2013-01-01から1ヶ月間の記事一覧

ホテルヒルベルト 〜無限の部屋〜

【団体客】ホテルヒルベルトには無限の部屋があるそうだ その日ホテルは満室だったRoom No.1 Room No.2 Room No.3 … Room No.100 … Room No.1000 … Room No.123456 …どの部屋をノックしても 部屋番号と同じ数字のカードをもった宿泊客が 滞在しているのだ…

ヤドカリと台風 --永井均独在論への試案(5)

ヤドカリと台風 --永井均独在論への試案(4)ここまでを振り返ってみよう。 【シーン1】ぼくがいない世界……問題の確認 【シーン2】ひとみママの疑問……関係性を軸に解決の方向を提示 【シーン3】箱ニンゲンの世界……「端的な」特別性の説明 【シーン4】ヤ…

ヤドカリと台風 --永井均独在論への試案(4)

ヤドカリと台風 --永井均独在論への試案(3)「『xの思考』にとって『xの存在』が必要条件となる」という自己言及的な関係によって「特別性」が説明できる。しかし「私の思考」と「私の存在」が最初から循環しているのではないかという指摘にはどう答えれ…

ヤドカリと台風 --永井均独在論への試案(3)

ヤドカリと台風 --永井均独在論への試案(2)「xにとってx自身は特別である」という説明で矛盾は生じないのか。次のような設定で考えてみよう。 【シーン3】 箱ニンゲンの世界 A・B・C・D4人の「箱ニンゲン」がいる。 「箱ニンゲン」は外側の「箱」…

ヤドカリと台風 --永井均独在論への試案(2)

ヤドカリと台風 --永井均独在論への試案(1)問題にとりくむアプローチは大きく2つある。「付加的」に考えるか、それとも「関係」から考えるかだ。まずは例え話でイメージをつかんでみよう。 【シーン2】 ひとみママの疑問ひとみママは不思議に思っていま…

ヤドカリと台風 --永井均独在論への試案(1)

ぼくというものはまったく特別のもので、言ってみれば、それに対してすべてが存在している原点のようなもの、もっと正確にいえば、その上ですべてがくりひろげられる舞台のようなもの、というふうに感じていた。(『<子ども>のための哲学』永井均著/講談…