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月のひつじ

2007-10-02

そこに興味を抱いていますの

f:id:yoshibey0219:20071002072943j:image:leftつい先頃まで地球を廻る軌道にあったセレーネ(かぐや)が、やっと月へ向かったようであるな。無事を祈りたい次第ながら、ずいぶんと慎重に事を進めてるなァ。打ち上げてから既に10日だぞ。

アポロの場合、有人なのでそんな悠長には計画を進められなかったね〜。打ち上げから2時間50分後には、もう月への軌道に乗るべく運行してたんだから、この差はでかいよ。

さて今回は、そのアポロ司令船の先端だ。

いわゆるドッキング装置の部分だ。

1969年アポロ11号の快挙まで、日本ではドッキングという英語は馴染みではなかったそうな。

小沢さとる氏が「サブマリン707」を昭和38年頃に発表したさいもご同様で、当時、サブマリンという単語は新鮮だったようである。

ついでにいうが、ペンシルロケットを考案した日本のロケットの最大の功労者たる糸川英夫氏が、その組織を作るにあたって、

「SYSTEMというのは、何だ? どう翻訳したらいい?」

と悩んだというエピソードがあるらしい。

システムという語も概念も当時の日本にはなかったんだね。日本のシステム工学の先駆者をして、そうだったんだ。

今、この国ではボランティアという一語が横行して、ある意味、これに振り回され、誤解も生じて…  ってなトコロがあって、ボクが属する某団体においても会議の席で、

ボランティアだから弁当はいりませんわよ」

てな発言が出て、賛同も出るという次第で、う〜〜〜〜〜〜ん、

「おれ、それ、違うと思う・・」

小声でつぶやく今日この頃なのではありますが・・  話を戻す。

ドッキングだ。

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この単語を最初に聞いた頃、ボクは中学生から高校生になった頃ゆえ、そのコトバの中に男と女のあれを想起させて、一人、こそこそ恥ずかしいような、嬉しいような妙チキな思いを浮かせたもんだが、還りみると実に初々しいもんだ。

アポロのドッキング装置というのは、あんがい、その構造が知られていないと思われる。

いまさら聞くに聞けない、って感じもある。

あんな三角形のややこしいのが合致した後、飛行士はどうやって、月着陸船に行けるの・・   という素朴な疑問をあんがいと説明できない。

あるいは、それを考えたコトもないのが、ま〜〜、普通な感触だと思う。

かくいうボクもアポロ11号の月着陸をライブで見たし、その後のアポロ・プロジェクトもニュースなんぞで知ってはいたけど、ドッキングした後、あの三角形の装置があるのに、どうやって乗員は移動出来るのかを、不思議にも思っていなかった。

興味がそこになかったといえばそれまでだけど、いざや興味を持つと、実に不思議な構造のドッキング装置である。

皆さんは、その構造がお判りかな?

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そこで今回は、その構造についてをペーパーモデルで学習すると致しましょう(笑)。

まずもって、あの三角形のいかにもメカっぽい部分だけど、実はこれはドッキングをサポートする部分であって、決して本体ではないのだ。

本体は三連写真の真ん中。やや草色に見えてるリング。これがドッキング装置なのだね。

これに合致するリング構造が月着陸船にもある。双方がオス型・メス型として合致するのだ。

でも、重ね併せただけじゃダメなので、双方を締めつけるようにしてガッチリと結ばなくちゃいけない。

そこで使われるのが三角形の、あの先端だ。

これはいわば傘なのだ。

開いて閉じるコトが出来る。

司令船と月着陸船の草色(模型での話ね)のリングが合体すると、この三角形めが3つの足を突っ張らせて開くのだ。

すると、草色リングの中にあるラッチ(全部で12ケある)が押され、月着陸船のリングにグイッと噛み込まれて、2つの船はしっかりと結ばれるワケ。

この時に、タンタンタンという音がするのは、映画「アポロ13号」の中でうまく描かれているので、聴いてみなはれ。傘が油圧で開かれ、ラッチがはまっていく音だよ。

想像するに、この音に飛行士達は安堵をおぼえたとも思う。

さて。

こうして2つの船は結ばれた。

そこで飛行士は、まずは司令船のハッチを開く、三連写真の一番下だ。判りにくいから、リングは外してるけど、ハッチがあるんだ。

これを手動で外す。あんがい軽量。

そうすると眼の前に、例の傘の部分のお尻が飛行士には見えるコトになる。

この傘の名称はPROVEという。

そのお尻のトコロにクルクル廻す小さなハンドルがあるので、飛行士はそれをクルクルクルと廻すんだ。

そうすると、三角形の傘がたたまれていくんだ。

地球上ではこの傘は重いんだけど、無重力だから重くないよ。

たたまれた傘は飛行士の手で傘立てに置かれる…  ワケじゃないけど、ともあれ、こうやって三角形のメカ傘は外れちゃう。

あわせて、着陸船側のフタ(drogueという)も外れて、傘と一緒に所定の位置に収納されるんだ。

これで障害物はなくなるワケ。飛行士は障害物がなくなって通路になった所を前方に移動し、今度は着陸船のハッチをこれまた手動で開ける。これは月着陸船の内側に開く。

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こうして、めでたく、2つは見事に貫通するという次第。

分離のさいは、この逆ね。また傘を取り出して取付け、ハッチをきっちり手動で閉めた後、油圧でもって傘を開いてラッチを掴み、それを外す(今度は傘を閉じる)。

と、実によく出来た簡便で効率度がとても高い装置なのだね、アポロのドッキング・システムは。

もちろん、このドッキング装置は重力のある地球上ではありえない構造だ。たった僅かな草色リングのみで2つの重い船を支えるコトなんか出来やしない。

地球上では、だから模型とて、この構造のみでは模型として成立しない。自重でもって倒壊してしまう。

だから、司令船と着陸船の合体模型は必ず、太い心棒でもって結ばなくちゃ、どうしようもない…。

みっともないけど、仕方ない。高価な金属モデルほど、その心棒は太く頑丈になる。

… という感じで今回はアポロの先っちょの話を長々、書いた。

そうでなくとも、もう40年近い歳月を経たアポロの、それも部分の話だ。

今頃、それが何だって〜〜、もんだろねェ  (*^o^*)