet

Industrial Internet

IT業界恒例「○○は死んだ」の2014年版「データサイエンスは死んだ」 IT業界恒例「○○は死んだ」の2014年版「データサイエンスは死んだ」を含むブックマーク

およそ一年前に「IT業界恒例「○○は死んだ」の最新版としての「ビッグデータは死んだ」」という文章を書いたが、「○○は死んだ」の2014年版はどうやら「データサイエンスは死んだ」らしい(Slashdot の元スレッド)。

日本ではデータサイエンスという言葉自体もまだ広まる途上という印象だが。

これを書いたのは Miko Matsumura という人で日系人なのかな。オープンソースのインメモリデータグリッド企業を標榜する Hazelcast のマーケティングやディベロッパーリレーション部門の副社長とのこと。

[] CiscoがIoT分野のセキュリティアプリのコンテストに30万ドルの賞金を出す  CiscoがIoT分野のセキュリティアプリのコンテストに30万ドルの賞金を出すを含むブックマーク

Cisco が Security Grand Challenge というコンテストを開催しているのだが、募集するのは Internet of Things(IoT)分野のセキュリティに関するもので、賞金はなんと30万ドルとのこと(勝者を6組選び、各組に5万〜7.5万ドルを与える)。

Cisco がこれだけ IoT に力を入れる理由は「Here, There and Internet Everywhere」を読まれた方なら分かっていただけると思うが、Cisco はかつて賞金25万ドルのビジネスコンテストを開催した過去もあるが、太っ腹だなぁ。

しかし、IoT のセキュリティが危険に晒されているのは間違いないわけで、こういうコンテストには意義がある。

『マニフェスト 本の未来』刊行一周年記念特設コーナーができている 『マニフェスト 本の未来』刊行一周年記念特設コーナーができているを含むブックマーク

ワタシもちょっとだけ翻訳に参加したヒュー・マクガイア、ブライアン・オレアリ編『マニフェスト 本の未来』だが、早いもので刊行から一年が経った。

紹介するのがすっかり遅れてしまったが、DOTPLACE に特設コーナーができている

「これからの○の話をしよう」とは随分いろんなところで流用されているフレーズだが、ともかく『マニフェスト 本の未来』の寄稿者があらためてこれからの本の話をしている。本の未来に興味ある方は覗いてみるよろし。

そうそう、『マニフェスト 本の未来』の版元であるボイジャーは、社長が萩野正昭氏から鎌田純子氏に社長交代されたんですな。それについてはマガジン航の「ボイジャーが進むべき「電子の道」」を読んでいただくとして、萩野正昭さんにはワタシも一度だけお目にかかったことがあるのだが、強いエネルギーを発しておられたのが印象的だった。

その点では新社長の鎌田純子さんも負けておらず、実は『マニフェスト 本の未来』は彼女が炎のような意志で編集を担当された本なのである。

個人的に印象に残っているのは、鎌田さんはメールで「催促なくして原稿なし」がボイジャーのモットーであることを高らかに宣言されていたことで、こうした原稿の締め切りを破ったことがないワタシからすると、これまでロクでもない著者とも仕事をされたのだなと同情を禁じえなかった。

[] ハッピー・ゴー・ラッキー  ハッピー・ゴー・ラッキーを含むブックマーク

ハッピー・ゴー・ラッキー [DVD]

ハッピー・ゴー・ラッキー [DVD]

思えば自分はイギリス映画、マイク・リーとかほとんど観てないよな、と『秘密と嘘』を借りようとするもなく、近作を借りてみた。

本作を借りたのは何よりタイトルが明るそうだったから。何せ中学一年生でも意味が分かる単語だけからなるタイトルだしね!

本作は何より快活で陽気で主人公ポピーの映画である。マイク・リーは、例えばコーエン兄弟が『ファーゴ』において聡明で地に足のついた主人公を描きたかったとのと同じように、陽性の魅力のある主人公の女性を描きたかったのだと思う。

そうした意味で、そのヒロインを演じるサリー・ホーキンスの力量にかかっているわけだが、見事その期待に応えている。

しかし、当たり前だけどその主人公がすべての人を幸せにするわけじゃないんだよね。それから外れてしまうエディ・マーサン演じる主人公の自動車運転教師の存在が面白かった。見てて最後には可哀想になってしまうのだけど。

この映画を観たら、「エンラハ!」という彼の台詞は絶対忘れないよね。

2014-03-03

[] ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅  ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅を含むブックマーク

『ファミリー・ツリー』に続いて映画館で観るアレクサンダー・ペインの新作だが、誰がみてもすぐインチキと分かる懸賞チラシを信じてこんでしまった老人ウディがネブラスカに行くと言ってきかず、仕方なく恋人に去られて間もない傷心の次男デヴィッドが父親に付き添い旅をする映画である。

なんか「それでも人生は素晴らしい」的な人生賛歌の映画のような宣伝がされているけど、そういう映画じゃないから! 老人が主人公の旅する映画というとデヴィッド・リンチの『ストレイト・ストーリー』あたり、また親子が旅の過程で心を通わせていくような感動のロードムービーを期待していくと間違いなく肩透かしをくうと思うよ。第一、主人公たちが立ち寄るホーソーンの住人に好感を持てる人物が一人ぐらいしかいない。

