とみいよむよむにっき

本のこと、ベランダのこと、おはなし会のこと、日常のあれこれ。

とっかかり

記事が長すぎだと思っのたと、物語とは関係ないので、
別記事にしようと思う。
また、その本のことか?と思われるかもしれないが。

私はカタカナの名前が、どうもスッと入ってこない。
実は、伯爵家の跡継ぎである少年ヘールト‐ヤンの名前も、
思い出せなかったし、私の中では魔術師さんも、
カタカナの方の名前が出てこない。
御者も御者だし(笑)申し訳ない。
とくに、トンケさんはオランダの人で、
オランダの名前になじみがないから特にかな?

『王への手紙』のティウリ、マリウス、ピアック辺りまでは大丈夫だったが、
騎士の名前の似たような名前がもうねぇ…。
馬のアルダンヴェンはすんなり言えても、
4人の騎士の名前は思い出せない。
頭の中で、こういう人と描きは出来ますが。
だから、『王への手紙』は映画化されているらしいが、
恐らく違和感が凄いだろうなと思う。
私が描いている騎士像とは、違うだろうからなぁ。

しかし、フランス・ファン・デル・ステフという名前は
なぜかスッと入ってきた。
私にとっては、赤毛のフランスよりも、
フランス・ファン・デル・ステフ先生で入ってきやすかった。
なぜか…

ポイントは二つ。
化学とフィギュアスケートだ。

高校の化学で習ったことだと思うが、
ファンデルワールス力(リョク)という言葉が思い出された。
分子間力だっけ?気体の状態方程式かなんかで出てきた名前だ。
もしや、ファン・デル・ワールスさん、なのかな?
オランダ人?
で、調べてみたら、正解だった。
ヨハネス・ファン・デル・ワールス知らんかったなぁ。

で、フィギュアスケートファンなら
ケビン・ヴァン・デル・ペレンさんを知らぬ人は
いないであろう。
2010トリノワールドで、
日本時間早朝に4T−3T−3Tを成功させ、
歓喜の悲鳴を起こさせてくれた人。
彼は、ベルギー人であるが、ベルギー公用語
オランダ語が半分以上を占めるそうで、
オランダ語だとケフィン・ファン・デル・ペレンというそうな。
引退宣言→引退撤回→引退宣言→引退撤回…の彼だが、
ニースの世界選手権で引退という噂は本当だろうか?
もう、30歳だしなぁ。

と、横道にそれたが、この二点で、
おおう!フランス・ファン・デル・ステフ先生が、
一気に身近に感じらるようになったではないか!
最初の名前が出てきたところがとっかかりだった。
名がフランス、姓がファン・デル・ステフであることも
わかってしまったのである。

眼鏡をかけ、痩せたのっぽの24歳。
赤毛のフランス・ファン・デル・ステフ先生万歳!!

あと、赤毛が緑に変わるという話を、
昔、英語の授業で習ったことがある。
殺人者が、逃げるために髪を赤毛に染めるのだが、
それに気づいた床屋が機転を働かせ、
時間が経つと緑色に変わるように細工して、
それで、泥棒が捕まるという話。
高校一年の頃だったか…。
時間が経つと緑の髪に変わるっていうのが、
どんな薬を使ったんだ?と凄く疑問に思ったことを、
赤毛のフランスが緑毛のフランスに変わった時に、
思い出してしまった。
殺人者=murderer 床屋=barberって単語も思い出した。
忘れていた英語の先生のことも思い出した。
同じ薬を使ったんだろうか…魔術師も。
(トゥホムティドムって名前は、多分一生覚えられない)

と、このように…
読書は、いろんな記憶の扉やら、
浅くはあるが、知識を総動員させて、
自分なりの絵を動かしていくという
イマジネーションで、より楽しめるのである。
だから、なぜ勉強なんかしなきゃいけないのか?!
という子どもの疑問には、
本や、映画、スポーツ、漫才などを100倍楽しめるように、
という答えを返そう。
ボキャブラリが豊富だと、
しりとりでも負け知らず!になるのである。
大人になって、わが子にしりとりで負けるのは、
とても屈辱的であるからして…。
言葉の数だけダジャレの数も増えるし、
単なるおやじギャグも、知性キラリのギャグになるやもしれぬ。
子どもを叱るときにも、ストレートな言葉だけでなく、
ちょっとエスプリを聞かせたり、婉曲など用いたりして、
自分の怒りを鎮めることもできるし。
笑いの絶えぬ家庭にするには、
そういう子どもの頃からの経験や知識の蓄えが必須なのである。
(なんちゃって!)

あー、なんだかとっても楽しくなってきた!!

ちなみに、トンケ・ドラフトさんの本以外で、
オランダの本、特に児童書というのが出ていないのか?というと、
例えば『銀のスケート』とか『あらしの前』とか、
岩波少年文庫で昔からある作品。
作者はオランダ人であるが、アメリカに渡って…というのは
ありそうだ。
英語で書かれたのだろう。
それに、ブルーナとかマックス・ベルジュイスとかも
オランダの作家なのだが、
野坂悦子さんの訳のものは、オランダ語からの訳なのだろうが、
ブルーナうさこちゃんあたりは、どうなんだろう?
英語版からの訳とか?
『第八森の子どもたち』は2000年に出版されているが、
金の石筆賞を取ったのは、1978年と、かなり以前。
『ねじまき草と銅の城』も、最近出たけど、
1965年の受賞なので、すっごく遅い。
『王への手紙』は1963年に金の石筆賞を取り、
石筆賞設立50周年の2004年に「石筆賞の中の石筆賞」っていうのを取ったので、
日本での出版に至ったのではないのかな?
で、出版されたのは、2005年。
オランダ語の児童文学を翻訳するかたが、
野坂悦子さんと西村由美さんあたりに限られているのは、
オランダ語は難しいのかね。

しかし、日本語に翻訳してもらって、ほんとに良かった!
オランダの児童書、翻訳本にこれからも期待!