YAMDAS現更新履歴

このページは YAMDAS Project の更新履歴ページです。

Twitter はてなアンテナに追加 Feedlyに登録 RSS1.0

 

2018-10-01

[] マイクロソフトがMS-DOS v1.25とv2.0のソースコードをGitHub上で公開のニュースで思い出す心温まる話  マイクロソフトがMS-DOS v1.25とv2.0のソースコードをGitHub上で公開のニュースで思い出す心温まる話 - YAMDAS現更新履歴 を含むブックマーク

MS-DOSソースコード公開自体は2014年に実現しているが、当時はオープンソースライセンスは付与されてなかったのではないか。今回は MIT ライセンスだし、何より公開先の GitHub はマイクロソフトに買収されていたりする。これは2014年にも予想できなかった未来である。

ワタシは昔「マイクロソフトは、Windows 98 SEをオープンソースとして公開すべきだ」という文章を訳しているのだが、10年後くらいに実現したりして(笑)。

MS-DOS 2.0というとワタシが真っ先に思い出すのは、かつて「暗く、苦々しく、悲しい話にこそワタシは惹かれる」で紹介した、ポール・アレンが『ぼくとビル・ゲイツとマイクロソフト アイデア・マンの軌跡と夢』で書いていた、MS-DOS 2.0 の開発に心血を注いでいた当時の話である。

 あれは一九八二年、一二月の終わり頃だった。ビルのオフィスの前まで来ると、ビルとスティーブが何やら熱心に話し込んでいるのが聞こえた。私は立ち止まってしばらく聞いていた。話の主旨はすぐにわかった。二人は、私のこのところの働きの悪さに対して不満を持っていて、私のマイクロソフト株の所有比率を下げようとしていたのである。彼ら自身や他の株主に追加のストックオプションを発行し、私の所有比率を下げる、という考えだ。話の様子から、その時急に思いついたわけではなく、しばらく前から考えていたことも明らかだった。

そのまま聞きつづけることもできず、私は中に飛び込んでいって叫んだ。「なんてことだ! 信じられないよ! 君たちがどういう人間なのか、よくわかったよ。もうおしまいだな」二人に向かって話してはいたが、私の目は、まっすぐビルを見ていた。まさに決定的な場面を見られた彼らは、何も言えずに黙り込むだけだ。そして、彼らに言い返す暇を与えず、私は回れ右をしてその場をあとにした。

ビル・ゲイツは、闘病中の共同創業者を労うどころか、彼の影響力を下げようとスティーブ・バルマーと密談していたのです。ポール・アレンはそれでも遠慮してか書いてませんが、ロバート・X・クリンジリーによれば、二人はアレンが死んだらどうしようというところまで話し合っていたようです。

心温まる話である。

ぼくとビル・ゲイツとマイクロソフト アイデア・マンの軌跡と夢

ぼくとビル・ゲイツとマイクロソフト アイデア・マンの軌跡と夢

2018-09-25

[] リーナス・トーバルズの謝罪をめぐる疑惑?  リーナス・トーバルズの謝罪をめぐる疑惑? - YAMDAS現更新履歴 を含むブックマーク

先週、大変話題になったリーナス・トーバルズの謝罪だが、個人的にはちょっとひっかかるところがあった。

というのも、今回の意思表明のきっかけとなった Linux カーネルの会議にリーナスがスケジュールを間違えて参加できなくなったら、会議自体が彼に合わせて再スケジュールされたという話が、彼の謝罪内容となんか合致してないように思えたからだ。

リーナスの意思表明の数日後に公開された記事だが、彼がこれまで主に LKML 上で行った過去の悪行(?)を取り上げ、いろんな女性開発者に取材している。単に彼の意思表明を受けての記事ではなく、リーナスのコミュニケーションスタイルのせいで、Linux カーネルの女性開発者が少ないんじゃないか、彼の姿勢が Linux カーネル開発コミュニティの女性軽視につながっているのではないか――というアングルに基づいている。

さらに言えば、これを少し前の Guido van Rossum が Pythonの仕様策定から離れるというニュースと絡め、オープンソース運動が直面している #MeToo ムーブメントと言いたいらしい。