頑固、というより端的にいってまだら呆け状態の主人公を演じるブルース・ダーンは、ローラ・ダーンの父親としか認識しておらず、彼の出ている映画はいくつも観ているはずだが、記憶に残っているのは『モンスター』ぐらいだったりする。しかし、本作の彼は、痴呆症の老人の心ここにあらずといった感じ、ごく稀に頭にスイッチが入る感じを自然に演じている。

それは見事なのだけど、主人公ならびにその次男は、ワタシの父親とワタシ自身の年齢に近く、ちょっと観てて辛いところがあった。うちの父親はこれよりはまだマシだがじきに……嗚呼、うちの母親もすっかり弱ってしまったが、主人公の妻の毒舌ババア(最初は口うるさい婆さんとしか思わなかったが、後半彼女の存在がスパイスになっている)くらい元気ならな……とかいろいろ考えてしまった。

描く舞台が過去であるとか何か理由がない限り、現代にあえて白黒映画を撮る理由というのがワタシにはよく分からなくて、その点本作など何の必然性もないのだが、アレクサンダー・ペインがそうしたかった気持ちは何となく分かる気がする。本作は白黒の画面が集中を高めている利点が確かにある。

懸賞チラシがもたらす結末ははじめから分かっているわけだが、本作は最後に少しだけ一矢を報いる形になっている。しかし、本作こそ『アバウト・シュミット』ぐらい虚ろな終わり方のほうがよかったのではないかとワタシは思ったが、本作は彼の映画で初めて彼が脚本を書いてない作品と聞いて納得した。

[] ローレンス・レッシグの近況(著書のCCライセンス公開、電子書籍の新刊、オーストラリアのレコード会社との係争に勝利)  ローレンス・レッシグの近況(著書のCCライセンス公開、電子書籍の新刊、オーストラリアのレコード会社との係争に勝利)を含むブックマーク

レッシグ先生が研究分野を「腐敗」に変えてから初めての著書である『Republic, Lost』クリエイティブ・コモンズの CC BY-NC ライセンスのもとで公開されている(リンク先 PDF ファイル)。

『Republic, Lost』はこれまでの著書のような売り上げは見込めないと翔泳社も邦訳を出さなかったので、これを機にどなたか翻訳されるのはいかがか、というのは無茶か。

Republic, Lost

Republic, Lost

レッシグ先生がおよそ一年前に行った TED 講演「皆で共和国本来の国民の力を取り戻そう」を基に書籍『The USA is Lesterland』が先月刊行されている。

これはもともとワタシも「TEDは電子書籍でもトレンドセッターになるか」で紹介させてもらった TED Books による企画で、先月出たのはペーパーバックで、電子書籍のほうは昨年出てたんですな。

レッシグ先生の講演動画を削除しようとしたオーストラリアのレコード会社を訴えた話は昨年夏に紹介しているが、どうやら勝った模様。まぁ、当然ですな。

[] ウィリアム・S・バロウズが1979年に行った創作講座の音声公開  ウィリアム・S・バロウズが1979年に行った創作講座の音声公開を含むブックマーク

ウィリアム・S・バロウズは1979年にナロッパ大学で行った創作講座(もっともバロウズ自身は、Creative Writeing でなく Creative Reading と言っているが)の音声が公開されている。当時既に還暦すぎで声はお爺さんだが、張りがある。

Internet ArchiveNaropa Poetics Audio Archives に公開されており、ライセンスはクリエイティブ・コモンズの CC BY-NC-ND のようだ。

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この講義ではジョセフ・コンラッドの『ロード・ジム』や『闇の奥』、F・スコット・フィッツジェラルドの『グレート・ギャツビー』、意外なところではスティーブン・キングの『シャイニング』などを扱っているとな。

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この回で扱っている作家だとワタシはジョセフ・コンラッドとジェーン・ボウルス(ポール・ボウルズの妻)ぐらいしか名前を知らない。

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この回ではアレイスター・クロウリー(!)やポール・ボウルズなどいろんな作家を扱っており、SF やノンフィクションなんかも話してるみたいやね。もちろん『ソフト・マシーン』やカットアップの話も。

ネタ元は Boing Boing

裸のランチ (河出文庫)

裸のランチ (河出文庫)

[] 名優ジーン・ハックマンは映画に復帰しないのか?  名優ジーン・ハックマンは映画に復帰しないのか?を含むブックマーク

Kingink さんのツイートで知ったジーン・ハックマンのインタビューである。

ジーン・ハックマンといえばアカデミー主演男優賞、助演男優賞の両方をとった、30年以上にわたり数々の名作、大作に出演した紛れもない名優なのだが、今から10年前に俳優業を引退している。

このインタビューも映画出演でなく、何作目かの小説『Pursuit』のプロモーションである。

Pursuit (Thorndike Press Large Print Thriller)

Pursuit (Thorndike Press Large Print Thriller)

このインタビューでも、最後に誰もが聞きたい質問が投げかけられる。

最後に避けられない質問をさせてください。あなたをまたスクリーンで見る望みはないのでしょうか?

再上映でだけだね。

それだけですか?

ああ、それだけ。私は一晩中働かなくてもいいのにとても満足しているんだ。

うーん、もう彼も80代半ば。仕方ないよな。

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