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ヨムヨムエブリデイ

chill out

あたたかい、というのかうっすらと暑い日。新年度からのシステム改正の準備で慌ただしく、日曜出勤も続いた10連勤後の休み。その間に(気が進まない)送別会や花見など盛りだくさんで、抜け殻のようになっている。今日は一日だらだらしていたい。ベランダから見える桜はすでに葉桜。今年の桜はやけにスピーディーだった。
本を読んでいたらいつの間にか寝ていて、テレビを見ていたらいつの間にか寝ていた。この〜していたらいつの間にか寝ているパターンはほんと気持ちがいいものだ。さあ、これから寝ますよと電気を消して寝る態勢を整えてから寝るときは、寝付くまでに不穏な考えがチラリと頭の中を横切ったりすることがあるが、いつの間にか寝ているときはそんなものが入る余地がない。現実と睡眠が地続きの感じ。
小山田浩子『庭』、角幡唯介『極夜行』、佐藤雅彦『新しい分かり方』を読んだ。『新しい分かり方』のなかの「同じ情報、違う価値」に次の問題がでてきた。

答えは「ももたろう」。鬼を退治するのは、人間にとって痛快なことだが、鬼のこどもにとっては、同族への殺戮を行っている様子は耐えがたい状況であり、涙なくしては読みすすめられない。同じ本を読んでも、相手が自分とは異なる解釈基準を持っている可能性が少なくないということだ。当然っちゃ当然のことなんだけど、改めて、ああそうなんだなと思った。これは本に限らず。