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アンネ・フランク財団、彼女の父親が『日記』の「共著者」として著作権保持を主張

アンネ・フランクの『アンネの日記』が本になる際に、彼女の父親であるオットーが編集を行い、プロローグを書いており、また彼の「編集」がその後『日記』の完全版が出る理由になったのだが、ともかく『アンネの日記』の著者と言えば、誰に聞いてもアンネ・フランクと答えるだろう。

そのアンネ・フランクは今から70年前(つまり第二次世界大戦末期ですね)にこの世を去ったのだが、オットーが設立した財団 Anne Frank Fonds は、1980年に亡くなったオットーも『日記』の共著者であるとして、その著作権がまだ残っていると主張しているとのこと。

なお、アメリカ合衆国では、『日記』の著作権はその刊行から95年後となる2047年まで消滅しないとのこと……へ?

ネタ元である Boing Boing では、エントリのタイトルに Copyfraud という言葉を掲げている。これは著作権の保持者でない者があたかも自分もその権利者であるかのようにパブリックドメイン著作権を主張することで、Jason Mazzone が著書で発明した言葉である。

この間、遂に TPP の大筋合意がなされ、日本でも著作権の保護期間が、作者の死後50年から70年に延長されることが既定路線になってしまったが、こういう問題もちゃんと考えないといけないのである。

Copyfraud and Other Abuses of Intellectual Property Law

Copyfraud and Other Abuses of Intellectual Property Law

増補新訂版 アンネの日記 (文春文庫)

増補新訂版 アンネの日記 (文春文庫)

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