かの New Yorker にリーナス・トーバルズ、並びに Linux カーネルコミュニティを取材する記事が載るなんて確かに驚きなのだけど、この記事を書いている Noam Cohen は、ワタシもBackChannelチームが選出した2017年最高のテック系書籍11選で紹介した『The Know-It-Alls』の著者なんですね。New Yorker のような雑誌でもテック系の記者を雇う時代なのである。

リーナスが LKML で使う罵倒語について分析した論文(そんなのあるんだ!)によると、彼はジェンダーバイアスはなく男女問わず無礼とか、この記事自体興味深いので、どこか日本語に訳さないかと思う。

さて、先週末にこのブログを読み、うーん、となってしまった。これを書いている Valerie Aurora は、オープンソースコミュニティーの男女差問題に取り組む Ada Initiative の共同創始者として知られ、2013年にオライリーOpen Source Awards を受賞している人である。

彼女自身、上記の New Yorker の記事の取材を受けているのだが、彼女は Noam Cohen の記事が Linux コミュニティに少なくとも一年くらいかけて影響を及ぼすんじゃないかと思っていたら、件のリーナスの意思表明という急転直下があって驚いたとのこと。

で、彼女は、今回のリーナスの意思表明は、New Yorker の記事が出る前にリーナスの雇用主である Linux Foundation が、リーナスの Linux カーネル開発者としてのダメージを緩和すべく、またそれにともなう経済的損失を緩和すべく先手を打ったものじゃないか、と考えているようだ(明言はしてないけど)。

さて、この手の話はとてもセンシティブだし、ワタシの誤読もあるかもしれないので、ワタシの要約をうのみにせずにできれば原文にあたってほしい。

正直、こんな疑惑(?)をかけられるくらいなら、リーナスには謝罪なんてしてほしくなかった。(こういうことを書くと叩かれるかもしれないが)リーナスが誰かにセクハラしたわけじゃなし、#MeToo ムーブメントなんかと絡められるのも気に入らない。

リーナスが他人の気持ちを考えられるようになるのもそれは結構なのだけど、初期 Linux カーネル開発における最大の功労者の一人である Alan Cox にネチネチ厳しい指摘をしてブチ切れさせるぐらいの、忖度も容赦もない姿勢により担保されてきた品質があるのではないか。

2018-06-25

[][] OpenStreetMapはオープンソースコミュニティの最優先事項であるべきか  OpenStreetMapはオープンソースコミュニティの最優先事項であるべきか - YAMDAS現更新履歴 を含むブックマーク

ソースコードの反逆―Linux開発の軌跡とオープンソース革命』(asin:4756141005)の著者……と言っても今は通じないかもしれないが、グリン・ムーディが OpenStreetMap についての文章を書いている。

Google Maps があるのになんで OpenStreetMap が必要なのかというのは以前から定期的に話題になるが、この文章はオープンソースコミュニティにフォーカスする形で、その重要性を説いている。

つまりは、オープンソースにはオープンな地理データセットであり、この分野を Google に依存するのは危険というわけだ。

OpenStreetMap は2014年に開始10周年を迎えており、ということは来年15周年になる。ワタシが「OpenStreetMapへの期待と課題」という文章を書いたのが10年近く前というのに自分自身そんな経つんだと驚いてしまうが、それだけ息長く続いているプロジェクトではあるが、残念ながら Google Maps と互角に渡り合うとは言えない状況のままである。ワタシも過去寄付などしているが、このプロジェクトの意義というか重要性を心に留めるべきなのだろう。

そういえば昨年『ブレードランナー 2049』のエンドロールにOpenStreetMapの名前があった話を紹介したが、そのような利用例もこれから増えるのかな。

ネタ元は Slashdot

 
2003 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2004 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2005 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2006 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2007 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2008 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2009 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2010 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2011 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2012 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2013 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2014 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2015 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2016 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2017 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2018 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |

[YAMDAS Projectトップページ]


クリエイティブ・コモンズ・ライセンス
YAMDAS現更新履歴のテキストは、クリエイティブ・コモンズ 表示 - 非営利 - 継承 4.0 国際 ライセンスの下に提供されています。

Copyright (c) 2003-2018 yomoyomo (E-mail: ymgrtq at yamdas dot org)