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anmo’s bookends

2010-09-14

パンドラの箱を開けてしまったのだろうか?

『綱渡り男』を読み終えて、絵本玉手箱に一緒に収める本は・・・

倒壊する巨塔〈上〉―アルカイダと「9・11」への道

倒壊する巨塔〈上〉―アルカイダと「9・11」への道

装丁:日下充典

ビンラディンザワヒリなどアルカイダの軌跡を丹念に追いかけて、その等身大の姿を描く。徐々に惨劇に向かって収斂していく様には、まさに戦慄を覚える。調査報道の頂点を示す傑作ノンフィクション!ピュリツァー賞受賞作品。」(出版社の内容紹介より)

2001年9月11日夜、最大風速50mの猛烈な台風が沖縄本島に近づいているので、台風情報を見るためにテレビを点けて目に飛び込んできた映像が、真っ青な空に朝日を浴びて聳え立つビルから煙が立ち昇り、そのビルに飛行機が衝突しようとしている画像でした。

それが悲惨な出来事であることを知らない私は、不謹慎ですが、その映像を映画の予告と思い「何と、美しい光景なんだろう!」と、見ていたのが素直な気持ちでした。

9・11同時多発テロ、悲惨な状況がわかるにつれ、美しい映像であるがゆえに深い悲しみが心に刻まれました・・・『倒壊する巨塔』の表紙も、上下巻並べると、この映像写真が使われています。

『倒壊する巨塔』、主人公のひとりははテロの首謀者のオサマ・ビンラディン。そしてもうひとりは、早くからアルカイダの危険性を警告していたFBI捜査官ジョン・オニールです。

著者は、5年の歳月をかけ、ビンラディンとオニールの二人の関係者に丹念に取材をし、事実を積み重ね、二人の行動を同時並行に描いてます。

それとともにイスラム世界とイスラム原理主義の歴史的背景を緻密に検証し、一方でCIAとFBIの根深い確執を描いています。「9・11同時多発テロ」事件の本質に迫る、読み応えのあるノンフィクションになっています。

ところで捜査官オニールは、同時多発テロ事件の直前にFBIを退官し、世界貿易センターの保安主任となりました。そして9月11日、自分が最後まで追っていたテロ集団による攻撃によって殉職したのでした。

偶然とはいえ、何とも悲しい歴史の皮肉です!!

「9・11同時多発テロ」によってパンドラの箱は開かれ、世界は《見えないテロ》との戦いが始まりましたが、いつか人間の叡智で対立を解決し、パンドラの箱から最後にはきっと平和な世界が出てくると信じています。

2010年1月 読了

なお、21世紀を迎えるにあたって1990年代に書かれ、ベストセラーとなった次の2冊の本は、『倒壊する巨塔』と併せて読むといいと思います。

文明の衝突

文明の衝突

「21世紀の国際情勢を大胆に予測する衝撃の書。世界的国際政治学者、戦略家S・ハンチントン教授が発表した挑発的ベストセラー」(出版社の内容紹介より)

「なぜ今一つの歴史が終わるのか!幻想のうちに崩壊した《自由の王国》。社会進歩のメカニズムと新しい歴史を創造させるエネルギーとは。現代史を総括する歴史的教訓。」(出版社の内容紹介より)

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