昨日の日曜は、プチパインにてREN IMOTO氏とDATE solo氏のライブ。
満席。甘いマスクの2人ゆえか8割が女性客。
前半はそれぞれソロのステージ。
ご両者とも、クールな拡がりとホットな深みが、波みたいにうねる。押し寄せる。引いてはまた寄せだす。
そこでチョッと眼をつむり、波打ちぎわの砂の上の海藻になった気になって、身を委ねる。
砂浜に打ち上がった海藻を、波は海に引き戻そうとする。砂は海藻を留め置こうとする。
そのせめぎ合いでユラユラ揺れる私は海藻……。そういう詩的イメージが喚起されるままに歓喜となる。
で、後半ステージは2つのギターがからみあう。
すると波は、もう引かない。退かない。
寄せるままに、2つのギターは4つとも6つとも聞こえる厚い音の波となり、静かに静かに内陸へと進行し、丘を越え、海藻たる我が輩はどんどんと未知なる内陸へと運ばれてワクワク昂揚がとまらない。
津波の凶猛さではなく、波はユルリと、しかし確実に浸透し、ミネラルたっぷり含んだ海水で乾いた内陸が潤っていく……。
いやぁ、よかったなぁ。
よかったですよ~。
と、独り言つぶやいてビールを吞み干す。
もちろん、おかわり注いでもらい、2人に乾杯だ。刻々に変化するプチパインの広い窓辺の豪奢なアンビエント的夕景とあいまって、
「ブラボ~!」
ひそかに喝采し続けた。
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うちで飲むコーヒーは、来客時ではユルユルと湯を注いで煎れるものの、ここ数年、日常はバリスタでお気軽というスタイルだったけど、コーヒーの種類が2つしかなくって、時にいま1つだなぁ~と思わないでもなかった。
そんなおり、下絵の広告を見て、色々な種類のコーヒーを味わえるのかぁ、バリスタのインスタント・テーストとは違うのかぁ。それもイイなぁ……、浮気心が発芽して、注文した。
すると途端、バリスタが不調になった。
水が漏れ、次いで翌日には、熱湯がこぼれ出るというアンバイ。
使えない。
機械がご機嫌そこねたワケだな。
ま~、よくある話に思える。
けどま~ホントに、そのタイミングでこう来るかぁと……、アゼンとはさせられた。
ちなみにスターバックスに行ったりはしない。
高速道路のサービスエリアで時に利用する程度で、町中の店に入ったコトもない。
なのでいまだ、注文方法がよく判っていなかったりもする。
直近だと去年末頃、福山SAの店での一杯かな。そのさいとても、
「今のと同じのを……」
自分の前にオーダーしたKちゃんが下敷きだわいね。
うちにやって来た新しいのを使って、さっそくスターバックスのを飲んでみたけど、店の味とこれの味の違いとか、一致とかも判っちゃいない。
なるほど、バリスタとはまったく違うのだけども、ま~、いいのだ。そんなこた~、どうでもイイんだ。
実のところは、バリスタと新しいのと、2つを併用で使う気でいたのだ。
だのに、バリスタが拗ねて、反旗ひるがえし、当方にソッポを向けたのが、哀しいというかガッカリというか、
「おい、早まったコトしちゃったなぁ」
ロミオとジュリエットの行き違いじゃ〜ないけれど、悲憤し、かつ湧いてくる腹立たしさをグッと押さえ、壊れたバリスタの赤いボディを撫で撫でして、切なくねぎらうんだった。
バリスタは、保証期間が過ぎると、ネスレに修理に出すよりは買い換えた方が安いという。
うむむ、そうなのか。メチャだなぁ。機器の使い捨ては断固イカンなぁ。シェークスピアは、
「みじめな心の薬は希望のみ」
なる良い格言を残しているけど、上記がホントなら、その希望もないじゃないかァ。
かといって、買い換える程のゼッタイ必需でもないし……、ぁあ、あぁ、嗚呼ッ。
残念至極。修理して使うコトへの視野も拡げて欲しいなぁ。
こたびは、何かを得た場合は何かを失う、という自然法則めいたバランスをいきなり味わわされて、溜息まじりで、苦笑せざるをえなかった。