YAMDAS現更新履歴

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2015-12-30

はてなブックマークで振り返るYAMDAS Projectの2015年 はてなブックマークで振り返るYAMDAS Projectの2015年を含むブックマーク

毎年恒例なので説明は省略。YAMDAS Project 本家、はてなダイアリーのYAMDAS現更新履歴、そして WirelessWire 連載など、2015年に公開した雑文、翻訳の被ブックマーク数トップ20は以下の通り(2015年12月30日18時時点)。

  1. トヨタの車のソースコードはスパゲッティコード山盛り? - YAMDAS現更新履歴 564users
  2. はてな出身の文筆家をざっと30人挙げてみる - YAMDAS現更新履歴 414users
  3. 「Wikipediaをwikiって略すな」に敗北した我々の負けられない戦い「GitHubをGitって略すな」 - YAMDAS現更新履歴 385users
  4. 2015年時点での現在最高のオープンソースのプロジェクト管理ツール5選 - YAMDAS現更新履歴 282users
  5. もう我々は忌野清志郎やナンシー関に勝手に欲望を仮託するのは止めるべきではないか - YAMDAS現更新履歴 257users
  6. ビル・ゲイツやティム・バーナーズ=リーなどTED講演者が推薦する意識が高い読書リスト - YAMDAS現更新履歴 231users
  7. ピース又吉にタメ口でインタビューした女性記者の話で思い出した筒井康隆の「インタヴューアー十ヶ条」 - YAMDAS現更新履歴 181users
  8. 思想としてのインターネットとネット原住民のたそがれ - WirelessWire News(ワイヤレスワイヤーニュース) 130users
  9. 20年後:インターネットの自由という夢の死 - WirelessWire News(ワイヤレスワイヤーニュース) 85users
  10. 小池一夫のツイートを見て思い出した筒井康隆の「作家にとってのよい文芸評論とは」 - YAMDAS現更新履歴 66users
  11. 日経エレクトロニクス連載「iモードと呼ばれる前」ウェブ公開が素晴らしい! ……のだが - YAMDAS現更新履歴 59users
  12. Githubへの中国の攻撃を特定する(Pin-pointing China's attack against GitHub 日本語訳) 53users
  13. テック界隈の諸行無常──2014年の振り返りと2015年の予測 - WirelessWire News(ワイヤレスワイヤーニュース) 46users
  14. 2015年にインターネットでもっとも嫌われた15人 - YAMDAS現更新履歴 38users
  15. yomoyomoの読書記録 - 林雄司『会社でビリのサラリーマンが1年でエリートになれるかもしれない話』(扶桑社文庫) 36users
  16. 「Code for 青空文庫」アイデアソンと青空文庫の未来 - YAMDAS現更新履歴 34users
  17. 英国人以外の批評家が選んだ英国の長編小説100選 - YAMDAS現更新履歴 34users
  18. 『羅生門』としてのUber、そしてシェアエコノミー、ギグエコノミー、オンデマンドエコノミー、1099エコノミー(どれやねん) - WirelessWire News(ワイヤレスワイヤーニュース) 32users
  19. IoTを巡る壮大な懐疑論 - WirelessWire News(ワイヤレスワイヤーニュース) 31users
  20. yomoyomoの読書記録 - ダナ・ボイド『つながりっぱなしの日常を生きる: ソーシャルメディアが若者にもたらしたもの』(草思社) 29users

WirelessWire News は、今年複数回の URL 変更があり、ブックマーク数は正確とは限らない。昨年に比べると、今年はブックマーク数がはっきり減っており、はてなブックマークのユーザ数が少なくとも減ってないと仮定すると、ワタシ自身のアウトプットが低調、もっと書けばネットワーカーとしてのワタシが落ち目に入ったというのが妥当な評価になる。

以前だったらそうした評価に反発して何か理由をつけたに違いないが、今は正直そのあたりがどうでもよくなりつつある。それは角川インターネット講座への寄稿があったり、今年も WirelessWire 連載で「思想としてのインターネットとネット原住民のたそがれ」「20年後:インターネットの自由という夢の死」といった文章が書けたことがあるが、内的な意識の変化がある。

毎年末、最後の更新で暗いことを書いている印象がある。なぜかと考えると、その年を振り返って暗い気持ちになるからというのもあるが、年末のアルコール漬けの生活で素面に戻った時の鬱状態も影響しているはずだ。今年はたまたまアルコールが相対的に控え目にもかかわらず精神状態が悪いのだが、来年に迎えることになる避けられない変化があるからだ。

来年は今年以上に活動は低調になるだろうが、その過程でワタシ自身が yomoyomo としてのペルソナから解き放たれれば、それは悪いことではない。その前に、長年書きたいと思いながら手をつけていない文章を仕上げることができれば良いのだが。

とりあえず、今夜はベンジャミンと飲みながら、今年を振り返るひどく陰鬱な話でくだをまくことになるだろう。

2015年の更新はこれで終わりです。どうか皆さんよいお年を。

2015-12-28

[] クリード チャンプを継ぐ男  クリード チャンプを継ぐ男を含むブックマーク

クリスマスの日にレイトショーでの鑑賞だったのだが、さすがこの日はシネコンもいつも以上にカップルだらけである。ワタシの席も両側カップルに挟まれてしまい、さすがにうへぇと思ったのだが……ん? 両側ともカップルというか……どっちも男2人組じゃないか! やはりこれは『ロッキー』のスピンオフという作品の力がなせる業か?

ともかく『ロッキー』はやはりワタシにとっても大きい映画で、『ロッキー・ザ・ファイナル』であのシリーズのまさかの有終の美を飾ってくれて、シルヴェスター・スタローンに深い感謝の念を抱いたものだ。

その『ロッキー』がアポロ・クリードの息子がリングに上がることで復活と聞いたときはカンベンしてくれよと端から期待してなかったのだが、やたらと評判が良いので観に行くことにした。

この映画はスタローンの脚本・監督作ではなく、ライアン・クーグラーという黒人監督のメジャーデビュー作である。スタローンは、この新鋭監督による『ロッキー』シリーズの続編という蛮勇といってよいチャレンジに賭けたわけだ。

結果的にこの作品は、『ロッキー』第一作をいろいろな意味で裏返しながらトレースしている(最後主人公は、圧倒的な人気と実力を誇る白人チャンピオンと戦うのだ)……と書くとなんか『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』とエピソード4の関係みたいだが、思えば両者とも70年代後半の映画だし、なにか符合めいたものを感じる。

ポイントは、本作の主人公アドニス・ジョンソンがアポロの私生児という点で、これは年齢設定的な問題ももちろんあるだろうが、主人公を巡る状況が『ロッキー』第一作ほどやさぐれていない代わりにこの点が本作の捻りになっている。でも、主人公を演じるマイケル・B・ジョーダンが、本当にアポロの息子に見えてくるところにさすがと思ったね。

ロッキーと主人公の世代間ギャップやこのシリーズの過去作からの引用など必要なところをおさえながら、例えばラウンドを1カットで撮るなど長回しを交えるところなどやはり新鋭の監督が撮っただけあってスタローンとは当然違ったスタイルになっていて、フレッシュだ。ヒップホップ世代の主人公に対して70年代ソウルをかけるロッキーには笑ってしまったが、あのロッキーのテーマ曲の使い方もうまかったね。本作もやはりフィラデルフィアという街が大きな役割を果たしている。

本作については、スタローンが映画賞の助演男優賞に推されており、今更彼がロッキー演じてなんで? と思っていたが、そういうことだったか……これについてはワタシ自身について個人的にどうしても連想してしまうことがあり、観ていて胸が詰まった。そして、本作のエンドロールの後の献辞にワタシの涙腺は決壊した。

2015年にインターネットでもっとも嫌われた15人 2015年にインターネットでもっとも嫌われた15人を含むブックマーク

2015年にインターネットでもっとも嫌われた15人とのことだが、日本ではほとんど知られていない人も多いので、ちょっと参考になる日本語記事をリンクしておく。以下、原文で順位が高い順に並べなおした。

