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2015-06-28

[] マッドマックス 怒りのデス・ロード  マッドマックス 怒りのデス・ロードを含むブックマーク

これは何度も書いているが、ワタシは自分が観に行くと決めている映画については、実際に観て感想を書くまで、それについて書かれた文章は、ニュース記事以外はなるだけ読まないことにしている。

しかし本作については、日本公開されて一週間の間に観測範囲でも何人も文章を書いているし、Twitter なども加えると視界をフィルタするのがすごく大変だった! 久しぶりだよ、こういう映画。

いくらフィルタしてもやたらと絶賛されているのは伝わるのだが、正直不安もあった。ワタシはこのシリーズでは傑作とされる『マッドマックス2』しか観たことなく、それにしても後のいろんな作品に影響を与えたことは分かるものの、映画単体としてそこまですごい映画か? と拍子抜けしたからである。本作もそんな感じで悲しかったらどうしよう……。

で、本作だが、このシリーズ特有の世紀末的「ヒャッハー」感を十二分に満たしながら、120分間有無を言わせぬ興奮状態に観客を叩き込むすごい映画だった。

本作は元々旧作同様メル・ギブソン主演で構想されていたが、製作費の問題で長らく棚上げになっていたプロジェクトと聞く。最初その話を耳にしたときは、『マッドマックス』なんて低予算映画の極みだろうに、と少し訝しく思ったものだ。

しかし、本作を観ると、確かにお金をかけないとリアリティが出せない物語なのが分かる。そして、そのリアリティは飽くまで映画的なリアリティであり、核戦争後の科学的なリアリティとははっきり別である。だって、石油が何より貴重な世界なのに、本作に登場する車はどれも燃費が悪そうだし、第一、そんな貴重なガソリン使って太鼓を叩きまくる一団を車に乗せる意味はない。ましてはギターが火を噴くなんて愚の極み――

いやいや、そうではないのだ。本作のエキサイトメントには太鼓も要るし、火を噴くギターも要る。本作のウォーボーイズに代表されるいかにも頭の悪そうな意匠に騙されそうになるが、物語としては三幕ものの極めてオーソドックスな作りであり、カーチェイスのアクションで盛大な破壊を尽くしながら、本作は120分1カットたりとも無駄がないという意味で奇跡的な映画に仕上がっている。

監督のジョージ・ミラー(この人が『ベイブ』の脚本も書いてたのを知ったときはひっくりかえったものだ)が、本作について日本人が字幕なしでも分かるストーリーを目指したとか言っているのを読んだ覚えがある。それはバカでも分かる映画という意味ではなく、行動がすべてを語る映画ということだ。

本作は『マッドマックス』らしく台詞が少ない。その代わり映像ですべてを見せる。それは近年多い、画面あたりの情報量が多い画というのではなく、主人公から女たちからウォーボーイズから悪役まで皆が行動でその意志をすべて表現している。それが上述の太鼓や火を噴くギターとあいまり、荒廃の神話というべき作品に結実している。

役者では何よりシャーリーズ・セロンがよかった。主役のトム・ハーディは実は少しも「マッド」でなく、むしろ「PTSD マックス」なのだが、メル・ギブソンだと少し酷薄というか容赦ない感じになった気がするので、自由を求める女たちの解放というテーマの本作においては彼が主役でよかったように思う。

最初、逃げ出そうとする主人公に対して群がるウォーボーイズが、山海塾というかゾンビとか『アイ・アム・レジェンド』のダークシーカーみたいに見えたのだが、そのウォーボーイズの中にもきちんと人間として描かれている者もいて何かと思ったら、ちゃんとそれにも意味があるんですね。

本作は事情により IMAX 3D 字幕版で観たかったのだが、上映時間の関係で 2D 字幕版しか選択肢がなかった。でも、ワタシ 3D 大嫌い人間なのでそれは後悔していないが、これほど良い映画なのにエンドロールとともにすぐに席を立った人が(ワタシ以外にも)かなりいた。宣伝戦略的にこれでよいのだろうか?

