右、斜め45度

右斜め45度は、「Done is better than perfect!」の日本語訳のつもり。進んでいれば良しとする精神を大事にしたい。

勝負、人生についての熱い言葉が一杯です『人間における勝負の研究 〜さわやかに勝ちたい人へ〜』米長邦雄

久々に目頭が熱くなった一冊。
元ボスコン日本代表の内田和成氏のおススメ本です。


将棋、及び、人生は、「読み切る」ことなんて出来ない。
であるならば、悪手を避け続ける「カン」こそが大切であり、あまり序盤で気負いすぎてはいけないと言うことですね。いい大学でて、いい会社入って・・・というのも初戦は人生の序盤なわけですから。

将棋で最善手を見つけることは、本当に大変なことです。しかし、最善手を見つけることも大切ですが、それよりももっと大切なのが悪手を指さないことです。だから、悪手でない道なら、端でも真ん中でも、どこを歩いてもよいのです。

序盤で私が一番重視するのは、自分のほうが決定的に悪くなるかどうかを見極めることです。こう指してもよいし、ああ指してもよい。だけどこう指してはいけないという許容範囲です。序盤作戦で必ずしも最善手を捜さなくてはいけないというわけではない。それも大切なのだけれど、そのために他のものを一切認めない、忘れてしまうと言うことではかえって害がある。正しいものは絶対にこれしかない、一番正しいものでなければイヤだ、と考えているとどんどん硬直して視野が狭くなる。すると、想像力とか先見性とかは生まれてきません。その判断の基準になっているのは全て過去のものなのですから。


上記の話に繋がる話。長く考えるな、ということですね。耳が痛いw

若いうちは、男のことも世間のことも分からないから考え込んでしまうのは無理はないのですが、常識的に考えてひどい相手ではない、結婚すれば今の自分の持ち点が、いくらかでもあがることが確かならば結婚したほうが良い。大事なことだからこそ、簡単に決めるべきだと思います。


なるほど、気負いすぎると悪手を二度、三度出してしまうことに繋がるんだろうなぁ。

勝負強いとは、悪手を出したとしても、それを一度で食い止めること。


これまた、上記と通じるのだけど、大局観を持って、どっしりと構えることは人生でも重要と先生は解くわけです。それこそが、男らしさ、女らしさ に繋がると。

男らしさとは、大局観である。また、清濁を併せ呑むことだろうということです。
本当に怒るべき時に怒らなかったり、いつもいつも貸し方で貸しっぱなしで、仮は絶対しないのがいいというわけではなく、どちらでもいいという選択の自由があるときはできるだけ貸し方に回るべきだ、ということです。


女らしさも同様です。


男が夜遅く帰ってきたとします。女は子供ではないのだからぐっすり寝込んでいるわけではありません。そのときに男の立てている音を聞き分けることができるかどうか。男は音の立て方、音の大きさで信号を送ってます。仕事で遅くなったのだなと判断したら、すぐに起きてお疲れ様と言って世話をする。仕事ではないなと思ったら寝たふりをしておく。「寝たふり」は男に対する貸しなのです。


これは、上記の主張とやや異なり、「重要な場面では必死に頑張りなさい」という主張。重要な場面が普通と違うのが面白いです。でも案外、そうかもしれないですね。相手にとって重要な場面と言うのは、その相手がプライドをかなぐり捨てて頑張ってくるような場面なわけです。そんな場面で「きっちり勝ち切る」という経験は非常に大切な気がします。

どうやったら、運を捕まえられるかというと、相手にとっては非常に大切な一番だが、自分にとってはあまり関係のない勝負で、必死に頑張ること。そういうときは、普通なら、義理とか人情とか普段の中とかに影響されますが、それが一番良くない。