Martin Shkreli

Walter Palmer

Rachel Dolezal

Kim Davis

Chuck Johnson

この人については日本語記事を見つけることができなかった。GotNews.com やってる炎上系ジャーナリストという感じ。詳しくは Wikipedia 参照。

Doug and Carla Alcorn

William Leonard Dodson

Julia Cordray

Josh Duggar

Belle Gibson

Sam Pepper

Josh “The Fat Jew” Ostrovsky

この人についても日本語記事を見つけることができなかった。Wikipedia にページできてるね。

Kevin and Crystal O’Connor

Sam Rader

Ellen Pao

テック系では Ellen Pao だけか。

さて、2015年の日本のインターネット的に同じリストを作ったらどうなるだろう。元リストは政治家とかは意図的に外してるようなのでパッと思いつく人では、佐村河内守とか小保方晴子とか佐野研二郎とか……でもサムは2014年か。誰になるんだろうね。

ネタ元は Boing Boing

TEDブックスが日本でも刊行される/されてたのを知る TEDブックスが日本でも刊行される/されてたのを知るを含むブックマーク

朝日出版社の求人情報を見て、「〈TEDブックス〉シリーズを中心とする翻訳書(英文→和文)の校正・校閲および一般書の編集補助」というのにおっとなった。

TED Books についてはワタシも「TEDは電子書籍でもトレンドセッターになるか」という文章を書いているので、是非ご一読いただきたい……って、これもう3年以上前の文章になるのか!

それはそうと、〈TEDブックス〉シリーズが日本でも刊行されるのはよいことである。調べてみると、今月既に出てるんですな。

平静の技法 (TEDブックス)

平静の技法 (TEDブックス)

平静の技法(TEDブックス)

平静の技法(TEDブックス)

TED ブックスというと電子書籍のイメージがあるのだが、日本では紙の本と両方出るんだね。

ただ、「校正・校閲だけでなく、自分で考えて翻訳書の版権を取得したり一般書を作ったりしてみたい方」という単なる校閲者でない編集者を募集しておきながら、時給1000円というのはちょっとナメた話ではないだろうか。

2015-12-23

[] スター・ウォーズ/フォースの覚醒  スター・ウォーズ/フォースの覚醒を含むブックマーク

エピソード4〜6は当然ながら子供の頃観ており、特にエピソード5と6は映画館で観た。前者については、もしかすると初めて映画館で観た映画かもしれない。

ただし、エピソード1〜3はまったく観てない。これは意志をもってそうしたし、今回の新三部作もそうなる予感があったのだが、どうも辛かった。前回のときと何が違うのか考えてみると、やはり SNS、特に Twitter の存在だろうか。もはや終わっているといわれることも多い Twitter だが、未だワタシにとってネットの主戦場の一つなわけで。

さて、今回スター・ウォーズジョージ・ルーカスの手を離れ、J・J・エイブラムスが監督すると知り、これはよいことだと思った。

言っておくが、ワタシはJ・J・エイブラムスという人を、映画監督としてまったく評価していない。

ただ彼は、『ミッション・インポッシブル』にしろ『スタートレック』にしろ、過去の遺産を継承した上で新シリーズを展開することについては間違いなく長けている。その二つよりも煩いファンが多い、ある意味アメリカの神話ですらあるスター・ウォーズサーガの性質を考えれば、それを引き受けられる人間は彼以外にいない。

彼は上にも書いたように過去の遺産の継承する――簡単に言えば古参のファンの愛を切り捨てない。そうした意味で自意識の向け方というか、破壊衝動を間違った方向に使わない人である。こういうところは日本の映画界、特にポスターを思い切りダサくしたり、トンチキな邦題をつけたり、字幕になっちを起用したり、余計な宣伝戦略で客を苛立たせるなど、そうして破壊衝動を満たさないと気が済まない自己顕示欲の強さを感じる、日本の映画会社の宣伝広報に携わる方々は見習ってほしいところだ。

またJ・J・エイブラムスは才能の配置も的確で、エピソード5と6の脚本家であるローレンス・カスダンを起用する一方でルーカスの意見をきっちり排除し、確かルーカスも「自分が考えていたストーリーとは違う」といったことを認めていたはずだ。ということは、これはかなり良い兆しである。

で、結局ワタシは『フォースの覚醒』を映画館で観たわけだが、こういうことを書くと顰蹙を買うだろうが、賢しらな凡才が全力を尽くしてなんとか仕立てた良作だった。

以下、ストーリーにも触れるので、ネタバレに類する記述もある。未見の方は注意。

上に書いたように、本作はうるさ型の多いスター・ウォーズのファンが観たいものをきっちり満たしながら、新たなストーリーを紡いでいる。これはかなりハードルが高い仕事で、旧シリーズの誰をフィーチャーするかで作品の力点も変わってしまう。その点、いろいろと試行錯誤と途中変更があったようだが、本作はルーク・スカイウォーカーが消えたという設定の元、ハン・ソロが若い登場人物を導く役割を担っている。

マジメな話、どうせハリソン・フォードはじめ旧キャストなんてカメオに近い出演だと思い込んでいたので、ここまでハリソン・フォードが活躍し、また本作におけるショックを担ったことに驚いた。しかし、大変失礼ながらキャリー・フィッシャーの登場シーンは思わず笑い出してしまい、その直後にある感動ポイントに集中できずしまったと思った。

なんでルークが消えたのか、というのが本作の悪役の出自にも関わるのだが、彼は最初からなかなか怖さを見せてくれるのだけど、自分を抑えられない幼稚な凶暴さや早くも見せる脆いところなどダース・ベイダーとは格が違いすぎる(というか、ライトセーバー戦が大して強くないって、お前今まで何やってたの?)。そのあたりこそが作り手の狙いのひとつであり、次作の展開にも関わるのだろう。しかし、あの人とあの人の息子なのに、なんであんな華がない顔なんだ?

しかし、過去の遺産の継承し、古参のファンの愛を切り捨てないというのは諸刃の剣で、結局本作のストーリーラインは旧三部作のエピソード4と大枠同じになってしまった。それがJ・J・エイブラムスという人の創造性のなさであり限界である。そして、本作における反乱軍のレジスタンスを見ていると、子供の頃のように無邪気にヒャッホーと飛行戦を楽しむのでなく、スター・ウォーズの反乱軍の戦いって、イスラム過激派の典型的なラジカライゼ―ションの過程にそっくりという説があったね、と冷静に思ってしまった。

言っておくが、だからダメだとかましてや規制しろとか言いたいのではない。あるストーリーに感動して涙を流すとき、よくよく突き詰めてみれば、その背景に認めたくない差別意識などがあったりするものだ。これも同じことであり、だからこそその無茶なカミカゼ攻撃とそれがうまくいったときのカタルシスが爽快なのである。まぁ、ここで反乱軍をイスラム過激派に、本作の悪役の凶暴さと脆さをアメリカになぞらえたりするとややこしいことになりそうなので止めておくのがよいだろう。

本作は良作であったし、J・J・エイブラムスはよくやったと思う。ちょっとした映像の見せ方まで考えられているし、このシリーズらしいユーモア感覚も見事に受け継がれている。そして、ちゃんと次への期待もつなげるラストだったのだが、エンドロールになるなり、レイトショーでもかなりいたお客の結構な割合がさっさと席を立っていた。『SUPER 8/スーパーエイト』のときも思ったのだが、結局J・J・エイブラムスの映画って良くない意味でクールで、余韻に欠けるのだ。本作のラストでもそうだということは、旧キャストが登場するだけで喜んでもらえない次はなかなか苦しいことになるだろう。

本作については圧倒的に歓迎する声が多いが、ちょっと熱狂的すぎである。本作は良作だが、傑作でもこの後語り継がれる水準の映画でもない。もはやこのシリーズの一作目は一種のアトラクションと化しており、ファンがはしゃぐのはいいのだが、これを絶賛した人ってエピソード1に4つ星中3つ星半をつけたロジャー・イーバートのようなバツの悪さをあとで覚えるのでは、と余計なお世話なことを思ったりした。