ジョエル・スポルスキーのFog Creekが専用開発言語Wasabiを葬る ジョエル・スポルスキーのFog Creekが専用開発言語Wasabiを葬るを含むブックマーク

ジョエル・スポルスキーが創業した、というと今では Stack Overflow なのかもしれないが、元々彼が創業した会社 Fog Creek の主力製品であるプロジェクト管理ソフトウェア FogBugz の v8.13.104 がリリースされた。

そのリリースノートを見ると、ちょっとしたバグフィックスと変更だけに見える。しかし、実は今回のリリースは機能変更などとは別に大きな変更なのである。それは何か?

話は10年近く前の2006年にさかのぼる。当時ジョエル・スポルスキーは Language Wars日本語訳)というブログエントリで Ruby on Rails をリスクのある選択と書いて、その作者である DHH が反論する一幕があった(Ruby の作者まつもとゆきひろさんの反応)。

またその過程で、Fog Creek は Wasabi という VBScript ベースのインハウスの専用開発言語を使っているという話が出て、おいおい、それこそリスクがあるやり方じゃないか? 矛盾してないかいという声があがった。

それに対してジョエルは、ズバリ Wasabi日本語訳)というエントリを書いて、それを擁護した。

あなたは自分のコンパイラを書くべきなのだろうか? もしあなたのやっていることがメインストリームのものとは十分に異なっていて、その問題を解決できる適当な出来合いのテクノロジーがないのだとしたら、書いた方がいいかもしれない。あなたの対象とする領域でドメイン特化言語が有効である可能性は十分にある。

no title

しかし、それから9年のときが経ち、その Wasabi は FogBugz の v8.13.104 において、完全に排されたのである。まぁ、やっぱ長くやってるとダメダメなところが目立ってきたということか。いわゆる技術的負債というやつですね。

今回のブログはその経緯、排除にいたる過程、そしてそれから得られた教訓について書かれているが、Part 1とあるのでパート2も書かれるのだろう。個人的にはジョエル自身にそのあたり書いてほしいところだが、それは無理か。

Joel on Software

Joel on Software

More Joel on Software

More Joel on Software

[] チャールストン銃乱射事件の告別式で「アメイジング・グレイス」を歌ったオバマ大統領  チャールストン銃乱射事件の告別式で「アメイジング・グレイス」を歌ったオバマ大統領を含むブックマーク

チャールストンで起きた銃乱射事件はアメリカにおける人種差別問題を改めて浮き彫りにしたわけだが、被害者の告別式でオバマ大統領が「アメイジング・グレイス」を歌う映像が報じられている。

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就任中議会との対立をずっと余儀なくされ、大統領としての業績については議論があるだろうが、一貫してこういうところはかっこいい姿を見せてくれたように思う。

ただし Boing Boing では Xeni Jardin が、この「アメイジング・グレイス」の歌詞を作ったジョン・ニュートンが、かつてイギリスの奴隷商人だったという皮肉をチクリとやっている。

「アメイジング・グレイス」とオバマ大統領の関連で言うと、彼の就任式で歌ったアレサ・フランクリンもこの曲をタイトルに冠したアルバムを出しており、これはゴスペル歌手としてのアレサの代表作である。

その歌詞をかつて奴隷商人だった男が書いたものだろうが、「アメイジング・グレイス」は優れた楽曲なのである。

Amazing Grace: The Complete Recordings

Amazing Grace: The Complete Recordings

今週開幕のウィンブルドンではインターネット動画中継と自撮り棒が新たに禁止に 今週開幕のウィンブルドンではインターネット動画中継と自撮り棒が新たに禁止にを含むブックマーク

今週月曜に開幕するテニスのウィンブルドンだが、今年から新たに禁止事項として、Periscope などを使って試合の模様をインターネットにライブ中継すること、あと「自撮り棒」が加わったとな。

両方とも妥当なところじゃないだろうか。スポーツの客席で自撮り棒は他の客に危害を加える恐れがあるから気をつけないといかんよね。

ところで国内のテニス大会でも既にこのあたりは禁止事項に入っているのだろうか。

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