絵本玉手箱No.119 生きた証し

1960年代、アメリカの公民権運動のテーマソングであったジョーン・バエズの♪We Shall Overcome（勝利を我らに）♪とともに『つぼつくりのデイヴ』が出てきましたよ。

つぼつくりのデイヴ

2010年コールデコット賞のオナー賞受賞作
今から200年ぐらい前、アメリカのサウス・キャロライナ州で壷を作っていた奴隷のデイヴを描いたノンフィクション絵本です。
デイヴが作る陶器は、日常生活で使われる穀物などを入れるための壷でした。
どこにでもある壷が、実は、アメリカの歴史上、貴重な作品だったのです。
それは、壷が完全に固まる前に、デイヴが多くの壷に、細い木の枝で、「私の家族はどこなのか？　1857年8月16日」のような短い文章を刻んでいたのです・・生きた証しとして！
一人の奴隷の物語が、ブライアン・コリアーの骨太でリアルな絵とともに、胸を打つ絵本です。
anmoのつぶやき
デイヴが作った実在する壷をみると、沖縄の素朴な甕（かめ）に似てるな〜！
↓もお薦めです。

ローザ

2006年コールデコット賞のオナー賞受賞作
「1955年12月1日、バスの車内で白人男性に席を譲ることを拒否したローザ・パークスの静かな決断は、キング牧師を中心に全米に広がった公民権運動のきっかけとなった。アメリカの歴史を変えた一人の女性を描いたノンフィクション絵本。」（出版社の内容紹介より）

Best of the Vanguard Years