個人的には、J・J・エイブラムスは、(旧三部作のルーカスと同様に)次作は監督は他の人にまかせて製作にまわるほうがよいと思う。思えば、『ミッション・インポッシブル』シリーズにしても、彼が監督した3は凡作だったが、彼が製作にまわってからはっきり映画の水準があがった。お膳立てがうまい彼の賢しらさは、監督の座を諦めることで活かされるだろう。

[][] ネーミングは良くないが注目のネットワークベースIDSのBro  ネーミングは良くないが注目のネットワークベースIDSのBroを含むブックマーク

O'Reilly RadarBoing Boing で話題になっているが、Bro というオープンソース(BSD ライセンス)のネットワークベース IDS が公開されている。

しかし、Bro ってネーミングはどうなんだ。Nat Torkington は "wince-inducing name" と書き、Cory Doctorow も "unfortunately named" とコメントしているが、やはりこれって Brogrammer などの言葉を連想させるからだと思うね。

それはそうと、これの主要開発者の Vern Paxson は Flex の原作者でもあるカリフォルニア大学教授とな。

[] 朝山貴生氏の「世界の金融機関がフィンテックの本命としてブロックチェーン技術にこぞって投資する理由とは?」シリーズにやられた  朝山貴生氏の「世界の金融機関がフィンテックの本命としてブロックチェーン技術にこぞって投資する理由とは?」シリーズにやられたを含むブックマーク

実は今年中に WirelessWire にもう一本くらい原稿を書こうと思っていて、題材は今年のはじめに Bitcoin Is Dead. Long Live the Blockchain! を書いて以来のブロックチェーン周りのことを書くつもりだった。

が、Zaifmijin の開発元テックビューロ株式会社の CEO である朝山貴生氏がそのあたりについてズバリな文章を書かれている。

ワタシは「プライベート・ブロックチェーン」というコンセプトに関する Arvind Narayanan の懸念あたりを軸にして、中本哲史の正体が分かったとかいや分からないとか、日銀レビューの話とか周辺も交えていろいろ書くつもりだったのだが、どうやっても朝山氏の文章と重なる。

というわけでワタシは原稿を諦めたので、未読の方は是非上でリンクした文章を読んでください(笑)。

Blockchain: Blueprint for a New Economy

Blockchain: Blueprint for a New Economy

[] 2016年のLinux界隈についての8つの予言  2016年のLinux界隈についての8つの予言を含むブックマーク

この手の予測って大抵は外れるが、だからこういうのがすべて無駄というわけではない。Bryan Lunduke が予測する Linux の2016年はどんな年になるか。

  1. 我々はまだ Wayland を使わない
  2. systemd の対象範囲が拡大する
  3. Canonical は電話分野から手を引く
  4. Android にデスクトップ重視の重要な機能が入る
  5. Chrome OS から Google Play ストアにフルアクセスできるようになる(Android アプリを直接インストールして動かせるようになる)
  6. 新たな Linux ベースの電話向け OS が登場する
  7. elementary OSopenSUSEFedora (のいずれか)が市場シェアを獲得する
  8. マイクロソフトはオープンソース活動を増す

個人的には Chrome OS と Android の統合、あと Linux ベースの電話向け OS の話が気になるね。

ネタ元は Opensource.com

[] ロジャー・イーバートが心底嫌った22本の映画  ロジャー・イーバートが心底嫌った22本の映画を含むブックマーク

ワタシにとってロジャー・イーバートの映画評は、必ずしも同意するばかりではなかったが、一つの大きな柱のようなもので、間違いなくよりどころであった。また彼の映画以外についての世評もワタシは好きで、実は彼が数年前に書いた文章についてワタシも文章を書きたいと思いながら、怠惰なため手をつけられずにいる。

その彼が心底嫌った22本の映画を紹介しているのだが、彼の場合、罵倒する場合もその激しさが話題になる。もちろんこの記事でも紹介されているが、『ノース 小さな旅人』に対する評は有名である。

「ぼくはこの映画が嫌いだ。この映画が大大大大大嫌いだ。大嫌いだ。この映画のにやついた、馬鹿馬鹿しい、空っぽの、観客を傷つける、全ての場面が嫌いだ。みんながこれを気に入るだろうと思うその感性が嫌いだ。この映画でみんな楽しめるだろうと思う、観客を馬鹿にした信念が透けて見えるのが嫌いだ。」

ロジャー・イーバート - Wikipedia

あとあまりにひどく書かれて映画の登場人物で仕返しをした人もいるくらい。

ローランド・エメリッヒは、監督作『スターゲイト』が酷評されたことから、後に『GODZILLA』でイーバートをモデルにした人物を、無能なニューヨーク市長の役として登場させている。

ロジャー・イーバート - Wikipedia

で、今回選ばれている22本の映画だが、日本では DVD スルーであったり、『愛の伝道師 ラブ・グル』みたいにゴールデンラズベリー賞をとったしょうもない映画については別にどうでもよくて、また『アルマゲドン』や『チャーリーズ・エンジェル』のような大ヒット娯楽作を酷評するのも意外ではないので、『ブルーベルベット』『キック・アス』のように批評家受けもいい映画に対して、敢然とその不道徳性を批判した映画を取り上げるべきじゃないかな。

しかし、イーバートが『ユージュアル・サスペクツ』を酷評したのは知らなかった。ワタシは大好きなんだけどなぁ。

あと『ブラウン・バニー』を酷評したところ、キレたヴィンセント・ギャロに「太った豚」と罵られて返した言葉も奮っている。

いかにも私はデブだが、いつか痩せる日が来るかもしれない。しかし、キミは一生『ブラウン・バニー』の監督のままなんだよ。

ブラウン・バニー [DVD]

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2015-12-18

英国人以外の批評家が選んだ英国の長編小説100選 英国人以外の批評家が選んだ英国の長編小説100選を含むブックマーク

ワタシは今週になって知ったが、先週既に日本でも話題になっていたのね。

英国人以外の82人の批評家が選んだ英国の小説ベスト100ということだが、ノンフィクションや戯曲や詩の類、また短編小説集は除外ということで長編小説から選んだものである。またジェイムズ・ジョイスなどアイルランドの作家も入らない。

