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月のひつじ

2018-05-13

近所にいっぱいあるアル…

自宅から半径2Kmで円を描くと、コンビニエンス・ストアが8軒も入る。犬もあるけば何とかじゃないけど、多いね。

全県では5万5千軒あるそうで、さらに増加中。

しかし、それより多いものがある。

神社だよ…。

神社本庁」によれば、祠みたいな小さいのも含めて15万社を超えるという。草木に埋もれちゃって調査出来ていないものまで入れちゃうと、正確な数はワカランというトンデモないことになっている。


そこで試しに、作業の手を休め、自宅近くのお馴染みさんの龍ノ口山界隈はどうだろ? チョイと調べてみる。

今やってる作業は資料を紐といちゃ〜部分を抜き取り、他資料と照合させてオッケ〜そうなら考察加えて新たなテキストに起こすという面倒なもんだから、肩はコルわ、眼はヒョチョヒョチョするわ、でも継続集中でなきゃ〜見逃してしまうポイント多々で…、もとより1点集中が苦手なんでイジイジが募る。

なので息抜き。

グーグルアースをば眺める。

龍ノ口山は最大高が257mという程度なもんじゃあるけれど、衝立のような景観効果があって悪くない。その南側の麓界隈に点在の寺社をば、チョイと調べてみたわけだ。


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※ 龍ノ口山全景。


さて、結果だ…。

旭川の方向から東への順、山裾の概ね直線で3Kmの範疇で、以下に列挙。


寺–––––––––

安養寺。最明院。浄土寺。この3寺。それにくわえ、今はもう機能していないけど、8世紀に建立されて礎石のみが残って公園になってる賞田廃寺跡。

4つだ。


神社–––––––

総社宮。高島神社日吉神社(賞田)。日吉神社(湯迫)。稲荷八幡宮土田)。若宮社。柿本神社。松尾御前神社大神神社。梨本神社。宇像神社。木之山神社八幡宮四御神)。

さらには龍ノ口山からわずか200mほどの所にコンモリとした丘があって、そこにも、木野山神社、天津神社というのがある。

くわえて龍ノ口山の頂きに鎮座した龍之口八幡宮

なんと16社。

旭川から祇園用水への取水路へと分岐する場所にポツンと置かれた水神宮っぽいのを入れると、17社。

ぁあ〜、なるほど、こりゃローソンファミリーマートヤマザキセブンイレブンも負けるワイ。

いささかビックリもんだ。


以上は、本社、摂社末社という格付けを平たくしての社(やしろ)の数。ほぼ同一の場所にあって、とっても小さいのも含む。

神さんが仏像というカタチで常駐のお寺と違い、ふだん神社に神さんは居ない。

社は屋代といい依代(よりしろ)ともいい、神さんが寄り来る時もあるんで日頃より祀っておく場所だ。規模の大小は関係なく、いわば公園のベンチのようなもの、神さんがちょっと休憩で座っちゃうみたいな場所としての”神社”。


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賞田廃寺跡の大きな敷地が示す通り、7世紀の飛鳥時代頃は龍ノ口山の麓からその前面に広がる平野こそが、岡山の中心地だった。

それから数世紀を経た後、宇喜多直家岡山城を造って旭川の西側に街を起こして中心地がやっと移動したという次第だから…、龍ノ口山界隈に神社が多くあっても不思議はないけど、それにしても尋常でない数。

祇園の素盞鳴神社や八幡東町の敷地の広い八幡宮まで含めると、20社を超える…。

かつてラフカディオ・ハーン著述した通りの、「神国」日本の姿が浮き上がる。


ま〜、せっかく調べたんだ…、画面上でなく、幾つかの実物を探訪してみた。

車でブラリ。

自宅から2〜3Km先という短距離ながら、出向いたこともない神社の方が多いや。

宮司さんもいなく、既に拝殿は失われて本殿のみが鎮座というのが多い。

見るからに廃れた感触のものもある。


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四御神(しのごぜ)という地域の大神神社の拝殿部。門に随身像があるようだけどガラス窓に遮られて中がうまく見えない。残念。この神社は秋祭りとかでは結構な賑わいになる。


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大神神社と同じ区画内の宗像神社。お水が赤く濁ってる理由は不明。

大神神社の一部でお飾り的なモノと思ってはいけない。これって別個独立の神さんの休憩ポイントなり…。福岡宗像神社と同じ神さんが祀られ、そこは海上交通の要衝を意味するから、この四御神のも周りを水にしちゃてる…、んだと思う。


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大神神社拝殿のすぐ隣りにある松尾御前神社。この場合の御前(ゴゼン)はたぶん接尾語で、「かかる折節には松尾の神様オンマエにこそかしづき申すなり〜」という感じかな。京都平安京だった頃に松尾大社というのが出来てるから、なんか関係があるんだろ、きっと…。


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大神神社横手でひっそりしてる4つの狛犬。これは、若宮社、木之山神社柿本神社の3つの内の2社に付随のものだろう…。

