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まるはなのみのみ

2016-06-27

マルトゲムシ上科の分子系統

| 23:11

Kundrata, R., M.A. Jaech & L. Bocak (2017) Molecular phylogeny of the Byrrhoidea-Buprestoidea complex (Coleoptera, Elateriformia). Zoologica Scripta, 46 (2): 150–164. doi:10.1111/zsc.12196

満を持して登場、というような論文。しかし著者らも書いているようにいくつかのキーになりそうなOTUが欠落しているので、さらなる網羅的な研究が望まれる。

Lutrochidae+Dryopidaeが“Byrrhoidea–Buprestoidea”の基部で分岐し、“Buprestoidea”はどっぷり“Byrrhoidea”に入り込んでいる。いわゆる“Dryopoidea”は“Lutrochidae+Dryopidae”を除くと単系統だが、Limnichidae、Psephenidae、Ptilodactylidaeの各科は単系統ではない。LimnichidaeはChelonariidaeとHeteroceridaeがどっぷりはまり込んでいる。Psephenidaeは多系統になってしまっている。Ptilodactylidaeは一見単系統だけど、ParalichasだけがPsephenidaeに入り込んでいる。Elmidaeは単系統だが、LarainaeとElminaeはめちゃくちゃで、DryopomorphusはやはりMacronychusなんかと組んでいる。

何となく納得できるところもあるけど、信じられないというようなところもある。成虫はともかく幼虫形態だけを見ると、今回の樹はけっこう違うように感じる。

20170224 追記

2016-05-23

Eubrianax

| 00:08

小島崇史・黒木 出・十川愛世・鳥越健太・山下裕史・中村圭司(2016)マルヒラタドロムシ属(Eubrianax)幼虫の分布に及ぼす環境要因について.Naturalistae 20: 61-66.

マルヒラタドロムシ属幼虫は、流速が緩やかな箇所で沈み石に多く生息する。まぁ確かにそうかも。

この雑誌は偶然に知ったのだが、示唆的で面白い内容の論文が結構でていた。今後は注目しておこう。学外からも投稿できるようなので、何か出してみたい。雑誌名もカッコいい。オープンアクセスだし投稿フリーだし素晴らしい。

2016-04-26

アジアのヒラタドロムシ追加記録

| 17:36

Lee, C.-F. (2016) New species and faunistic records of Psephenidae from Asia (Coleoptera) IV. Entomologica Basiliensia et Collectionis Frey, 35: 151-180.

670個体の標本データを整理。7新種を認め、多くの新産地と2種のシノニム処理を行っている。愛媛大学ミュージアムの標本も多数使用されているが、新種は確認されなかった。

2015-01-29

ヒラタドロムシの記載年

| 20:12

ヒラタドロムシの記載年は1916年とされてきたが、1915年の出版物に掲載されているぞ、という指摘をMAJから受ける。よく調べたな。

松村松年(1916)ヒラタドロムシに就き.昆虫世界,20(1):4-7.

松村松年(1915)昆蟲分類学 下巻.東京 : 警醒社.316pp.(該当するのはp. 214, pl. 4)

前者はコピーを持っていた。しっかりした記載が掲載されている。後者はここから見ることが出来る。やはり残念と言うか、1915年が正式な記載年となりそうだ。