批評家が挙げたのは全部で228の小説で、選はあまりばらけておらず、これはかなり精度の高いリストになっているのではないか。さて、その条件でどんな作品が入ったか。

  1. ジョージ・エリオット『ミドルマーチ』(asin:4061976273asin:406197632Xasin:4061976362asin:4061976389
  2. ヴァージニア・ウルフ『灯台へ』(asin:4003229118
  3. ヴァージニア・ウルフ『ダロウェイ夫人』(asin:4087605353
  4. チャールズ・ディケンズ『大いなる遺産』(asin:4309463592asin:4309463606
  5. シャーロット・ブロンテ『ジェーン・エア』(asin:4003570022asin:4003570030
  6. チャールズ・ディケンズ『荒涼館』(asin:448002297Xasin:4480022988asin:4480022996asin:4480023003
  7. エミリー・ブロンテ嵐が丘』(asin:4003223314asin:4003223322
  8. チャールズ・ディケンズ『デイヴィッド・コパフィールド』(asin:4002011003
  9. メアリー・シェリー『フランケンシュタイン』(asin:4102186514
  10. ウィリアム・メイクピース・サッカレー『虚栄の市』(asin:4003222717asin:4003222725asin:4003222733asin:4003222741
  11. ジェーン・オースティン『高慢と偏見』(asin:4309462642
  12. ジョージ・オーウェル『1984年』(asin:4151200533
  13. フォード・マドックス・フォード『かくも悲しい話を…』(asin:4882025256
  14. サミュエル・リチャードソン『クラリッサ』
  15. イアン・マキューアン『贖罪』(asin:4102157239asin:4102157247
  16. ヴァージニア・ウルフ『波』(asin:4622045052
  17. E・M・フォースター『ハワーズ・エンド』(asin:4309709478
  18. カズオ・イシグロ『日の名残り』(asin:4151200037
  19. ジェーン・オースティン『エマ』(asin:4003222245asin:4003222253
  20. ジェーン・オースティン『説得』(asin:4480425349
  21. ジョゼフ・コンラッド『闇の奥』(asin:4334751911
  22. ヘンリー・フィールディング『トム・ジョーンズ』(asin:4003221117asin:4003221125asin:4003221133asin:4003221141
  23. トーマス・ハーディ『日陰者ジュード』(asin:4122048435asin:4122048443
  24. ドリス・レッシング『黄金のノート』(asin:4990396901
  25. ゼイディー・スミス『ホワイト・ティース』(asin:4105900234
  26. J・R・R・トールキン『指輪物語』(asin:4566023826
  27. ダニエル・デフォーロビンソン・クルーソー』(asin:4122053889
  28. シャーロット・ブロンテ『ヴィレット』(asin:4622046253asin:4622046261
  29. モニカ・アリ『Brick Lane』
  30. ダニエル・デフォー『モル・フランダーズ』(asin:4003220838asin:4003220846
  31. グレアム・グリーン『情事の終り』(asin:4102110046
  32. E・M・フォースター『眺めのいい部屋』(asin:4480036768
  33. ケネス・グレアム『たのしい川べ』(asin:4001140993
  34. カズオ・イシグロ『わたしを離さないで』(asin:4151200517
  35. トム・マッカーシー『もう一度』(asin:4105901079
  36. アンソニー・パウエル『A Dance to the Music of Time』
  37. イーヴリン・ウォー『大転落』(asin:4003227719
  38. ジャネット・ウィンターソン『ヴェネツィア幻視行』(asin:4152076151
  39. ジュリアン・バーンズ『終わりの感覚』(asin:4105900994
  40. ルイス・キャロル不思議の国のアリス』(asin:4042118038
  41. チャールズ・ディケンズ『ドンビー父子』(asin:4875582404asin:4875582412
  42. グレアム・グリーン『ブライトン・ロック』(asin:4151200320
  43. アラン・ホリングハースト『スイミングプール・ライブラリー』(asin:4152078499
  44. ヒラリー・マンテル『ウルフ・ホール』(asin:415209205Xasin:4152092068
  45. サラ・ウォーターズ『エアーズ家の没落』(asin:4488254071asin:448825408X
  46. サルマン・ラシュディ『真夜中の子供たち』(asin:415207650Xasin:4152076518
  47. ローレンス・スターン『トリストラム・シャンディ』(asin:4003221214asin:4003221222asin:4003221230
  48. キングズリー・エイミス『ラッキー・ジム』(asin:B000JATGLA
  49. A・S・バイアット『抱擁』(asin:4102241116asin:4102241124
  50. E・M・フォースター『インドへの道』(asin:4480028528
  51. トーマス・ハーディ『テス』(asin:4480039864asin:4480039872
  52. ジョージ・ギッシング『三文文士』(asin:4879633917
  53. ジーン・リース『サルガッソーの広い海』(asin:4622046695
  54. ゼイディー・スミス『NW』
  55. ジョナサン・スウィフトガリヴァー旅行記』(asin:4042982182
  56. ジャネット・ウィンターソン『オレンジだけが果物じゃない』(asin:4560071764
  57. フォード・マドックス・フォード『Parade's End』
  58. ヘンリー・グリーン『Loving』
  59. アラン・ホリングハースト『The Line of Beauty』
  60. D・H・ローレンス『息子と恋人』(asin:410207001Xasin:4102070028asin:4102070036
  61. アイリス・マードック『海よ、海』(asin:B000J7JG54asin:B00PPYNN6O
  62. ジョージ・オーウェル『動物農場』(asin:4042334016
  63. ミュリエル・スパーク『ミス・ブロウディの青春』(asin:4560072035
  64. アンソニー・トロロープ『The Way We Live Now』
  65. ヴァージニア・ウルフ『オーランドー』(asin:4480034293
  66. ジェーン・オースティン『分別と多感』(asin:4480423044
  67. J・G・バラード『クラッシュ』(asin:4488629121
  68. アンソニー・バージェス時計じかけのオレンジ』(asin:4151200525
  69. ジョゼフ・コンラッド『ノストローモ』(asin:4480206507
  70. ジョージ・エリオット『ダニエル・デロンダ』(asin:4879841277asin:4879841293asin:4879841412asin:4890260374
  71. ジェーン・ガーダム『Old Filth』
  72. グレアム・グリーン『事件の核心』(asin:4151200339
  73. ペネロピ・フィッツジェラルド『The Blue Flower』
  74. トーマス・ハーディ『カスターブリッジの市長』(asin:4843318655asin:4843318663
  75. D・H・ローレンス『恋する女たち』(asin:B000JBBPOAasin:B000JBCAGMasin:B000JATY08
  76. アンドレア・レヴィ『Small Island』
  77. サマセット・モーム『人間の絆』(asin:410213025Xasin:4102130268
  78. V・S・ナイポール『ビスワス氏の家』
  79. フィリップ・プルマン『ライラの冒険』(asin:4105389041asin:410538905Xasin:4105389068asin:4105389076asin:4105389084asin:4105389092
  80. バーバラ・ピム『よくできた女』(asin:462207561X
  81. ポール・スコット『The Jewel in the Crown』
  82. エドワード・St・オービン『Patrick Melrose シリーズ』
  83. アンソニー・トロロープ『バーチェスターの塔』(asin:4875710593
  84. イーヴリン・ウォー『スクープ』(asin:4560099073
  85. パット・バーカー『Regeneration 三部作』
  86. シビル・ベッドフォード『A Legacy』
  87. アーノルド・ベネット『二人の女の物語』(asin:4003225228asin:4003225236asin:4003225244
  88. エリザベス・ボウエン『心の死』(asin:4794968922
  89. ジョイス・キャリー『The Horse's Mouth』
  90. ウィルキー・コリンズ『白衣の女』(asin:4003228413asin:4003228421asin:400322843X
  91. ジョン・ゴールズワージー『フォーサイト家物語』(asin:4327000442asin:4327000450asin:4327000469
  92. ステラ・ギボンズ『Cold Comfort Farm』
  93. ウィリアム・ゴールディング蝿の王』(asin:4087605787
  94. ジェームス・ホッグ『悪の誘惑』(asin:4336055351
  95. ハニフ・クレイシ『郊外のブッダ』(asin:4120025985
  96. ドリス・レッシング『生存者の回想』(asin:4891766557
  97. C・S・ルイス『ナルニア国ものがたり』(asin:400204128X
  98. マルカム・ラウリー『火山の下』(asin:4560099014
  99. アリ・スミス『There But For The』
  100. P・G・ウッドハウス『ウースター家の掟』(asin:4336047618

このリストをみてまず思うのは、女性作家の強さである。トップ20をみるとそれが際立つ。ちゃんと数えていないが、100作全体でも女性作家の作品数のほうが多いのではないか。

作品数ではヴァージニア・ウルフジェーン・オースティンとチャールズ・ディケンズが4作ずつ入っているのがトップかな。

一番古いのは18世紀前半のロビンソン・クルーソーやガリバー旅行記あたりで、現代の作家まで満遍なく網羅されている(2010年代の作品もいくつか入っている)。やはり19世紀から20世紀前半までに書かれた古典が上位を占め、現代の作品は40位以下に多いのは仕方ないか。

こういうアンケートを日本文学を対象に行ったら、果たしてどんなトップ100リストになるか、想像してみると楽しい。のだが、日本文学に精通した日本人以外の批評家を80人以上集めるのが難しいだろうか。

2015-12-14

[] 今でもロバート・フリップに抱かれたい 〜 12月12日フェスティバルホールでのキング・クリムゾン大阪公演を見た  今でもロバート・フリップに抱かれたい 〜 12月12日フェスティバルホールでのキング・クリムゾン大阪公演を見たを含むブックマーク

久しぶりの大阪なのだが、前回いつ来たか思い出せない……再結成ポリスのライブ以来か? ほとんど8年ぶりである。そりゃ大阪駅から米長邦雄もいなくなるはずである。

何しろワタシが最後に行ったライブは、女友達にチケットを取らされた2008年秋のアヴリル・ラヴィーン(笑)だったりするくらいで、もはや現役のロックリスナーとすら言えない気もするのだが、これはゼロ年代後半以降、福岡に来日公演がほとんど来なくなったこともある。