明治となっての神社合祀で集合させられたと思われる、その名残り的な配置。

狛犬にとってはチョット不本意だろうね。これじゃまるで野犬の集会だ。

ま〜、だからかつて昔はその3社は別場所にあったと考えてよい。というか、大神神社の場所に、松尾御前神社宗像神社も他の神社たちもが寄せて上げてブラさがりな格好にされたんだろね、明治の初期に。


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左が木之宮。右が御霊社と天満宮合祀した社。


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梨本神社。家屋より土台が小さいのは何故だろね〜。ひょっとして、この土台になっている石にホントは何かの謂われがあるのかも知れない。


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賞田(地域名)の日吉神社。樹木が繁ってトンネルのようになったやや急峻な坂を登った山中にある。案内の看板もなく、ここを訪ねるヒトはほぼいないだろうけど、緑に囲まれ良い感じ。

本殿は補強材が左右に突き出ていてチョット妙な形。今でこそ緑に囲まれきっているけど建立時にはそこから平野の眺望が見えたと推測する。


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日吉神社すぐそば遺跡。左右ともに折れた門柱。写真では判別しにくいだろうけど、険しい坂の上にあって、かつては別の神社があったことが判る。もはやマップにも記されないが大仙神社とある。仙の字から…、かつて修験道山伏が開いたかしら? 勝手に想像する。

はるか昔日の龍ノ口山では天狗も飛んでたかしらん…、面白がる。

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休憩。

古民家改造のカフェ「アマンディア」でランチ。大きな肉が2つ入って辛口、ごはんも適量。

「あっ、久しぶりのビーフカレーじゃん」

ポークに馴染みきった舌が束の間の浮気を喜び〜フッ。

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軒先の水盆には何種かのメダカが群泳で、これはオーナー女史のお父さんの趣味とか。背筋が綺麗でよく育ってる。10匹単位で譲るわよと申されたけど、ウチの庭池にゃ金魚がいる。たぶん食われてしまうだろうから、断念。

コーヒーもいただき、そのまま車を停めさせてもらい、さらに近場を探訪。


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アマンディアから徒歩10分で高島神社。看板も何もないけど、大正時代に増築されたらしきの石門が樹木の合間から顔を覗かせている。そこをくぐって樹木のトンネル、いささか急峻で草茂り放題な山道を数分登れば、平地にでる。

灯籠や拝殿があったと思われる礎石跡も見られ、往時はかなり豪奢な神社であったろうと想像できる。少なくとも大正時代までは大事にされていたようだ。境内に大正時代のエライ軍人さんが同神社を讃えて建立の大きな碑もある。

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高島神社本殿

誰も観光に来ないし、人気スポットでもない。知ってはいるが参詣したことはないとカフェの女史。ま〜、そんなもんだ。けど、とある日、ひっそり神さんが来臨して、束の間の休憩をし、誰もいないから着物を脱いで日向ぼっこして、またどっかに行っちゃうようなコトは、空想できて面白い。

廃れている方が、かえって面白い。

その日向ぼっこ的空気感となれば、やはり山の南面がイチバンだろう。試しに龍ノ口山の北側を調べてみると、大野原神社というのが1つあるきりだ。風水思想を持ち出す以前に、日差しがよくあたる方角が好まれたというワケか。


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湯迫温泉の真後ろに位置する浄土寺脇の、日吉神社(賞田のとは別ね)。意外や立派。日吉神社という同名なのが2つあるのがややこしい…。ヒヨシと読むのかニチヨシと読むのかは不明だけど、のどかな日差しを浴びる感触だけは一緒。


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日吉神社裏手の若宮神社。社殿はもう失われて久しく、ただ石碑のみだけど、これはマップにも記載がある。


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実際に歩いて眺めてみるに、マップに掲載のない社も、ある。

たとえば日吉神社(湯迫)の真裏には、小さな祠が連なり、よ〜く観察するに三連荒神と古い字体で書いてある。神社じゃなく仏教の世界には三宝荒神というのがあるけど…、さて?

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しかし、この三連荒神は2つしかない。おそらくは台風だかで倒木があって壊れちゃったんだろう。それがそのままになってるという図かしら?


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その横手に、とっても小さいのが1つ…、鎮座してる。

稲荷神社だそうな。

本来の社は名前すらとっくの昔に失せて石だけになってるのを、申し訳程度にあり合わせの木材で造ったんだろう…。

で、こんな光景は全国に見られもするだろう。水木しげる御大はこういうのにインスピレーションを受けたと思えるね。

そう、妖怪ポスト。


半日かけて以上をめぐる。

遠くに行かずとも、あんがい身近な所で面白いのを見いだせるね〜。神さんの休憩ポイントだらけ。

でも、5月で既に草に覆われつつあるお社が多く、いずれも山の麓というかチョット中に入って坂を登るという場所ゆえ…、梅雨時や夏の盛りは出向けないなぁ。ほぼヒトが入って来ないから、きっとニョロニョロしたのが大きな顔をしているからね。

見学は冬からこの5月までが、いいな。

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