勇気なくば会員を守れない。広布勝利はない。自身も不幸にしてしまう

2013年7月17日(水)更新:5
・『民衆の時代を創る広宣流布という平和革命には、女性の知恵と力が必須 』
http://d.hatena.ne.jp/yoshie-blog/20170918


【新・人間革命 奮迅 六十三】
 山本伸一は、話をついだ。
 「私は、埼玉を“妙法のロワール”と呼びました。フランスのロワール地方は、工業も発展していますが、緑が豊かで、美しい古城の多いところです。
 ナポレオンもロワール地方に注目し、執政政府時代、外務大臣タレーランに、ロワールの城のなかでも、とりわけ美しいバランセ城を購入するように勧めています。そして、ここに各国の要人を招いて、外交の舞台にします。いわば、洗練された文化の力をもって、ロワールで外交戦を展開させたんです。
 私が、『埼玉は、妙法のロワールたれ!』と訴えたのは、“外交で勝利し、世界のどの地域よりも、学会理解の輪を広げてほしい”との意味が託されているんです」
 埼玉には、伸一は渉外部長としても、足を運んだことがあった。彼は、常に勇気をもって、誠実に誠実を尽くして、どんな相手にもぶつかっていった。
 ある時、戸田は、伸一に言った。
 「外へ出れば、学会全体を代表しているのである。個人ではない。学会の代表という自覚に立つことを忘れてはならない」
 また、学会員が不当な迫害を受け、その対応のため、現地に出向いた青年幹部がいた。彼は、抗議もできず、言うべきことも言わずに帰って来た。すると戸田は、烈火のごとく怒り、指導した。
 「会員を守れぬような臆病者は去れ! 意気地なしは学会から去れ! 学会と生死(しょうじ)を共にする者だけが真実の同志だ」
 勇気のない青年に、勇気を奮い起こそうとしない人間に、戸田は厳しかった。
 勇気がなければ――最愛の会員を守れないからだ。広宣流布の勝利はないからだ。自分自身をも不幸にしてしまうからだ。
 仏・菩薩の生命を具えているがゆえに、勇気は本来、万人がもっているのだ。要は、それを奮い起こそうとするかどうかだ。学会活動の場で培った勇気こそが、人生の困難の障壁に体当たりしていく闘魂となるのだ。
   (聖教新聞 2013-07-17)