今回は大阪公演が週末にあるということで、キング・クリムゾン12年ぶりの来日公演に行くと決めたのだが、正直に書くと期待値を思い切り下げていた。それは以前にも書いたが、今年のはじめに出たライブ盤の内容に満足できなかったことがある。ロバート・フリップ翁もそろそろ70歳に手が届く。いつまでも彼に過大な期待をしてはいけないのではないか……と気持ちを下げていたら、チケット発売日を忘れており、文字通り最後尾な席しか残ってなかった(涙)。

ワタシも長年の音楽リスナーとして、何人も自分にとってのヒーローがいる。しかし、突き詰めて考えると、ワタシの場合、ルー・リードロバート・フリップの2人に行き着くようなのだ。ルー・リード死後、残るはフリップ先生だけなのだ。

この2人に特に共通点はないが、いずれも音楽的にも人間的にも偏りのある才人である。昔ロバート・フリップに抱かれたいと書いたことがあるが、ワタシ自身も人間的な偏りがある者として、フリップ先生の理論構築的でありながら同時にかなり出たとこ勝負で衝動的なところがどうにも好きなのである。

ライブの期待値を下げていたため日にちが近づいても割と平静だったのだが、先に東京公演を見た知人たちの評判が意外にも(?)かなり良い。

で、ワタシが観た12月12日の大阪公演だが、2015年にキング・クリムゾンのライブを見て、とても新鮮な気持ちで良いライブだった! となるとは思わなかった。本当に良い意味で期待を裏切ってくれた。

他の人も書いている通り、今回のライブは代表曲をほとんど大方やってくれる、クリムゾン史上初のベスト的選曲がなされている(80年代の曲がなかったのは少し残念)。来日公演でも各公演で曲順も選曲も微妙に異なるのだが、セットリストまとめを見る限り、12月12日が一番おいしい選曲に思うけど、これは欲目ですね。

このベスト的選曲は、端的にいってヴォーカルがエイドリアン・ブリューからジャッコ・ジャクスジクに替わったから可能になったのだろうが、ここまで来たら "Islands" もやってくれよ、とワタシなど思っていたら、「お前ら録画録音したら許さんぞ。でもな、トニーがカメラ出したらお前らも撮ってよかろう。そんじゃキング・クリムゾンのパーティを楽しみたまえ」というフリップ先生のアナウンスの後、メンバーが登場後にフリップ先生が一礼後 "Islands" のアレが流れて感動してしまった(が、これライブ盤でもそうだったね。忘れてた)。

今回はドラマーが3人おり、ステージの前列にドラムキットが3つ並ぶという前例のない構成なのだが、当たり前だがこれはギミックではなく、とにかくこの3人の太鼓が非常に見事で、ベスト的選曲でも懐メロ大会にならず、どの曲も竜巻のようなリズムによって音が立っていた。本来ならじわじわ盛り上がっていく「トーキング・ドラム」のような曲でも轟音状態になるのはちょっと笑ったが、それでいてただうるさいだけでなく、バンドの音の静と動がちゃんと演出されており、そのあたりフリップ先生の手綱さばきなんだろうか。

そういえば今回のメンバーにはメル・コリンズがいるのだが、あるバンドを脱退し、それから40年以上経って同じバンドに再加入ってギネスものだろう。その彼も、「太陽と戦慄パート1」で「あの曲」を織り交ぜたソロを吹くなど余裕を見せながら吹きまくってくれて、よくやっていた。

それにしてもこれだけシャキっとした「太陽と戦慄パート1」、「墓碑銘」、「イージー・マネー」、「レッド」、「21世紀の精神異常者」、「スターレス」、「トーキング・ドラム」、「太陽と戦慄パート2」、「クリムゾン・キングの宮殿」という不滅の楽曲を目の前で聴けるとは……キング・クリムゾンのライブはダブルトリオ時代の1995年、そして前回の2003年に観ているが、今回が一番良かった。キャリアの長いバンドの、あまり言いたくはないが、下手すると最後の来日公演になるかもしれないライブでそれを堂々と言える幸福を思うし、数年前まで引退状態だったところからクリムゾンを再始動し、このライブを実現してくれたロバート・フリップ先生に心から感謝したい。ここまできたら、このラインナップでのニューアルバムも聴きたくなった。

f:id:yomoyomo:20151214215623j:image

最後にトニー・レヴィンのカメラを合図にワタシも撮った写真を掲載しておくが、これを見れば、ワタシがどれだけ後方の席だったかお分かりいただけるだろう(笑)。自撮りする(?)フリップまで観れたぞ。

The Elements Tour Box 2015

The Elements Tour Box 2015

23人のプロMakerが語る仕事と生活『物を作って生きるには』 23人のプロMakerが語る仕事と生活『物を作って生きるには』を含むブックマーク

オライリーの Make 本はコンスタントに出ているが、『物を作って生きるには』は特に面白そうである。

元々は翻訳本で(訳者は野中モモさんだ!)、まさに Maker として食っている人たちの貴重な証言が読める本だが、日本版では日本のプロ Maker たちの証言も新たに加えられている。

個人的にはファブラボ太宰府でもお世話になった、福岡の地において3Dプリンタもドローンも手がける株式会社ホットプロシードの代表取締役である湯前裕介さんのインタビューが気になるね。

『The Black Box Society』の著者が勧めるドローン本が気になる 『The Black Box Society』の著者が勧めるドローン本が気になるを含むブックマーク

「20年後:インターネットの自由という夢の死」の中でも少しだけ取り上げた『The Black Box Society: The Secret Algorithms That Control Money and Information』(asin:0674368274)の著者である Frank Pasquale が、『The Theory of The Drone』という本について書評を書いて推薦しているのが気になった。

A Theory of the Drone

A Theory of the Drone

A Theory of the Drone

A Theory of the Drone

面白いのは、この本の著者 Grégoire Chamayou はフランス人の哲学者であること。つまり、『The Theory of The Drone』はフランスで出た本の英訳なんでしょうな。

哲学者が書くドローン本というのは気になるね。単純な礼賛本になるわけもないし、技術一辺倒な本では出てこないような問題意識が読めそうである。

日本人女性がイギリス"BBC Radio New Comedy Award"で優勝の快挙 日本人女性がイギリス"BBC Radio New Comedy Award"で優勝の快挙を含むブックマーク

Hotwire Japan で日本人女性が英コメディ大賞で優勝というニュースを知り、これはすごいことじゃない、と調べてみたのだが、日本のメディアでこのニュースを取り上げてるのって他には OKMusic ぐらいしか見当たらないのってどうなんだ?

最近ではテレビも臭い日本礼賛番組が多くてアレだが、海外で自分の足で立つ日本人をもっと取り上げるべきだと思うんだがね。

ワタシは、彼女がどうやってコメディで身を立てようと思ったか知りたいし、彼女のインタビューが読みたいぞ。そういうのを日本のメディアに期待するのは無駄なのか?

この Yuriko Kotani さんって @YurikoComedy がその人なんだろうな。

BBC Radio New Comedy Award での優勝ネタは BBC Radio 2 のサイトで聞くことができる。うん、ワタシでもかなり聞き取れるぞ。

[] ハロルドとモード 少年は虹を渡る  ハロルドとモード 少年は虹を渡るを含むブックマーク

ハル・アシュビーの映画は『チャンス』ぐらいしか観たことがないが、本作は彼の代表作にして、なにしろ20歳くらいの少年ハロルドと80歳くらいの老女モードのラブストーリーというちょっと普通では考えられない話が現在もカルト的な人気を持つ作品ということで気になっていた。

本作は、金持ちの家庭に生まれ、狂言自殺が趣味というハロルドが、フリーダムなモードと出会い、彼女との恋を経て生の充実と希望を得るまでの物語である。

が、このハロルドが働くことなんてビタイチ考えない高等遊民で、母親もその彼にとにかく結婚相手をあてがおうとするあたり、なんか順番が違うんじゃないかとワタシのような平民は拗ねてしまい、ハロルドの悪趣味には笑えるが共感はできずにいたのだが、やりたい放題なモードの腕に刺青を見つけることで、その意味と彼女の出自を知ってから観ているこっちがグッと締まった。

