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ファントム・スレッド

ここからは、ブログ休止中に観た映画の感想など。

ポール・トーマス・アンダーソンの新作なので、観なきゃと思いながら観に行けなかった映画だったのだが、帰省した際に、故郷に唯一残るアートシアター系映画館で国内時差(?)を利用して観ることができた(昨年は、『わたしは、ダニエル・ブレイク』や『パターソン』をそうやって観ている)。

2018年に観た映画の中で、映画としての格調が段違いだった。そこらへんの映画と比べるのがおこがましいくらいの格の、しかもかなり怖い作品である。

ただ、本作を許せない人もいるだろうな、とも思った。本作はジョナサン・デミに捧げられていて、それは本作制作中に彼が亡くなったという時期的な意味合いが大きかったと思うのだが(多分)、そうした意味で(ロバート・アルトマンなどに感謝が捧げられていた)『レイチェルの結婚』を思い出したが、デミ当人が本作を観ていたら、「俺の映画の女性とは違う……」と言ったかもしれないね。

ところで、この映画では主人公が車を走らせる場面は妙に騒々しく演出されていて、それこそ『時計じかけのオレンジ』を思い出したくらいだが、これはなんでだろう。

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