必ず信心で乗り越えてみせます。皆さん今の様子を見ておいてください

2013年4月20日(土)更新:10
・『この南無妙法蓮華経の御本尊さん、拝まなあきまへんで!』
http://d.hatena.ne.jp/yoshie-blog/20160906


【新・人間革命 勇将 五十六】
 座談会場に到着しても、班長の有田幸二郎の神経痛は続いていた。顔面は蒼白であった。彼は、トイレに入って休み、なかなか出てこなかった。痛みに呻(うめ)く声が聞こえた。
 班担当員の信子は、“こうなったら、私が頑張ろう!”と腹をくくった。
 トイレにいる夫に言った。
 「あんた、出てきなはれ。出てきて、私の横で寝てなはれ」
 信子は、座談会場に置かれた座卓を前にして座り、夫の幸二郎を隣に寝かせた。そして、静かに、落ち着いた口調で語り始めた。
 「ここにいるのは、私の夫です。私たちは四カ月前に、日蓮大聖人の仏法と巡り合い、信心しました。それまで夫は、何年間も慢性の胃潰瘍に苦しみ、お粥しか食べることはできませんでした。ところが、勤行を始めてから、漬物やお茶漬けが食べられるようになり、普通の食事ができるようになりました。
 しかし、夫には、もう一つ、大変な病があります。それが、この神経痛です。医者は、原因がわからないと言います。でも、必ず、これも信心で乗り越えてみせます。皆さん、夫の今の様子を見ておいてください。
 日蓮大聖人の仏法には、人間のもつ大生命力を涌現させる力があります。だから夫は、医者がサジを投げた病を、信心を根本に克服しようと決意し、痛くとも、笑われても、こうして座談会に出席しているんです。懸命に学会活動に参加しているんです。私たちは、この信仰で、必ず幸せになってみせます。その絶対の確信があるんです。
 信心したからといって、今すぐに、何もかも良くなるとは限りません。宿業の軽重(けいちょう)、信心の厚薄によります。でも、一生懸命に信心に励んでいけば、夫は必ず全快します」
 烈々たる確信であった。学会員に誘われて座談会に出席した友人たちは、信子の気迫にのまれたように、真剣な顔で話に耳を傾けていた。
 ほとばしる確信こそが、信仰の核である。それは、幸福創造の最大の源となるのだ。
   (聖教新聞 2013-04-19)