やはり、モード役を演じたルース・ゴードンが素敵で、彼女の演技と存在感あっての映画ですね。

2015-12-09

[][] WirelessWire Newsブログ第40回公開(我匿す、ゆえに我あり)  WirelessWire Newsブログ第40回公開(我匿す、ゆえに我あり)を含むブックマーク

WirelessWire Newsブログに「我匿す、ゆえに我あり」 を公開。

ブログ 世界を変える個人メディア

ブログ 世界を変える個人メディア

今回の文章タイトルの元ネタは書くまでもないが、少し前に速水健朗さんらと飲んだ際にワタシのプライバシーに関するパラノイアぶりをネタにされたのだが、そのときにこのフレーズが浮かび、後でそれを思い出して内心笑ううちに今回の文章の着想が浮かんだのである。

今回も恐ろしく長くなってしまったし、苦労しただけのリアクションは題材的にもらえないんだろうな……でも、例によって書いているうちに盛り上がったのでそれでいいか。

あと、レンタルやらテレビ放送されたものを録画して観た映画がたまってきたので、以下今日の更新分はその感想を消化させてもらう。

[] 夢と狂気の王国  夢と狂気の王国を含むブックマーク

それにしてもこの映画タイトルはよくつけたものだと思う。言われてみると、本当にピッタリである。

『風立ちぬ』並びに『かぐや姫の物語』製作時のスタジオジブリを舞台とするドキュメンタリー映画である。ただし、高畑勲はラストにしか登場せず、カメラは主に宮崎駿(と鈴木敏夫)を追っている。

宮崎駿は割と淡々としており、穏やかに映画は進むが、『かぐや姫の物語』の製作の話になると途端に空気が不穏になり、関係者の表情が歪むのが失礼ながら受けた。あと宮崎吾朗も、この映画に不穏さをもたらしているが、そうした存在がアクセントになっている。

そして何より『風立ちぬ』の主人公堀越二郎の声優を考えた挙句庵野秀明を思い立ち、他のスタッフが皆「……」と言葉を継げない中で、宮崎と鈴木の2人がキャッキャ盛り上がる場面は、やはり笑ってしまう。

宮崎駿は悟ったような口ぶりだが、その言葉と現実の微妙なズレに目がいったり、また伏線というほどではないが、宮崎駿鈴木敏夫が何気なく口にした言葉を後になって思い出したり、合点がいったりするところがある映画である。

ドキュメンタリー映画は狙って良い画が撮れるものではないが、狙わないことには良い画はやはり撮れないもので、そうした意味でラストで屋上に揃う3人の画は気持ちが良いものがあった。

[] オカルト  オカルトを含むブックマーク

オカルト [DVD]

オカルト [DVD]

なんでこの映画をレンタルしたのかよく覚えていないのだが、自転車に入れ込む前の加野瀬未友さん(id:kanose)が Twitter で推していたからか([2015年12月10日追記]:これは勘違いだった。申し訳なし)。

映画をしばらく観ていて、もしかしてこれの監督って……と調べてみたら、少し前にくりごはんが嫌い経由で借りて観た『戦慄怪奇ファイル コワすぎ! FILE-01 口裂け女捕獲作戦』(asin:B007VH7PNK)の監督の人と同じなんだね。

そういうフェイクドキュメンタリーが得意な人の作品ということだが、なかなか面白かった。何の事前知識もなしに観始めたところ、渡辺ペコや黒沢清が本人役で出てくるのに驚いたが、腰は低いんだけど横柄でもある主人公役の宇野祥平が良いんですね。

『戦慄怪奇ファイル コワすぎ!』に比べると映像のショッキングさという点では劣るが、それよりも主人公がカタストロフまで突き進むまでの作品なのだからそれは大きな問題ではない。

そのクライマックスの「事件」の後日談は、もちろん狙ってやっているのだろうし、最後の映像のチープさもあわせ面白さを感じる人もいるのだろうが、ワタシはちょっとなんだかなとなった。そこはクールに締めてほしかった。

あと、ノイズを多用した中原昌也の音も映画に合っていた。

[] ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー  ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーを含むブックマーク

公開当時から面白いという評判は耳にしていたのに、なぜか足が伸びなかった。多分タイミングが合わなかったのだろうが、実はワタシ今をときめくマーベルの映画って好きじゃないんですよ。

ただ本作は、結構凸凹というかロクでもない連中が主人公であるおかげで、アベンジャーズ関係など他のマーベルの作品との絡みがほぼなく、そうした意味でワタシのようなへそ曲がりにもありがたい映画だった。

最近でも『キングスマン』がまさにそうだったが、カセットテープに始まりカセットテープに終わるところなどワタシのようなおっさんにはこたえられないものがある。本作は特に音楽のチョイスが映画的に重要性を持っているだけに特に。

続編があることを明示的に打ち出していたし、興行的に大成功だったから実際そうなるのだろうが、次は映画館で観たものかと思うが、本作のようなフレッシュな作品を果たして作れるか。

[] 最強のふたり  最強のふたりを含むブックマーク

極端に境遇の異なる男二人の話、特に貧しいほうが富めるほうに「リアルさ」や「本当の人生の楽しみ」やらを教えるというありがちな構図の映画である。本作は実話を基にしているが、首から下が動かない富豪フィリップの介護を行うドリス役に黒人があてがわれているのもその構図を引き立たせるものである。

けど、確かにそれが気持ちいいんだからそれでいいのである。こういう話が成立するのもフィリップが手足のように働く人間をドリス以外にも何人も抱えられるくらい金持ちだからであって、実際の身体障害者の――といったケチをつけようと思えばできるのだろうが、それはあまり意味がないんだろう。

フランスらしいなと思うのは、フィリップのほうも余裕たっぷりというか、精神的にガツガツしてないところ。他の国で同じ構図の映画をやるなら、もっと人情噺に倒れたり、心を閉ざした金持ちの「改心」なんかが描かれたりするんじゃないかな。そのあたり一線引かれたクールさを感じた。

ワタシが観たのは民放で放映されたのを録画して観たのだが、少しカットされていたのかドリス役の家族の事情がよく分からなくて、確かに劇中彼が自身それを「複雑なんだ」と語る場面はあるのだが、例のものが戻ってくる過程とか含めてそこがしっくりこなかった。

本作ではアース・ウィンド・アンド・ファイアーの楽曲が使われており、はっきりいってその点においてナウでヤングなフィーリング(笑)に合致するチョイスでないのは明らかだが、ワタシは好きである。

2015-12-01

[][] はてな出身の文筆家をざっと30人挙げてみる  はてな出身の文筆家をざっと30人挙げてみるを含むブックマーク

[追記はじまり]

予想通りと言うべきか、はてなブックマークにてリストから抜けた方を何人も紹介いただいた。中には、何で自分で入れなかったのか不思議になる人も含まれており、5人だけ追加させてもらった(タイトルも人数を変更した)。それでもまだ足らないと思うが、一応ここまでとさせてください。

[追記おわり]

少し前に、本の編集者らしき方の「はてなブログにはあんまりおもしろい人がいない」という文章を読み、論旨には特に文句はないのだが、そもそもはてなブログやはてなダイアリーの書き手から物書きになった人って誰がいたっけと疑問が湧いた。

ワタシは過去はてなダイアラー単著紳士録なんてものを書いており、これを書いた2011年以降に出てきた人も含め、はてなブログ/はてなダイアリーを踏み台にして物書きになった代表的な人をまとめてみた。

条件としては、何よりはてなブログ/はてなダイアリーをメインのブログとしており、単にブログをやってるだけでなくそれなりに人気記事があり、それが書き手としてのその人のフックアップになったであろうと思われる人になる。ただ元から著名人であったり既に専門分野で一家をなしていた人はもちろん、基本的にはてなでブログを始める前に単著があった人は外させてもらった。あと単に本が出たというだけでなく、現在も物書きとして活躍されている方だけにさせてもらう。

以下、あいうえお順に並べた。敬称略。

雨宮まみid:mamiamamiyaWikipedia

日記鯖でウェブ日記を書いていた頃から知っているので、雨宮さんのことを「はてな出身」と呼んでよいのか躊躇する気持ちもあるが、現在の彼女のブログは、戦場のガールズ・ライフamazonでなにが買えますか?、そして「東京を生きる」期間限定ブログとすべてはてなブログになっている。

ワタシは雨宮さんが好きなので、主著の文庫化、そして新刊が二冊出た2015年が彼女にとって幸多い年であったことを願う。今年のはじめにお会いした際、「今年は『丁寧な暮らし』がしたい」と語っておられたが、果たしてそれは実現しただろうか。

女子をこじらせて (幻冬舎文庫)

女子をこじらせて (幻冬舎文庫)

東京を生きる

東京を生きる

自信のない部屋へようこそ

自信のない部屋へようこそ

伊藤計劃id:ProjectitohWikipedia

本リストにおける唯一の故人になるが、この人を入れないわけにはいかない。現在の公式サイトは「Project Itoh」になるのかな。

虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)

虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)

ハーモニー (ハヤカワ文庫JA)

ハーモニー (ハヤカワ文庫JA)

伊藤計劃記録

伊藤計劃記録

伊藤計劃記録 II (ハヤカワ文庫JA)

伊藤計劃記録 II (ハヤカワ文庫JA)

伊藤聡(id:zoot32

伊藤計劃の本名が氏と同じなのは偶然である。

cakes における連載「およそ120分の祝祭」を楽しく読ませてもらっているが、『下北沢の獣たち』のような小説集もまた読みたいな、と伊藤さんの文章のファンとしてわがままなことを考えるのである。

生きる技術は名作に学べ (ソフトバンク新書)

生きる技術は名作に学べ (ソフトバンク新書)

岩崎夏海id:aurelianoWikipedia

既にブログ「ハックルベリーに会いに行く」はブロマガに移転済だが(公式サイト)、はてなユーザ史上最高のベストセラー作家としてこの方を入れないわけにはいかない。

ハックル先生とはてなというと「はてなに行ったらお茶すら出して貰えなかった」事件が知られる(?)が、ワタシも二度目のはてな来訪時、社員の方では伊藤直也さんくらいしかほとんど口をきいてくれず殺伐とした気分になったもので、当時バイトで後に正社員になった神原啓介さんと数年後に再会したときに、そのときの記憶がフラッシュバックし、「なんであのとき口きいてくんなかったんだよぉぉぉぉ」と泣きながら飛び蹴りしたことがある。もてなしなど期待するほうが間違っているのだ。

部屋を活かせば人生が変わる

部屋を活かせば人生が変わる

競争考 ―人はなぜ競争するのか―

競争考 ―人はなぜ競争するのか―

大野左紀子id:ohnosakiko

大野さんの文章ははてなダイアリー移転前(ブログ名に「2」が入るのはそのため)から好きだったが、ブログの内容も氏の生活にあわせた自然な変化があり、それが原稿につながっている好例ではないか。近年の連載では「あなたたちはあちら、わたしはこちら」が良かった。

モテと純愛は両立するか?

モテと純愛は両立するか?

あなたたちはあちら、わたしはこちら

あなたたちはあちら、わたしはこちら

荻上チキ(id:seijotcpWikipedia

かつては「トラカレ」というニュースサイトをやられていたし、現在は言うまでもなく SYNODOS の人であり人気ラジオパーソナリティだが、彼も古手のはてなダイアリーユーザなのである。著書の数は、今回リストにした方々の中でトップクラスである。

ウェブ炎上―ネット群集の暴走と可能性 (ちくま新書)

ウェブ炎上―ネット群集の暴走と可能性 (ちくま新書)

未来をつくる権利 社会問題を読み解く6つの講義 (NHKブックス)

未来をつくる権利 社会問題を読み解く6つの講義 (NHKブックス)

海部美知(id:michikaifuWikipedia

既にブログははてなから移転されているが(移転先に飛ぼうとすると、「安全でない可能性があります」とウィルスバスターの警告画面が出たが大丈夫でしょうか……)、彼女が発明したパラダイス鎖国というタームが評判となり、そのまま新書執筆につながった例としてリストに入れさせてもらう。

パラダイス鎖国 忘れられた大国・日本 (アスキー新書 54)

パラダイス鎖国 忘れられた大国・日本 (アスキー新書 54)

熊代亨(シロクマの屑籠

はてな界隈ではシロクマ先生の名前でおなじみ精神科医ブロガーだが、この方は長年続けているはてなダイアリー(はてなブログ)の文章の面白さが書籍執筆にダイレクトにつながった好サンプルではないか。

ロスジェネ心理学―生きづらいこの時代をひも解く

ロスジェネ心理学―生きづらいこの時代をひも解く

「若作りうつ」社会 (講談社現代新書)

「若作りうつ」社会 (講談社現代新書)

融解するオタク・サブカル・ヤンキー  ファスト風土適応論

融解するオタク・サブカル・ヤンキー ファスト風土適応論

ココロ社id:kokorosha

最近ではブログ更新頻度がさがって読者として寂しくもあるが、既に5冊も単著を出されていることに今更気づいて驚いた。その著書の内容が、単純にブログから連想されないところに氏の書き手としての矜持を感じる。

クビにならない日本語 成果を出さずに平和に暮らす! 究極のコミュニケーション・テクニック

クビにならない日本語 成果を出さずに平和に暮らす! 究極のコミュニケーション・テクニック

プラス思考をやめれば人生はうまくいく マイナス思考法講座

プラス思考をやめれば人生はうまくいく マイナス思考法講座

読むだけで彼女ができる モテる小説

読むだけで彼女ができる モテる小説

小島アジコ(orangestarの雑記Wikipedia

はてな出身の漫画家と言えば、何よりアジコ先生になるだろう。今年は「はてな村奇譚」シリーズで楽しませてくれた……と調べてみるとあれは昨年に始まっていた連載だったんだな。

よりぬき となりの801ちゃん (Next comics)

よりぬき となりの801ちゃん (Next comics)

はてな村奇譚上

はてな村奇譚上

はてな村奇譚下

はてな村奇譚下

栗原裕一郎id:ykuriharaWikipedia

栗原さんも古参はてなダイアリーユーザだが、始めた時点でそれなりにキャリアのある書き手だったわけで、こういうリストに入れられて不愉快かもしれない。ただ、「単著」という言葉がはてなで話題になることが多かった理由の何割かが氏のおかげであるということで含めさせてもらった。

〈盗作〉の文学史

〈盗作〉の文学史

本当の経済の話をしよう (ちくま新書)

本当の経済の話をしよう (ちくま新書)

石原慎太郎を読んでみた

石原慎太郎を読んでみた

近藤正高id:d-sakamata

「大正生まれの30代」の異名を持つ、調査力とそれで得られた素材を文章にまとめる力に定評のある方である。「ブログの人気記事が書き手としてのその人のフックアップになった」という条件からすると厳しいのだが、何より2015年が、『タモリと戦後ニッポン』という優れた本を上梓しヒットした、近藤さんにとって記念すべき年となったお祝いとして勝手に入れさせてもらった。

私鉄探検 (ソフトバンク新書)

私鉄探検 (ソフトバンク新書)

庄司創(id:sugioWikipedia

はてなダイアリーの古参ユーザである sugio さんが庄司創として漫画家になっていることは、昨年の夏休み自由研究で把握していたはずだが、見落としていて申し訳なし。

三文未来の家庭訪問 (アフタヌーンKC)

三文未来の家庭訪問 (アフタヌーンKC)

勇者ヴォグ・ランバ(1) (アフタヌーンKC)

勇者ヴォグ・ランバ(1) (アフタヌーンKC)

白馬のお嫁さん(1) (アフタヌーンKC)

白馬のお嫁さん(1) (アフタヌーンKC)

ちきりん(id:Chikirin

好むと好まざるとに関わらず、この方のブログ記事に多くの人たちの人目を惹く力があるのは間違いない。現在までブログ執筆の更新ペースがほとんど変わらないのはすごいことである。

自分のアタマで考えよう

自分のアタマで考えよう

寺地はるな(悩みは特にありません。

2年以上前にはてなダイアリーユーザ文学賞受賞歴不完全一覧というエントリを書いたことがあるが、寺地さんははてなブログユーザ初の文学賞受賞者(第四回ポプラ社小説新人賞)ということになるのではないか。

ビオレタ

ビオレタ

戸部田誠(てれびのスキマ

この方もブログの抜群の面白さが原稿仕事につながり、遂には書籍執筆にいたったパターンだろう。気がつくと、日刊サイゾー連載は100回超えである。

先ごろいわきから上京されたそうで、今後文筆家としてますますの活躍が楽しみである。

Hagex(id:hagex

修羅の国が生んだ武闘派カリスマイケメンブロガーとしておなじみ Hagex さんだが、今年は『角川インターネット講座』への寄稿で yomoyomo と Hagex という異人感のある名前が並ぶ珍事態となったのは記憶に新しい。

葉真中顕(葉真中顕のブログWikipedia

個人的には未だ罪山罰太郎(id:tsumiyama)時代の印象が強いのだが、それが今では気鋭の小説家なのだからすごい話である。『ロスト・ケア』は文庫本になっているのを見かけて買っているので、早く読まないといけない。

ロスト・ケア (光文社文庫)

ロスト・ケア (光文社文庫)

絶叫

絶叫

花房観音(id:hankinrenWikipedia

今回のリストの中で、最も単著が多いのは花房さんであった。今では彼女がはてなダイアリー出身であることを知らない人のほうが多いのかもしれない(公式サイト)。

最初彼女の文章を読んだときの禍々しいとすら言いたくなる強烈な印象は忘れがたく、今では官能小説やホラー小説の強力な書き手であるのも何の不思議もない。

花祀り (幻冬舎文庫)

花祀り (幻冬舎文庫)

黄泉醜女 ヨモツシコメ

黄泉醜女 ヨモツシコメ

時代まつり (光文社文庫)

時代まつり (光文社文庫)

速水健朗id:gotanda6Wikipedia

現在ではブログの更新がA面を含め頻度が落ちてしまったが、ブログに力を入れることでライターとしてのプレゼンスを高めることに意識的であり、実際にそれに成功した代表例だと思う。

そのように速水さんは物書きとして稼ぐという意味で自身の方向性について自覚的な人であり、もはやブログをあまり更新しないのも、彼のブログのファンであるワタシにとっては寂しくもあるが、それが氏にとって自然な展開なのである。2015年は単著がなかったが、そろそろ次のネタを仕込んでいると予想する。

タイアップの歌謡史 (新書y)

タイアップの歌謡史 (新書y)

暇な女子大生(暇な女子大生が馬鹿なことをやってみるブログ

今回リストを作ったところ、はじめからはてなブログだった書き手は(多分)2人だけで、ブログの書籍化となるとこの方だけになることに気づいた。書籍化の次の展開がどうなるか気になる。

暇な女子大生が馬鹿なことをやってみた記録

暇な女子大生が馬鹿なことをやってみた記録

pha(id:pha

pha さんの場合、そのライフスタイル自体がコンテンツとなり、書籍化されるまでにいたった人である。そのライフスタイルは、例えばワタシのそれとはまったく違うわけだが、pha さんのような人がマイペースで活躍できる世の中のほうが、そうでない世の中よりより良いものなのは間違いない。

ニートの歩き方 ――お金がなくても楽しく暮らすためのインターネット活用法

ニートの歩き方 ――お金がなくても楽しく暮らすためのインターネット活用法

深町秋生(id:FUKAMACHIWikipedia

深町さんの場合、デビュー作が刊行された直後からはてなダイアリーを始めており、自分が掲げた基準には正確には外れるのだが、ブログの面白さに惹かれてその人の小説を買ったというのが、ワタシの場合深町さんが初めてだったので。実際そういう人は多かったのではないか。

果てしなき渇き (宝島社文庫)

果てしなき渇き (宝島社文庫)

デッドクルージング (宝島社文庫)

デッドクルージング (宝島社文庫)

アウトバーン 組織犯罪対策課 八神瑛子 (幻冬舎文庫)

アウトバーン 組織犯罪対策課 八神瑛子 (幻冬舎文庫)

猫に知られるなかれ

猫に知られるなかれ

北条かや(コスプレで女やってますけど by 北条かやWikipedia

キャバ嬢の社会学 (星海社新書)

キャバ嬢の社会学 (星海社新書)

星井七億(ナナオクプリーズ

はてなブログの書籍化というのではこの方もいたのを見落としていた。現在は note で健筆を奮っており、ねとらばで連載「ネットは1日25時間」もやられている。

松谷創一郎(id:TRiCKFiSH

2年以上はてなダイアリーの更新がないのでリストに入れたものか迷ったが、やはり彼も古参はてなダイアリーユーザで後に単著を書くまでになった人の1人なのは間違いない。現在の主戦場はYahoo!個人になるのだろうか。

ギャルと不思議ちゃん論―女の子たちの三十年戦争

ギャルと不思議ちゃん論―女の子たちの三十年戦争

真魚八重子id:anutpanna

ワタシ自身は浅い映画ファンだが、「映画系女子がゆく!」連載を毎回、自分には思いもつかない映画についての文章をとても楽しみに読んでいたので、それが単著刊行まで至ったのは嬉しかった。昨年からはてなダイアリーの更新がないのは寂しいが、そうして優れたライターは仕事が忙しくなり、はてなを卒業していくのだろう。

映画系女子がゆく!

映画系女子がゆく!

峰なゆか(id:minenayukaid:nayukamineWikipedia

指摘されて峰さんをリストに入れてないのに気づいて自分でも驚いたのだが、恐らくは「元から著名人であったり既に専門分野で一家をなしていた人」として除外していたのだろう。しかし、彼女を面白い書き手として認知させ、何よりテレビドラマ化もされた「アラサーちゃん」が生まれたのははてなダイアリーだったわけである。

アラサーちゃん

アラサーちゃん

アラサーちゃん 無修正1

アラサーちゃん 無修正1

セクシー女優ちゃん ギリギリモザイク

セクシー女優ちゃん ギリギリモザイク

メレ山メレ子(id:merecoWikipedia

大分前になるが、メレ子さんの初期のテキストサイトっぽい文章も好きで、たまにはそうしたのもまたやってもらえないかと書いた覚えがあるが、そんな与太めいた期待など関係なしに、執拗な旅行記から昆虫方面を経由し、現在ウェブマガジン「あき地」の連載「メメントモリ・ジャーニー」でメレ子さんは新たな話法を確立しようとしている。正直よく分からない回もあるのだが、新作を読むたびにその不穏さにどきどきしてしまう。

ときめき昆虫学

ときめき昆虫学

吉田アミid:amiyoshida

吉田アミさんが「はてなクイーン」と呼ばれた頃を知るユーザももはや少ないのだろうか。吉田さんの場合、文筆家としてよりも前衛的な即興音楽家としての活動が本領なのかもしれない。それでも、吉田さんの筆力が前衛家としての活動を大きく支える役割を果たしているところがあるのではないか。

サマースプリング [文化系女子叢書1]

サマースプリング [文化系女子叢書1]

雪ちゃんの言うことは、絶対。 (講談社BOX)

雪ちゃんの言うことは、絶対。 (講談社BOX)

こういうリストを作ると、必ず「なんで○○さんが入ってないんだ!」というお叱りを受けるし、今回も例外でないだろう。ただその「○○さん」は、多分はてなでブログを始める前から単著があった、言わばはてなと関係なくキャリアがあった人であることが多いはずだ。あるいはメインの場が別であったり、その人自体は著名でもはてなのブログに人気記事があまりなかったとか。岡田育さんなどリストに含めようか悩んだ人もいるし、仲俣暁生さんなどのように id を既に削除されているため入れられなかった方もいる。

ただワタシはライトノベル作家や漫画家のユーザには疎いので、その方面で取りこぼしている人が多いことも考えられる。そういうのが不満な方は、是非その観点でリストをお作りいただきたい。

amiyoshidaamiyoshida 2015/12/23 10:58 ご紹介ありがとうございます!いまははてなは宣伝、文章はnoteに書くように分けております。

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